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相場好きにも種類がある

2015/06/12 Fri

相場が好き、というのが上達においては凄く大事な要素だと思う。

がっ、しかし・・・

好きといっても、それが「上手いかどうか」とは別問題でもあろうかと。

一生懸命に相場に取り組んでいる

これは、好きな人が頑張ってやっていることだから、無理して、というより、好きでやっている。

でも、頑張って相場に取り組んでいても、その人が、上手かどうか、とはまた別のことになる。

何故か。

相場マニア・相場ヲタ

という人種が大勢いるから。

趣味的、とも林先生は言われるけれど、こういう人が結構いる。というか、かなりいる。

じゃあ、トレードが上手い人と、相場マニア・相場ヲタとの違いとは、どういうところなのか。



相場が好きで、一生懸命に取り組んでいることは同じ。

どちらも知識が豊富。

でも、相場マニアは、知識は豊富だけれど、実行力が伴わない。

いろいろ知っているけれど、やらせたら下手、というタイプ。

高度な専門知識もあるし、凄い幅広い知識もある。

でも、実行力がない。

こういう人、大勢の人を見てきたけど、結構いる。

とにかく、うんちくは凄い。

こうやって暮らしている私でも、その専門知識に負ける。

でも、やっては負けのくり返しを延々と続けている。



相場の勉強は山ほどしているけど、

勝てる方法が見つかるまでは、勉強して知識を蓄えることに専念する

(実践して、負けるのが怖いからと本人はそうは言わないけど(笑))今は勝てる方法探しに専念している、そのほうが楽しい


こういう人が結構いる。

半分、夢想家だ。

知識は凄い。アナリスト顔負け。あらゆるテクニカルを知っている。本を凄く熱心に読んでいる。

でも、やらせたら下手。

時々、「勝てるんじゃないか」って、相場に手を出してみるも、すぐに負けて、撤退、を繰り返す。

うんちくは凄い。経済情勢も凄くよく知っている。ファンダメンタル、テクニカルに造詣が深い。

でも、手も足も出ない。

というより、時々手を出して、痛い目に合っておとなしくしている(笑)

でも、好きだから、夢だから、相場からは離れない。

ほんとに好きなんだろうなぁー、って思う人がいる。

ブログをあさったり、本を読んだり、セミナーに行ったり、実にまめに勉強して知識はどんどん蓄積している。



ヲタ、と言えば、コレクターもヲタの一種だろう。

手法コレクター。

この世界では多いんだよなぁー。

コレクターアイテムたくさん持っている人も多い。希少価値のあるテクニカルのアイテムもたくさんある。高額商材も結構買ったりしている。

でも、いっぱいコレクション持ってるけど、何も使いこなせてはいないんだよなぁー、実際には。

包丁いっぱい集めてる料理人のごとし。
包丁なんて、中華の職人なら、中華包丁一つでよいのだけど、ヲタはいっぱい集めたがる。

あれもダメ、これもダメ、と言っているうちに、コレクションが積み上がる。

したくてコレクターやってるわけじゃないんだろうけど、そもそも考え方が間違っている。
やり方に依存しているうちはダメだということに気がついていない。



多分、ヲタって、善意の第三者なんだよね。
自分が安全なところで高みの見物できていれば、怖くない。
でも、闘技場に入って戦うとなったら怖い。
現実に、血を見ることが怖い。
だから、いつも善意の第三者でいられるヲタが心地よい。
相場で勝ちたいという気持ちはある。でも、怖い、リスクは取りたくない。
これがヲタ。


どういうんだろう。

今、現実の女性と向き合えない若者が増えている。
草食系という。
だからといって、女性に興味が無いわけじゃない人も多い。
そういう人は、アニメのキャラにはまったり、アイドルを追っかけてはいる。

バーチャな世界、ネットの世界では恋愛できても、実際の女性とは付き合えない。
このバーチャな世界でいる限り、自分が主人公でいられるし、善意の第三者でおれる。
理想の女性とバーチャではつきあえる。
石原さとみでも、北川景子でも、勝手にファンになればよい。
これが心地よいのだろう。
ヲタって、凄い理想が高いんだよなぁ(笑)
でも、石原さとみがそこらにいるわけではない、という現実がある。
しかも、実際の恋愛現場など、修羅場であることも多い。
そういうのを嫌う。
女性に興味はある、でも、勉強だけをしている(笑)



野球選手と野球ファン。

野球ファン、野球オタクって、野球の知識は凄いんだけど、野球が上手いわけじゃない。

解説者顔負けのうんちくは言えても、野球ができるわけではない。

我々は、野球解説者・野球ヲタを目指しているのか。

それとも、野球選手を目指しているのか。


野球選手を目指しているつもりなのに、やっていることは野球解説者、野球マニア・野球ヲタのことばかり、というちぐはぐなことになっていないか。
こういうちぐはぐなこと、やっている人が多いと思う。

野球ヲタが、せっせと知識を蓄えている一方で、野球選手は、上手くなるために何をやっているのか、こういうことを考えてみる必要があるんじゃないかと思う。

豊富な知識を詰め込むことは、野球ヲタのすることだ。

野球選手は、そんな知識を詰め込む時間があったら、他にやることがある。


ヲタがテレビなどを見て、本や新聞を読んで知識を蓄えている間に、選手は、グラウンドで汗を流している。

同じ野球が好きといっても、実際にやっていることは全く違うのだ。

相場で、こういう違いがわかっている人はそんなに多くないと思う。
そもそも違いを意識していないのだと思う。


自分が熱心にやっていることは、ヲタなのか、プレイヤーなのか、時々振り返ってみることも大事かと。

もちろん、ヲタを否定しているつもりはない。ヲタはヲタで、喜びを感じられるならそれでいい。それでいい(笑)


ただ、一つ考えてもらいたいのは、ヲタと選手では、道が全然違う ってこと。

野球ヲタが、出世して、プロ野球選手になった、という事例は無いから(笑)


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予想で勝負しない

2016/07/05 Tue

コメント欄では、記事以上に多くのやり取りはしていたものの、記事はまた1ヶ月以上書いていなかったので、話題のものに触れておきます。



英EU離脱騒動、どうでしたか。

やっと落ち着きを取り戻してきた感じですが、本当にサプライズに終わりました。

私も騒動の後に色んな人に話を聞きましたが、ほぼ全員が残留を予想していました。

どうだったかと聞くと、

「残留を予想して株を買っていたのでえらい目にあった。」

「結局、残留するんだろうと思って株を放置していたら急落して大損した。」

「ドル円をここまで頑張っていて、残留を予想していたのでそのまま持っていて、100円でストップの損切りになった。」


こういう話ばかりが入ってきています。

昨日、始めて「離脱に賭けた。」という話を聞きましたが、その人が唯一でした。



特に、ドル円を年初あたりに買っていたのをずっと我慢していたのだけれど、100円割れで強制ロスカットにかかった、という勇者の方も散見されるようです。

為替はレバレッジがかかっていますから、かなり凄惨な焦土と化しました。

ドル円100円割れの衝撃は凄まじかったようです。まさかまさかの展開でした。

ということで、今回も散々な目にあったという人がほとんどというのが、私が直接お話した人との感想でした。



実は、モーニングサテライトに出演する市場関係者への事前アンケート(モーサテサーベイという見通しのアンケート)があるのですが、そのアンケート結果は、市場関係者33名のうち、33名全員が残留予想という結果だったのです。

実に残留予想が100%でした。

こういう日本での意識もあって、大勢が爆死したのも仕方がないことかなあ、と思います。



さて、私のことも聞かれるのですが、私は、もちろん

残留予想!!

