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目の前のにんじん

2017/03/03 Fri

今、ポジションを持っている場合、もちろんそのポジションが勝つか負けるか、ということはとても気になりますし、重要な事項です。

今日上がる銘柄は何か、そういうことも気になるでしょう。

そして、偶然であろうが何であろうが、当たればそれでよい、という認識。

しかし、そういう目の前のトレードばかりが気になって、他のことに意識が全く行かない、という人がとても多いように感じます。

どういうことかというと、今、勝つか負けるか、勝負してるんだ、今、目の前の勝負こそが重要なんだ、ということだけを常に考えている状態ということです。

そして、その目の前の勝負で勝つか負けるか、その延長線上にトレーダーとしての勝利が待っている、という考え方をしている人がとても多いと感じるのです。

つまり、目の前にぶら下がったにんじんばかりを追いかけて、他のことが見えていないわけです。

言い換えれば、これが拝金主義です。



この状態の何がいけないのか、というと、

そもそも目の前の勝負というのは、偶然性の産物であって、目先で勝ったか負けたかということはさほど重要ではないということ。

トレードはそもそも継続的取引の中からトータルとして利益をひねり出す、という視点が重要であること。

そして、目先の損益ばかりを追いかけることによって、環境認識や戦略構築などの視点が欠けてしまって、結果的に環境変化で振り落とされてしまう可能性が高まること。


などがあげられます。

また、

今、上手く行っている状態であっても、その状態にどっぷりと浸かって満足してしまっては、やはり環境変化でやられてしまうということ。

上手く行く環境にたまたま乗ったという可能性を否定できないのだから、悪い時期に入ると、全く勝てないという状態に陥ること。


が想定できます。

それでも、今、目先、勝つか負けるか、頭がそればかりになっているので、自分のフィルターから、今勝てるかどうか、という情報しか入ってはきません。

将来的にこのままでいいのか、今当たるかどうかというより、勝ち残っていくために、研究や練習をする必要があるのではないか、という目線に行かないのです。

こういった、刹那的なトレーダーの多くは、砂漠にできた水たまりに泳ぐ魚のようなものであって、再び砂漠に戻れば、消えるしかありません。



同じことで、将来トレードで儲けたい、と思っていても、今は仕事がいそがしいとか、趣味の時間が必要とか、そういう理由で、トレードに費やす時間が取れない、という人も結構多いです。

時間をかけれないから、トレードから脱落する、という人も多いです。

実は多くの場合それは言い訳で、結局のところ、思ったように儲からないから嫌気が差してきた、というのが本当のところなんですが、それを時間がない、という言い訳で自分をごまかしているわけです。

これも、目の前のことばかりを重要視して、将来的に大切だと考えてはいても、そのことに時間を使わないわけです。

そういった時間がない、という人であっても、どうでもいいメールやラインのやり取りにはせっせと時間を使ったり、ジャンクな情報集めはせっせとやっていることが多くて、全く時間がないということはないのですが、目の前にエサが無い限り、トレードで時間を使うことがありません。

結局、目の前に、にんじんが無いと動かないわけです。

でも、考えてもみてください。お相撲さんは、立ち会いだけしているわけではないんですよ。
普段は、みっちり練習をしていて、そして、本場所に向かうわけです。
本場所だけで、やっている関取などいないわけなんです。


システムトレーダーは、発注ボタンを押すだけが仕事じゃないんです(笑)
そんなに楽なら自分もやろうかって。。。
そんなこと言ったら、システムトレーダーに怒られてしまいますよ。
彼らの最大の仕事は、環境変化に向けての、日頃の検証・研究であったり、データ収集であったり、システム構築・チューンナップなんです。



