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アマゾン決算から見えるセンチメントの悪化

2018/10/30 Tue

アマゾンが25日の引け後に18年7~9月期の決算を発表しました。

売上高は、前年同期比で+29%、営業利益は、同10倍の
好決算でした。

ところが、直後のプレマーケットで大きく売られ、翌日8%の急落
となりました。

さらに週明けの月曜日には、6%の下落となっています。

この理由について、「売上高が市場予想に届かなかったから」
と報道されています。

売上高は、565億ドルで、市場予想は、571億ドルでした。
わずかに届かなかったこれが急落の理由とは思えません。

ちなみに営業利益は、37憶ドルで、市場予想は、21憶ドルでした。
サプライズのような利益です。

私は、このアマゾンの決算結果とマーケットの反応を見て、

センチメントが非常に悪化している

と感じました。

もちろん sell the fact ということもありますが、そもそも期待されて
上げていたわけでもなく、それだけでは無い急落だったと思います。

そもそも sell the fact が起きるということこそセンチメントの悪化
がもたらすものなんです。

実は、アマゾン株は、既に9月上旬に天井をうっていました。

2018-10-30_06h11_50.jpg

このセンチメントとは、何か、ですが、日本語では、場味地合い
と表現されるものです。

場味(ばあじ)とは、市場心理、市場のムード、市場の雰囲気、
といういう意味です。

今は、地合いは使われますが、場味というのは、古い人が使う
ものなのかもしれません。

場味がいい、とか、場味が悪い、とか表現しますが、マーケットの
雰囲気や触感を表現する言葉で、昭和の時代によく使われていた
表現です。

このセンチメントを読むということは、相場を読む上で、非常に重要な
ポイントであると私は考えています。

今回のアマゾンの決算ですが、もしセンチメントがよかった1年前に
この決算が出ていれば、アマゾン株は上昇していたんじゃないかと
思っています。
少なくとも急落は無いでしょう。

今回のアマゾンの決算に対する反応で、センチメントがとても悪化
している、と強く感じました。


では、何故このセンチメントが重要なのか、というと、そもそも

株価 = ファンダメンタル × センチメント

で決定されるからです。

この両者の掛け算となりますので、どちらかだけがよくても、
株価が上がることは難しいのです。

ところが、厄介なことに、株価とファンダメンタルは客観的な数値
でわかりますが、

センチメントは、重要ではあるものの、非常にわかりにくいものなんです。

このわかりにくいセンチメントが見えてくるのが、今回のアマゾンの
決算に見えた株価の動きからの逆算なんです。

先ほどの式で見たとおり、ファンダメンタルとセンチメントの掛け算が
株価なのですから、逆算すれば、センチメントが今どういう状態なのか
がわかる、ということになります。

グーグルも同日決算発表しましたが、アマゾンと同じような結果で、
センチメントの悪化を裏付けるものとなりました。



では、何故、アマゾン、グーグルに注目しているのか、ということですが、
そもそも、今の米マーケットを先導しているのがここらの株だからです。

既にフェイスブックやツイッターは、7月に急落に見舞われていたわけ
ですが、さらに頑張っていたアマゾンなども、急落を始めたわけです。

マーケットを先導していたFANG+銘柄の急落が何を意味するのか。
こういう動きを敏感に感じ取るべきだと思っています。

2018-10-30_06h42_28.jpg

FANG+指数は、既に6月に天井をうって、下降トレンドに入って
います。

2018-10-30_07h17_01.jpg

ついでに、NYダウとラッセル2000(米小型株指数)ですが、
ラッセルが9月に頭をうっていることがわかります。
リスクオフに敏感な小型株が先行していることがわかります。