でしたよ。

色々言われてても、事前アンケートでは拮抗していても、結局は残留でしょ、という

実に普通の感覚

だったと苦笑しかありません。



ただし、話を聞いた残留派の多くのみなさんとの違いは、

予想に賭けない


ということだったと思います。

話を聞いたほとんどの方は、

残留に賭けていた

ので、逆に私も「そういうことなのか。」と驚いたのですが、

多分残留するだろうから買っておく

という判断をした人がほんとうに多かった、ということを後で知りました。



みんなそういう投資をしているんだなあ、っていうことが改めてわかったのですが、残留に賭けた人は負けて、離脱に賭けた人は儲かった、そういう勝負の方法を取っている、ということだったんです。

離脱に賭けた人が今回勝者となったわけですが、どういう理由だったのでしょうか。



今回、すごく勉強になったのは、多くの投資家は、こういう当たり外れに賭けるという勝負の方法を当たり前に取っている、ということでした。


というより、

こういう予想をして、当てることが相場で勝つことなんだ、と思っている、ということなんでしょう。


むしろ、

当てなければ相場で勝てないのだ

という理解かもしれません。

ほんとうに勉強になりました。



一方で、ファンダは見ずに、テクニカルしか見ていない、という人は、こういう時、どうしているのだろう、って思ってしまいます。

こういうイベントは無視なんでしょうか。

そういう投資行動が私から見ると、信じられないことですが、あるのかもしれません。



私は、基本的にいくら自信があっても、こういう予想では勝負しませんから、その前には逃げておきます。

いつも書いていますが、予想をしない、というのはこういう意味です。

相場を当てものにしない、ということでもあります。



じゃあ、売買はしないのか、というとそうではなく、やるとすると結果が出てからです。

もちろん、一番美味しいところはもう終わっていることも多いのですが、少なくともメロンの皮に近いところでも食べられるところは残っていることが結構あります。

というより、そこから出るトレンドの方が、初動よりずっと美味しいってこともあるんです。

アベノミクス初期などはそういうことで、緩和するかどうか、ではなく、緩和してから動く、ということです。

ただ、そこには、ファンダメンタルのインパクトの意味とか、大きさ、というような理解が必要になります。

相場の大きな転換点・環境変化には、必ずといってファンダの変化が起こります。

これまでの流れが180度転換する変化がファンダの変化によって起きるのが相場なんです。

だからファンダは重要なんです。

そういう理解をしっかりしておかないと、それまで続いた乗りで、下手に転換した相場に向かって行ってしまってえらい目にあったりすることになるんです。

環境変化に対応するためには、マクロ・ミクロのファンダメンタルにおいて、どういうイベントが重要で、その後、どのような影響が相場に出るのか、どのぐらい続くのか、という目利きが大事なんだと思います。

それは、予想が当たるか外れるかよりも、ずっと重要な事だと私は理解しています。


もちろん、もう何も残っていないことも当然あります。

そういう時には、何もできませんが、それは仕方がありませんね。損するわけでもないので・・・


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苦しい時期の過ごし方

2016/10/10 Mon

マインドフルネスって最近地味に話題になっていますが、ご存知ですか。

新瞑想法マインドフルネス

これは、ヨガなどの瞑想法から宗教色を除いたものなんです。

アメリカのグーグルなどハイテク企業でも会社として取り入れて成果を上げているということでした。

100%今を味わう生き方

私は、呼吸法をやっていたりするので、こういうことには興味があるわけですが、これは誰でもができる瞑想法で、心が乱れたり、ストレスを感じたりした時に非常に有効なことが科学的に証明されており、理屈っぽい人でも入りやすいのじゃないかと思います。

トレード時など、ストレスを感じて、迷走してしまった時に、瞑想すれば。。。(笑)

人が思っている以上に、ストレスによる悪影響は心理的、肉体的に非常に大きいんですね。
これは、トレード時においても非常に悪影響を及ぼします。

なので、そのまま放置していれば、体調が悪くなったり、心理的に不安定になったりということが起きますので、自分から積極的に自分の心に働きかける何かをしないと、心に雑草が生えたまま荒れ野のようになってしまうわけです。

トレード時に、自爆して負ける原因の多くは、心の乱れなわけですから、如何にして自分の心をコントロールするのか、というのは、非常に重要なわけなんです。

これは、普通の人が考えている以上にものすごく重要度は高いです。

そういうことなので、心に何も働きかけをしていない人と、心をコントロールする何かを心がけている人の差は結構大きいんです。

マインドフルネスは、その心への積極的な働きかけ、という意味で、非常に有効なんじゃないか、そう思いましたので、ご紹介しておきます。





さて、環境認識なんですが、テクニカル的には今年3月に見ていたことの延長線上になります。

相場観を持つのなら

ということで、とりあえずテクニカルから見る今の景色を載せておきます。

2016-08-216.jpg

TOPIXは、今年年初、どどど、っと下げて、そこから大勢的には保ち合いに入りました。

特にここ数ヶ月は酷い状態で、小さな保ち合いに終始しています。

トレーダーを殺すには、上げでも下げでもなく、動かなければそれでよい、ということなんですが、正にそんな感じですね。

3月と違って「ここが底だからと焦って買おうとしている人」はもういないと思いますが、大きな流れが転換するのは、そう簡単ではありませんね。


2016-08-217.jpg

一方で、ドル円なんですが、TOPIXに遅れて下げたわけですが、TOPIXが下げ止まった3月以降も下げ基調が続き、ついに6月には100円を割る事態となりました。
これは、まさかの展開となりました。
大勢のFXトレーダーが粘りに粘っていたのですが、さすがに100円割れでは、強制ロスカットも多かったように聞いています。
私の知人も例に漏れず、追証を何度か入れて粘りに粘った末に、100円で散りました。

この両者の値動きの違いは、年初、米国のFRBによる利上げ観測からドル円が粘り、リスクオフから株が下げたという展開だったものが、年央からは、利上げ観測の後退があったことにより、ドル円の売りが加速した一方で、TOPIXは、リスクオフが和らいだことに加えて日銀のETF買いが相当効いたということかもしれません。
特にここ数ヶ月は、下がれば日銀買いが入り、上がれば外人売りが出る、ということで、膠着感が一層強まってきています。