実は、こういう現象は、多くの人が抱える問題であって、時間管理マトリックスというもので説明できます。

この時間管理マトリックスにおける「緊急性」と「重要度」において、ほとんどの人が緊急性を重視して、重要度を重視しない、ということから起きる現象なのです。

緊急度ではなく重要度を優先する

実は、こちらに書いているように、緊急度ではなく重要度を優先する、ということがとても重要になってくるわけです。

トレードでこれから儲けたい、という人であっても、目の前のにんじん、すなわち目先の利益がちょっとダメになったら、すぐにやる気をなくしてしまう。

今、上手く行っている人でも、目の前の利益にしか目が行かず、将来的に環境変化が起きたときにどうするか、という視点が全く無い。


そういう状態の人がとても多いわけです。

そもそも、相場を始めて数年間はなかなか利益にならないことも多くて、にんじんが無いので、みんなやる気をなくして去っていきます。

色々と言い訳は聞きますが、結局のところ儲からないからやる気をなくした、ってことなんです。

ガンガン儲かっていれば、他のことがいくら忙しくったってトレードを一生懸命するに決まってますよ(笑)



一方で、今勝てていても、それしか見えていなければ、いずれ環境変化が起きて、勝てなくなる日が来ます。そのような日に対する備えが全く無いから、そうなった時に、結局立ち行かなくなるわけです。

このように見ていくと、相場の難しさというのは、人の本性としてある目先優先とは相容れない、というところから来ているように思うのです。


本を読んで見識を広め相場の本質を探ること、チャートを見て値動きを研究すること、今やっていない戦略を考えること、検証すること、など、目先の利益には直接結びつかないことにどれだけ時間を費やしたのか、ということが、変化に強い筋肉質なトレーダーを養成するものだと私は思っています。

初心者の場合だと、

負けても負けても、コンスタントに練習し続けること

目の前のにんじん重視である人の本性にとって、これがどれほど困難なことか。

しかも、ほとんどの初心者が想定する想像を遥かに超える年単位の時間が必要なんです。

それを続けられる根性のある人などほとんどいないといってもいいでしょう。

というより、勝っている人の真似をすれば簡単に儲けられる、とか、このやり方なら簡単に儲かるだとか、すぐに大金持ちになれる、という情報ばかりがあふれている現状では、そもそもそういう時間がかかる、という認識などできないことでしょう。だから、ちょっとやってダメなら簡単に諦めてしまうのです。

こうやって見てくると、相場の難しさというのはこういうところにあるんだろうと思うわけです。


そもそも、今、儲かったかどうか、という近視眼的な目線ではなく、1年後、2年後、10年後に自分はどういうトレーダーになりたいのか、という目線が大事だと思うのですね。


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勝ち切れない理由の誤解

2017/03/12 Sun

昨日、友人と話をしていて、「なかなか勝ちきれない」という話を聞いていて、ちょっと誤解があるなあ、と感じて、次のような話をしました。


相場でなかなか勝ちきれない。

いいところまで行くんだけど、もう一歩のところで、落ちてしまって、トントンに戻ってしまう。

勝ったり負けたりして、水面上に顔を出すのだけれど、ちょっと油断すると、すぐに沈んでしまう。

せっかく勝っていても、すぐに調子に乗っていらんことをしてしまって、せっかくの勝ちを吐き出してしまう。

コツコツ勝つことができるだけれど、負けるとついムキになって、ドカンとやられてしまって、トータルでは負けてしまう。

相場を見ていると、チャンスじゃないとわかっていても、つい手を出してやられてしまう。



こういう感じで、なかなか月間トータル、年間トータルでは勝ちきれない、という人がものすごく多いんですね。

そんなに負けはしないのだけれど、といって勝ちきれてもいない、という感じです。



さて、そういう人たちが、年間トータルで常に勝っている、いわゆる「相場で勝っている人」に対するイメージは、概して次のようなものなんです。

ガンガン相場を当てて、次々に勝ちを収めている

滅多に負けなくて、器用に相場を当てることができている

勝ち方、やり方を知っていて、相場が読めている

相場が上手い、というより、相場がよく見えていて、鋭い目利きで勝率が高く、余裕で相場に勝っている

だから、相場が上手い人は、相場が読めるのだから、そんなに負けないで、スマートに勝っている




こういう思いが強いので、今の自分に欠けているのは、何か、というと、

もっと相場が読めるように目利きを鍛えて、もっと勝てる戦略を見つけないといけない

という方向に進みます。

こうして、勝っている人のやり方を真似しようと思って、いろんな相場サイトで勉強したり、本を読んだり、セミナーに行ったりして、相場を当てるための方法を磨こうとするわけです。

