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最近の相場環境など

2015/09/02 Wed

更新してないけどどうしていたの、と言われましたので、無理やり更新します(笑)
8月は、夏休みもあって更新サボりまくりでした。

今は乱高下していますので、私の仕事を知っている人みんなから、話をすると「この大変な時に・・・」という前置きを言われます(笑)

がが、しかし・・・実は結構暇にしています。理由は後ほど・・・

まあ、営業目的でもないので、気まぐれになりますが、できるだけちょこちょこ更新します。
日々の感想などは、こちらのツイッターで書いたりしていますから、よろしければ見てください。



■5頭の鯨

ボラが激しくなってから、寄り付き近辺で、不可解な値動きが目立つようになってきていることをずっと感じていました。
値動きがどう考えても不自然なんです。
値動きがあまりに不自然なので、寄り付きでは、なかなか上手く乗ることができずにいました。
最初、この原因は、時折ある大きなヘッジファンドのりバランスか何かなのか、と思っていたのですが、毎日続くので、どうもおかしいおかしいと思っていたら、どうやら「鯨」が原因だったようです。

今、株式市場で、鯨と言えば、5頭いる、ということが言われています。
GPIF、共済年金、かんぽ生命、ゆうちょ銀行、そして日本銀行です。
合わせた資産規模は、455兆円。買い余力は28兆円と言われていますから、凄いインパクトです。
ただでさえ寄り付き近辺は、アルゴが逃げているので、ペラペラの板しかありませんから、不自然さが増幅されています。

そう言えば、昔、PKOなる官制相場がありましたが、あの時もひどかったです。
相場には、動くべきポイント、こうあるべき動きという自然な動きが存在しますが、それを覆して、おかしな値動きを演出するのです。

今後も、突っ込んだ場面あたりで、鯨が動くことが想定できるので、それを前提にしないとダメだということが見えました。
彼らがどう動くのかは、これまでの経験から概ねわかっているので、利用する側に回るように修正しないといけません。
このあたりも、臨機応変に対応しないといけないので、本当に、「相場は生き物だ」と思いますね。

ただ、思うのは、いくら買い支えたとしても、リスクオフは、日本の問題ではなく、世界中の問題なので、逃げるための受け皿にされるだけだと思いますよ。
そうなれば、貴重な年金資金とか、毀損させるだけだと思うのですが、どうなんでしょう。
下げるべきところは、支えないで売り切らせないといけないと思うのですがね。
ここは、中国じゃないんだから、官製相場など御免こうむりたいです。




■今の環境認識など

がっつり相場観を持って、勝負した人の中には、相当儲けた人もいるようですし、逆に、大きな損失を出した人も多いようです。
それぞれ悲喜こもごもな昨今です。

私は、というと、鯨のおかげもあって、視界不良に陥っていますから、どちらかというと、今回は、高みの見物に近い状態です。

落ちるはずのところが落ちない、突如としておかしな上げが来る、といった感じで、とにかく凄いやりにくいです。

また、インデックスで振り回すので、全部の株が日経やTOPIXにガッツリ連動しています。
こういう時は、個別株をきちんとやっても、結局は、「先物次第なんでしょ!!」という動きに終始しますから、これもまたものすごくやりにくい原因となっています。
せっかくいい動きになってきたのに、というところで、先物とTOPIXが足を引っ張る・・・何度繰り返されたことか。
そこへさらに鯨が邪魔をする。
これだったら、素直に先物か、レバETFでもやったほうがマシか、とも感じます。

個別株をやる意味、というのは、そもそも、それぞれの株の個性を取る、ということでもありますから、全員が「右向け右、左向け左」をする今の状態は実にやりにくいです。

ということで、乱高下は、当然チャンスなわけですが、今回はちょっと微妙です。

見えればやるけど、今回のように見えなければ無理をしない、というスタンスを守って、普段程度にしか儲からなくても、無傷で逃げている、というのが実感といったところでしょう。

リーマン・ショック時と比較すると、ストン・ストンと落ちていって、売れば儲かるという感じだったリーマン時と比べて、買うにしても、売るにしても、すぐに戻るので、やりにくくて仕方がありません。

市場参加者が大きく変化したことと、鯨が介入していることから、すっぽ抜けするようないい動きがなかなか取れない感じです。

売って利益が出ても、粘っているとすっと戻られてしまう、というような動きになります。

このあたりの対処法を修正できないままに、ここまで来たというのが実感でしょう。

この高ボラ相場がいつまで続くかわかりませんが、今頃、やっと見えてきた感じです。

まあ、見えてきたところで、市場特性はまた変化するのが習わしですから、修正したとて今後もそうなるとは限りませんが(笑)

修正した途端にまた変化するんだよなあ。


しかし、鯨が池を泳ぎまわっている現状では、まだしばらくはこの状態が続くと考えたほうが合理的でしょう。

凄いバイイングパワーを持った鯨が、下で口を開けて待っている、ということは忘れてはいけないようです。

ただ、今は、無理をせず、さっさとトレードを終わって、昼から遊びに行くとか、高みの見物スタンスを持ちながら、対処しようとは思っています。

単純にここから戻る、とか、さらに下げる、ということは、中国の事情やアメリカの引き締めの影響次第ですから、何とも言えません。

相場は、チャートで動くのではなく、ファンダメンタルの変化を受けて動くのですから、当然のことです。

ファンダメンタル次第では、ここから日経平均が1000円安を連発するとか、逆に暴騰するとか、まだどちらも可能性はあるので、両睨みのスタンスに変わりは無いでしょう。

どちらかだと思い込んで、入れ込むと傷を受ける可能性が上がりますから、私の場合は、

いらん相場観を持たない

というスタンスでこれからも行こうと思います。


攻めなければ、勝ちも無いけど、負けもない



最初に、「この大変な時期に・・・」と言われると書きましたが、

何もしなければ、全然大変じゃないですから!!

ただの暇人ですから!!

ってことですよ(笑)




ほとんどが負けている今のような時期に、「単に何もしないから負けていない。」というだけで、上位10%なんです。

そして、

みんなが勝っている時に、一緒に勝つ。

みんなが負けている時には、逃げ出して何もしない。


それだけで、勝ち組なんです。

相場で勝つって、実はそういうものなんですよ。

いつもいつも勝たないといけない、なんてアホな幻想に過ぎません。

相場で勝つコツなんて、こんなところにあるんです。


乱高下している時に、「何かをしなければいけない。」なんて思わないことです。

無傷で逃げられたことだけで、十分ですよ。

ほとんどの投資家がボロボロなんですから。



勝てなくてもいいので、とにかく負けない。

こんなところで死んでたまるか!!

って感じで、傷を負わない、というスタンスで行きます。

よく見えない状態で何となく突っ込んで、負けるほどしょうもない負け方はありません。

動きがいいからと闇雲に振り回しても、消耗するだけですよ。

無鉄砲に攻めて、返り討ちに合うぐらいなら、やらないほうがいいと考えます。
それだったら、美味しいものを食べて、遊んだほうがどれほどマシかわかりません。
相場でちょっと負けたぐらいのもので、どれほど美味いものが食べれるか、と思いますよ。

私は、相場が見えていて、勝算がある時しかやりませんから、逃げるのも仕方がないでしょう。

やらない、逃げる、というのも立派な相場、です。


個人投資家の最大のメリットは、やらなくても誰にも怒られない、ということなんです。


・・・ちょっと違った。嫁からは、「暇そうやな」と嫌味言われるけど(笑)



孫子曰く、

算多きは勝ち、算少なきは勝たず。いわんや算無きに於てをや。

(勝算が多ければ勝ち、勝算が少なければ勝てない。まして、勝算が無ければ、話にならない。)



せっかく得意の高ボラ相場なのに、もったいない、と思いつつ・・・


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環境認識・・・事実と予想

2016/01/20 Wed

年初から、リスクオフの展開が続いています。

こういう動きだと、よく「どうなるのか」を聞かれますので、どう認識しているのか、概況をどう見るのか、というポイントだけ整理しておきたいと思います。

まず、日足から。

2015-11-159.jpg

これを見て、まずテクニカルな環境はどうかを認識しておきましょう。

今は、下げ相場です(笑)

上げ相場であるとか、保ち合いだ、と思っている人はおられるでしょうか。

現状を認識する

とは、今はどういう局面にあるのかを事実分析する、という作業です。

これは、客観的であるべきものです。

何故こんな当たり前のことを書くのか、というと、この「事実を確認する」ということをせずに、事実と予想をまぜこぜにしているケースが非常に多いからなんです。

事実は、下げ相場です。

そして、

こんなに下げたのだから、そろそろ反転するかもしれない


と読むか、

こんなに勢いがついて下げているから、もっと下げる


と読むのか。

これは、事実ではなく、個人個人の勝手な思惑、予想、シナリオ、です。

そもそも、事実を見ないで、勝手な予想ばかりをしている人がすごく多いんじゃないかと思いますが、まず「事実」はどうなのか、ここをしっかりと見ないとダメです。

では、月足を見てみましょう。

2015-11-160.jpg

ここでは、天井を打って下げ始めとも見えるし、押し目とも見える。

3年にわたって上げてきた相場がようやく終焉をむかえたのか、それとも、単なる目先の押し目なのか。

という値動きの状況です。


とにかく、

客観的であるべき現状分析と、主観的である予測とか渾然一体になってしまってはよくありません。

ここをはっきりと分けて考える癖をつけるべきだと私は思っています。

今は事実認識なのか、それとも、主観である予測、シナリオをしているのか。

という分類です。



では、ファンダメンタルから見た環境認識はどうでしょう。

目先的には、中国の問題であるとか、石油価格とか言われていますが、私は、12月の記事で書いたとおりですが、QEによって、大きな流れがリスクオフに傾いた、と見ています。