ということで、結果、TOPIXもドル円も方向性がなく、膠着感が強まっている、という現状です。



私の知る範囲では、ここ数ヶ月、好調だというトレーダーは少ないんじゃないかと思います。

動きが鈍く、出来高が細っているような現状では、無理しても、やられるだけ、ということが多く、ひたすらに、



のいち字で耐える展開が続くわけです。

ここで、無理して、自爆する、というのが一番愚かな選択なので、じっと我慢の日々を続ける、というのが、流れに乗ろうとするトレーダーならば正しい選択なんだろう、そう思うわけです。

トレーダーの選択肢としては、買う、売る、待つ、という3つの選択肢があるわけで、特に、待つということは重要なことなのですね。

こういう膠着状態が続けば続くほど、我慢ができなくて、自爆する人が相次ぐわけですが、この我慢大会を制することが勝ち残るためには、結構大きなことなのです。

もちろんそれぞれ得意不得意相場がありますが、膠着が得意だ、という人はほとんどいませんから、ここは待つことを優先するしかありません。

では、いつ終わるのか。

答えは永遠ではありません(笑)

大きなイベントしては、いよいよ来月の大統領選挙なのですが、そこへ向けてどうなるのか。

ただ、下がれば日銀買い、上がれば外人売り、の相場が続く限り、なかなかこの膠着から抜け出すのは難しそうな気配です。

日銀がいらんことさえしなければ、しっかりと下げてくれて、そこからのリバウンドも狙えるところなんですが、下手に買い支えが入ると、それすら消えてしまいます。

こういう膠着相場は過去にもあったわけですが、こういう時期が一番苦しい時期じゃないかと感じます。

もちろん個別ではいい動きをするものもあるわけですから、それを選別すればよい、ということかもしれませんが、そう簡単でもないんですね。

下手に動いているものに飛びつけば、それが罠になって一気に反転、というのがこういう時期には多いんです。

いい時期と同じことをしても、この時期勝てない、どうしてだろう、と思っている人も多いと思いますが、環境が違うんですよ。

環境が違えば、同じ値動きであっても、その後の確率や伸びが全く違ってきます。

やり方を主に考えている人は、ここが見えないので、次々に飛びついては爆死を繰り返す、ということをやってしまいがちなんですね。

何をやっても上手くいく時期というのがある一方で、何をやってもダメという時期があるわけです。



大間のマグロ漁師で名人の方が次のように言っておられました。

「マグロが釣れないっていっても、自分が悪いんじゃない。マグロ様が決めることだから、どうしようもない。」

これは、一見すると開き直りと取られるかもしれませんが、そうではなく、環境変化を受け止めるための心のあり方だと私は思っています。



相場で取れない、となると、どうしても焦ってくるわけです。

特に専業だと、生活に関わってくるので、心理的にも追い詰められてくるわけなんですね。

何とかして取ってやろう、毎日利益をなんとか出さないといけない、そういう思い込みがどうしてもあるわけです。

そうなると、どうしても

無理をして取ろうとする

ことになる。

やり方が間違ってるんじゃないか。腕が落ちたんじゃないか。そういう疑心暗鬼になってくるんです。

そして、自分は、実は取れない投資家になってしまったんじゃないか。

結果から見れば、全然なので、次第に焦燥感が募ってきても仕方がありません。

特に、やり方ありきで考えている人は間違いなく自分の方法に疑心暗鬼に成ります。

特に、カリスマブログなどで、取った取ったなどと書かれると、自分も取らなくてはと思っています。

本当は自分は自分なんですよね。でも人が取っているのを見ると焦ってしまう。

こうして、

やったこともないような方法を試してみたり、ごく一部で動いているものに、無理して飛びついてみたり、とにかく焦りから無理をするようになるんです。

そうして、無理をするから、自爆する、という悪循環が始まります。

取れないから、といって、腕が鈍ったわけでも、目利きがダメになったわけでもありません。

マグロが来なければ、どんなに腕のいい漁師でも、マグロを釣ることなどできないのだ

そういう名人の一見すると開き直りとも取れる心のあり方が必要な場面もあるわけです。

マグロのいない海で、いくら走り回ったとて、焦って必死になったとて、マグロは絶対に釣れない、ってことなんです。



専業が破綻する大きな原因は、焦りによる自滅がほとんどだと思います。

腕が鈍ったわけでもない、目利きに失敗したわけでもない、それでも取れない。

そういう時期は必ずあります。

そういうことがあるのだ、とわかっておくことは非常に重要なんです。

取れないのは、自分が悪いんじゃない。


取れないこともある、そういう割り切りというか、理解をしておくこと、開き直ること、それが大事だ、ってこともあるということなんですね。

自滅が原因なのだから、本当は防げる損失なんですよ。


とにかく、

こういう時期に無理をして自爆する、それが一番愚かな行為なわけです。

そもそも、相場で大負けするのは、やり方が間違ったんじゃなくて、自爆がほとんどなんです。


そして、トレーダーで最も差がつくのは、こういう取るのが難しい時期、なんですね。

苦しい時期をどう過ごすのかで大きな差が出ます。


ここの難しい時期をどうやり過ごせるのか、ドローを出さずに逃げ切れるか、これによるわけです。

のんびり瞑想でもしてればいい、ってことかもしれませんよ!!



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マネックス証券

相場をいつ始めればいいのか

2017/02/20 Mon

またしてもお久しぶりになってしまいました。

さて、相場を始める時期について、以下のような話を何度も聞くので、それについて考えたみたいと思います。

「後3年で定年となるので、そうしたら時間ができるので、そこから相場を始めようと思います。そんなに大きく儲からなくてもいいので、ちょっとした収入程度になればと考えています。またその時には話を聞かせてください。」


というものです。

他にも、「今はちょっと忙しいので、もう半年すれば時間もできるから、その時になったら相場をはじめてみたいと思います。」というものであったり、「暇になったら相場を始めたい。」そういうことを時々聞きます。


ちょっと控えめで、無茶もしない感じで、実にオーソドックスな考え方だと思います。
普通に考えれば、ここで言われていることは正しいように感じます。

しかし、この考え方には、重要な誤解が含まれているのです。

それは、

①暇になったら本格的に始めて、最初からコツコツ儲けよう、という魂胆が裏にある。

②本格的に始めたら、すぐに結果が出るように思っている。


ということです。

実際には、次の結果が待っています。

①相場は、始めてすぐには絶対に儲からない。(偶然で勝てることはあるけれど)

②(退職などで)それだけに集中できる状態になると、焦って失敗する可能性が飛躍的に高まる。


つまり、失敗の可能性を自ら引き入れているわけです。

さらに相場の理解を難しくさせるのが、偶然の魔法というやつんなんです。
間違って当ると、それが正しいと勘違いしてしまうのです。



何故こういう誤解がまかり通っているのかということの理由もはっきりとしていて、

①勝っている人の真似をしさえすれば勝てるようになると思っている

②勝てる方法があって、それをマスターすれば勝てるようになると思ってる


という定番の誤解がそこにあるわけです。


暇になったら始めよう!!

