私にとっての相場の要諦

2014/04/13 Sun

コメントの御返事遅くなって申し訳ございません。
最初に読んだ時に反射的に返事を書いてしまえばいいのですが、ちょっと考えてみようとか思うと、筆が遠のいてしまって、今回のようなことになってしまいます。

ただ、今回、こうやってまとめてお返事を書かせていただいてわかったことがあります。
とても重要なことに気がつきましたので、それを記事にしてメモっておこうと思います。


いただいたコメントを回答していて、かなり複数の方への回答が似たようなものになったことに気がつきました。

ということは、同じようなことで悩んでおられる、もしくは、気にされている、ということだ、ということになります。

その気になる部分の根っこに「ポジポジ病」にある、ということは、ある程度記事を書いた時にも意識していたのですが、これほどコメントに繰り返されているということは、大勢の悩みでもあるのだ、ということがわかりました。


まず、ポジポジ病をどうするか、という問題ですが、これに対して、「相場は待って取るものである」とか、「いつも売買してはダメだ」「勝つためには売買を絞らないと」という方法論がほとんどの回答になるのだろう、と思います。

しかし、この回答では、風邪をひいたら風邪薬を処方するのと同じで、対症療法に過ぎない、ということだと私は思っています。
どういうことか、というと、風邪薬、というのは、風邪を根本から治療するものではなく、風邪の諸症状を抑えるだけに過ぎません。
そうではなく、もっと根本である、体の免疫を向上させる、とか、冬には、風邪を引かないように暖かくしておく、だとかもっと根本的な話が必要だと思うのです。
つまりは、相場というものへの考え方の違いが根っこにある、ということです。




そういう意味で、ポジポジ病についての話は、より根本的な相場の理解の違いという話から進めないといけない、という思いをコメントの御返事を書いていて思いました。

まず、ポジポジ病の人は、私の相場の根本的理解とは、かなりほど遠いところにおられます。

では、その相場の根本的理解の違いとは、どういうことか、というと、

私は、

相場の値動きの大半はわからない

という理解をしています。

というより、ほとんど全てに近くわからない

ということです。


これはどういうことか、というと、相場はそもそもチャートなどにかかわらず上げたければ上がるし、下げたければ下げます。
イエレンさんがちょっと発言すれば動きますし、ドラギ総裁のコメント、黒田バズーカ発射、など、マクロ要因に加えて、個別企業の発表、事件、などあらゆる要因によって、相場は動いています。

そういう相場の値動きは、予知能力でも無い限り、わからない、のです。

そのわからないことを、多くの人は、わかろう、とするから、しんどい、そう思います。

わからないものは、わからない、それが私の認識の基本中の基本です。

では、わからないのなら、取ることもできないじゃないか、ということになりますが、

そのとおりです(笑)

全くわからないのなら、当たるも八卦、当たらぬも八卦なので、取ることはできません。



ちょっと話を脱線させて、じゃあ、ある人は、そのわからないを基本にして、エントリーなど気にせずに、エクジットのみに注目して、損小利大を心がけたらいいじゃないか、という人もいます。

もしくは、一点で捉えるのが難しいのなら、分割して対応すべきだ、それが当て屋じゃないという意味なのだ、という人もいます。

それに対しての私の考えですが、「本当にエントリーはサイコロでいいのか」「分割さえすれば新興株でもやっていけるのか」という疑問があるわけです。

そもそも、エクジットのみ、とか、分割のみ、と言っている人こそが、そういう「やり方」にこだわっているのではないのか、とも思います。

そういう「それだけ」と言っている人でも、暗黙知、つまり、理屈では言っていないが、ある特定の環境、を探しているか、そこへ住み込みしている、か、どちらかじゃあないのか、つまり、環境認識とセットではないか、と思うのです。



さて、本題に戻ります。

私の場合、その「値動きの大半はわからない」、ということをスタートとして、マーケットの観察を続けていると、時々、瞬間的にせよ、「あっ、ここはチャンスかも」という隙間を捉えることがあります。

この「隙間」と言う表現は、言い換えれば「価格裁定のチャンス」とも言えます。

そして、この「価格裁定のチャンス」というのが、エッジの正体ということになります。

これは、

今は正しくない価格で売買されているが、いずれ正しい価格に修正される

という値動きを捉える、ということです。

基本は、

他の人の多くは気がついていないが、自分だけは隙間が開いているということが見えた

という2つの条件によって成立します。

その裁定するチャンスがマーケットには時々訪れるのです。

そもそも、相場で買いポジションを取るという行為はどういうことか、というと、

いずれ上がるだろうものを今買っておくこと、そして高くなったら儲けて転売したい

という行為になります。

消費税が5%から8%に引き上げられるのなら、5%のうちに買っておけばよい

という考え方は、3%のエッジの裏付けがあるものです。

このようにはっきりわかっていることだけなら楽ですが、相場の場合、実に見えにくいのですが、例えば、トレンドを味方につける、といった場合、トレンドが出れば続く、という過去の相場の習性を踏まえて、トレンドにくっついて行く、というエッジを使おうという行為となります。

