勝ち切れない理由の誤解

2017/03/12 Sun

昨日、友人と話をしていて、「なかなか勝ちきれない」という話を聞いていて、ちょっと誤解があるなあ、と感じて、次のような話をしました。


相場でなかなか勝ちきれない。

いいところまで行くんだけど、もう一歩のところで、落ちてしまって、トントンに戻ってしまう。

勝ったり負けたりして、水面上に顔を出すのだけれど、ちょっと油断すると、すぐに沈んでしまう。

せっかく勝っていても、すぐに調子に乗っていらんことをしてしまって、せっかくの勝ちを吐き出してしまう。

コツコツ勝つことができるだけれど、負けるとついムキになって、ドカンとやられてしまって、トータルでは負けてしまう。

相場を見ていると、チャンスじゃないとわかっていても、つい手を出してやられてしまう。



こういう感じで、なかなか月間トータル、年間トータルでは勝ちきれない、という人がものすごく多いんですね。

そんなに負けはしないのだけれど、といって勝ちきれてもいない、という感じです。



さて、そういう人たちが、年間トータルで常に勝っている、いわゆる「相場で勝っている人」に対するイメージは、概して次のようなものなんです。

ガンガン相場を当てて、次々に勝ちを収めている

滅多に負けなくて、器用に相場を当てることができている

勝ち方、やり方を知っていて、相場が読めている

相場が上手い、というより、相場がよく見えていて、鋭い目利きで勝率が高く、余裕で相場に勝っている

だから、相場が上手い人は、相場が読めるのだから、そんなに負けないで、スマートに勝っている




こういう思いが強いので、今の自分に欠けているのは、何か、というと、

もっと相場が読めるように目利きを鍛えて、もっと勝てる戦略を見つけないといけない

という方向に進みます。

こうして、勝っている人のやり方を真似しようと思って、いろんな相場サイトで勉強したり、本を読んだり、セミナーに行ったりして、相場を当てるための方法を磨こうとするわけです。

カリスマブログを読めば、今日も100万円勝った、500万円勝った、と書いてあるわけで、そういうのを見ると、なおさらに、そういう人の真似をすればよい、という思いが強くなることでしょう。

多くの人は、友人・知人に実際に相場で勝って、トレードで生活している人はいないと思います。
非常にレアな存在だからです。
だから、そういう偶像のイメージが妄想的に膨らんでいるのだと思うのです。




さて、実際にそのイメージは正しいのでしょうか。

ここからは、私を含めて、私の回りにいるいわゆる専業トレーダーの実態を書いてみたいと思います。

専業なら、スマートに当てて取っている・・・ってことなんですが、実態は・・・全く違います。

実際の専業の実態ですが、

勝ったり負けたり、売買記録を見れば、完全に負けていると思われるぐらいに負けている。

しかし、きちんと計算して、トータルすれば、微かに・・・いいですか、微かに勝っている。


これが実態なんです。

極端には、1万円勝つために、100万円勝って、99万円負けて、差し引きで1万円勝っている、というのが実態なんです。

だから、その人が勝っているのか、負けているのか、きちんと計算しないとわからないぐらいの微差の勝ちなんです。
勝率など、余裕で50%を下回っている。
しかし、トータルすれば、何故か、ちょっとだけ勝っている。

例えば、

-2 -5 -1 -4 +3 -2 -3 +10 -1 +8 = +3


という感じでしょうかね。

普通の人の勝つ、というイメージとはほど遠いわけです。

もうこんなの勝っているとは言わない、と感じるほどの微差。

この微差力こそが違いなんですね。

勝っているのか、負けているのか、よくわからないけど、トータルすると、なんとかかんとか勝っている。

これが私の知っている範囲での勝っているトレーダーの実態です。

こういうことが全然わかっていない人が多いんだと思うのですね。

だから、もっとスマートに勝たないといけない、ガンガン勝てる方法を見つけないといけない、という方向に進みがちなんです。





じゃあ、トータルで勝てない人との違いは何か、微差力とはそもそも何なのか、というと、結局、ここで最初に書いたようなことをしない、または、最小限にとどめているってことなんです。