この誤解は、ものすごく多くて、実際には、相場を始めようと思っている人のほぼ全員がそうではないかと思います。



例えば、定年になって、定収が無くなって、相場だけになった時に相場を始めて、気持ちがどれほど焦るか、本人はわかっていないのです。

理屈では、暇になったら集中できるし、勉強もできるはずだ、と思っているのですが・・・

現実の相場を前にして、金額のアップダウンに耐えられる心を持っていない。

値動きを受け止める感覚も無い。

そういう状態で、結果だけを焦る気持ちで、相場に望んだら、完全な拝金主義に陥って、どんなに悲惨な結果が待っているか、簡単に想像できます。



なので、「3年後定年になったら相場を始めたい。」と言ってきた人に対して、私は次のように返事しています。

「今すぐに始めてください。無理に儲けないでいいので、できるだけ小さな単位で、負担にならないように実戦しながら、コツコツと毎日相場を見続けることからスタートしてください。
そうやって、とにかく相場に慣れるということが大事なんです。
これは、本格的に水泳を習うという前に、水遊びをして水に慣れる、ということと同じです。
慣れていくうちに、相場観やマインドが時間をかけて作られていくものなんです。
3年という年月は、短すぎるぐらいですが、それでも、今始めればマシな方です。」



特に、定年退職などでは、下手に退職金を手に入れているものだから、それを根こそぎ相場でやられる、という悲惨極まりないケースが後を絶ちません。

絶対に相場などしないことをお勧めします。スケベ心など持たいないことです。

相場に慣れる、ということは、普通の人が想像するよりも、遥かに長い時間かかるものなんです。



そもそも、退職したら相場を始める、という考え方は、次のことを言っているのと同じです。

暇になったら野球を始めて、プロとして食っていこう。

定年になったら、将棋を始めてプロになろう。

仕事がなくなったら、ピアノを始めてプロの演奏家になろう。


このどの発想を見ても、どれほどナンセンスなことかわからないほどですが、こと相場においては、至極真面目に、普通に同じ発想で言って来られる人が実に多いわけです。

相場で稼ぐ、ということは、公式戦をこれから戦って勝っていく、ってことと同じなんです。


そうであるのなら、その前に、コツコツと練習を積んで、「上手くなる」必要があるのは、どんな世界であっても当たり前の常識だと思うのです。

ところが、いざ相場の世界だと、この常識が一切無視されて、いきなりヤンキースタジアムで自分が活躍できると思っている人がものすごく多いのには驚かされます。

相場において、自分の対戦相手は、百戦錬磨のヘッジファンドや投資銀行、ディーラー、プロのトレーダー達なんです。

彼らは、豊富な経験と類まれなる能力を持って、対戦相手を仕留めようと相場のありとあらゆるところに罠を仕掛けてきている、のです。

そういう恐ろしい連中とノーハンディで戦うのが相場なんです。

だから、相場で勝つことをそんなに舐めていては、鴨が葱を背負ってくる大衆投資家の一員になることは必定だと私は思います。



まずは、公式戦の前に、練習する、という当たり前の発想を持つ、ということ。

そして、その練習というのは、ちゃんとバットとボールを使っての練習であって、本で学ぶことではない、ということ。

練習と、イチローバッティングマニュアルを探すこととは全く違うということ。


こういう当たり前の常識は、相場の世界でも同じではないかと私は思うのです。

ただし、何度もいいますが、そうやって練習したとしても、全員がプロ野球選手になれるわけではない、ということも、また常識だ、ってことなのですね。

増してや、本で野球理論だけを学んでいる人、野球必勝法を探している人、イチローのフォームを真似すればそれでよいと思っている人には、確実に明日はありませんね(笑)


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違う結果を望むのなら

2017/03/25 Sat

専業トレーダーあるあるの話です。

こちらが専業だということがわかると、

どうすれば相場で儲けられるようになりますか?

という質問を多く受けることになります。

これが投資家同士だと、教えてください、ということになって、それでは、と話を始めるわけですが、そこで毎度繰り返されるのが、

いちいち反論される

そういうことを聞きたいんじゃないと言われる


ということなんです。

そして、話をしているうちに、逆に話を聞かされる側に変わってしまって、ご高説を伺うことになったりします。

場合によっては、あなたは間違っている、と説教されたりします。

確か、話を聞きたいのは、そちらさんではなかったでしょうか、ってことなんですが、多くの場合、延々と相場の話をこちらが聞かされる羽目になるわけです。

しかも、聞かされるのは、勝った負けたの武勇伝とか、今何をどう予想しているとか、○○さんはいくら儲けたとか、ゴシップの類を延々と話されて、挙句のはてに、こちらの相場観を尋ねられたりります。

そんなもん、知るか!!


ってことなんですが、そうも言えないので、「どうなんでしょうねえ。」とお茶を濁して終わります。。。。(笑)


そもそも、相場って、ファンダメンタルの裏返しなのですから、FRBが次に何をするのか、トランプが何を言い出すのか、いつ地震が起きるのか、相場の予想というのは、そういうことを予想するに等しいわけで、現人神でもない私に予想を聞かれても、わかるはずがないんです。

直近の事例でわかるとおり、トランプが勝ったら相場は暴落する・・・これが事前の大方の予想で、しかも、ヒラリーが勝つという予想が強かったわけです。
現実には、予想外にトランプが勝つわ、そのトランプが勝ったら相場が暴騰だわ、、、大どんでん返しの連続で、誰がこの結果を予想していたというのでしょう。
こうなると、そもそも予想することに意味があるのか、と思いませんか。

Brexitも同じです。
ほぼ誰もがEU離脱を予想せず、仮に予想していても、そこからの値動きは万が一にも考えられないものとなりました。それが相場なんです。

それを当てよう当てようとする努力は、正に中世の錬金術師と同じで、報われる努力の方向性ではないんですが、もう思い込みが強くて、どうにもなりません。

こういったことになるのは、特に相場歴が長い方に多いわけですが、強い自分なりの考え方を持っておられて、それを決して曲げようとはしないわけです。

そのご自分の考え方に沿ったものしか受け入れられないため、そこからちょっとでも出ると、「それは違う」となってしまうわけです。

ここでよく書きますが、基本的には「やり方で勝てる」「相場を当てれば勝てる」という思い込みが強くて、その考え方を絶対に曲げないので、

如何に当てるのか、その当て方を教えてくれと言っているのに、言われていることがそうじゃないから、意味がない

そういう趣旨になることがほとんどなんです。

そして、こちらが「予想しない」という話をすると、食ってかかってこられます。

「予想しなくて、相場で勝てるはずがない」

そう言われて、猛攻撃を受けることになります。

誰々は予想すると言っていた、と有名トレーダーの言葉尻で攻撃されることもしばしばあります。

何回も話しても、やはり通じない、逆襲される、反撃を食らう、などが普通です。

こうして、当初は、「話を聞きたい」ということだったのですが、こちらが説教されて、追い返される、という顛末になるわけです。

最後は、私の方が、「ご高説承りました。ありがとうございます。相場の予想参考にさせて頂きます。」

という何ともしょっぱい終わり方で閉幕です(笑)