また、行き過ぎたものは戻る、というオーバーシュートを使ったものも、過去の性質のエッジを利用しよう、というものです。

この銘柄は常にレンジを作っている、という銘柄のレンジをエッジとする人もいるでしょう。
特定のグループに属する銘柄がどういう値動きの性質があるのか、そういう銘柄に住み込みすることで見えることもあるのです。


ちなみに、林先生が、小豆のナンピンを得意とされていたのは、小豆の構造上の上限と下限が決まっていたから、という理由があります。
価格の上限である16000円近辺まで上がると「中国産の輸入拡大」となり、価格下限の6000円近辺まで来ると「中国産輸入規制&ホクレン買い支え」が入る、という構造上&実際の過去値動き、のボックス圏にあった、という環境認識が暗黙の了解としてあって、それを「前提」に、ナンピンをする、というのが本当の答えだということです。
同じことを粗糖でやらないのは、下限も上限も全然検討がつかないからで、構造上の仕組みを熟知していれば、当然のことです。
そして、鞘を得意とされておられたのは、先限が常に大衆買いで高いという構造上の問題と、当限に回って、現物売りを常に仕掛けてくるホクレンや商社筋など、機関を味方につける、という当然の構造問題への理解があったからなのです。
買い方である大衆は、現引きすることはできませんから、売り方である商社が渡すと脅せば相場は当限に向かって下げ続けます。
 当限を支配しているのが実弾を持っている売り方の商社なのですから、そちらに付くのは当然なのです。
価格が上がれば、農林水産省に、中国からの輸入拡大を働きかければいいだけですから、儲けたのための仕組みができていたわけです。
こういった「規制あるところにエッジあり」という原理原則は今の株式市場でも・・・
ここから、鞘滑り取り、などの技術も出てきたわけですが、これらも全ては構造上の問題を熟知すればこそ、であって、「やり方ありき」では決してありません。
そして、こういう構造が無くなった今では、これらの「手法、具体的やり方」は全て白紙なんです。
これは当然です。
私の持っている「林研究所バラコピー」であるサヤ取り、滑り取り、などは、全てお蔵入りです(笑)


本来、あるべき価格ではないと自分が見えるところに今の価格があれば、そこが裁定するチャンスとなります。
トレンドが続いて今後も上げが続くという前提なら、今の価格は安いわけです。

とにかく、こういう何らかの環境による構造上のエッジをベースにトレードすることは、私にとっては「楽」なんです。

繰り返しますが、上手な損切りと、利食いをしっかりすること、で勝てる体質にはなれますが、それでも、大きく動いてくれる対象を選ばないと大きく利食いできない、そもそも、その銘柄はどこかで大きく動くのか、トレンドが出るのか、とか、流動性が低く損切りが難しくない、など、環境を選ばないといけない、と私は思うのです。



さて、「基本、相場の大半の期間はわからない」と書いた一方で、エッジ、隙間、裁定チャンス、と書きました。

では、そういう相場の理解を前提とすると、どういうトレードをやるのか、ということになります。

基本相場の大半の期間はわからない、のですから、ほとんどポジションを持っているということはありません。

これを基本としながら、じっとひたすらに、隙間を待つ、ということがトレードになります。

そして、待っていたものが来れば、一気に攻撃する。

この繰り返しが、私のとっての相場なんです。

これが、多くの人が持っている概念と違うので、常に相場で売買をしていないといけない、落ち着かない、というものとは正反対のものとなります。

つまりは、ポジポジ病とは、対局にあるトレード、ということになります。
というより、私の理解している相場の姿から見れば、ポジポジ病など、そもそも、存在すらしない、ということになります。

私から見れば、ポジポジ病の人は、単に相場で遊んでいるだけか、もしくは、自分が相場の全てを理解しているという誇大妄想癖がある、ということかもしれませんが、多くの人がここで大問題を抱えているようです。
 
その大問題とは、

「そもそもエッジが何かわからない。エッジが見えないから、メリハリをつけろと言われても、いつどのようにつけていいのかわからないのだ。」

というものです。

じゃあ、逆に聞きますが、

「エッジが全然見えない、自信がないというのなら、そもそも90%以上の人が負ける相場で何故勝てると思うのか。」

ということになりませんか。

もちろん、数撃ちゃあたる、ということでやっている人もいるでしょうが、それでも、何らかのエッジをベースに攻撃しないと、ただ闇雲に引き金を引いて何になる、と思うのです。

自信がない、相場が見えない、どうしていいのかわからない、のなら、何故そんなに売買をそもそも繰り返すのか、ということにならないでしょうか。

そういう自信がない、見えない、という人でも、何となく売買している、という局面もあれば、待って待って、ここだ、という局面はないでしょうか。
その両局面が同じウエートになっていないでしょうか。
トレンドの乗るというのなら、本当にトレンドに自信があってやっている売買だと言えるところだけで売買していますか。

私が見ていると、とにかく下手な人は、とにかく、いらんことしい、だ、ということが見て取れます。
何でそんなことするかなあ、何を根拠に売買しているのか、さっぱり理解できない、ということを平気で繰り返している一方で、「勝てない、勝てない」と言うのです。

いらんことしい、をやめろ!!