カリスマブログを読めば、今日も100万円勝った、500万円勝った、と書いてあるわけで、そういうのを見ると、なおさらに、そういう人の真似をすればよい、という思いが強くなることでしょう。

多くの人は、友人・知人に実際に相場で勝って、トレードで生活している人はいないと思います。
非常にレアな存在だからです。
だから、そういう偶像のイメージが妄想的に膨らんでいるのだと思うのです。




さて、実際にそのイメージは正しいのでしょうか。

ここからは、私を含めて、私の回りにいるいわゆる専業トレーダーの実態を書いてみたいと思います。

専業なら、スマートに当てて取っている・・・ってことなんですが、実態は・・・全く違います。

実際の専業の実態ですが、

勝ったり負けたり、売買記録を見れば、完全に負けていると思われるぐらいに負けている。

しかし、きちんと計算して、トータルすれば、微かに・・・いいですか、微かに勝っている。


これが実態なんです。

極端には、1万円勝つために、100万円勝って、99万円負けて、差し引きで1万円勝っている、というのが実態なんです。

だから、その人が勝っているのか、負けているのか、きちんと計算しないとわからないぐらいの微差の勝ちなんです。
勝率など、余裕で50%を下回っている。
しかし、トータルすれば、何故か、ちょっとだけ勝っている。

例えば、

-2 -5 -1 -4 +3 -2 -3 +10 -1 +8 = +3


という感じでしょうかね。

普通の人の勝つ、というイメージとはほど遠いわけです。

もうこんなの勝っているとは言わない、と感じるほどの微差。

この微差力こそが違いなんですね。

勝っているのか、負けているのか、よくわからないけど、トータルすると、なんとかかんとか勝っている。

これが私の知っている範囲での勝っているトレーダーの実態です。

こういうことが全然わかっていない人が多いんだと思うのですね。

だから、もっとスマートに勝たないといけない、ガンガン勝てる方法を見つけないといけない、という方向に進みがちなんです。





じゃあ、トータルで勝てない人との違いは何か、微差力とはそもそも何なのか、というと、結局、ここで最初に書いたようなことをしない、または、最小限にとどめているってことなんです。