VIXに注目する人も多いですが、VIXは、先導ではなく、結果ですから、
私は注目する必要は無いと思っています。

また、日本のマーケットは、結局、NYに追随するのですから、先行する
NYに注目すべきです。

225やトピックスのチャートをいくら分析しても、それは単なる結果
なので、先についてはわかりません。

さらに、そのNYに先行するFANG+などの先導株の動きに注目すること
によって、その先行するNY株の動きが読みやすくなる、ということです。

同じ分析をするのなら、先行するものを分析すべきだ


と私は考えています。

当然、今は、FANG+が先導していますが、これは、時代時代で
変化するものです。

今年の1月には、仮想通貨の急落が先導しましたが、時代によって、
先導するものは変化します。

その変化は、マーケットを観察していれば概ねわかります。

その時代に最も人気があって、投機熱に浮かれているものが先導
しているわけです。


そして、そのマーケットの何を読むか、という上で最も重要なのが

センチメント

ということなんです。


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相場の世界観の違い

2018/09/02 Sun

相場とは何か、どういう世界なのか。

この相場の世界観というのは、初心者と長年この世界で生きてきた
ベテランの間では全く違った世界観が存在します。

この相場の世界観の違いについて、私の感じるところを書いてみようと思います。



そもそも、我々が生きている人間社会においては、ルールを守る、
ということが不文律として、成立した社会です。

このルールを守ることによって、お互い助け合って生きていくことが
できる社会を作っています。

社会のルールというものがあって、それを守って我々はコミュニティを
成立させています。

これは、文章化されている法律というルールに対しても同じで、とにかく、

ルールを守れ

という前提で生活を営んでいます。

子供のころから、親からの躾、学校で学んだこと、全てが、

ルールを守る

という話からスタートです。

ルール、規則をきちんと守って生活すること

これは、当たり前の話であって、生きるための前提条件でもあります。

特に日本は、列にきちんと並ぶとか、ゴミのポイ捨てをしない
であるとか、いざとなったら助け合いをするとか、世界に誇れる独自の
社会的規範を持っている国です。

助け合い社会

これこそが、文明社会として誇れるものなんです。

そして、その心が強いのが日本です。

この文明社会のルール、規則ですが、これは、めったに変わること
がありません。

何故なら、助け合うためのルールだからです。

この変化しないルールをきちんと守ること

これが、子供のころから、植え付けられた生きていく習慣となって
いるわけです。

なので、行動規範において、ルールを探して、それに従う、という
ことが、もう本能的に植え付けられている、ということになります。

新しいことに取り組むにあたって、つい本能的にルールを探して、
それに従おうとする、ということです。

ルール社会に生きてきた我々は、ルールが無くては不安なんです。





一方で、同じ人間社会でありながら、ある特殊な別の社会が存在します。

そこでは、

相手から自由に奪うことこそが正義である

強い者は、弱い者から奪う

弱い者は、強い者のエサとなる

裏切りや相手を罠にはめることが自由に許される

無知無能は、悪であり、容赦ない収奪を受ける

ルールなどあってないようなカオスな社会である


そういう無秩序な社会があるのです。

この社会においては、

一般の人間社会である助け合う社会ではなく、相手から奪い合う社会

という全く別の社会です。

いわば、マッドマックスの世界観と同じです。
そこでは、他人から奪うことでしか社会が存在しないという荒廃した
ルールなき奪い合いの社会なのです。



そうです。

もうおわかりのように、それが相場社会なんです。

相場社会では、自分が稼いだと思っているお金は、実は、誰かが
支払ったからこそ得られるものです。

相場で勝ったからといって、何かを作り出したわけではないんです。

相手から奪ったのです。

マッドマックスの社会と同じく、他の誰かから奪わない限り、
ガソリンは手に入らないのです。

この社会では、自分以外はすべて敵です。

これは、ライオンが助け合うサバンナよりも荒廃した
世界です。

マッドマックスの世界ですら、仲間が助け合うわけですが、
相場社会では、そういう仲間すらいないです。

この社会では、相手から、どうやったら奪うことができるか
という工夫が、戦略と呼ばれています。

戦略という綺麗な呼び方をしていますが、要するに、

相場戦略とは、相手から如何にしてお金を奪い取るかの工夫

なんです。

相手を出し抜く工夫

なのです。


この相手を出し抜くということをわかっていない人が
ほとんどだと思います。

本などを通じて供給される新参者というのは、
全くこの社会の掟を知らない人たちです。

これまで生きてきた人間社会の助け合いルールがそのまま
相場に通用する


と思っているおめでたい人たちとも言えます。

これまでの習慣から、助け合いルールを求めてしまっているのです。


そして、

そういうルールを守ることを習慣化されている

人たちです。

新参者は、これからルールを見つけて、それで相場社会を生きて
いくぞ、と思っているわけですが、

そのルールとは、あなたが食われるためのルールですから!!