こういうことを繰り返していくうちに、相場を教える、ということが如何に難しいことかを実感します。

結局、考え方が違うから、受け入れられないままで終わるのです。

専業トレーダーは、それぞれ苦労の末、誤った考え方から抜け出した人たちなわけですが、それを人に伝えるのが如何に難しいかをこうして実感し、次第にわかった者同士、つまり勝っているトレーダー同士でしか話をしなくなります。



とにかく、相場においては、正しいレールに乗る、ということが如何に難しいのか、ということで、そのレールに乗ってもらうための説得に四苦八苦して、ほとんどが失敗に終わる、ということになろうかと思います。

何年も話をしていても、受け入れられることは少ない、といってもいいと思います。

これが専業トレーダーあるあるです。




アインシュタインが言ったかどうか定かではないらしいですが、

同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。

という名言があります。

負けているのだったら、まずは自説を収めて、人の話を聞かないとと思うのですが、絶対に自説を曲げないのです。

話を聞いているようで、全部自分のフィルター越しに聞いているから、肝心なことが全部抜け落ちるのです。

これは、セミナーに行っても同じです。

ある有名トレーダーのセミナーに参加した時に、最初から非常に大切なことを話されていました。
ここさえしっかりとわかっていれば、少なくとも負けないようになる、と私は思ったのですが・・・でも、回りを見ると、メモを取っている人は誰もいないのです。
何故なら、みなさん、そういう話は「前置き」ぐらいにしか思っていないから、右から左なんですね。
そして、テクニカル分析の話になったら、熱心にメモを取り出す。。。(笑)
さらに、相場の見通しになったら、うたた寝していた人までムクッと起き出して、必死でメモを取る(爆)
ドル円はこの先上がるか下がるか・・・
誰も聞いておらず、うたた寝されていた部分が実は一番大事な部分で、後の相場観などどうでもいいことを必死で聞いている。。。
これって、、、、と思いました。


本も同じく、読み手がよほどしっかりしないと、真意が完全に抜け落ちてしまいます。

林先生を批判しておられる方も多いのですが、その多くの人は、ナンピンという手法のところしか見ておられないんです。
びっくりしたのは、アンチ林派グループの権威的な人とやり取りした時でしたが、その批判が全然的を得ていないのでおかしいなあ、と思っていたら、やはり「手法がらみの部分」しか読んではおられませんでした。
しかも・・・勘違いです。
結局、その方は、私と何度かやり取りして、ご自分が誤解に基づいて攻撃していたことを認められました。
一番大事なのはそこじゃないだろう、ってことなんですが、権威的な人ですらそうなのが実態なんです。

立花さんの本も「誤解本ベスト1」に入るぐらいの本なのですが、これも「単純ナンピンの勧め」としか読んでおられない人がほとんどです。
肝心なところはほとんど強制スルーパス(笑)
立花本の良さは、そもそもそういった小手先のテクニックの部分ではなく、相場の学習とはどうあるべきかを説いた名著なんです。
しかし、大勢の方が、小手先しか読んでいません。
しかも、その小手先ですら、単純ナンピンという理解でしかなく、誤解に基づく攻撃にさらされています。
実際には、立花さんのテクニックというのは、今で言うトレンドフォロー系のスイングトレードの教則本で、この一芸の極地とも言えるものなんですが、その部分を読めている人は僅かだろうと思います。
なので、立花さんは、「トレンド転換だと見れば、ズバッと損切り」しておられるわけですが、そういうところは読んでいないのです(笑)
そして、ドテンしてまたトレンドを追いかける、という明確なスイング技法なわけです。
そもそも、立花さんは、本の中で、「自分は値動きに乗っていくタイプだ」と明確に書いておられますし、そもそも場帳、玉帳を追いかければ、簡単にわかることなんです。
場帳を見ればわかりますが、パイオニアの価格革命的動き(今の新興株のような上げ相場)に、トレンドフォロー系スイングで乗って、大きな利益を上げるわけです。
そういったことを全く読まずに、技法の表面だけをちら見して、下がれば買いという単純ナンピンと誤解し、爆死する・・・結果として立花批判をする。

林先生も、立花さんも、確かに、逆張りを強調したいあまりに表現が強くなってしまっていることがあるので、ここは仕方がないのかもしれませんが、もう少ししっかりと読んであげて欲しいと思います。
値動きを追いかけて、証券マンに言われて、飛びついては失敗する、という当時の多くの一般投資家がやっていたことへのアンチテーゼとして、本が書かれているので、そこは割り引いて見てあげるべきだと私は思います。
今とは、時代背景も相場技術に対する認識も全く違うのです。
立花さんは、ご自分の売買技法を確立された後で、林先生の本を読まれて、その影響で、ことさらに逆張りを強調する書き方になったのだと思われます。
もし、白紙で本を書かれたのだったら、より「トレンドに乗るという環境認識」をしっかりと書かれたのだろうと思いました。
どうしても、エントリーテクニックを詳細に書こうとするあまりに、環境認識の部分を書ききれなかったのだと思います。
当時は、そもそも漠然とした「相場技法」という概念だったので、環境認識は意識されていなかったのかもしれません。
環境認識は、相場師それぞれの感覚や経験に基づくものだ、という感じだったのかもしれません。

テクニックとしては、最も重要な環境認識の部分に、少ししか触れていなかったことが、これだけの誤解を生む要因となったことはあるとは思いますが、そもそも、そういったテクニックの部分ではないところに、大事なエッセンスが詰まっているので、そこを読んであげてほしいのです。



同じことで、ネット上を如何に探そうとも、自分のフィルターにかからない情報は無いのと同じだから、結局、自分なりの考え方に沿ったものしか見えてはいないのです。

そうなると、結局のところは、(勝てていない)自説を強化することにしかなりません。

独学のデメリットはここなんです。情報の量とか質とかそういうことではありません。

一方で、

勝っている人に教えてもらえるメリットというのは、この(勝てていない)自説・考え方を木っ端微塵に叩き折られることなんです。

これをやってもらえるからこそ直接教えられるメリットは非常に大きいんです。


しかし、残念なことに、そのメリットも受け入れる側に、よほどの覚悟が無ければ、自説の固執で終わってしまって、せっかくのチャンスを棒に振ることになるんですね。

本当に残念ですが、こればかりはご本人の問題だから仕方がありません。

いくらネット上を探しても、本を何冊読んでも、セミナーに行っても、(勝てていない)自説に固執してしまって、そのフィルターを通して、情報規制をしている限り、相場の本当の姿は見えては来ないと思います。