専門で稼ぐということ

マクロ環境認識は、最も重要な金融政策によって大きく左右されますから、それをベースに考えれば、FRBのQEの終了という来るべき事態がついにやってきたのが昨年だったので、遅かれ早かれの動きになった、ということが言えます。

ドルは腐っても基軸通貨ですから、FRBは軟着陸させるつもりだったQEの終了ですが、やはりというべきか、リスクオフの展開に突入したようです。
そもそもは、アベノミクスで上げたというより、世界的に出遅れだった日本株がアベノミクスで一気に追いついた状況でした。
それが、また出遅れ気味に下げているわけですが、永遠に上げ続ける相場などどこにも存在しないのですから、マクロ環境が曲がり角にさしかかった今、どこかで起こるべくして起こった動きでしょう。

事実認識としては、QEが終わり、中国景気が曲がり角になっている、ということです。

しかも、これは、今さら言われていることではなく、昨年からずっと言われている「事実」です。

この事実をどう見ていたのか、どうリスク認識していたかがポイントでしょう。

NYダウは、そもそも3回のQEとリンクしながら上げてきていることがわかっているので、ここからが正念場になることは間違いありません。

参考にQEと相場の相関を書いてくれているところをリンクしておきました。

アメリカQE(量的金融緩和)が終了すると、株・為替はどうなる?

QE1、QE2、終了と共に、10%以上の垂直下落が待っていました。

そして、

下落から、数ヶ月は低迷していることがわかります。

これ、結構重要です。

そして今回のQE3終了、ということになります。

QE1、QE2に比べても、大規模なものが終了した、という事実です。


過去2回のQE終了時には、15%~20%の大きな下落が起こり、その後数ヶ月相場は低迷した

これが客観的事実です。

では、今回はどうなるのか。

過去と同じように数ヶ月低迷するのか、それとも今回は違ってあっさり戻るのか、それともさらに大きな下げになるのか。


これは、主観的な相場観であり、シナリオです。

ただし、可能性としては、テクニカル分析よりも、過去との相関は高いと私は思っています。

それとて主観の問題になるわけですが、少なくともそういう可能性は低くないと見るべきだと思います。

今回は、QEの終了に加えて、新興国、特に中国の変調、そしてそこからの石油の下落が止まらず、という環境にあります。

そうした中ですから、マクロ環境は未だによくありませんので、大きな政策変更がない限り、簡単に相場が上向くというキッカケは今のところありません。

少なくとも、過去のQE終了時の経験則からは少なくとも数ヶ月間は低迷が続いている、ということが言えます。

この時間軸もかなり重要です。

一度大きく割れた相場は簡単には反転しない、ということを意味しているからです。

こういうことがマクロ環境分析です。


私は、次を考えるにあたっては、このファンダメンタルを主に考えながら、テクニカルを事実確認の補助として使っています。

これは、因果関係から考えれば当然だと思っています。


誰だって相場観は持ちます。
しかし、同じ相場観を持つのなら、「こんだけ下げたらそろそろ買いだろう」というような単純なものではなく、もっと根拠あるものを持つべきだろうと思うのです。




さて、一方で、永遠に下げ続ける相場もないわけですから、どこかで相場は反転します。

じゃあ、その反転はどこなのか。

よく聞かれますが、わかるわけありません(笑)


何故わからないのか。

その理由は、実ははっきりとしています。

何故、相場の先が読めないのか。

例えば、FRBが大きな金融政策の転換をしたらどうなるのか。

相場環境によっては、FRBは大きく政策を変更する可能性は否定できません。

日銀やECBがさらに大規模緩和に踏み切ったらどうなるのか。


中国や政情不安な中東で何かが起きればどうなるのか。

それによって、相場は動くという根本的な因果関係があるわけです。


これを逆に言うと、環境が激変するような金融政策、天変地異などが読めない限り、相場の先行きなど、因果関係から考えて、読めるはずがないんです。

こういう因果関係からして、相場の先が読めるということは、政策や天変地異も読める、と言っているのと同じなんです。

ここを理解していれば、値動きだけを見て、そろそろとか、まだ、とか、そんなことが如何にナンセンスな一人よがりの思いかがわかります。

結果的には、どこかで反転するわけですが、チャートだけを見てそれがわかると思っていることがナンセンスです。

チャートで何もかもがわかると思っているから、テクニカル分析でそれを探ろうと必死でパターンを探そう探そうとしてしまう無駄な努力に心血を注ぐ結果になってしまうのです。
やっていることは、中世の錬金術と同じです。


311の時に、「あの時買っていれば底で買えたのに。」

あそこで買った人は「やはりあれだけ下げれば買いだった。」

と言っているかもしれません。

しかし、あそこで反転したのは、福島事故があれで収まったから、なんです。

あれだけ下げた理由もそこが見えなかったからですし、反転した理由もまたそこにあるんです。

そういう因果関係なのだから、チャートが大きく下げたから、ということなど、ただの結果論でしかありません。


テクニカルで相場が読める、やり方がある、パターンで相場がわかる、と思っている人は、ここのところの根本的な因果関係、つまり「何故相場は動くのか」ということが見えていないのじゃないか、と思います。



じゃあ、今回はどうなのか。

こんなに下げたから買いなのか。

また、どこかで反転したら、結果論で、「あそこだったよなあ」という人が出るのでしょうけど、それは「馬が光っていたからあの馬はやっぱり走った」という競馬ファンと同じです。

わかるわけがないことをわかろうとして、そのわからないものを根拠に相場をやるからおかしなことになるんです。

わからないものは、素直にわからないものという前提で、やっていくしかやりようがありません。

わかると思っているから、意地にもなる。向かいたくもなる。


相場でわかっていることは、どこかで流れが出る、トレンドが出るということだけです。

生き残りたければ、その流れに棹ささず、乗って行くことしかない、そう思います。




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相場観を持つのなら

2016/03/26 Sat

ブログ更新してないけど、って人から言われて気がつくぐらい、また、長々とブログをサボってしまいました。
アフィリでガンガン稼いでいるものでもないので、ついつい放置してしまって・・・
気持ちのうえでは、週に1回ぐらいはと思ってるんですが、テーマが見つからないとついブログから遠のいてしまいますね。



さて、昨日頂いたコメントで、次のようなことが書いてありました。

「トレーダーは、あらなみさんがおっしゃる通り、ごくまれな天才以外、皆同じような失敗の過程をたどって少しずつ成長していくのだと最近考えるようになりました。」

まさしくそうなのですよ。

ジェシー・リバモアが次のようなことを言っています。

金を失わないためには何をすべきでないかが分かった時、相場で勝つのに何をすべきかということが、ようやくわかり始めるのだ。


素晴らしい名言だと思います。

つまり、多くの失敗を乗り越えた者にしか、勝つためには何をすればいいのか、見えないのだ、ってことなんです。

みんな「どうやって勝てばいいのか?」ばかりに目が行っているから、宝物である失敗の歴史を消し去ってしまってるんです。

しかし、「失敗のパターン化」こそが、勝利への道を開くカギになるんです。

というのは、

勝つ方法のパターン化は困難であっても、失敗のパターン化は比較的楽にできる

からなんです。

繰り返し繰り返し、同じ失敗ばかりしている自分に早く気がつくべきなんです。

そして、失敗を消せば、残るのは、何でしょう(笑)

簡単な理屈ですよ。

敵は、外のあるのではなく、内にこそあるのだ

ってことです。

相場の分析ばかりしていて、相場に勝てない人の多くは、自分のことを全く理解しようともしない人が多いんです。

でも、相場を読むことは難しくても、自分がやらかした失敗は簡単にパターン化できるんです。

ここに気がつくか、気がつかないか、です。

まあ、この話も、当てりゃあいいんだろ、っていう「相場当てもの論」を持っている人にとっては、馬の耳に念仏なんですがね(笑)

私のブログは、コメントで書いて頂いているとおり、私の失敗の歴史なんですよね。


結局、相場で勝てるようになった人の多くは、こういった失敗を積み重ねて、乗り越えた中で、己を知り、そして、何をしてはいけないのか、ということを理解できた人だと思うのです。



ところで、リバモア本は読まれましたか。

欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア

是非読んで見てください。素晴らしい本です。私の本は、ラインマーカーだらけですよ。

相場の本質を知ること、そして、己を知ること、という意味で、これほど素晴らしい本は他にありません。

こちらの別館でも紹介していましたので、興味ある方はご覧ください。




■相場観

今年に入ってから、「そろそろ買いだと思うんだけど・・」という話を何度も聞かれるようになりました。

1月後半当たりからずっと聞いていますので、耳にタコができそうです(笑)