つまりは、

勝って驕らず、負けて腐らず

やるべきことをやって、いらんことをしない

自己都合を避けて、相場がくれるチャンスをひたすら待つ

言い換えれば、趣味で相場をするのではなく、仕事でやっている


ことであり、

勝っておごって、負けて切れる

という普通のことをしない人たちなんだと思います。

そうすることで、

勝ったり負けたりしながら、水面上にギリギリ顔が出た瞬間にさっさと逃げる

というギリギリ、だましだまし、勝つ、そういうのが勝っている人たちの実態なんです。

結局、忍耐力差が結果の差に繋がっているってことなんです。

こういった、ギリギリのところで我慢することがほとんどの人はできないわけです。

ほんの少し我慢して、ちょっとだけいらんトレードをしなくて、負けたらきっぱりと諦める。

こういうことができるかできないか、これがトータルではものすごく大きな違いになるわけなんです。

決して、すごいやり方を知っているとか、そういう違いではないわけなんです。

だからこそ、勝ち組と呼ばれている人たちでも、ちょっとのことで、転落するのが日常なのです。

そういうギリギリの忍耐力差だけで、勝っているのだから、落ちるのも早いんです。

仮に、勝てる方法を知った人が勝ち組なのであれば、その人は「一生涯安泰」なはずじゃないですか。

でも、実態は、数年間勝っていても、すぐに落っこちるのが日常ですし、事実そうなっていることも知ってますよね。




勝ち切れない人を見ていると、

ほんとに、ちょっと勝ったら舞い上がって、ちょっと負けたら切れる

のです。

せっかく儲かっていたのに、判で押したように大きな吐き出しを繰り返す人がとても多いのです。

コツコツ勝っていたのに、ちょっとした負けを切り口にして、千丈の堤も蟻の一穴から総崩れになって、転げ落ちるように大負けする、ということを定期的に繰り返します。

わかっちゃいるけどやめられない、というのはこういうことなんだなあ、ってつくづく思いますが、定期便のように繰り返すので、そういう人は、いくらやり方を工夫しても、戦略を練っても、どこかで必ず「ドカン」をやる宿命みたいなものを背負っている感じです。

ここ一歩のところで踏ん張れないのですねぇ。残念なことです。

合戦で言えば、お味方総崩れ、の様相となります。



アホなことを平気で繰り返す一方で、チャンスに臆して手が出ない

結局、自己都合取引であっという間に爆死する

これが実態だと見ていてつくづく思います。

特に多いのが、この自己都合取引です。

実は、

相場の負けのほとんどは、自爆テロなんです。


特に、大敗、爆死、退場の原因の90%以上は、自爆なんです。

「勝ったから調子に乗る」「負けたから切れる」「暇だからやる」「お金ができたからやる」「負けたからナンピンする」

などなど、全部自己都合なんです。

これで、自爆テロやるわけです。

自爆テロの前には、検証とか、冷静なチャート分析とか、事前の戦略とか、もう関係ありません。

単なる駄々っ子、おもちゃ売り場で泣き叫んでいる子供と同じだから、チャートも何ももう関係ありません。

せっかく我慢に我慢して積み上げた利益が、切れた瞬間に、あっという間に総崩れになるんです。

凄まじい破壊力ですね。

過去1ヶ月分、いやいや半年分の利益を1日で吹き飛ばす、などデイトレあるあるですよ!!

相場の都合などお構いなく、感情的になって、ひたすらに勝負しまくって、お祈りする、こんなことで勝てるはずがありません。



何とかして取り戻そう!!

はい、諸悪の根源です(笑)

基本、返り討ちが待っています。

何故なら、100%ピュアな自己都合取引だからです。

自己都合取引に相場は容赦なく攻め寄せてきますから、ひとたまりもありません。

相場の恐ろしさは、特にこの

リベンジトレード

において発揮され、この後には何もかも根こそぎさらわれてしまうのです。

とにかく、

最も恐ろしいトレーダーの病は、リベンジトレード病である、ということは、どれほど言っても言い過ぎではありません。


根こそぎ、退場、の原因のほとんどがこのリベンジトレード病にある、致死率が非常に高い恐ろしい病なんです。

なので、リベンジモードに入った瞬間、トレードは即時停止すべきです。



損切りについて、迷う人も多いわけですが、そもそも、損切りするとか、しないとか、その前に、値動きという相場の都合があるわけです。
値動きが完全に下げトレンドに入っているのに、そういう相場の都合を無視して、お祈りモードで耐えるとか、ナンピンするなど、自己都合も甚だしい、ってことなんですね。
お祈りモードとは、100%自己都合ですからね。
自分が損してるとか、儲かってるとか、相場の都合とは全く関係ないんです。