一生懸命努力している人も多いのですが、見えているものが間違っていれば、その方向でいくら努力しても、結果は出ませんよ。

カリスマトレーダーの真似をするのも結構ですが、その人達のやり方だけを見ているというのは、門前の小僧と同じなのです。


お経の意味も知らずに、唱えたところで、お坊さんにはなれません。



そうした結果どうなるかというと、予想しようとしてアレヤコレヤ頑張って、トドのつまりは、コツコツドカンの繰り返し。

そんな同じことを繰り返していたら、結果だって同じだよ、と思うのですが、飽きもせずに、また同じことを繰り返す。

違う結果を望むのであれば、違うことをしないとダメなんですね。

当たり前のことなんです。

何年も勝ち方探しを続けていて、ダメなのなら、同じ発想でまた探すのか。同じ発想でカリスマの真似をするのか。

勝てる方法が見つからないから勝てない、という発想でこの先も続けていくのか。

だから、ちょっと立ち止まって、今勝てないのは、実は自分の「こうすれば勝てる」と考えている発想そのものが根本的に間違っているのが原因かもしれない、そう考えてみることが必要なんです。

今、勝てていないのなら、その事実を認めて・・・そうであれば、同じ考え方でこの先も同じように続けていても、ダメじゃないか、と考えてみる。

違う結果を望むのであれば、これまでとは違う発想とか、違う考え方で相場を見てみることも必要だと思うのです。

そのために、一度自分を真っ白にして、自分のフィルターを取る。先入観なしに話を聞いてみる。本を読んでみる。セミナーを受ける。

まあ、これができるようだったらとっくの昔に、ってことですが、難易度はトリプルAクラスです。

ほんとに難しいと思います。

勝っているトレーダーに強制されてすら認めようとはしない、できないのだから・・・増してや、自分が一人で、となると、気絶するほど難しいことだと思います。

ここが、どうしても乗り越えられない巨大な壁だからこそ相場は難しいのだ、と思いますね。



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まずは生き残れ

2017/06/12 Mon

私の実践的スキルを要約せよ、と求められたなら、ただひとこと「サバイバル」と答えるだろう。まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ。(ジョージ・ソロス)



コメント欄での有益なやり取りがヒントになって記事にする、といういつものパターンです(笑)


私は思うんです。

破綻さえ防いでいれば、儲からなくてもよい。

破綻を回避して、コツコツ続けていれば、いずれ目利きが付き、土地勘が生まれ、値動きとはどういうものかがわかってくる。


そこでようやく儲けるための入り口に立てるわけです。

そうなって初めて投資戦略も生きてくる。


逆に言えば、

長年そこに住んでていて土地勘が付かない人などいない。

長く運転していて車両感覚が付かない人などいない。


ってことなんです。


ただ、最初は誰でも土地勘など無く、車両感覚もありません。

車両感覚も無い段階で、運転テクニックに頼って無茶をするから、事故を起こすんです。




相場が難しいのは、相場の車両感覚や土地勘を身に付けるには、想像以上に時間がかかる、ってことです。

当然数年単位です。

この時間係数に耐えられなくて落っこちるんです。

私の経験上から言うと、投資の目利きというのは、骨董品を見る目を養うのに近いぐらいの時間がかかるものだと思います。

投資経験2~3年などまだまだひよっこです。


車両感覚は、実際に運転してこそ身につく、ということがわからずに、運転テクニック本を一生懸命読んで運転を上手くなろうと思っている人が多いんです。

その土地を実際に歩かないで土地勘が身に付かないのは当たり前なんです。

骨董品を実際に見て勉強するしか、目利きを付ける手段など無いのです。




というよりも、そもそも、相場を上手くなるためには、土地勘を養わなくてはいけない、ということを意識している人はほとんどいない、ということが問題なんだと思います。


多くの人がテクニックさえわかればよい、と思っている、わけです。

そうであれば、勝てない状態が続くと、爆死しなくても、途中で諦めてしまう、ということになります。

儲からない状態が年単位で続けば、当然不安が先に立ちますし、こんなことを続けていても意味がない、そう思ってしまっても仕方がありません。

やり方第一主義なので「今のやり方ではダメだ」と思ってしまうのです。

そして、他のやり方を探さねば、と実戦よりも、やり方探しに時間を使うことになります。

負けたら意味がないと思って途中でやめてしまうのです。

そもそも、最初から勝とうということがおかしいわけですが・・・(笑)

そうなると、せっかく地下では目利きの根が張ろうとしているのに、その根を切ってしまうことになるわけです。

ここがポイントなんですね。

考え方が間違っているから、そうなってしまうのです。

こうして、

こっちのやり方を試してポイ、あっちのやり方を試してはポイ、を繰り返す、ということになります。

当然じっくりと取り組むことも無いので、スキルアップなどできません。

スキルを身に付けようとする発想そのものが無いから仕方がないのですが、やり方と目先の損益にしか目が行っていないからどうしてもそうなってしまいます。

特に目利きというスキルは、目に見えて付くということは決してありません。

気がついたら目利きができていた、ということなんです。

この根本的な考え方の間違いが、長年相場をやっているにも関わらず初心者のままの車両感覚しか持っていない人を大勢作るのだということなのですね。




素材を見る目利きができてきこそ、はじめて調理テクニックも生きてくるのです。

土地勘も無く、車両感覚も無い段階で儲けようと無理をして、簡単に迷子になって、事故を起こす。

そういう投資家が多いわけです。

帝国ホテルの厨房に見習いとして入って、いきなりお客さんに料理を出す、ということは無理なんです。

せっかく相場を志したにも関わらず、初期の段階で爆死し、失意のリタイアを食らう、そういう人が後を絶ちません。

まずは生き残ること、これを最初の目標にすれば、爆死確率は大きく下がると思うのです。



最初はやり方ばかりに目が行くのは仕方がないと思います。

レシピさえわかって、当て方がわかれば勝てるようになる、と思って始めるのは誰しも同じです。

しかし、生き残って、相場にしがみついてさえいれば、相場とはそういう単純なものではない、ということが次第にわかってくると思います。

そこでようやく入り口なんです。


まっ、この入口に立てないまま相場歴何十年という方も多いわけなんですが・・・(笑)


金を失わないためには何をすべきでないかが分かった時、相場で勝つのに何をすべきかということが、ようやくわかり始めるのだ。(ジェシー・リバモア)