その全ての人は、以下のチャートを見た値頃感から言っているものなんです。

2016-03-40.jpg

つまり、こんなに下げたのだから、そろそろ底じゃないか、という値頃感です。

今は、突っ込んでちょっと戻ったところで、小康状態を保っている局面です。



みんなそれぞれに相場観を持つのは仕方がないことなのですが、林先生や立花さんは、次のように言われています。

日足とは、傾向を見るものであって、相場観や値頃感を持つべきものではない

私もそう思っています。

日足は、あくまでも、値動きの傾向、すなわちトレンドを見るべきものであって、こんなに下げたからそろそろ底だろう、という相場観を持ってはいけない、と思っています。

何故なら、近視眼的すぎるからなんです。



では、何を持って、相場観を持つべきなのか。

2016-03-41.jpg

年足です。

こんなチャート見たことも聞いたことも無いかもしれませんが、これが過去の値動きなんです。

これを見て、「今は下げ過ぎだからそろそろ底だろう。」とか思いますか(笑)

1990年のバブル崩壊以降のTOPIXの動きは実に規則的で、3年上げて3年下げる、というパターンを繰り返しています。

特に、3年下げるというルールは、今のところほぼ完璧に機能しているようにも見えます。

こう見ると、アベノミクスがあったから上げたのだ、アベノミクスは正しかったのだ、という説すら怪しく感じますね。

過去だって、アベノミクスが無くても、同じように動いていたのですからね。



こういう値頃によるものよりも、重要な変化が着実に起きています。

ファンダメンタルを見ておられる方はもうわかっていると思いますが、多くの企業が下方修正に出ていますよ。

日銀とかは、企業業績は悪くない、と繰り返していますが、ミクロでは、下方修正が増えてきており、悪化していることがわかります。

日本だけではなく、中国を中心として景気が悪化しているのだから、仕方がないんです。

4月末に決算発表シーズンが到来しますが、今回はかなり厳しい数字が予想できます。

この時、相場も厳しい状況に追い込まれるかもしれません。

相場の基本は、チャートではなく、ファンダメンタルなのです。

当たり前過ぎる話です。

私は、値頃感ではあまり相場観は持ちませんが、ファンダは意識しますので、ここから相場が上にどんどん上げるようなイメージは持っていません。

こういう相場観を持っているので、私は、「そろそろ買いか」と聞かれたら、

「焦らない、焦らない」


と一休さんのような答えを繰り返しているのですよ(笑)



焦り、という意味で言うと、1~2ヶ月ちょっと下げたぐらいのことで、簡単に反転するほど、下げ相場は甘くありませんよ。

2016-03-45.jpg

年足ではわかりませんので、1990年バブル崩壊時のTOPIXを月足で見てみましょう。

先に出した年足では大陰線ですが、月足では4月から5月にかけて大きく戻していることがわかります。
ちなみに、私は、89年後半に売り逃げて初動を無傷でかわしたのですが、この5月に大きく買って出て、その後、フセインのイラク進行からの下げで壊滅的打撃を受けましたので、よくこの時のことは覚えているんですよ(笑)
日経平均は、毎日1000円単位で下げるという状況下で、血の気が引いた経験をしました。

下げ過ぎとか、上げすぎとかいうのは、年単位で俯瞰しないと意味などない、ということだったのです。

本格的反転は、実に3年後の93年だったのです。




ついでに、次のグラフも興味深いものなのでご紹介しておきます。

2016-03-44.jpg

見てのとおりですが、日本の生産年齢人口は、1990年にピークアウトして、その後一貫して減少傾向を辿っています。

1990年にピークアウトって・・・これは偶然の一致でしょうか。

実は、人類の過去の歴史を振り返って、人口が減少しながら、国力を拡大した国家は存在しません。

人口と国力は比例するものです。これは理屈上から考えても妥当な相関です。

今後、生産年齢人口が激減していくことが見込める国の国力が伸びていくことはほとんど期待できません。

ただし、前にも書いたように、これは地球環境にとっては非常に正しい選択肢であり、また、国民一人一人の幸福とは全く違います。

北欧諸国のGNPが伸びないからといって、国民が不遇の日々をおくっているかといえば、まるで違うってことです。





ついでのついでですが、こちらも見ておきましょう。

2016-03-42.jpg

恐ろしいチャートに見えませんか。

値頃感的に恐ろしく高い、そして、時々出る

ドッカァーーン!!

という陰線が気になりませんか?

私はすごく気になります(笑)

FRBが何故今、QEを終了し、金利を引き上げようとしているのか、理解できない人も多いかと思いますが、これを見れば一目瞭然ではないでしょうか。

景気が悪いとか、世界経済がグダグダだとか言いますが、アメリカにおいては、資産バブルが着実に進行していることは明らかなんです。

これを放置しておけば、過去にあったような「ドカン!!」が来ることをFRBは読んでいて、

日本のバブル崩壊のような失敗を起こさないように、予防措置をかけよう

としているわけです。

しかし、ジョージ・ソロスやジム・ロジャーズ他、多くの著名投資家は、このFRBの判断は、もう遅きに失したと判断し、崩壊の危険な兆候が出ている、と警告しています。

彼らの視点は、高いですから、こういう長期的観点からの指摘だと思います。

私自身、このNYダウの年足を見れば、よくここまで緩和状態を放置したものだ、と感心してしまいます。

このままソフトランディングできるとは到底思えない水準に来ていると感じます。

そもそもバブルとは、その国のファンダメンタルが伴わない資産価値の急激な上昇を意味します。

NYダウが上げまくっているリーマン・ショックの2008年以降で、そんなにアメリカが成長したとはとても思えません。

資産価値だけが急激に膨張していることは、非常に危険な兆候だと感じずにはおれません。

バブルがいけないのは、その反動として、日本のような崩壊状況を必ず引き起こし、場合によっては、恐慌を起こすという副作用があるからです。

これも過去の歴史上例外がありません。

このNYのダムが決壊した時、日本だけが例外で残れる道は100%無いでしょう。

いつ起きるのか、何がキッカケになるのかはわかりません。

しかし、中国の状況も未だに不安定ですし、不良債権は未だに放置され、隠されており、大変なことになっている様子です。



これらご紹介したことは、全部事実です。見えているかどうか別にして、事実です。

こういう世界的な環境の中で、日本だけの、しかも、日足を見て、無邪気に、今が底だ、底だ、と言っている人が多いですが、こういう「事実」に気がつているとは到底思えません。

相場観を持つのなら、もっと俯瞰して、こういう事実を理解した上で持たねばならないと思うのです。

アリの目ではなく、鷹の目を持つべきです。

こうやって見れば、事実として見えることは、相場のトレンドというのは、一旦方向転換すると、2年、3年といった単位で続くものだ、ということです。

一度転換した大河の流れは、ほとんど数ヶ月とかいうミニマムな単位では止まりません。

近視眼的な逆張りが如何に危険極まりない行為なのか、ということがよくわかります。

そして、生き残るためには、損切りが何より大切だ、ということは、値動きを俯瞰すれば明らかなんです。


もちろん、これは、リスク要因の一つ、として見るべきものであり、将来こうなるという予想ではありません。

しかし、こういう過去の事実が現実としてあるのだ、というリスクシナリオは持っておかねばならない、そう私は思っています。

近視眼的、しかも、日本だけを見ても、ほとんど意味すら感じません。

少なくとも、相場観を持つのなら、こういう大局と海外要因を含めた環境認識と相関性、そしてファンダメンタルを見るべきだと私は思っているのです。



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現在の環境認識と対応

2018/02/04 Sun

他のことを書こうと思っていたのですが、相場に変化が起きそうなので、みなさん今後の見通しについて不安に感じている方も多いかと思います。
ということで、現在の環境を書いておこうと思います。

次にどうなるのか、を知りたい、というのは、投資家万人に共通することではあるのですが、それは、単なる思惑でしかありません。
それよりも、今後どうしていくのかを考える時は、常に、事実はどうなのかを見ておく必要があります。

多くの人は、この先の予想はしても、事実を確認する作業を怠っているので、結局、当てものの世界になってしまうのです。
それでは、当たるも八卦当たらぬも八卦ということになるので、考えても意味がありません。


では、気になるNYダウのチャートから見て行きましょう。

2017-01-790.jpg

これは、NYダウの週足チャートです。
2016年年初からずっと上がっているわけですが、ここでは、上げ相場の特徴がよく表れています。
それは、目先で下げたとしても、すぐにそこを底にしてすかさず切り替えして新高値を取っている、ということです。
これを上げ相場の押し目と言います(笑)

今回、大きめの下げが入ったわけですが、押し目だとすると、早いタイミングで戻ってまた高値を伺ってくる、という動きが想定できます。
逆に言うと、下げたまま戻りが鈍い状態が続くであるとか、再度安値を割ってくるような動きが出るのであれば、それは明らかにこれまでとは違う動きなわけです。
ある程度の期間で戻って高値を取ってこない状態が続けば、それは、トレンド転換の可能性が高い、と考えられるわけです。
これまでと同じく、押し目を買う、という流れから、戻りを売る、という方針転換をしないと、下げていくトレンドに逆らうことになります。

永遠に上げ続ける相場はありません。どこかで天井を打つのです。


今が、相場の2合目という人はいないでしょう。
少なくとも7合目とかそれ以上だという値動きです。
そうであれば、山頂からの折り返しを警戒する局面に入っている、ということになろうかと思います。