つまりは、

勝って驕らず、負けて腐らず

やるべきことをやって、いらんことをしない

自己都合を避けて、相場がくれるチャンスをひたすら待つ

言い換えれば、趣味で相場をするのではなく、仕事でやっている


ことであり、

勝っておごって、負けて切れる

という普通のことをしない人たちなんだと思います。

そうすることで、

勝ったり負けたりしながら、水面上にギリギリ顔が出た瞬間にさっさと逃げる

というギリギリ、だましだまし、勝つ、そういうのが勝っている人たちの実態なんです。

結局、忍耐力差が結果の差に繋がっているってことなんです。

こういった、ギリギリのところで我慢することがほとんどの人はできないわけです。

ほんの少し我慢して、ちょっとだけいらんトレードをしなくて、負けたらきっぱりと諦める。

こういうことができるかできないか、これがトータルではものすごく大きな違いになるわけなんです。

決して、すごいやり方を知っているとか、そういう違いではないわけなんです。

だからこそ、勝ち組と呼ばれている人たちでも、ちょっとのことで、転落するのが日常なのです。

そういうギリギリの忍耐力差だけで、勝っているのだから、落ちるのも早いんです。

仮に、勝てる方法を知った人が勝ち組なのであれば、その人は「一生涯安泰」なはずじゃないですか。

でも、実態は、数年間勝っていても、すぐに落っこちるのが日常ですし、事実そうなっていることも知ってますよね。




勝ち切れない人を見ていると、

ほんとに、ちょっと勝ったら舞い上がって、ちょっと負けたら切れる

のです。

せっかく儲かっていたのに、判で押したように大きな吐き出しを繰り返す人がとても多いのです。

コツコツ勝っていたのに、ちょっとした負けを切り口にして、千丈の堤も蟻の一穴から総崩れになって、転げ落ちるように大負けする、ということを定期的に繰り返します。

わかっちゃいるけどやめられない、というのはこういうことなんだなあ、ってつくづく思いますが、定期便のように繰り返すので、そういう人は、いくらやり方を工夫しても、戦略を練っても、どこかで必ず「ドカン」をやる宿命みたいなものを背負っている感じです。

ここ一歩のところで踏ん張れないのですねぇ。残念なことです。

合戦で言えば、お味方総崩れ、の様相となります。



アホなことを平気で繰り返す一方で、チャンスに臆して手が出ない

結局、自己都合取引であっという間に爆死する

これが実態だと見ていてつくづく思います。

特に多いのが、この自己都合取引です。

実は、

相場の負けのほとんどは、自爆テロなんです。


特に、大敗、爆死、退場の原因の90%以上は、自爆なんです。

「勝ったから調子に乗る」「負けたから切れる」「暇だからやる」「お金ができたからやる」「負けたからナンピンする」

などなど、全部自己都合なんです。

これで、自爆テロやるわけです。

自爆テロの前には、検証とか、冷静なチャート分析とか、事前の戦略とか、もう関係ありません。

単なる駄々っ子、おもちゃ売り場で泣き叫んでいる子供と同じだから、チャートも何ももう関係ありません。

せっかく我慢に我慢して積み上げた利益が、切れた瞬間に、あっという間に総崩れになるんです。

凄まじい破壊力ですね。

過去1ヶ月分、いやいや半年分の利益を1日で吹き飛ばす、などデイトレあるあるですよ!!

相場の都合などお構いなく、感情的になって、ひたすらに勝負しまくって、お祈りする、こんなことで勝てるはずがありません。



何とかして取り戻そう!!

はい、諸悪の根源です(笑)

基本、返り討ちが待っています。

何故なら、100%ピュアな自己都合取引だからです。

自己都合取引に相場は容赦なく攻め寄せてきますから、ひとたまりもありません。

相場の恐ろしさは、特にこの

リベンジトレード

において発揮され、この後には何もかも根こそぎさらわれてしまうのです。

とにかく、

最も恐ろしいトレーダーの病は、リベンジトレード病である、ということは、どれほど言っても言い過ぎではありません。


根こそぎ、退場、の原因のほとんどがこのリベンジトレード病にある、致死率が非常に高い恐ろしい病なんです。

なので、リベンジモードに入った瞬間、トレードは即時停止すべきです。



損切りについて、迷う人も多いわけですが、そもそも、損切りするとか、しないとか、その前に、値動きという相場の都合があるわけです。
値動きが完全に下げトレンドに入っているのに、そういう相場の都合を無視して、お祈りモードで耐えるとか、ナンピンするなど、自己都合も甚だしい、ってことなんですね。
お祈りモードとは、100%自己都合ですからね。
自分が損してるとか、儲かってるとか、相場の都合とは全く関係ないんです。

相場は自己都合(拝金主義)でやったら負ける。

これはトレードするにあたって常に心に刻み込んでおかないといけないことなんです。





相場は、相場が勝たせてくれるまで待つゲームなんですよ。

ほぼ値動きの99%にチャンスなどありません。

基本相場は、効率化されていて、エッジなど見当たらないものなんです。

その中で、たった1%、瞬間見えるか見えないか、そういうギリギリの瞬間をひたすらに待つのが勝つトレーダーの勝負の仕方なのです。

そして、通常モードに戻ったら、ヒット・アンド・アウェイ。さっさと逃げる。待機に戻る。常にスタンバっておく。

それなのに自己都合を振り回して、乱射騒ぎを起こしたところで、勝てるはずがありません。

それで勝てるんだったら、みんな勝ってます(笑)


