違う結果を望むのなら

2017/03/25 Sat

専業トレーダーあるあるの話です。

こちらが専業だということがわかると、

どうすれば相場で儲けられるようになりますか?

という質問を多く受けることになります。

これが投資家同士だと、教えてください、ということになって、それでは、と話を始めるわけですが、そこで毎度繰り返されるのが、

いちいち反論される

そういうことを聞きたいんじゃないと言われる


ということなんです。

そして、話をしているうちに、逆に話を聞かされる側に変わってしまって、ご高説を伺うことになったりします。

場合によっては、あなたは間違っている、と説教されたりします。

確か、話を聞きたいのは、そちらさんではなかったでしょうか、ってことなんですが、多くの場合、延々と相場の話をこちらが聞かされる羽目になるわけです。

しかも、聞かされるのは、勝った負けたの武勇伝とか、今何をどう予想しているとか、○○さんはいくら儲けたとか、ゴシップの類を延々と話されて、挙句のはてに、こちらの相場観を尋ねられたりります。

そんなもん、知るか!!


ってことなんですが、そうも言えないので、「どうなんでしょうねえ。」とお茶を濁して終わります。。。。(笑)


そもそも、相場って、ファンダメンタルの裏返しなのですから、FRBが次に何をするのか、トランプが何を言い出すのか、いつ地震が起きるのか、相場の予想というのは、そういうことを予想するに等しいわけで、現人神でもない私に予想を聞かれても、わかるはずがないんです。

直近の事例でわかるとおり、トランプが勝ったら相場は暴落する・・・これが事前の大方の予想で、しかも、ヒラリーが勝つという予想が強かったわけです。
現実には、予想外にトランプが勝つわ、そのトランプが勝ったら相場が暴騰だわ、、、大どんでん返しの連続で、誰がこの結果を予想していたというのでしょう。
こうなると、そもそも予想することに意味があるのか、と思いませんか。

Brexitも同じです。
ほぼ誰もがEU離脱を予想せず、仮に予想していても、そこからの値動きは万が一にも考えられないものとなりました。それが相場なんです。

それを当てよう当てようとする努力は、正に中世の錬金術師と同じで、報われる努力の方向性ではないんですが、もう思い込みが強くて、どうにもなりません。

こういったことになるのは、特に相場歴が長い方に多いわけですが、強い自分なりの考え方を持っておられて、それを決して曲げようとはしないわけです。

そのご自分の考え方に沿ったものしか受け入れられないため、そこからちょっとでも出ると、「それは違う」となってしまうわけです。

ここでよく書きますが、基本的には「やり方で勝てる」「相場を当てれば勝てる」という思い込みが強くて、その考え方を絶対に曲げないので、

如何に当てるのか、その当て方を教えてくれと言っているのに、言われていることがそうじゃないから、意味がない

そういう趣旨になることがほとんどなんです。

そして、こちらが「予想しない」という話をすると、食ってかかってこられます。

「予想しなくて、相場で勝てるはずがない」

そう言われて、猛攻撃を受けることになります。

誰々は予想すると言っていた、と有名トレーダーの言葉尻で攻撃されることもしばしばあります。

何回も話しても、やはり通じない、逆襲される、反撃を食らう、などが普通です。

こうして、当初は、「話を聞きたい」ということだったのですが、こちらが説教されて、追い返される、という顛末になるわけです。

最後は、私の方が、「ご高説承りました。ありがとうございます。相場の予想参考にさせて頂きます。」

という何ともしょっぱい終わり方で閉幕です(笑)

こういうことを繰り返していくうちに、相場を教える、ということが如何に難しいことかを実感します。

結局、考え方が違うから、受け入れられないままで終わるのです。

専業トレーダーは、それぞれ苦労の末、誤った考え方から抜け出した人たちなわけですが、それを人に伝えるのが如何に難しいかをこうして実感し、次第にわかった者同士、つまり勝っているトレーダー同士でしか話をしなくなります。



とにかく、相場においては、正しいレールに乗る、ということが如何に難しいのか、ということで、そのレールに乗ってもらうための説得に四苦八苦して、ほとんどが失敗に終わる、ということになろうかと思います。