ただ、問題は、天井を打ったとすると、そんな悠長なことを考えている間に、かなり強烈な下げに見舞われてしまう可能性があることです。
下げ相場の怖いところは、コツコツ下げるのではなく、一気にナイアガラが待っていることなので、そこには注意が必要でしょう。

何にしても、ここまでの少し下げては切り上げる動きが変化を起こすかどうか、がポイントということになります。

そうなった時に、こんなに下げたのだからそろそろ上げるはずだ、と考えるのはやめたほうがいいのです。
特に、ポジを持っている場合、上げ相場に慣れてしまっているので、下げても、底に見えて売るに売れないまま放置状態からの塩漬けという黄金パターンにはまる投資家が続出します。
これは、感覚が上げの押し目に慣れてしまって、戻らないことから起きる現象です。
それをやるから、大負けするので、環境が変わったことを客観的に判断すべきなんです。
どこかで、決断すべきポイントを今決めておいて、それを守ることが大事です。
仮にそこが底になったとしても、投資家として生き残るには、それが正しい判断なんです。


これまでは、鈍い下げに急激な上げのリズムだったわけですが、これが鈍い戻りに急激な下げ、というリズムに変わったのであれば、明らかにそれは押し目ではありません。

この値動きのリズムの変化に注意し、客観的に判断すべきです。

投資の判断は常に、主観的ではなく、客観的にすべきです。
そうでないと、相場は単なる当てものになってしまいます。



ここまで読んでいただくと、実にありきあたりで当たり前のことしか書いていないように思われるかもしれませんが、これ以上に有効なチャートの見方を私は知りません。


TOPIXとジャスダックも見ておきましょう。

2017-01-791.jpg

2017-01-792.jpg


マクロ環境においては、米国長期金利が上昇しているわけですが、これは、今に始まったことではありません。
これまで、株式市場が無視し続けてきたことです。
現在、米長期金利は2%台の後半まで上昇しています。
ただ、これが3%台にガンガン乗ってくるようなことになるか、といえば、そこまではという意見が大半ですので、どこかで金利の上昇は落ち着くものだと考えられます。
そうであれば、NYダウもどこかで止まる可能性がある、と言えるのかもしれません。

こういうマクロ環境の認識はさておき、優先すべきは値動きなので、値動きが示す方向へついていくしかありません。

金利の上昇が今回の下げの原因のように言われていますが、これは、今起きている資産インフレ修正のトリガーにすぎないのではないか、とも考えられるため、トレンド転換には一層の注意が必要だと考えています。






さて、ここまでは環境認識でした。
多くの投資家は、要するに、押し目なのか、下げの始まりなのか、を知りたいわけなんですが、それがわかるのは、神のみであって、誰もその答えを正確に当てることなどできません。

わからないものをわかろうとするから、相場がしんどくなるんです。

わからないものを基準に相場をやろうとするから上手く行かないのです。

では、わからないのなら何もできないのか、というとそうではありません。

わからないから、座して死を待てということではありません。

実は、

相場の先読みとポジション管理とは別物なのです。

ここを同一視するから上手く行かないのであって、読めたから勝てた、読めなかったから負けた、ということではありません。

では、どう考えるのか、というと、環境認識と合わせて、リスクから考える、ということになります。

今何も持っていない人は、明日はとりあえず様子見からのスタートでしょう。

デイトレなら、下げ過ぎを買ってみる、ということもあります。

危ないのは、ここまでの上げでポジが膨らんでいる人、扇形にポジションが大きくなっている人です。

ビットコインだと、10でスタートしたものが240になって、80に下げただけだから、まだ儲かっている、と理屈ではなりますが、そうは行かないのは、上げるに連れて扇形にポジが増えていっているからなんです。

相場で大失敗する原因の第一は、この扇形のポジション取りにある

と言っても過言ではありません。

では、ポジが膨らんでいる人はどうすればいいのか、というと、もう早めに逃げるしかありません。

最悪の事態を避けるためには、早めに対処するしか道が無いのです。

ポジション管理の失敗は、相場の読みとは別問題です。

そこが見えていないから、相場の当たり外れで勝ち負けが決まると思ってしまっているのですが、実際の損益に与える影響は、ポジション管理の方が大きいのです。

先程のトレンド認識で、下げが確定した段階というのは、もう結構下げているところですから、扇形陣形を取っている人にとっては、相当損失が膨らんでいる可能性があります。

扇形のポジションを取っているのなら、10上げて2下げただけで破産です。

これが相場の恐ろしいところなんです。

なので、ここはどちらかわからないとしても、ここからもう少しでも下げれば、リスク管理上外さざるを得ない局面になります。

そうでないと

一歩の後退は百歩の後退の始まり

となって、結局何もかも無くすまで付き合う事になりかねないからです。

このように、相場の読みや値動きを認識は共通であっても、実際のポジションをどうするかについては、持っているポジション取りや時間軸によって全く違った対応となります。

先を読めばいい、先を当てればいい、と思っている人が多いのですが、そんな当たるも八卦当たらぬも八卦を頼りにしていては、今はたまたま当たって助かったとしても、いずれ次の機会には、死亡して退場を余儀なくされることになるだけです。
それは、単なる延命でしかありません。

たまたま当ったかどうかを軸に、運任せに相場をしてはいけません。

リスク管理は、自分でできることなんです。

それを運に任せてはいけないのです。

今たまたま当たっても、将来はありません。

いずれその人は死にます。

人に寿命があるのと同じぐらい確実に死にます。


大敗さえしなければ、リベンジはいつでも可能なんです。


相場とは、わからない将来予測を基準にして、運に任せてやるものではありません。

わかる事実を認識して、自分でできるポジション調整とリスク管理をベースにやるものなのです。



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現在の環境認識と対応 その2

2018/02/10 Sat

激動の一週間でしたがお疲れ様でした。

今週の下げの原因として有識者から言われているのが、ボラティリティショートのスクイーズです。

これは、相場が動かないことに賭けていた向きの損切りがこれだけの変動をもたらした、という説です。

いままで、相場が安定的に推移していたので、相場が動かないという方向に賭けるポジションが大きく膨らんでいた、ということだそうです。

相場は、上か下かに賭けるという以外に、動くか動かないかに賭ける、という方法があり、今回は、この動かない方に賭けたポジションが膨らんだところで、爆発した、ってことが原因として言われています。


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日経新聞とかでも話題になっていましたが、典型的的なものがこのVIXショートのETFで、年初には4万円だったものが、一瞬でほぼゼロまで暴落しました。
個人投資家もかなり買っていたようですが、買っていたほとんどの人は、この商品の持つリスクを知らなかったのだろうと思います。

今年に入ってからの動きを除けば、非常に優秀な上昇トレンドですから、テクニカル的には何の問題もない状況でした。

しかし、このトレンドというのは、

単なるチキンレース

だったのです。

ファンダメンタルを理解せずに相場をやる、ということの恐ろしさは、こういうところに出るのだとつくづく思います。
過去には、スイスフランショックなどもありましたが、こうした事例は、テクニカルだけを見る危険性の典型的なものだと思います。
どういうリスクがその商品に内在しているのか、ファンダメンタルを見ずには絶対にわかりません。
もし、ファンダメンタルがわからないのなら、絶対に手を出してはいけないのです。
そういう意味で、私はファンダメンタルがわからない仮想通貨には手を出せずにいるのです。



さて、今回の下げの振幅を大きくした原因としては、間違いなくボラショートがあったと思いますが、ここで2つのシナリオが考えられます。

一つ目のシナリオは、ボラティリティショートだけが原因という説。
もしそうならば、そのポジションが解消されれば、再び上昇トレンドに戻る、というシナリオです。
少し深い押し目になったけれど、それはポジション解消によって、終わったので、ここから再び上昇に戻る、ということです。
そうであれば、今月後半に目先の押し目が終わって、再び上昇トレンドが始まる、ということになるでしょう。



2つ目のシナリオは、そういうきっかけがあったにせよ、大きな流れとして、ここまでの上昇トレンドが一旦調整に入って、リスクオンからリスクオフに転換した、と見るものです。

そうであるならば、乱高下がしばらく続いた後に、相場はグズグズしながらも、戻っては売られを繰り返して、3ヶ月から1年程度は低迷する、というものです。
こちらのシナリオなら、過去のチャートを見るとわかるとおり、どんなに短くても3ヶ月以上先に底を打つということになるので、少なくとも5月あたりまでは買うのは控えるのがいいということになります。

ここまで2年近く、順風満帆で上げてきていたわけですが、これは、金融緩和による金融相場、すなわち過剰流動性相場であった色彩が強いのです。
それが、FRB、ECBの引き締めへの政策転換によって、いつ流れが変わってもおかしくはありません。

リーマン・ショック前も、過剰流動性相場があったわけで、それをFRBが放置したことによって、その反動で強烈な下げに見舞われることになりました。

過剰流動性相場は、放置すればするほど、その後の反動が激しく襲ってきます。

山高ければ谷深し

最悪だったのは、1929年の大恐慌。
これも過剰流動性相場を放置した結果もたらされたものです。

緩めればいいと思っている今の日銀と違って、FRBはこうした教訓を忘れてはいないでしょうから、今、多少株式市場が荒れても仕方がないと考えていると思います。

今回の下げなど、過去の暴落に比べれば、かすり傷程度のものです。
今の範囲なら、ちょうどいい調整程度で、どうってことはありません。

中央銀行の政策に変化なしと考えれば、今後いつ本格調整に入ってもおかしくない、と見ることができるでしょう。



米国債の金利上昇も原因として言われていますが、これもきっかけとしてはあったんだろうと思います。
ただ、2%後半に上がった金利が、この先3%をどんどん超えてくる、というシナリオを持っているアナリストは少数です。