ということです。



ここは、いわばジュラシックパークなんです。

新参者とは、ラプトルの檻に放り込まれた豚です。

そして、そのラプトルですら、油断するのティラノザウルスのエサ
にされます。


海で言うと、プランクトンとイワシ、そしてマグロ、の世界です。

これこそが、

食物連鎖

と呼ばれる構図です。

この食物連鎖の社会においては、プランクトンのルールとは、
食われるためのルールなんです。

プランクトンがあるルールに従いだしたことをイワシが知れば、
そのルールに従ったプランクトンを食うための工夫をイワシが
するのは当然です。

そして、そのイワシがルールに従えば、それは、マグロにとって
の格好の標的にされるだけです。

さらに言えば、そのマグロがルール化してくれば、それは、

漁師にとって好都合

なんです。

みんなで守るルールとは、捕食者にとっては格好の標的になる

ということは、プランクトンにとっては、知る由もありません。

みんながルールを守れば守るほど、食われるリスクが高まる

ということが見えていないのです。

なので、プランクトンにすら規則が見えたということは、
どういうことなのか、を理解する必要があります。

ルールを全員が理解した時、ルールが変わるというのは、
そういう食物連鎖がある限り、永遠に続く掟なのです。

捕食される側がルールを理解したら、それは、食われる
ためのルールに変わるんです。


チャートパターン、つまり足跡から、答えを探そうと
努力している人が非常に多いです。

これは、この食物連鎖の仕組みが見えていないから、
過去の延長線上でのみ相場を見てしまって、足跡から答えを
探そうという不毛な努力を続けることになるのです。

相場は、変化することこそ本質です。
何故なら、そこに食物連鎖が存在するからなのです。




こういう世界で、長年生き残ってきたベテランというのは、
経験値から、この社会の掟を理解できている人です。

なので、相手のルールの裏をかいて、如何にして相手を
出し抜くか、という視点で常に相場を見ているわけです。



そして、そういうサバイバルの中でも、時々、
台風が全てを吹き飛ばす、ということが起きます。

ほとんどの場合は、突然に、何の予兆も無くやってきます。


そうなると、生き物たちの環境はがらりと変わるのです。

その時は、ルールががらりと変わるのです。



ただ、リスクオン、リスクオフの長い時間軸の流れは、
突然ではなく、黒潮のようなものです。
中央銀行の政策変更などによる信用創造の流れは、
全体を膨らます効果があります。
一方で、それが進みすぎると、縮小に大きな痛みが
伴います。
緩和時は、みんなハッピーなので、どうしても
縮小は遅きに失します。
イールドカーブのフラット化は、そういう流れが
起きる前兆でしょう。
その時は、渦潮が起きて、みんなが飲み込まれてしまうのです。




一方で、こういった表面の海流や喧騒とは別の世界も存在します。

深海です。

そこでは、特殊な環境を得意とする白いカニであるとか、
目の無いうなぎ、など、妙な生物が、そこでしか生きられ
ない深海を住処にして、そこで最適化してひっそりと生息
しています。
海底火山の硫黄を食物として生きている微生物も存在します。