といっても、制御できない、我慢できない、ようです。

これは、たばこをやめようとして、やめられないのと同じかもしれません。



私がトレードを実際にやっていて、

「今これをやっていて、これは意味のあることなんだろうか」

「これを続けていて、将来に向けて意味のある行為なんだろうか」


ということをいつも気にかけています。

というのは、たまたま当たったから勝ったとか、これを将来再現できない、となったら、それは勝っても負けても、大した意味を持たないトレードだ、ということになってしまいます。

たまたま勝った、とか、負けた、ということに一喜一憂したところで、それを繰り返しても、刹那的な話なだけで、継続して勝てるトレーダーにはなれません。

なので、勝ったトレードでも、「これはやるべきではなかった」というものがありますし、負けたトレードでも、「今回はたまたま負けたけれど、これはいいトレードだった」と思えることも多いのです。


とにかく、基本、見えない相場で、隙があるまで待つことは、私にとっては、当たり前のことなんです。




ちょっとあれもこれもと付属をつけたのでポイントが絞れていないように見えますが、私のポジポジ病に対する見解、そして、そもそも相場に対する考え方がわかってもらえれば、と思い記事を書きました。



とにかく、下手な人の売買を見ると、何のメリハリも無い、常にベタベタベタベタ売買しているということが非常に目につきます。

私自身のの売買のイメージは、というか、心がけているものは次の動画の状態です。

千歳基地スクランブル

常に待機、だからこそ10秒後には発進、いつ見ても素晴らしい動画です。

敵機の機影も無いのに、いつも飛んでいたら、燃料切れになった時に、敵機が現れるものです。

そもそも、トレンドを取りたいのなら、トレンドが出たときにどれだけ儲けられたか、が勝負であって、保合いでもコツコツ稼ぐ、っていう話には絶対なりません。
保合いでは、損しないこと、つまりは、保合いではできるかぎりやらないことが目標になるわけです。

要するに、トレンドを狙うのであれば、

①結果としてトレンドが出た時にどれだけ稼げたか

②結果としてトレンドが出なかった時にどれだけやらずに済んだか

この差し引きが利益として残る、ということになるだけなんです。

このメリハリを基本として私は相場をやりますから、ベタベタベタベタやっている人を見ると、ほんとに下手だなあ、と感じます。
そうやって勝てればいいですが、そういう人は結局トータルで負ける人が大半です。
トレンドを取ろうとして何故保合いに手を出すのか、というと、「いいところで買いたいから」というのが大半ですが、そんないいところで簡単には買わせてくれませんよ。

特に②については、やらないことが「目標になる」ということです。
この意味は非常に重要です。
吐き出さなければ相場で勝てるからです。


110km/h Cheetah attack gazelle

群れを適当に追いかけてもガゼルが捕まえられるわけではありません。
狙いを絞って、ここだというタイミングで一気に勝負に出る、そういう勝負どころを自分で持てているのかどうか、ということだと思うのです。
下手な人は、とにかく延々と走り回っている狩りの下手なチーターのようです。
適当に走っていればそのうちガゼルが来てくれるとでも思っているのかもしれませんが、走り疲れてバテたところで、チャンスが回ってくる、ということの繰り返しになってしまうだけです。
自分が諦めてやめた途端に、いい動きが出て、地団駄を踏んだ、という経験は多くの人が持っていることでしょう。



相場は所詮は「勝負事」なんですよ。
勝負弱ければ決して相場では勝てません。
この「勝負の要諦」をわかっていないで相場を張る人が非常に多いと私は感じます。
やり方であるとか、手法にばかりこだわる人がほとんどで、勝負の要諦を気にする人は少ないですが、ここが実はコツなんです。

下手な人は、メリハリがなく、とにかくベタベタベタベタと平面的に相場を張ります。

それでは、勝てません。

そもそも、相場の利益は、どれほど我慢出来たか、の我慢比べ大会の結果なんです。

やりたいのを我慢し、勝負どころで勝負する恐怖を克服し、利食いを引っ張る我慢をし、損切り続きを耐える、要するに、どれだけ我慢できたか、という我慢の量が利益の量なんです。

そういう我慢もできずに、心のままに(要するに大衆化して)やりたいようにやっていては、ほとんどの人が負ける相場で勝てる道理がありません。

デイトレは比較的安定していますが、それでも、月に数回の勝負どころがあって、そこを制したかどうかが、分かれ目となる、という人が勝っている人の中でも多いんじゃないでしょうか。
これが、スイングなら、もっと頻度が低くて、年に数回、さらには数年に一回の大相場を仕留める、など勝負どころを如何に制するか、そして、きちんと引き際を綺麗にできたか、がトータルにどれほど影響するか、を理解することです。
こういうことは、何年も相場を張ってはじめてわかることで、これこそが勝負の要諦なんです。

相場が勝負事である、ということ、勝負の要諦を理解すること、ここが勝者と敗者を分けるポイントだと私は思うのです。


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プロフィール

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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