この先、どんどん株が下げるようなら、さすがにFRBの金融政策にも変更が出るでしょうから、これだけを原因とするのも無理がありそうです。



ここで気になるのは、株とドル円の動きの違いです。

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典型的リスクオフ相場であった、2008年のリーマンショック時だと、ドル円の急落を伴っていました。
これは、リスクオフ時においては、
①日本が債権国であるので、リスクオフになると、国内機関投資家が海外リスク資産を売って国内に戻す
②投機筋が低金利の円を借りてドルで運用するリスクポジションのリワインド(巻き戻し)

という動きをすることから起きる円高現象、つまり、レパトリエーションが起きる、というのがリスクオフ時の通例なわけです。
2016年の下げの時にも同じようにドル円も下げています。

ところが、今回は、そのドル円の強い下げの動きが起きておらず、レンジ内の動きに留まっています。

まあ、2017年の株の上げにドル円がついてきていないので、その反動も無いといことも言えるのですが。。。

そう考えると、今回は、リスクオフではなく、一時的な株の価格調整の動きだったのか、と考えることもできるのかもしれません。

月足で見たTOPIXも、調整がもう少しで終われば、単なる押し目と言える動きであろうかと思います。

米金利上昇による米債投資があるのかとか、このあたりの詳しい事情は、アナリストの見解を調べてみて、わかればまた書いてみたいと思います。


それと、妙に弱いのが上海です。
アメリカと中国という2大国の株価が弱いわけですが、これは中国当局の引き締め姿勢が原因とのことですが、上海株の動きも気になって見ています。
下手をすると、伏兵の中国発の第二弾の下げということあり得ると思って見ています。



当然のことながら、上げすぎた株の単なる調整の動きなのか、本格リスクオフの流れに変わったのか、については、もう少し動きを待ってみないとわからないわけですが、ヒントになるのは、このドル円が昨年の安値である107円を割ってくる動きになるかどうか、と見ています。



ちなみに、本格リスクオフになったとしたら、過去の事例を見ればわかるとおり、2008年のリーマンショック以降で、本格上昇相場は、2013年の5年間の低迷を待って始まっています。
2016年年初からの下げでは、年末まで調整が続きました。
そう考えると、全く慌てて買う必要はありません。



どちらにしても、月足チャートを見ればすぐにわかりますが、2016年から始まった上げトレンドは、特殊な環境であり、それが永遠に続くということなどありえません。

新興市場を見てみましょう。
このジャスダック平均など、これが永遠に続けば相場はほんとに簡単なんですが、そうは行きません。
2017-01-800.jpg

このジャスダック平均を見ると、

今回は、まだちびっと下がっただけ

なのですね。

このちびっと下げだだけで、大きな損失を抱えてしまうってことは、どういうことかというと、

扇型のポジション陣形

を取っていることが原因なのです。

相場が順調に進めば進むほど、ポジションが大きくなるから、少し下げだだけでも、致命傷を負うのです。

ここで何とか耐えることができたとしても、もし、今後本格下げになれば、根こそぎやられる、ということになります。

今回、凄い下げだ、と感じている人も多いかもしれませんが、

まだちびっとしか下げてない

です。



2006年に天井を打ったジャスダックが、低迷を経て上げ相場に転換したのは、実に7年後の2013年からです。
この時間感覚を見ておかないと、下げの途中や低迷時期につい買ってしまう、ということをやらかしてしまいます。

経済のファンダメンタルは順調、という政府のコメントなどは絶対に信用してはいけません。
これは、平成の大暴落時でも、リーマン・ショック時でも、繰り返し政府のコメントとして言われていたことです。
私は、この政府見解を聞いていて、吹き出しそうになりました。
何で、毎回同じことしか言えないのかと(笑)



相場は、一旦ガツンと下げを食らうと、戻り売りの波動に転換してしまうことがほとんどなので、そう簡単に戻ることは難しくなります。

これは、ここまで楽観で来ていた投資家に水を浴びせたような状態になって、トントンなら逃げたい、という心理にさせることが原因です。

自分だけでなく、みんなが扇型にポジを膨らませてきた結果起きるのが、大きな上げトレンドです。


そんな楽観的なポジを取ることに冷水が浴びせられれば、みんな慎重にならざるを得ないですから、結果として起きることは、かなりの時間調整なんです。



最初に書いたボラショートのスクイーズだけなら、再び上昇トレンドに戻ることも考えられます。
しかし、本格リスクオフのシナリオも十分あり得ますから、ここからは、ここまでの順風満帆が再び来ると思わずに、環境変化に対応することがサバイバルへの道だと私は思います。





繰り返しますが、こうした相場のシナリオとポジション管理とは別物です。

ポジション管理を優先して、シナリオを見ていく、という順番でないと、生き残ることはできません。

リスクさえ優先して対処しておけば、シナリオに沿って相場に戻ることは簡単なんです。




投資家がよくやる失敗としてあるのは、まだ時間調整が済んでいないのに、慌てて買うことです。

これは、値ごろ感から来るものです。

特に、第一波を上手く逃げられた人が、調子に乗って最初の戻りかけで買ってしまう、ということがよくあります。

こうして、最初の下げで上手く逃げられた人も、第二波、第三波で息の根を止められる、ということが多発します。

何故そうなってしまうのか、というと、

ここまでの順風満帆な相場のトレンドに心が最適化してしまって、その感覚が抜けないから起きる現象なんです。

上昇トレンドに乗る成功体験が心に植え付けられて、環境変化に対応できないことが大失敗の原因となるのです。

多くの投資家は、これまで続いたことが今後も続くと勝手に思い込んでいます。

しかも、その経験とは、たかが1年や2年といったものだけなんです。

しかし、相場が環境変化することは、過去からずっと同じく続いています。

多くの人は、環境変化にあまりにも弱いのです。

習慣的に植え付けられた体験を手放すことができないのです。

それでは、絶滅した恐竜と同じ運命を辿るだけです。




最後にソロスの言葉を書いておきます。

まずは生き残ること

私は特定のルールに従ってゲームに参加しているわけではない。ゲームのルール が変化するのに注目しているだけなんだ。

私の金銭面の成功は、私の将来の出来事を予想する能力とは際立って対照的だ。

(ジョージ・ソロス)



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相場を難しくしている原因

2018/02/18 Sun

相場は、少し落ち着いてきましたね。

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NY株の戻りはかなりのもので、半値戻しどころか、3分の2戻しを達成する勢いです。

震源地であるNY株は、ここまで戻っていますが、下げの要因の一つと言われていた米長期金利は高いままで張り付いている状態です。

こうやって見ると、今回の下げは、ボラティリティショートのスクイーズだけで終わりなのか、とも思えるような勢いです。

そうであるならば、フラッシュ的な下げだけで、また何事も無かったかのような上げトレンドが継続する、という可能性も高まってきました。

VIXも大きく低下してきています。

ただ、VIXは、そもそもは原因でなく結果なので、単純にVIXが下げたからよかったとは言えないのではないか、と思っています。


対して、225の戻りは非常に弱いです。
これは、注目されていたドル円相場が、昨年来の安値を割った、ということが大きく影響している模様です。

ここから、本格下げの入り口なのか、はたまた、絶好の押し目となるのか。
どちらになるかはわかりませんが、自分の相場観などの思い込みでやると痛い目に合うことになるので、事実を客観的に見ることからシナリオを構築し、失敗したらさっさと逃げること、しか無いと思います。




さて、こうやって落ち着いてくると、ここまで我慢していた人はホット一息でしょうし、手を空かせていた人は、待ってましたとばかりに、押し目買いをしたくなる局面だと思います。

結果として、今回は、それが正解になるのかどうかはわかりませんが、ほとんどの人にはそう見えてしまうものなんです。

何故そうなるのか、というと、

人というのは、慣れと習慣で動く

ものだからなんです。

この習慣というものは、人の行動の大半を支配しているもので、繰り返すことによって、脳にその回路が出来上がってしまいます。

だから、朝起きたらまず何をするか、とか、歯磨きはどの歯からやるか、風呂に入ったらどこから洗うか、通勤電車のどの位置に乗るか、などなど、ありとあらゆる人の行動を支配しているものなのです。

人である限り、この習慣の呪縛から抜け出すことは容易ではありません。

これは、行動パターンだけでなく、考え方の習慣も同じです。

特に頭の固い人というのは、自分の習慣的にやってきたことを破ることがとても苦痛です。

新しい考え方や別の習慣を取り入れるということは、よほどの事が無ければできないようになってしまっているのです。

普通の人でも、この習慣破りをすると、すごく不快に感じるものなんです。

夫婦喧嘩の大半が、お互いの習慣破りから来ている、ことなどから見ても、習慣というののがどれほどのパワーを持っているかがわかります。



さて、本題に戻って・・・

2013年からスタートした上げ相場は、2016年に一旦大きな押し目を作ったものの5年間に渡り続いてきています。

これは、長期に渡る日経平均のチャートです。

2017-01-803.jpg
(画像をクリックすると拡大します。)