ここでは、変化しずらい特殊な環境に適応した特殊なルール
が存在します。


この環境が変化するか、しないか、というのは、ルールを
探すことよりも100倍重要なことですが、これに気がつく
人はほとんどいません。


プランクトン志願者は、後を絶たないわけですが、
特殊な環境で生きる深海魚を目指す人はほとんどいません。

ただ、この深海とて、昨今の日銀買い占めなどで、
ひそかに環境変化が起きていますが、このあたりは長くなるので、
別の機会にします。



相場とは、こういう大自然のダイナミズムの下で、
日々食物連鎖が延々と続いている、ということなんです。


プランクトン志願者の方が、勝てない勝てない、となる
のは、プランクトン目線でしか相場を見ていないからだ、
と感じることが多いです。

プランクトンが考えていることは、ほとんど同じです。
自分だけは違うとみんなが思っているだけです。
だから、結果的に同じ群れとなって行動してしまうのです。

規則性だとか、手法探しだとか、プランクトン目線で、
いくら頑張っても、それは食われるための努力にしか
ならない、ということが見えてはいないのです。


根本的に、この相場社会の構造がわかってはいない。

そもそも世界観が間違っている、ということを感じる
のです。




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吐き出しからひも解く相場のメカニズム

2018/08/19 Sun

吐き出し

嫌な言葉です。

しかし、これを経験したことがない投資家はいないでしょう。

せっかく儲けたものを、あっと言う間に吐き出してしまう。

これをやってしまうと、ほんと、がっかりですよね。

延々と吐き出しを繰り返している強者も多いと思います。

この流行り病でもあるような吐き出しを防ぐためにはどうしたら
いいのか。

そのためには、まずは 吐き出し のメカニズムを理解する必要
があります。

何故、吐き出すのかがわからなければ、対処することができない
からです。

そして、さらに踏み込んで、そこから見えてくる相場のメカニズムとは
何なのか、も見ていきましょう。



吐き出しについては、3つの大きな理由があると私は
考えています。

一つは、勝ちに奢る。

二つ目は、リベンジ心の魔境。

三つ目は、相場のメカニズム対する不理解。




まず、一つ目の、勝ちに奢るということ。

勝てば、気分がよくなって、天下を取った気になる。
気が大きくなって、やれば勝てるという気持ちから、
どんどん大きくなってドカンとなる。
これが、奢りから来る爆死のサイクルです。

ちょっと勝つと、つい気持ちが緩むということは、
全投資家が経験済みのことでもあると思います。
そして、そういう時にこそ大失敗が待っている。

つい、軽い気持ちで、からスタートして、とんでもない
損失を受けることになります。

好事魔多し

とはよく言ったもので、正に天国の最中こそが、
一番危ないわけです。

負けて負けて、という最中には、大損などしません。

何故なら、ずっと負けているのなら、ポジも小さくなって
いるからです。
小さなポジで大損はできません。

大損して、財産を全て失うのは、概して勝った後なんです。


相場で全然勝てない人が、家屋敷を飛ばすこと
は決してありません。

下手に勝つから、勘違いして、大損、爆死への
道を歩むことになるんです。


心理的には、勝った後が一番危ないです。

自信があるからこそ、大損するんです。




二つ目のリベンジ心の魔境。

勝ちが続いた後で、、ちょっと負けたら、
なんとか取り戻そう


というリベンジ心に火が灯ります。

そして、さらに負けてしまうと、さらに深みに
ズルズルとはまってしまって、どんどん損失が
雪だるま式に膨らむ構図となるわけです。

こちらも、最初から負けて負けてなら、簡単に諦めも
つきますが、下手に勝っているからこそ、取り戻せる、
と思ってしまうのです。

最初は、「まだこんなに儲かってるから大丈夫だ」と
余裕で構えているのですが、次第に焦りが出てきます。

大きく負けてしまえば、その負けを取り戻すためには、
さらに大きく張らなくてはいけない、という負のスパイ
ラルに陥ってしまって、正に雪だるま式に損失が膨らむ
構図になります。


これまでは、勝ち続けてきたという自信があるからこそ、
ちょっと負けてもすぐに取り戻せた、という実績から、
負けても負けても、ついつい続けてしまうのです。

自信があればあるほど、リベンジの魔境に深入りして
しまって、気が付いたら、取り返しがつかないほどの深手を
負ってしまう


ということになるわけです。

リベンジ心こそが相場の魔境なんです。




そして、三つ目が、相場のメカニズム対する不理解。


勝ちが続くと、今やっている「やり方」への信頼感
がどんどん大きくなります。

このやり方で天下が取れる

と確信する瞬間は、投資家であるなら、誰でも一度
は経験するものです。

勝って勝ってが続くことは、長年相場をやっていれば
誰だって一度は経験することでしょう。

いわゆる

味をしめる
(一度味わったうまみや面白みを忘れられず、もう一度同じことを期待すること。)

ということです。

お銚子に乗る、図に乗る、柳の下の二匹目のドジョウを狙う

ということです。


多くの人は、

やり方至上主義

ですから、「勝てる方法」を見つけた、確信する

至福の瞬間

が訪れます。

投資家にとって、相場を征服した、相場で勝てる
方法を見つけ出した、と確信した瞬間ほど、至福
の瞬間は無いと思います。

何故なら、その先には、お金のつかみ取りが待って
いるからです。

もうこれで難しいことを考える必要もない。

憧れであった

ゲームのルールを見破って、永遠の打ち出の小槌を発見した!!

ルールに従えば勝てるという思考停止が実現したのだ!!