相場は自己都合(拝金主義)でやったら負ける。

これはトレードするにあたって常に心に刻み込んでおかないといけないことなんです。





相場は、相場が勝たせてくれるまで待つゲームなんですよ。

ほぼ値動きの99%にチャンスなどありません。

基本相場は、効率化されていて、エッジなど見当たらないものなんです。

その中で、たった1%、瞬間見えるか見えないか、そういうギリギリの瞬間をひたすらに待つのが勝つトレーダーの勝負の仕方なのです。

そして、通常モードに戻ったら、ヒット・アンド・アウェイ。さっさと逃げる。待機に戻る。常にスタンバっておく。

それなのに自己都合を振り回して、乱射騒ぎを起こしたところで、勝てるはずがありません。

それで勝てるんだったら、みんな勝ってます(笑)


デイトレーダーの場合だと、一日中、相場を見ていたら、「どげんとせんといかん」となって、無理して手を出してやられる。
デイトレあるあるです(笑)

私は、一日中相場を見ていて、余裕で何もせずに見送ることができるようになって、利益が安定しました。

こういった「何もしない我慢」も、技術の差なんです。




アホなことをしない、チャンスで臆さない

勝つためには当たり前と言われるかもしれませんが、なかなかできそうでできないんですよ。

だから、

勝つトレードいうのは、もうひたすらに我慢の連続なんですね。


人の心の弱いところを突っついてくるのが相場なので、普通の人は、その弱いところから簡単に崩壊してしまうのです。

相場は我慢大会だ、とつくづく思います。


勝つ相場は我慢大会だから、そんなに楽しくないんです。

何ヶ月も負けが続いても、ひたすら小さな損で打たれ越すことなど、なかなかできることではありません。

ほとんどの人は、見るのをやめてギブアップするか、我慢できずに勝負に出て自爆するか、です。

ここでも、ギリギリの忍耐力があるかないか、差が出てくるわけです。




一方で、やり方探しは夢があって楽しい。

誤解に加えて、こういう理由も手伝って、みんなやり方探しに逃げるんだと思うのです。

勝つということは、我慢の結果なんです。辛いんです。つい逃げたくなるのですが、それでは勝てるようにはなりません。

ちなみに、損切り放置は、我慢じゃないですよ。心がやりたいからやっているのであって、あれは楽しんでるんです(笑)




こういう実際に勝っている人の実態が全く見えていないから、勝手な妄想を膨らませて、非現実的な錬金術のようなものを求めてしまうのだろうと思うのですね。






こうやって見てくると、勝っている人と負けている人の間は、ほとんどの人が思っているやり方や情報の違いは大したことがなく、

自己都合取引をしない忍耐力

が、ギリギリの微差力になって、分かれ目になっている、ということです。


じゃあ、これを身につけるためにはどうすればいいのかってことですが、

結局、一通りやってみないとわからないし、見えない

というのが結論です。

これは、いくら説明しても、耳にタコができるほと言っても、全く無駄な努力なんだ、ってことは、私は嫌というほど経験しています。



ここでは、1000本ノックと言っていますが、何故、実戦が必要なのか、デモではダメなのか?

ですが、目的が、みんなが思っている目利きをつけるとか、やり方探しが主ではないからなんです。

アホなことをしない、チャンスで臆しない、とか、そういう忍耐力とか、胆力をつけることが主だからなんです。


これだけは、リアルでないと絶対に身につきませんし、そもそもこんな問題があるなど誰も気がつかないわけです。

しかも、身につけるには、バカみたいに時間がかかるんです。

その時間がかかる間に、アホなことをして爆死して落ちていくのです。

才能がある人は、最初から持っている人もいますが、ほとんどの人は持っていませんから、実戦を通じて鍛錬するしかありません。

やり方だけだったら数日、目利きだけだったら数ヶ月もあれば身につくと思いますが、誰も気にもしていない忍耐力とか胆力は、数年単位という時間を要するものなんだ、ってことなんですね。

だからこそ、相場は難しいのだ、と思うのです。


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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所別館

あらなみの相場技術研究所

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