こうして見ると、今回の下げは、下げというよりも、まだ、ちょっとした押し目程度だということがわかります。

こうした長期のチャートは、あまり見たことが無い人も多いと思いますが、チャートは長期であればあるほど重要なんです。

基本的には、ここまでの5年間は、押せば買うと儲かる、という状態が繰り返し叩き込まれてきました。

しかし、長期のチャートで見る限り、この5年間というのが、例外的なものであった、ということはすぐにわかります。

こうして多くの投資家は、この5年間の上げ相場というぬるま湯にどっぷりつ浸かってやってきているので、上げ相場に乗っていく、という習慣がついてしまっています。

そうなると、下げてくると、すぐに買いたくなる、そこが底に見える、という感覚が習慣的に起きてしまうのです。

5年間にわたって繰り返し叩き込まれた習慣です。

何故高値で腹いっぱい買ってしまうのか。

毎回にわたって同じ失敗を繰り返すのか。


という答えがここにあります。



相場で生き残るのが難しいのは、この

相場が、習慣という人としての本能、習性を破るような動きをするからである


と言えるのだと私は思っています。

慣れきった動きから、別の次元の動きに変化するその相場の変化に人は、本能的についてはいけないのです。

ここが相場を本当に難しくしていると思います。

習慣による輪ダチから抜け出すのは容易ではありません。

もし、相場が人の習慣にやさしい値動きをするのなら、相場で損する人などいません。

相場の動きが、人の習慣破りをするからこそ、相場で多くの人が負けるのだ


ということを強く意識しておかねばいけない、そう私は常に自分に言い聞かせています。

慣れきった時が一番危ない


ぬるま湯にどっぷりと浸かって、安心している時は、危機的状態にある

そう自分にいつも言い聞かせているのです。


私は特定のルールに従ってゲームに参加しているわけではない。ゲームのルールが変化するのに注目しているだけなんだ。(ジョージ・ソロス)

このソロスの言葉のとおり、

ゲームのルールは突然変わるのです。これが相場を難しくしている最大の要因なんです。



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危険な兆候

2018/07/30 Mon

先週26日、フェイスブックが一時20%の下落と大きく売られました。
原因は、市場の期待を裏切った決算だったということですが、これによって約11兆円もの時価総額が吹っ飛んだそうです。

これだけなら、フェイスブックの問題と片付けることができるのですが、翌27日、今度は、ツイッターが20%の下落となり、また、決算を発表したインテルが8%を超える下落となりました。

そもそもインテルの決算は、市場予想を上回る増収増益だったわけですが、それにも関わらずの急落というのは、マーケットに何らかの変化が起きている可能性を示唆しているように感じます。

そもそも、マーケット全体のセンチメントが強気であれば、多少決算が悪くとも、買われることが多いのです。
それを、そこそこよかったにも関わらず売られる、というところにセンチメントの悪化を感じました。

これら米マーケットをここま牽引してきた先導株が、このように急落する、というのは、マーケットのセンチメントが弱気に傾きつつある兆しになることが多いのです。

この先導株からのドミノ倒し現象は、ジェシー・リバモアが注視していたもので、昔から通用していたことがわかっています。

まず真っ先に売られるのは、先導株なんです。

27日は、同じく決算発表があったアマゾンが非常な好決算となり、それで一旦は上昇したものの、結局は微プラで終わりました。
アマゾンも今後の株価の動向には注意しておく必要があるでしょう。

日本時間の8月1日早朝には、いよいよ大御所であるアップルの決算発表が控えています。

このアップルの決算でどのような結果が出るのかによって、マーケットのセンチメントがよりはっきりするのではないかと注目しています。

普段もアップルの決算には注目が集まりますが、今回は大変重要度の高い決算だと思っています。

もし、好決算にも関わらずアップル株が大きく売られるような展開になったのなら、先導株が次々に売られる、というドミノ倒しが始まってきた、ということが濃厚になるので、いずれマーケット全体にも波及することが想定できるのではないかと考えます。

明日は、日銀があって、水曜日には、FOMCも控えているイベントウイークとなっています。

今日明日ということではなくとも、先導株の動きとNYダウの動向には、より注意しておきたいものだと考えています。

全体に波及するのは、半月とか1か月後とかになるかもしれませんが、

マーケットセンチメントの変化の兆し

に注目しておくことは、大変重要だと考えています。


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米国株の行方

2019/10/20 Sun

日本株は、基本、米国株に引きずられることが多いので、米国株の行方について考えることの方が重要度は高いです。
日本株のチャート分析をいくらやったところで、米国が風邪を引けば、日本もひかざるを得ない、というのが現状です。

さて、この米国株に限らず、相場を見て行く場合に、重要なのは、先入観や主観をできるだけ排して、中立な目で見る必要性だと思っています。

そして、事実をきちんと認識して、主観を排して、事実から、物事を考えようとする姿勢が重要です。

そのためには、弱気、強気の意見を自分のフィルターをかけずに中立に聞く、という姿勢がとても重要になります。

これは、前回に書いたとおり、人は、自分こそが一番正しくて、自分中心に世界が回っていると思っている人が多いので、とても難しいことですが、まず、自分の色を消して、白紙で話をきちんと聞いたのちに、考える、という癖をつける訓練をすれば、ある程度は身につくことだと思います。

そして、白か黒かどっちだ、というモノクロ発想ではなく、確率論的思考で臨むべきということだと思います。




さて、本題ですが、まずは弱気の意見を見て行きます。

一言で言うと、

高所恐怖症

です。

2008年のリーマンショックから、気がつけば10年以上もの間、上げ続けている米国株ですから、

そろそろ大きな調整が来てもおかしくないだろう

というのが弱気筋の論拠の大本になっています。

この感覚は、景気循環論として認識されるもので、

好景気は永遠には続かない

相場は、上がったり下がったりする


ということが、根っこにあって、その根っこの論拠として、最近の米国消費が減速、中国の変調、米中貿易摩擦の影響、債券バブル、バフェット指数、などを上げ連ねてきています。

この弱気筋の話を聞くと、なるほどなるほど、となってしまうほど、パワーを持っていますので、色々と探して読んでみてください。



一方で、強気筋の意見です。

これは、

米国株の割安

というところに論拠を置いています。

例えば、S&P500指数のPERですが、過去の経験則上では、15倍から25倍の間で行き来しており、25倍に近づけば割高に、15倍に近づけば割安に、ということを繰り返しています。
では、現在どこに位置するのかというと、意外なことに、16倍程度と、割安に位置しているのです。
この原因は、トランプ減税と自社株買いの活発化によるものではあるのですが、何にしても、割安な米国株という事実に変わりはありません。
そして、現在、景気は悪くなくて、しかも低金利の状態であることから、これから株高が来る、と見る向きもあります。
決算発表がスタートしていますが、これも意外と悪くない滑り出しです。

景気の実態が伴わず、割高に買われているのなら、バブルとなるが、実態を伴っている以上、バブルではなく、景気の実態に合わせた株価上昇である、という意見です。



今後のイベントとしては、米中貿易交渉の行方と、米国大統領選挙が控えているわけですが、この大きな2つのイベントを乗り越えれば、米国株はどうなるのか、というのが論点になることでしょう。

要約すれば、

弱気の意見としての、景気循環論に基づく高所恐怖症

一方で、

強気の意見としての、景気の実態を伴った上昇で割安

という両面の意見があるわけで、この両者をどう自分の中で消化していくか、ということになります。

私は、確率論的思考ですので、両者の確率がどうなるのか、見守りながら、今後の値動きについていくしかありません。

ここで、我々個人投資家の持っている相場観など、所詮は寄せ集めと聞きかじりなのですから、ゴミのようなものです。
なので、先入観は、持つ必要など無いでしょう。

ひたすらに、事実を積み上げて、値動きを追いかける、環境認識に基づく姿勢が大事

だと思っています。

今、相場を振らせているヘッドラインは、何を置いても米中貿易交渉の行方ですので、まずは、それがどのように決着するのか。
その決着に対して、相場がどう反応するのか。

この米中貿易交渉の行方が今後の米国株の値動きのトリガーになる可能性が高い

ということが見えます。

ここの注視しながら、自分なりの先入観を持たずに、相場についていきたい、ということになろうかと思います。

そんなこと、当たり前だろう、と言われるかもしれないことを承知で書いていますが、先入観と勝手な相場観で動いている人がものすごく多いというのが実態ですから、敢えて記事にしました。

奇をてらったり、予想に頼るのではなく、あくまでも、当たり前の事実をきちんと積み上げて相場に臨むこと

当たった外れたではない事実に基づいたトレードの根拠


これが、勝つトレードの基本だと私は思っているのです。


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現在の環境認識

2020/02/16 Sun

■新型肺炎の今後

まず、今の環境認識において、新型肺炎の状況は主要なテーマになっています。
日本における状況は、私自身、甘く考えていたこともあって、これほどのスピードで感染拡大が続くとは思っていませんでした。
クルーズ船についても、これほどのことになるとは考えていませんでした。
そういう意味では、ほぼ最悪のシナリオで進んでいる、と言えます。