デイトレーダーの場合だと、一日中、相場を見ていたら、「どげんとせんといかん」となって、無理して手を出してやられる。
デイトレあるあるです(笑)

私は、一日中相場を見ていて、余裕で何もせずに見送ることができるようになって、利益が安定しました。

こういった「何もしない我慢」も、技術の差なんです。




アホなことをしない、チャンスで臆さない

勝つためには当たり前と言われるかもしれませんが、なかなかできそうでできないんですよ。

だから、

勝つトレードいうのは、もうひたすらに我慢の連続なんですね。


人の心の弱いところを突っついてくるのが相場なので、普通の人は、その弱いところから簡単に崩壊してしまうのです。

相場は我慢大会だ、とつくづく思います。


勝つ相場は我慢大会だから、そんなに楽しくないんです。

何ヶ月も負けが続いても、ひたすら小さな損で打たれ越すことなど、なかなかできることではありません。

ほとんどの人は、見るのをやめてギブアップするか、我慢できずに勝負に出て自爆するか、です。

ここでも、ギリギリの忍耐力があるかないか、差が出てくるわけです。




一方で、やり方探しは夢があって楽しい。

誤解に加えて、こういう理由も手伝って、みんなやり方探しに逃げるんだと思うのです。

勝つということは、我慢の結果なんです。辛いんです。つい逃げたくなるのですが、それでは勝てるようにはなりません。

ちなみに、損切り放置は、我慢じゃないですよ。心がやりたいからやっているのであって、あれは楽しんでるんです(笑)




こういう実際に勝っている人の実態が全く見えていないから、勝手な妄想を膨らませて、非現実的な錬金術のようなものを求めてしまうのだろうと思うのですね。






こうやって見てくると、勝っている人と負けている人の間は、ほとんどの人が思っているやり方や情報の違いは大したことがなく、

自己都合取引をしない忍耐力

が、ギリギリの微差力になって、分かれ目になっている、ということです。


じゃあ、これを身につけるためにはどうすればいいのかってことですが、

結局、一通りやってみないとわからないし、見えない

というのが結論です。

これは、いくら説明しても、耳にタコができるほと言っても、全く無駄な努力なんだ、ってことは、私は嫌というほど経験しています。



ここでは、1000本ノックと言っていますが、何故、実戦が必要なのか、デモではダメなのか?

ですが、目的が、みんなが思っている目利きをつけるとか、やり方探しが主ではないからなんです。

アホなことをしない、チャンスで臆しない、とか、そういう忍耐力とか、胆力をつけることが主だからなんです。


これだけは、リアルでないと絶対に身につきませんし、そもそもこんな問題があるなど誰も気がつかないわけです。

しかも、身につけるには、バカみたいに時間がかかるんです。

その時間がかかる間に、アホなことをして爆死して落ちていくのです。

才能がある人は、最初から持っている人もいますが、ほとんどの人は持っていませんから、実戦を通じて鍛錬するしかありません。

やり方だけだったら数日、目利きだけだったら数ヶ月もあれば身につくと思いますが、誰も気にもしていない忍耐力とか胆力は、数年単位という時間を要するものなんだ、ってことなんですね。

だからこそ、相場は難しいのだ、と思うのです。


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違う結果を望むのなら

2017/03/25 Sat

専業トレーダーあるあるの話です。

こちらが専業だということがわかると、

どうすれば相場で儲けられるようになりますか?