という瞬間です。

憧れですねえ、思考停止(笑)

とにかく、

このやり方で天下が取れる

そう思い込んでしまう至福の瞬間が訪れます。

ところが、そういう確信に満ちたトレードを続けている
にも拘わらず次第に勝てなくなってきます。

「おかしい、おかしい。勝てる方法をきちんと続けて
いるはずなのに。。」

と少し疑問に思っても、やり方至上主義ですから、
たまには損もする、程度に考えてズルズルと続けてしま
うのです。

場合によっては、あれだけ勝ち続けていた「必勝法」を
きちんと続けているにも関わらず、いきなり負けまくる
という事態に遭遇する、ということもよく起きます。

それでも、やり方至上主義なので、確信に満ちた
「自分のやり方」に固執して、負けても負けても
さらに同じことを続けてしまう、ということが
起きてしまいます。
そして、気がついたら、全てを吐き出す。


こうして、一つ目、二つ目の心理的側面とコラボ
しながら、負けのスパイラルに陥ってしまうのです。




やり方至上主義の投資家の持っている暗黙の了解事項は、

テクニカル分析の三原則の一つである、歴史は繰り返す

ということですが、現実の相場は、そんな単純なもの
ではありません。

大変残念ですが、

相場は変化する

相場環境は変わる


という、他には無い異常な特性を持っています。

リンゴは手を離せば落ちる

これが大自然の法則です。
このメカニズムは揺らぐことがありません。

そして、そういう自然科学の法則が、相場にも通用すると
思っているのが、ほとんどの投資家の姿です。

こうして、

あれだけ上手く機能していたことが、ある日突然に
全くといって通用しなくなる


ということは、相場では日常茶飯事に起きます。

みなさん、これは経験されていることだと思います。

吐き出しを繰り返しているのなら、そろそろ、
そういうことだったのか、と気がつくべきでしょう。



相場においては、過去は過去、未来は未来であって、
その相関性は、あったりなかったりする、ってことなんです。

過去と未来の間に絶対的な相関性がある、などというのはただの幻想です。

もし、相場が単純に「歴史は繰り返す」のなら、
こんなに簡単なものは無いでしょう。

手を離せばりんごは落ちる
という自然科学の法則と同じく、絶対的な法則が
あるのであれば、相場で負ける人を探す方が難しい
です。


残念ながら、相場は、そこまで単純ではないんです。

何故なら、相場には、再帰性があって、観察者の行動が、
値動きに影響を及ぼすという自然科学には無い特性が
あるからです。

引力の法則は、観察者が気がついても変化はしませんが、
値動きは、参加者の総意であるが故に、参加者の意識の変化で
容易に動きが変わってしまうものです。

そもそも、相場の本質として、買い方と売り方が同数必要
である、というメカニズムがあるんです。


その価格で買えば儲かるという安値なら、誰もそんな値段
で売ることはありません。

相場が対戦ゲームであり、勝つ裏には、負けを必要としている、
という構図が続く限り、値動きは、過去の繰り返しといった
単純であるはずがないのです。

自分が勝つためには、負けを必要としているのです。


自分が取るためには、出してくれる人が必要なんです。


自分がその値段で上がると思って買った相手は、
その値段で下がると思って売った人なんです。

君がいて僕がいる

相手が等しくいて、相場が成立する


という単純なメカニズムを理解する必要があります。

結果、値動きは、人を負けさせよう、負けさせようと
いう、いやらしい動きになるわけです。

みんながこれでうまく行く、と気がついた時には、
負けを引き受けてくれる人がいなくなったわけですから、
その瞬間から、ゲームのルールは変化するんです。


さらには、そもそも、相場は、ファンダメンタルによって
動いています。
相場は、短期的には需給でぶれることがあっても、
最後は、経済的合理性を無視して動くことはできません。
どんなにいいチャートであっても、会社が倒産すれば、
暴落するんです。
なので、ファンダメンタルの劇的変化や、災害などの前には、
過去の分析はまるで無力です。


①勝ちの裏には負けが必要である
②相場は最後はファンダに従う


という原則がわかっているのならば、相場が変化することは、
当たり前のことなんです。



大多数の投資家が負けている、という現実を理解すべきです。

相場環境というのは、変化します。

変化することが、相場の本質なんです。


単純に、一定の法則、一定のパターンは続かないんです。
だから、相場は難しいんです。

誰でも儲かるイケイケ相場で儲かったからといって、
「俺のやり方で天下が取れる」
などと思う方がどうかしてるんです。

相場を単純化しすぎてはいけません。
一定のパターンなど続かないようにできているんです。
相場は、多くの人が考える以上に複雑なんです。

ここのところが、やり方至上主義の人や、
検証オタクには、全く見えていない世界でしょう。


相場は対戦ゲームで、負けてくれる人がいるから、勝てる。

環境変化こそが相場の本質である。





こうして、この3つのメカニズムが作用することで、
せっかく勝ったにも関わらず、みんな吐き出して
しまって、勝手に自爆してしまいます。

相場の上手下手っていうのは、間違いなくあって、

その中でも、この勝ち逃げ、という点がわかりやすく、

相場が下手な人は、ほとんどが勝ち逃げできない

のです。

私が見ていても、「勝った勝った」と言っている人が
相場下手だったら、
「すぐに吐き出す」
という予言が、翌月にもほとんど的中するわけです。

ほぼ例外などありません。

しかも、そういう人が多数派。

必ず吐き出す

いや

絶対に吐き出す(笑)