そして、ついに一番恐れていた事態が進行し始めました。
先週までは、水際対策で何とか踏ん張っていたものが、ついに水際が破られて、新たなステージに入ったということです。
日本での状況は、中国に次ぐ第二の感染国として、日本脱出のチャーター便が手配される事態に及んでいます。
それでも一部の感染に留まり、何とか水際を維持する、というシナリオはどうやら厳しい状況となっています。
ということで、先週とは、全く違うステージになった、という認識を持っています。

今後、どういう展開になるのかというと、感染拡大は止められないとなると、最善のシナリオとしては、
①抗ウイルス薬が効果を発揮し、収束する
②多くの場合は、重症にならず回復し、季節性インフルエンザのように一巡すれば、自然に収まっていく

というものでしょう。

最悪のシナリオでは、
毒性が高く、蔓延していく中で、都市機能がマヒしてしまう

というものですが、何分未知のものなので、最善、最悪のシナリオの元で推移を見守るしかありません。
季節性インフルと大差ないという専門家も多いようですが、それなら武漢での出来事は何故起きているのか理解できません。

今後数週間以内に、海外各国からは、日本への渡航制限がかかる状況にあると考えられ、中国と日本という二大感染国という状況に変化するのではと考えています。




■新型肺炎と相場

今の相場動向は、

新型肺炎が広がれば広がるほど、米中の大規模金融緩和で相場が支えられる

という状況が続いています。
米国が、隠れQE4で大規模資金供給を開始したと思えば、今度は、中国が19兆円もの大規模資金供給を実施、必死で経済を支えようとしています。

しかし、現在発表中の第三四半期決算を見ると、日本企業においては、減益決算が続いている、という状況です。
14日の概ね決算発表が終わりましたが、散々の会社が多い印象です。
しかも、その減益は、新型肺炎での中国経済の悪化を織り込んではいません。

つまり、

実態悪を無視して、金融緩和によって相場が高値を維持している

という状況です。

米国マーケットは、appleやエヌビディアなど好調な決算発表がありましたが、それにしても、新高値が続く、という状況には、首をかしげてしまいます。

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Nasdaq総合指数は、この10年間で5倍にも上昇しています。

過去のSARSや新型インフルなどの感染症時には、一時的に下げたけれど、相場は上昇した、という論調も多いわけですが、2008年にリーマンショックで下げまくっていたものが感染症ダメ押しして上昇に転じた2009年新型インフルエンザとは相場環境が全く違います。

しかも、2009年新型の場合、結果として季節性インフルと大差無いことが後に判明し、感染症騒ぎは収束したのですから、その結果と比べることは、あまり意味がありません。

今の米国相場の水準は、どう見ても高値に位置していますし、何かのきっかけでトレンドが大きく変わるという可能性は意識しておくべきだと私は考えています。


今後、見ておきたいのは、
①明日から、中国での生産が再開される企業が多いとの報道ですが、どこまで中国の経済への影響があるのか。
②日本での今後の感染拡大と、経済への影響がどの程度になるのか。


日本では、既にインバウンドで甚大な影響が出ているだけでなく、中国からの部品が届かずに生産ストップしている企業も出てきています。

こういった環境で、株式市場だけが高値を取っていく、というのは、私には、強い違和感しかありません。
いくら金融緩和を続けても、実体経済が伴わない限り、相場の上昇には、どこかで限界が来るはずです。
下げれば日銀がETFで買い続けてくれるから大丈夫なのだろうか。

今回、日本での新たな感染ステージになったことで、

連動していた米国の株式市場と日本株との連動性が今後も保たれるのか

も見ていく必要があります。
もしかしたら、日本株独自の下げという可能性もあるということです。

これは、
①リスクオフになれば、レパトリエーションが起きて円高という状況が今後も続くのか。
②ここ数年、経済は悪くないのに、緩和を続けた日銀に厳しいしっぺ返しが来ないのか。

というところも注意が必要でしょう。

特に、健康体であるにも関わらず緩和を続けた日銀の責任は重大だと私は思っています。
今回、もし新型肺炎が経済に重大な影響が出てきた場合、緩和をし続けた日銀にはもう打つ手がもう限られてしまうのです。
また、経済が悪くないのに財政赤字を延々と垂れ流し続けている政府も、ここで大規模財政出動ができる余地がどれほどあるのか、と考えると、寒くなります。

①実体経済が厳しくなる中で、緩和マネーで上げるバブリーな相場との乖離が臨界点に達した時に何が起きるのか。
②リーマンショックから10年間、緩和マネーで支え続けた経済が、今回の新型肺炎によるトリガーで崩れないか。


つまり、
新型肺炎で相場が下げるというよりも、今の実態から乖離しつつある金融相場の上げが、何かのきっかけで崩れるとしたら、そのきっかけに新型肺炎がならないのか。
私自身は、これまで震災によるトリガーを想定していましたが、感染症トリガーもありえると感じています。


ここを注意深く見守っている、というのが今の私の相場環境認識です。


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石が流れて木の葉が沈む

2020/03/23 Mon

17日から19日の3日間にかけて、マーケットでは、驚くべき現象が起きました。
それは、アンワインドという現象で、石が流れて木の葉が沈む動きです。

過去の急落時にも、時々起きていた現象でしたが、これほど大規模に起きたことは見たことがありません。
正に、歴史的アンワインド旋風が3日間にわたって、突然吹き荒れました。

アンワインドについての説明は、こちらの五月さんの解説が大変丁寧にされておられますので、こちらを読んでください。

市場の崩壊には表と裏の顔がある

私は、17日の銘柄の動きが奇妙な動きをしていることに気が付いて、何かおかしなことが起きている、と思っていましたが、これが、18日、19日と続くこととなります。

よほど大きなファンドの巻き戻しが起きていると推測されます。
ロングショートの巨大ヘッジファンドが、運用停止などに追い込まれた感じです。


これは、同一セクターの動きとして、

9437ドコモ-9433KDDI

8766東京海上-8630損保ジャパン

9502中部電力-9503関西電力


などでも散見されていましたが、それよりも大きいのは、セクター横断の解消でした。

買いセクター

地銀、運輸、3099三越などの百貨店・8267イオンなど小売り 

売りセクター

8035東京エレクトロン、6857アドバンテストなどのハイテクセクター

などが大規模に行われたようです。

他にも、中小型株においても、色んなところに、巻き戻しの動きが出ています。

このように、先週は、日経平均などインデックスの動きは、やや下げ渋りの動きとなっていますが、銘柄間では、強烈な売りと買いが組み合わさった動きが展開されました。

歴史的な巻き戻し相場であったと言えます。

ファンダメンタル的に悪いと言われているセクターがめちゃくちゃに買われて、ファンダメンタルがいいと言われているようなセクターがめちゃくちゃに売られる動きが出ました。
そうなると、信用売りが多い銘柄が上がり、信用買いが多い銘柄が下がる、という動きにもなっています。

それとリートの売りがすさまじい勢いで出ています。
地銀の売りと言われていますが、ここにもロングショートのヘッジファンドの売りがかんでいるように思えます。
もしかしたら、リートと内需株などを組み合わせていたのかもしれません。

もう一つは、9984ソフトバンクの売りがすさまじかったことです。
これは、9437ドコモの強烈買いとペアというよりも、ソフトバンク単体での材料売りと思われます。

ついでに、サウジアラビアの逆切れによる原油の暴落。
そして、NY州に外出規制が出るなど、アメリカでの止まらない新型コロナの感染拡大が起きています。

COVID-19 Coronavirus Pandemic

そもそも昨年までのアメリカ株の上昇がすさまじかったため、これが反落の動きとなると、相当なところまで下げる可能性があります。
今朝のモーサテでは、失業率が30%になるなどの予想が出てきており、相当深刻な状況になりつつあります。

この材料に加えて、今週は、このアンワインドの動きが続くのか、それとも終わるのか、これが一番の注目点となる、そう思って見ています。

全体が下げ基調にあることから、特に買われ過ぎ銘柄については注目です。


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環境激変のニュース

2020/04/19 Sun

今回、金融政策について、書こうと思っていましたが、大きな転機になる注目すべきニュースが昨日舞い込んできたので、それについて、ニュースの内容と、私なりの考察を書いておこうと思います。

当然ながら、私は、投資家であり、感染症の専門家ではありませんので、ここで書くことは、一素人のたわごとだと思って、聞き流してもらえればと思います。



まず、そのニュースですが、米ASCニュースによると、シリコンバレーのサンタクララにおいて、

カリフォルニアで抗体検査、予想より遥かに多い罹患率が判明
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/19372

世間にはこうした無症状で感染の自覚がないままに治癒し、免疫を得ている人々がいる。
それを割り出すために始まった抗体検査だが、最初の試みで思わぬ結果が出た。
ABCニュースの報道によると、カリフォルニア州サンタクララ郡で試験的に行われた抗体検査を受けた3300人のうち、抗体反応があったのが2.8~4.2%程度だった、というのだ。
サンタクララ郡の人口は200万人ほどで、郡内の感染者は公式には1000人程度、と発表されていた。
しかし抗体検査の結果から、実際には4万8000~8万1000人程度がすでに感染していた、という予測が成り立つ。
PCR検査などで陽性が判明した人の50~80倍、という驚くべき数字だ。