という質問を多く受けることになります。

これが投資家同士だと、教えてください、ということになって、それでは、と話を始めるわけですが、そこで毎度繰り返されるのが、

いちいち反論される

そういうことを聞きたいんじゃないと言われる


ということなんです。

そして、話をしているうちに、逆に話を聞かされる側に変わってしまって、ご高説を伺うことになったりします。

場合によっては、あなたは間違っている、と説教されたりします。

確か、話を聞きたいのは、そちらさんではなかったでしょうか、ってことなんですが、多くの場合、延々と相場の話をこちらが聞かされる羽目になるわけです。

しかも、聞かされるのは、勝った負けたの武勇伝とか、今何をどう予想しているとか、○○さんはいくら儲けたとか、ゴシップの類を延々と話されて、挙句のはてに、こちらの相場観を尋ねられたりります。

そんなもん、知るか!!


ってことなんですが、そうも言えないので、「どうなんでしょうねえ。」とお茶を濁して終わります。。。。(笑)


そもそも、相場って、ファンダメンタルの裏返しなのですから、FRBが次に何をするのか、トランプが何を言い出すのか、いつ地震が起きるのか、相場の予想というのは、そういうことを予想するに等しいわけで、現人神でもない私に予想を聞かれても、わかるはずがないんです。

直近の事例でわかるとおり、トランプが勝ったら相場は暴落する・・・これが事前の大方の予想で、しかも、ヒラリーが勝つという予想が強かったわけです。
現実には、予想外にトランプが勝つわ、そのトランプが勝ったら相場が暴騰だわ、、、大どんでん返しの連続で、誰がこの結果を予想していたというのでしょう。
こうなると、そもそも予想することに意味があるのか、と思いませんか。

Brexitも同じです。
ほぼ誰もがEU離脱を予想せず、仮に予想していても、そこからの値動きは万が一にも考えられないものとなりました。それが相場なんです。

それを当てよう当てようとする努力は、正に中世の錬金術師と同じで、報われる努力の方向性ではないんですが、もう思い込みが強くて、どうにもなりません。

こういったことになるのは、特に相場歴が長い方に多いわけですが、強い自分なりの考え方を持っておられて、それを決して曲げようとはしないわけです。

そのご自分の考え方に沿ったものしか受け入れられないため、そこからちょっとでも出ると、「それは違う」となってしまうわけです。

ここでよく書きますが、基本的には「やり方で勝てる」「相場を当てれば勝てる」という思い込みが強くて、その考え方を絶対に曲げないので、

如何に当てるのか、その当て方を教えてくれと言っているのに、言われていることがそうじゃないから、意味がない

そういう趣旨になることがほとんどなんです。

そして、こちらが「予想しない」という話をすると、食ってかかってこられます。

「予想しなくて、相場で勝てるはずがない」

そう言われて、猛攻撃を受けることになります。

誰々は予想すると言っていた、と有名トレーダーの言葉尻で攻撃されることもしばしばあります。

何回も話しても、やはり通じない、逆襲される、反撃を食らう、などが普通です。

こうして、当初は、「話を聞きたい」ということだったのですが、こちらが説教されて、追い返される、という顛末になるわけです。

最後は、私の方が、「ご高説承りました。ありがとうございます。相場の予想参考にさせて頂きます。」

という何ともしょっぱい終わり方で閉幕です(笑)

こういうことを繰り返していくうちに、相場を教える、ということが如何に難しいことかを実感します。

結局、考え方が違うから、受け入れられないままで終わるのです。

専業トレーダーは、それぞれ苦労の末、誤った考え方から抜け出した人たちなわけですが、それを人に伝えるのが如何に難しいかをこうして実感し、次第にわかった者同士、つまり勝っているトレーダー同士でしか話をしなくなります。



とにかく、相場においては、正しいレールに乗る、ということが如何に難しいのか、ということで、そのレールに乗ってもらうための説得に四苦八苦して、ほとんどが失敗に終わる、ということになろうかと思います。