見事なぐらいです。


どんなやり方であろうが、最後は負ける。

絶対に負ける。

逆に言うと、負けるまでやり続けてしまう。


結局、勝てない要素というのは、こういうことに
あるのであって、そうであるが故に、相場は難しい
のです。

やり方の工夫ばかりしていても、こういうメカニズムを
理解しない限り、勝ち残ることは無理でしょう。

生き残りのコツには、やり方もへったくれもないわけです。


吐き出しを防ぐためには、単に注意するだけでは無理です。
吐き出しの理由を理解し、考え違いを正さないと、
これからも永遠に繰り返すことでしょう。

相場は変化する、ということに納得せず、
ゲームのルールを見破ろうという、
やり方至上主義、検証オタクが多いことは、
わかっていますが、吐き出しを繰り返しているのなら、
そろそろ気がついてもいいんじゃないかと思います。


私は特定のルールに従ってゲームに参加しているわけではない。
ゲームのルールが変化するのに注目しているだけなんだ。
(ジョージ・ソロス)



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やり方以前の問題

2018/08/02 Thu

大変いいコメントを頂いて、そのお返事が長くなったので、
記事でご紹介したいと思います。



ほとんどの人は、

「どうやったら勝てるようになるのか」


ということには、必死で取り組むわけですが、

「何故、人は相場で負けるのか」


ということについては、ほとんど考えようとはしません。

勝つためには、勝てるやり方がわかればよいと考えている
人にとっては、この問題は単純で、単に勝てる方法を知らない
から負けるのだ、という理屈になっています。
裏表だから、別に負ける理由など考える必要がない、ってことです。

実は、この理屈、少々無理があって、負ける方法を知らないのに、
人は相場で負けることが可能なんです(笑)

ここに、方法以外に負ける理由が存在しているということに
気が付くべきなんです。


私が見ていても、ほんとに多くの人が、

負けるべくして負けている

のです。

ある程度相場歴が長くて勝っている人から見れば、
投資家と5分も話すれば、その人が勝っているのか、
負けているのかは、概ね見当がつきます。

「あー、これじゃあ勝てないな。」

ということが、どういうやり方であろうが、わかるんです。

それは、相場に取り組む考え方、姿勢でわかるんです。


必死で勝てる方法を研究し、実践し、それこそものすごい
時間を使って、シミュレーションして、勝てるやり方を
探している人が多いです。

また、勝っている人の真似をしようとして、大金をはたいて
セミナーに行って、毎日カリスマブログを巡回して、
とにかく勝ち組の真似をしようとものすごい努力をする。

しかしながら、実際にその人が実戦でやっていることを聞けば、
負けるべくして負けているケースがものすごく多いんです。

私から見れば、

「それは、もうやり方以前の問題だろう。」

「そんなことしてたら、どんなやり方したって勝てないよ。」


ってことを平気でやってるんです。

ここは、見る人が見れば、はっきりとわかるんです。

負けるべくして負けている

ってことです。

ありていに言って、下手なんです。

これは、

やり方以前の問題


です。


しかしながら、本人は、その「やり方以前の問題」には、
全く関心がありませんから、無意識に続けている習慣になっています。

ご本人は、

ひたすらに、やり方のことしか考えていない

カリスマトレーダーの真似をすることしか考えていない


ので、完全に無意識にやっていることなんです。

もちろん、100発100中のやり方が見つかれば、
やり方以前なんて消し飛ぶわけですが、そんな方法は
そもそも存在しないのですから、やはり「やり方以前」
を何とか対処できるようにしなくてはいけないわけです。