また、同じことですが、AFP通信は次のように伝えています。

米シリコンバレー、実際のコロナ感染者数は公式発表の50倍超 研究
https://www.afpbb.com/articles/-/3279177

米スタンフォード大学(Stanford University)の研究者らはフェイスブック(Facebook)を使用して、サンタクララ(Santa Clara)郡からボランティア3300人を募集。住民から採取した血液サンプルでウイルス抗体を検査した。その結果、全人口の2.5%から4.1%が感染していることが推定されるという。これは確認された感染者数の50倍から85倍に当たる。
これによると、実際の致死率は0.2%未満となる。






ここからが私の考察です。

アメリカ全土の傾向がこれと同様の状況なのかどうかは、今後の調査を待たないといけないわけですが、もし、この調査結果がアメリカ全土の傾向だとすると、大きな転機になるニュースだと私は考えています。

①全米で行われている感染封じ込め策は完全に失敗している。
②感染者のほとんどは、無症状、もしくは軽症で検査にも行かずに終わっている。
③致死率は、0.2%となり、インフルエンザとほとんど変わらない。


PCR検査を積極的に行っているアメリカですら、その検査で陽性が判明した人数の実に80倍の既感染者が存在した、ということは、如何にこのウイルスの感染力が爆発的であるのかを示すと同時に、感染しても、無症状や軽症で終わって、検査にもいかない人がほとんどだということを示しています。

潜在感染者がいっぱいいるということは、前々から想像では言われていたこととはいえ、実際にこれほどだとは想像もできないものだと言えるでしょう。

昨年、アメリカでインフルでの異常な数の死者数が報じられていましたが、それも、新型コロナとの関連性が疑われる事態です。



今、新型コロナでの重症化で言われていることは次の2点です。
①感染者のうち重症化するのは20%である
②重症化した人の半分は死亡する


つまり、毒性が非常に高いということで、重症化するリスクが高く、死亡率は、インフルエンザの100倍程度であるということです。

この毒性の高さがあるからこそ、世界中が大騒ぎする事態になっているわけです。


つまりは、今の緊急事態は、全て、この毒性の高さを前提にしている、ということです。

しかしながら、もし、シリコンバレーでの調査結果の傾向が今後、全米で証明されることなれば、この前提は完全に崩れることになります。

つまり、このニュースは、大変なニュースなのです。

実際の新型コロナの毒性は、想定されているよりも非常に低い可能性がある

ということは、ものすごいことです。

残念ながら、重症化したり、亡くなられる方は、今後も増え続けることが予想されますが、それは、インフルエンザや他の既存の感染症でも同じことです。

新型インフルの重症化率や死亡率が、インフルなど他の感染症と同じレベルだということになれば、今の経済を犠牲にした封じ込め政策は、根本的に見直されることになることになるでしょう。



日本では、現在、非常事態宣言が全国で適用され、活動自粛が続けられています。
場合によっては、年単位の戦いになるとか、少なくとも夏までに終息する兆しは無い、と言われています。

しかし、積極的にPCR検査をしているアメリカですら、把握されている感染者の50倍~80倍の抗体反応があったということは、PCR検査に非常に消極的な日本においては、それ以上の数字が出ることが論理的に考えられることです。

私が住んでいる市では、感染者は現在24名で、うち重症者は2名です。他は全て軽症または無症状です。
では、何故、無症状者などから感染者が見つかったのかというと、ほとんどは、クラスターや家族の感染者からの芋ずる式で検査したからこそ見つかっているということなのです。
ですから、それ以外の人は、肺炎の症状が出て、重症でない限りは、検査すらされていない、というのが実情なんです。
知人の医者の口コミによると、明らかに症状があっても、本人が申し出ない限り、検査はしないということでした。
なので、日本の感染者数については、明らかにきつい症状が出た人もしくは、その濃厚接触者に限ると、いうことになっています。

つまり実際の感染者は、もっと多いのではないか。

このことについては、多くの人が既に薄々はわかっていることだと思うのです。

私は、実際の感染者数については、把握されている数倍から10倍程度はいると思っていました。
しかし、シリコンバレーでの調査で80倍という数字が出たというニュースを見て、本当にビックリしました。
何度も書きますが、アメリカは積極的にPCR検査をしている国です。
そのアメリカですら80倍の潜在感染者が存在した、という結果は、驚くべきことだと思います。



このウイルスの毒性の高さがどうかということは、ものすごく大きなことです。
2009年の新型インフルエンザの時も、一時的には、大騒ぎになりました。
当初、ついに新型インフルが出た、ということで、空港の検疫からスタートして、WHOが緊急事態宣言を出すまでに発展し、各国臨戦態勢となりました。
覚えていない人が結構いるのがびっくりですが、当初は、新型インフルで死者が出たとか大騒ぎになって、大阪では、休校騒ぎにまで発展しました。
結局、毒性が通常のインフルと同等とわかって、今では、季節性インフルの仲間になっています。
決して、感染拡大が止められたとか、封じ込めに成功したとかではありません。
未だに死者も出ています。
つまり、毒性が低いことがわかって、普通のインフルの仲間として感染が続いている、ということです。
当然、免疫の弱った人に感染すれば、ハイリスクになることは、既存のインフルと同じです。



それと、今、奇妙な光景が中国で見られています。
感染終息だということです。
あの中国です。繰り返しますが、あの中国です。しつこいですがあの中国です。。。
武漢の封鎖解除だとかを盛んにアピールしていますが、日本から見ると、何の信頼性も無い中国のことだから、どうせまた感染拡大が起きるのじゃないかと見ている人がほとんどでしょう。
中国の発表を信じるめでたい日本人はほとんどいないのじゃないかと思います。
しかし、もし、シリコンバレーのように、武漢でも、感染がかなり一巡してしまっているとすれば、話は全く違ってきます。
既に、多くが感染済みで、何らかの免疫を持っている状態になったのだ、とするならば、中国の妙な解放感あふれる光景も、まんざら嘘ではないのではないか、とガテンが行くように思うのです。



そうは言っても、新型コロナでは、重症化リスクは存在します。
現在、治療薬が検証されていますが、今の臨床検査状況から見ると、軽症者にはアビガンが、重症者にはレムデシビルの有効性が複数報告されています。

新型コロナの“治療薬候補”『レムデシビル』


こちらも来月あたりにははっきりと見えてきそうです。

また、NHKなどによると、

新型コロナウイルスに感染し、肺炎が重症化して呼吸できなくなるケースについて、量子科学技術研究開発機構などの研究グループは、免疫の働きを高める「インターロイキン6」という物質が関わっており、この働きを抑える薬を使うことで治療できる可能性があると発表しました。

これは、BCGワクチンの有効性を示唆するものでもあります。
米国やヨーロッパ各国に比べて、日本の感染状況は異常なほどに拡大していません。
テレビでは、日本の感染拡大を盛んにアピールしていますが、海外のような爆発的な感染拡大起こらず、相当抑えられています。
日本だけを見ると、感染が拡大しているように見えますが、PCR検査をしていないというだけでなく、重症者や死亡者が、ヨーロッパなどと比べて突出して少ないのは、上履き文化とか、綺麗好き、ハグをしない、とかでは説明できない少なさなので、何か他に理由があるはずなんです。
この理由が、インターロイキン6だとすると、BCGワクチンが関わっていることが今後明確になるかもしれません。

BCGについては、こちらで詳しく書かれています。

新型コロナウイルスとBCG



テレビのニュースでは、大変だ、大変だ、というものしか流していませんので、見ていても、ゆうつになるだけで、ほとんど意味がありませんが、今後、

①重症化率が想定よりもはるかに低い

②重症化しても、有効性のある治療薬が見つかってきている


ということが数か月以内にはっきりとしてくれば、今回の騒動も終息に向かう可能性が見えてきます。

ただし、これは、そうなってほしいという私の希望的観測も含めて書いていますので、バイアスがかかっていることはご承知ください。
また、シリコンバレーでの検証結果が、今後、全米や日本などの各国で証明されなければ、この考察は、全く無意味になることを前提で読んでください。



今回の新型コロナについては、未知の部分が多く、大騒ぎになっていますが、シリコンバレーでの検証の結果が他でも証明されてくれば、2009年の新型インフルと同様の終息になる可能性が非常に高くなります。

すなわち、これは、終息に何年もかかるという専門家がいますが、それまで経済活動や行動の自粛が要請されるという事態は避けられる、ということです。
これがはっきりとわかってくるのは、抗体検査が幅広くなされて、実際の感染状況が見えてくる2~3か月後になると思います。
日本でも、やっと抗体検査が今月末からスタートするそうです。抗体検査そのものは、PCR検査と違って、簡便で、血液を数滴たらせば10分ほどでわかるので、普及にそれほど時間はかからないでしょう。

ただ、それがはっきりするまでに、株式市場は大きく反応するでしょうから、株の回復はより早い段階になると思われます。

既に、株式市場は、大きく戻しているところですが、その理由としては、今回の新型コロナによる業績悪化は、一時的なものであって、早晩回復するという想定によるものです。

これが、今後、新型コロナの毒性の低さが証明されれれば、それを裏付けることとなります。

つまり、多くの企業にとっては、新型コロナによる減収減益は、投資で損したとかの特別損失的な位置付けになるということです。

ですから、このシリコンバレーでの調査結果については、私は、相場においても、また、今後の生活においても、非常に注目すべきニュースだと思っているのです。



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
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