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金融村の掟

2017/09/17 Sun

先日、次のような相談を受けました。

「父親が退職して、その退職金の全て使って8306三菱UFJを買ったようなのです。配当金が目的のようなのですが、大丈夫なんでしょうか。」

というものです。

この質問への答えを通じて、こういった場合、

①個別株をどのように分析するのか

②そもそも退職金をどう考えるべきか


を分けて考えてみたいと思います。

そして、今回のようなケースから、考察を広げて、金融とは、投資とは、どういう世界なのか、を考えてみたいと思います。

なお、私の場合、テクニカル、ファンダメンタルチェックには、Kabutanと、楽天証券のマーケットスピードを利用しています。



まず、このような投資を配当利回り目的投資と言います。

投資の目的には、2種類あって、配当利回りなどを目的にする投資をインカムゲイン狙いと言い、一方で、値上がり期待の投資をキャピタルゲイン狙いと言います。



せっっかく具体例として、三菱UFJが上がっているので、まずは、銘柄分析をどのようにするのか、について見てみたいと思います。

最初に行う作業は、三菱UFJの事実認識です。
環境認識と言ってもいいのですが、今回は敢えて事実認識と書きました。
まずは、今どういう現状かを事実認識する作業です。
当然予想などは含みません。ここが留意点です。

事実認識と予想を混ぜないこと、これが何よりも大切です。
まず、事実を認識し、次に予想を展開する、自分なりの考察をする、ここを完全に切り離して考えることが、多くの人はできていません。
ここは大変重要なところなので、常に事実なのか、予想なのか、確認しながら作業を進めてください。
まず、事実を認識しないと、分析も予想もへったくれも無いのです。
事実を知らないで、いきなり予想する、というのがダメな典型なんです。

ただし、こういった個別銘柄の分析は、やりだすとキリがありません。
細かく見れば、有価証券報告書のチェックだとか、アナリストレポートを読むだとかありますので、今回、これだけは抑えておきたい最低限度のチェック項目を書いて起きます。



では、まずは、テクニカル面のチェック。

2017-01-620.jpg

これは月足です。
過去の値動きを見ると、2011/11の安値318円、他何度か300円台に突入していますが、ここが安値だということがわかります。
最近の高値は、2015/06の936円。その前には2006/04に1950円があります。
目先的に見ると、動きが鈍いように見える三菱UFJですが、結構大きな値幅で上下していることがわかります。



2017-01-621.jpg
次に日経平均との比較チャートです。
値動き的に見ると、日経平均と連動して動いていることがわかります。
リーマンショック前に高値をつけて、リーマン後の低迷を経て、アベノミクス相場で上げ、という流れです。

ここで見てすぐにわかるのは、リーマン後の戻りが大きくアンダーパフォーム(日経平均の戻りに対して戻りが鈍い)しているということです。

この理由は、日銀の金融緩和による銀行の低収益環境が影響している、ということだと思います。
他の銀行株の三井住友、みずほなどもほぼ同じ傾向です。



一方の業績面ではどうでしょう。

予想PERは、9.5倍、PBRは、0.59倍で、割安株だと言えるでしょう。
配当利回りは、2.64%で、まずまずです。
業績の安定度合いは、2012/03期以降は今の利益水準で安定していて、大きな上下はありません。
結果として、ここ3年間の年間配当は18円を維持しています。

もっと遡ると、2003年までは、不良債権処理が続き、赤字や低収益となっており、その後も2005年、2009年と赤字を出しています。
マクロ環境に大きく影響を受ける株だということで、結果として日経平均との連動性も高い、ということになるわけです。



と、ここまでが、とりあえずの下調べの段階で、事実認識です。
書けば長くなりますが、Kabutanなどを使えば簡単にできることなので、これぐらいは見ておきたいものです。



さて、ここからがこの銘柄についての考察ですが、以上の事実確認をベースにすると、私は次のように考えます。

配当狙いという観点からは、現状業績面は安定しており、今の配当水準の18円を今後も維持する可能性は高い。

ただし、過去の実績から、マクロ環境に大きく左右される株なので、経済状況が悪化すれば、減配もあり得るし、再び株価が300円台も視野に入る恐れがある。

一方で、経済が上向き、日銀が今の極端な緩和を終了すれば、日経平均をアウトパフォームすることが考えられる。


ということで、マクロ環境と金融情勢に大きく影響を受けるため、その動向次第で配当も株価も大きくブレることが考えられる、という実にありきたりの結論となりました。(笑)

ただ、ここまでを自分でしっかりと確認しておく、ということが大変大事なんです。
でないと、自信を持って投資などできません。
こういうこともわからずに、何となく投資している人が大勢いるので、この程度の分析は、最低限自分でできるようにしておく必要があると思います。

注釈ですが、私は、割安株インカム狙いはやりませんので、決して、低PER・低PBRがよいという意味で書いているわけではありません。
あくまで、インカム狙いならば、という前提がある場合、という意味での今回の分析です。




さて、最初に三菱UFJのチェックをしたわけですが、そもそも退職金を全部ここにぶち込むことがどうなのか、という話に移りたいと思います。

退職金の資金の性質ですが、これは老後の蓄えという意味では、失えば大変なことになる資金、ということになります。
最低限、年金で生活できる、ということはありますが、しかし、臆病な資金であることは確かです。

一方で、この方のお父さんは、

下手に相場で儲けようとせず、配当利回り目的で持ち続けることを選択した


という点では、正しい選択であったように思います。

同じ投資でも、インカム狙いとキャピタル狙いでは、全く違います。

そして、相場経験の無い退職者が相場に手を出して、老後の大切な資金である退職金を全て失った、という話はよく聞く話です。
そういう下手な色気を出さずにインカムに徹する限り、そんなに酷いことにはならない、とは思います。

ただ、やはり臆病な資金である退職金なので、できれば、分散することが望ましい、ことではあります。

ここで分散というのは、銘柄分散と時間分散、そして根っこのアセットアロケーションです。




三菱UFJが危ない、ということは今の時点ではありません。
しかし、相場の世界に絶対はありません。

東北震災の前には、電力株は、株価も安定しており、高利回りでもあったので、個人投資家にとって最大の配当利回り株であり、安定的な株価と相まって、東京電力が最大の投資先として人気でした。
しかし、待っていたのは惨劇でした。
大勢の配当狙いの資金、主に退職者の資金が大損を被ったのです。

今後も、三菱UFJには、何事も無いかもしれません。
しかし、それは、地雷原を通過する方法は、目をつぶって走り抜けることだ、と言っているのと同じ結果論なんです。

だからこそ、分散することによって、リスクを減らす必要があります。

少なくともセクターを分けて5銘柄程度には分散することが望ましいと思います。

それから、時間分散。つまり、分割です。一気に買うのではなく、時間をかけて買っていくことで、分散しリスクを下げる、ということです。

高配当銘柄は、色んな証券会社やサイトなどで検索できますし、検索結果からここで書いたような感じで銘柄選別すればいいと思います。




ここで、銘柄選別においての裏技を2つ書いておきます。

一つ目の裏技ですが、、それは、配当利回り目的のファンドの組み込み銘柄を参考にする、ということです。
つまり、真似する、ってことです(笑)
プロに目利きしてもらったものを使う、ってことです。