そもそも、カリスマの真似をするんだったら、
やり方だけでなく、やり方以前も真似しろよ、
って、こっちから見ていたら思うわけです。


でも、やり方のところしか見ていない。
というか、やり方しか見えないのだと思います。

やり方っていうのは、実は一番わかりやすんですよね。
誰にでもわかる部分なんです。
でも、やり方以前というのは、すごくわかりにくく、
わかる人が見ないと見えないという難しさがあります。

その見えない部分が、相場のコツであったりするわけです。

そのコツの部分は、どんなやり方をしている人であっても、
勝っている人共通の部分で、やり方は違えど、勝っている
人ならそのコツの部分は必ず押さえているわけなんです。

私は、デイなわけですが、ロングで持ち越しの人でも、
短期でも、全く別のやり方でも、あらゆる別のやり方を
している人でも、勝っているもの同士の共通認識と考え方
があります。
なので、ちょっと話をすると、

「お主、やるな!!」

ということがわかるんです。

逆に、いくら威嚇して吠えていても、負け犬は簡単に見破られ
ます。

とにかく、なかなか勝てないという人は、必ずといって
いいぐらいに、そのコツの部分を外してトレードしています。


私が見ていても、これほど明確な違いはなかなか無いんです。
だったら、勝っている人と同じコツの部分さえ押さえれば、
後は、どんなやり方をしてもいいんだ、ってことになる
わけなんです。

なかなか勝てない人は、この逆をやるので、コツを外して、
やり方だけをパクろうと努力に努力を重ねるわけです。

まあ、そこのポイントをわかるように書こうと、
こうしてブログを書いているわけなんですけど、
それでも伝えることはとても難しいと感じます。
そもそも、わかりにくい部分なのだから、こうして
文章にして人にわかってもらうことは大変難しいんです。


経験値によって学習せざるを得ない部分も多く、

また、

頭でわかっていても、体が拒否反応する

部分でもあります。

顕在意識ではわかっているつもりでも、
潜在意識は拒否する


部分なのだと思います。

知っていても、全く腑に落ちていない


こういう人がものすごく多いです。

何度も酷い目にあって、やっと目が覚める

部分でもあります。

理解して、そして、繰り返し実戦して身に付ける

結局のところ、ここは、実戦による繰り返しが必要になってくる
のですよね。


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危険な兆候

2018/07/30 Mon

先週26日、フェイスブックが一時20%の下落と大きく売られました。
原因は、市場の期待を裏切った決算だったということですが、これによって約11兆円もの時価総額が吹っ飛んだそうです。

これだけなら、フェイスブックの問題と片付けることができるのですが、翌27日、今度は、ツイッターが20%の下落となり、また、決算を発表したインテルが8%を超える下落となりました。

そもそもインテルの決算は、市場予想を上回る増収増益だったわけですが、それにも関わらずの急落というのは、マーケットに何らかの変化が起きている可能性を示唆しているように感じます。

そもそも、マーケット全体のセンチメントが強気であれば、多少決算が悪くとも、買われることが多いのです。
それを、そこそこよかったにも関わらず売られる、というところにセンチメントの悪化を感じました。

これら米マーケットをここま牽引してきた先導株が、このように急落する、というのは、マーケットのセンチメントが弱気に傾きつつある兆しになることが多いのです。

この先導株からのドミノ倒し現象は、ジェシー・リバモアが注視していたもので、昔から通用していたことがわかっています。

まず真っ先に売られるのは、先導株なんです。

27日は、同じく決算発表があったアマゾンが非常な好決算となり、それで一旦は上昇したものの、結局は微プラで終わりました。
アマゾンも今後の株価の動向には注意しておく必要があるでしょう。

日本時間の8月1日早朝には、いよいよ大御所であるアップルの決算発表が控えています。

このアップルの決算でどのような結果が出るのかによって、マーケットのセンチメントがよりはっきりするのではないかと注目しています。

普段もアップルの決算には注目が集まりますが、今回は大変重要度の高い決算だと思っています。

もし、好決算にも関わらずアップル株が大きく売られるような展開になったのなら、先導株が次々に売られる、というドミノ倒しが始まってきた、ということが濃厚になるので、いずれマーケット全体にも波及することが想定できるのではないかと考えます。

明日は、日銀があって、水曜日には、FOMCも控えているイベントウイークとなっています。

今日明日ということではなくとも、先導株の動きとNYダウの動向には、より注意しておきたいものだと考えています。

全体に波及するのは、半月とか1か月後とかになるかもしれませんが、

マーケットセンチメントの変化の兆し

に注目しておくことは、大変重要だと考えています。


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