何年も話をしていても、受け入れられることは少ない、といってもいいと思います。

これが専業トレーダーあるあるです。




アインシュタインが言ったかどうか定かではないらしいですが、

同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。

という名言があります。

負けているのだったら、まずは自説を収めて、人の話を聞かないとと思うのですが、絶対に自説を曲げないのです。

話を聞いているようで、全部自分のフィルター越しに聞いているから、肝心なことが全部抜け落ちるのです。

これは、セミナーに行っても同じです。

ある有名トレーダーのセミナーに参加した時に、最初から非常に大切なことを話されていました。
ここさえしっかりとわかっていれば、少なくとも負けないようになる、と私は思ったのですが・・・でも、回りを見ると、メモを取っている人は誰もいないのです。
何故なら、みなさん、そういう話は「前置き」ぐらいにしか思っていないから、右から左なんですね。
そして、テクニカル分析の話になったら、熱心にメモを取り出す。。。(笑)
さらに、相場の見通しになったら、うたた寝していた人までムクッと起き出して、必死でメモを取る(爆)
ドル円はこの先上がるか下がるか・・・
誰も聞いておらず、うたた寝されていた部分が実は一番大事な部分で、後の相場観などどうでもいいことを必死で聞いている。。。
これって、、、、と思いました。


本も同じく、読み手がよほどしっかりしないと、真意が完全に抜け落ちてしまいます。

林先生を批判しておられる方も多いのですが、その多くの人は、ナンピンという手法のところしか見ておられないんです。
びっくりしたのは、アンチ林派グループの権威的な人とやり取りした時でしたが、その批判が全然的を得ていないのでおかしいなあ、と思っていたら、やはり「手法がらみの部分」しか読んではおられませんでした。
しかも・・・勘違いです。
結局、その方は、私と何度かやり取りして、ご自分が誤解に基づいて攻撃していたことを認められました。
一番大事なのはそこじゃないだろう、ってことなんですが、権威的な人ですらそうなのが実態なんです。

立花さんの本も「誤解本ベスト1」に入るぐらいの本なのですが、これも「単純ナンピンの勧め」としか読んでおられない人がほとんどです。
肝心なところはほとんど強制スルーパス(笑)
立花本の良さは、そもそもそういった小手先のテクニックの部分ではなく、相場の学習とはどうあるべきかを説いた名著なんです。
しかし、大勢の方が、小手先しか読んでいません。
しかも、その小手先ですら、単純ナンピンという理解でしかなく、誤解に基づく攻撃にさらされています。
実際には、立花さんのテクニックというのは、今で言うトレンドフォロー系のスイングトレードの教則本で、この一芸の極地とも言えるものなんですが、その部分を読めている人は僅かだろうと思います。
なので、立花さんは、「トレンド転換だと見れば、ズバッと損切り」しておられるわけですが、そういうところは読んでいないのです(笑)
そして、ドテンしてまたトレンドを追いかける、という明確なスイング技法なわけです。
そもそも、立花さんは、本の中で、「自分は値動きに乗っていくタイプだ」と明確に書いておられますし、そもそも場帳、玉帳を追いかければ、簡単にわかることなんです。
場帳を見ればわかりますが、パイオニアの価格革命的動き(今の新興株のような上げ相場)に、トレンドフォロー系スイングで乗って、大きな利益を上げるわけです。
そういったことを全く読まずに、技法の表面だけをちら見して、下がれば買いという単純ナンピンと誤解し、爆死する・・・結果として立花批判をする。