今、私が見ているのは、マネックス証券の投信のコーナーで、ここで、国内株式の配当で検索すると、26件がヒットしました。
この中で、主に配当利回り重視のファンドを選びます。
その一番上はフィディリティのファンドですが、その詳細ページを開いて、投資信託説明書のPDFをチェックします。
そこで、ファンドの運用実績のところに、「組入上位10銘柄」というリストが書いてあります。
これが、このファンドが主に組み入れている銘柄なんです。
このファンドだと、筆頭は、みずほで6.0%、次がヤマハ発動機で5.7%、結局、上位10銘柄で、実に43%となっています。
このファンドの上位10銘柄に投資すれば、概ねこのファンドにかなり近いリターンが得られることとなります。
配当利回りファンドなので、銘柄の大きな入れ替えもそうありませんから、年次報告の度にチェックする、程度で大丈夫です。

次の野村アセットの好配当ファンドは、三井住友、日産、日本たばこなどを組み入れていました。

こういったプロの目利きにかなった銘柄を真似して、自分のファンドを自分で作るわけです。
最低限、プロの目利き銘柄なので、酷いことにはならない、ということです。

じゃあ、そのまま好配当型の投信を買えばいいじゃないか、となりますが、投信の問題点は、手数料なんです。
今では申し込み手数料がかからないファンドが増えていますが、問題は、信託報酬なんです。
マネックスのサイトを見ても、低いものでも1%、高いものだと2%もかかっています。
そもそも、2~3%の配当を狙って買っているものなんです。
それが、1~2%も毎年毎年信託報酬で持って行かれたら、実質は、配当からの利益のほとんどが投信会社と証券会社の山分けに終わってしまう、という恐ろしい事実が簡単にわかる、ということなんです。

投資家が取っているのは、リスクだけなんです。こんな非合理なことがまかり通っているのが、この金融の世界なのです。

情報弱者は、常に情報強者からむしり取られる宿命を背負っているのが金融の世界である。

マネックスは、申込手数料が無料ですが、そうでない証券会社の場合、さらに高額の申込手数料が取られてしまうので、さらにリスクだけこちらが取る、という感じになってしまいます。
最初の手数料を何年もかけて払うという具合で、ナンセンス極まりないことです。
リートに投資するファンドとかもありますが、そんなものを買うぐらいなら、そのファンドの組み込みをパクって自分でリートのポートフォリオを組めばいいだけです。
絶対に利回り型の投信などやるべきではない、と思います。
毎月分配という美名のタコ配ファンドなど、論外です。

こんな投信を買うぐらいなら、見えている情報で自分ファンドを作ってください。
どんなヘタレファンドを作っても、投信を買うよりは100倍マシです。

ということで、今回のお父さんは、1銘柄集中投資というリスクはあるものの、

金融プロの搾取の構図にはまってはいない

という点においては、合格点だと思います。


金融の世界では、仕組みを知っているものが常に勝ち、知らない者が常に負けるという弱肉強食の世界です。

無知無能は、金融の世界では、悪であり、搾取の対象者なんです。

これこそが

金融村の掟

なんです。




もう一つの裏技は、株主優待と配当のセットで利回りを考える、ということです。
これは、個人でしかできない投資スタイルなので、資産の一部でもやってみる価値はあります。
といって、これは、ZAIなど投資雑誌に特集が出ていますから、裏技でも何でもないのですが、株主優待銘柄に分散投資することで、意外なぐらいの高利回りが得られます。
もちろん個々の銘柄のファンダやテクニカルはチェックする必要がありますが、個人で持つのでしたら、この観点は結構ありだと思います。
目指せ桐谷さん、ってところです。

この投資のいいところは、

キャピタル狙いのように、投資家同士が奪い合いをするのではなく、会社が出してくれるものを横からもらう

という構図にあります。

つまりは、サバンナの食い合いではなく、定期的にエサが供給される動物園のような仕組み、ってことです。

何が利益の源泉になっているのか、自分の利益はそもそも誰が出してくれているものなのか、を理解しておくことは、大変重要なことなのです。


それが、構造理解につながり、引いては収益の安定になるからなんです。

しかも、株主優待銘柄は、優待狙いという買い手が存在するので、株価が下げれば、その買い手が株価を下支えする、という構図もあるのですね。





しかし・・・以上の銘柄分散をいくらやっても、実は防げないリスクが存在します。

いくら分散したところで、株式市場の性質にあるとおり、全部が下がればやられることになるのです。

ここで、一番問題になることは、テールリスク(ブラック・スワンリスク)なんです。

あまり投資において考えられていませんが、とても重要なことです。

これは、何かというと、

テールリスクとは、マーケット(市場)において、ほとんど起こらないはずの想定外の暴騰・暴落が実際に発生するリスクのことをいいます。 これは、通常、確率的には極めて低いものの、発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスク(大幅下落するリスク)のことを指します。


具体的には、先のリーマンショックなどがこれにあたりますが、今想定されていることは、次のようなイベントリスクです。

①震災
②戦争
③伝染病


めったに起きることはないけれど、絶対起きないということはありません。
実際に、この2つは今では、リアルに想定されていて、最近では防空訓練までされている状態です。
そして、東南海地震などのリスクも近づいている、と言われており、そのための備えを国や各自治体が進めている、のが現状です。

ここで、金融面の混乱については、あまり語られることはありませんが、こういったテールリスクが起きた時に、自分のアロケーションは耐えられるのかどうか、について、常に意識の片隅に置いておく必要があることだ、と私は考えています。

株だけではなく、そもそも円の価値はどうなるのか、不動産は、などなど、資産全般です。
混乱が起きた時、借金漬けの日本の財政状況を考えると、円の価値と信頼は保てるのか、どうヘッジできるのか、など頭の隅には置いておきたいところです。

テールリスクが発生すれば、三菱UFJ単独投資であろうが、5社に分散しようが、結果はあまり変わらない、ということになるかもしれません。

ここで、アセットアロケーション。

つまり、資産を株だけではなく、他の資産に分散させておく意味がここにある、ということになります。

この内容を書くと、本一冊分になるので、詳細は省きます。




以下、余談ですが、テールリスク時の対策では、通信手段の途絶、取引所の閉鎖によって、どのような影響が出るのか、ヘッジ手段はどうするのか、などなど、今回のテーマからそれるので細かくは書きませんが、考えておく必要があるでしょう。

他に、私は、大した備えはしていませんが、パスポートの有効期限をチェックしておく、車のガソリンは基本満タンにしておく、手元現金は常に持っておく、モバイル用PCの準備、などちょっとした気遣いはしています。

ただ、想定されていないテールリスクこそが一番危険ではあるわけなのですが、これはもうキリがないので。

ちなみに私は、心配性ではなく、普通に考えれば、テールリスク対策はあって当然だと思っているだけです。。。

震災などの物理的備えはやっていても、金融面での対策は何もしていない、ということは片手落ちだと思っているのですね。



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
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