林先生も、立花さんも、確かに、逆張りを強調したいあまりに表現が強くなってしまっていることがあるので、ここは仕方がないのかもしれませんが、もう少ししっかりと読んであげて欲しいと思います。
値動きを追いかけて、証券マンに言われて、飛びついては失敗する、という当時の多くの一般投資家がやっていたことへのアンチテーゼとして、本が書かれているので、そこは割り引いて見てあげるべきだと私は思います。
今とは、時代背景も相場技術に対する認識も全く違うのです。
立花さんは、ご自分の売買技法を確立された後で、林先生の本を読まれて、その影響で、ことさらに逆張りを強調する書き方になったのだと思われます。
もし、白紙で本を書かれたのだったら、より「トレンドに乗るという環境認識」をしっかりと書かれたのだろうと思いました。
どうしても、エントリーテクニックを詳細に書こうとするあまりに、環境認識の部分を書ききれなかったのだと思います。
当時は、そもそも漠然とした「相場技法」という概念だったので、環境認識は意識されていなかったのかもしれません。
環境認識は、相場師それぞれの感覚や経験に基づくものだ、という感じだったのかもしれません。

テクニックとしては、最も重要な環境認識の部分に、少ししか触れていなかったことが、これだけの誤解を生む要因となったことはあるとは思いますが、そもそも、そういったテクニックの部分ではないところに、大事なエッセンスが詰まっているので、そこを読んであげてほしいのです。



同じことで、ネット上を如何に探そうとも、自分のフィルターにかからない情報は無いのと同じだから、結局、自分なりの考え方に沿ったものしか見えてはいないのです。

そうなると、結局のところは、(勝てていない)自説を強化することにしかなりません。

独学のデメリットはここなんです。情報の量とか質とかそういうことではありません。

一方で、

勝っている人に教えてもらえるメリットというのは、この(勝てていない)自説・考え方を木っ端微塵に叩き折られることなんです。

これをやってもらえるからこそ直接教えられるメリットは非常に大きいんです。


しかし、残念なことに、そのメリットも受け入れる側に、よほどの覚悟が無ければ、自説の固執で終わってしまって、せっかくのチャンスを棒に振ることになるんですね。

本当に残念ですが、こればかりはご本人の問題だから仕方がありません。

いくらネット上を探しても、本を何冊読んでも、セミナーに行っても、(勝てていない)自説に固執してしまって、そのフィルターを通して、情報規制をしている限り、相場の本当の姿は見えては来ないと思います。

一生懸命努力している人も多いのですが、見えているものが間違っていれば、その方向でいくら努力しても、結果は出ませんよ。

カリスマトレーダーの真似をするのも結構ですが、その人達のやり方だけを見ているというのは、門前の小僧と同じなのです。


お経の意味も知らずに、唱えたところで、お坊さんにはなれません。



そうした結果どうなるかというと、予想しようとしてアレヤコレヤ頑張って、トドのつまりは、コツコツドカンの繰り返し。

そんな同じことを繰り返していたら、結果だって同じだよ、と思うのですが、飽きもせずに、また同じことを繰り返す。

違う結果を望むのであれば、違うことをしないとダメなんですね。

当たり前のことなんです。

何年も勝ち方探しを続けていて、ダメなのなら、同じ発想でまた探すのか。同じ発想でカリスマの真似をするのか。

勝てる方法が見つからないから勝てない、という発想でこの先も続けていくのか。

だから、ちょっと立ち止まって、今勝てないのは、実は自分の「こうすれば勝てる」と考えている発想そのものが根本的に間違っているのが原因かもしれない、そう考えてみることが必要なんです。

今、勝てていないのなら、その事実を認めて・・・そうであれば、同じ考え方でこの先も同じように続けていても、ダメじゃないか、と考えてみる。

違う結果を望むのであれば、これまでとは違う発想とか、違う考え方で相場を見てみることも必要だと思うのです。

そのために、一度自分を真っ白にして、自分のフィルターを取る。先入観なしに話を聞いてみる。本を読んでみる。セミナーを受ける。

まあ、これができるようだったらとっくの昔に、ってことですが、難易度はトリプルAクラスです。

ほんとに難しいと思います。

勝っているトレーダーに強制されてすら認めようとはしない、できないのだから・・・増してや、自分が一人で、となると、気絶するほど難しいことだと思います。

ここが、どうしても乗り越えられない巨大な壁だからこそ相場は難しいのだ、と思いますね。



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所別館

あらなみの相場技術研究所

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