何年も話をしていても、受け入れられることは少ない、といってもいいと思います。

これが専業トレーダーあるあるです。




アインシュタインが言ったかどうか定かではないらしいですが、

同じことを繰り返しながら、違う結果を望むこと、それを狂気という。

という名言があります。

負けているのだったら、まずは自説を収めて、人の話を聞かないとと思うのですが、絶対に自説を曲げないのです。

話を聞いているようで、全部自分のフィルター越しに聞いているから、肝心なことが全部抜け落ちるのです。

これは、セミナーに行っても同じです。

ある有名トレーダーのセミナーに参加した時に、最初から非常に大切なことを話されていました。
ここさえしっかりとわかっていれば、少なくとも負けないようになる、と私は思ったのですが・・・でも、回りを見ると、メモを取っている人は誰もいないのです。
何故なら、みなさん、そういう話は「前置き」ぐらいにしか思っていないから、右から左なんですね。
そして、テクニカル分析の話になったら、熱心にメモを取り出す。。。(笑)
さらに、相場の見通しになったら、うたた寝していた人までムクッと起き出して、必死でメモを取る(爆)
ドル円はこの先上がるか下がるか・・・
誰も聞いておらず、うたた寝されていた部分が実は一番大事な部分で、後の相場観などどうでもいいことを必死で聞いている。。。
これって、、、、と思いました。


本も同じく、読み手がよほどしっかりしないと、真意が完全に抜け落ちてしまいます。

林先生を批判しておられる方も多いのですが、その多くの人は、ナンピンという手法のところしか見ておられないんです。
びっくりしたのは、アンチ林派グループの権威的な人とやり取りした時でしたが、その批判が全然的を得ていないのでおかしいなあ、と思っていたら、やはり「手法がらみの部分」しか読んではおられませんでした。
しかも・・・勘違いです。
結局、その方は、私と何度かやり取りして、ご自分が誤解に基づいて攻撃していたことを認められました。
一番大事なのはそこじゃないだろう、ってことなんですが、権威的な人ですらそうなのが実態なんです。

立花さんの本も「誤解本ベスト1」に入るぐらいの本なのですが、これも「単純ナンピンの勧め」としか読んでおられない人がほとんどです。
肝心なところはほとんど強制スルーパス(笑)
立花本の良さは、そもそもそういった小手先のテクニックの部分ではなく、相場の学習とはどうあるべきかを説いた名著なんです。
しかし、大勢の方が、小手先しか読んでいません。
しかも、その小手先ですら、単純ナンピンという理解でしかなく、誤解に基づく攻撃にさらされています。
実際には、立花さんのテクニックというのは、今で言うトレンドフォロー系のスイングトレードの教則本で、この一芸の極地とも言えるものなんですが、その部分を読めている人は僅かだろうと思います。
なので、立花さんは、「トレンド転換だと見れば、ズバッと損切り」しておられるわけですが、そういうところは読んでいないのです(笑)
そして、ドテンしてまたトレンドを追いかける、という明確なスイング技法なわけです。
そもそも、立花さんは、本の中で、「自分は値動きに乗っていくタイプだ」と明確に書いておられますし、そもそも場帳、玉帳を追いかければ、簡単にわかることなんです。
場帳を見ればわかりますが、パイオニアの価格革命的動き(今の新興株のような上げ相場)に、トレンドフォロー系スイングで乗って、大きな利益を上げるわけです。
そういったことを全く読まずに、技法の表面だけをちら見して、下がれば買いという単純ナンピンと誤解し、爆死する・・・結果として立花批判をする。

林先生も、立花さんも、確かに、逆張りを強調したいあまりに表現が強くなってしまっていることがあるので、ここは仕方がないのかもしれませんが、もう少ししっかりと読んであげて欲しいと思います。
値動きを追いかけて、証券マンに言われて、飛びついては失敗する、という当時の多くの一般投資家がやっていたことへのアンチテーゼとして、本が書かれているので、そこは割り引いて見てあげるべきだと私は思います。
今とは、時代背景も相場技術に対する認識も全く違うのです。
立花さんは、ご自分の売買技法を確立された後で、林先生の本を読まれて、その影響で、ことさらに逆張りを強調する書き方になったのだと思われます。
もし、白紙で本を書かれたのだったら、より「トレンドに乗るという環境認識」をしっかりと書かれたのだろうと思いました。
どうしても、エントリーテクニックを詳細に書こうとするあまりに、環境認識の部分を書ききれなかったのだと思います。
当時は、そもそも漠然とした「相場技法」という概念だったので、環境認識は意識されていなかったのかもしれません。
環境認識は、相場師それぞれの感覚や経験に基づくものだ、という感じだったのかもしれません。

テクニックとしては、最も重要な環境認識の部分に、少ししか触れていなかったことが、これだけの誤解を生む要因となったことはあるとは思いますが、そもそも、そういったテクニックの部分ではないところに、大事なエッセンスが詰まっているので、そこを読んであげてほしいのです。



同じことで、ネット上を如何に探そうとも、自分のフィルターにかからない情報は無いのと同じだから、結局、自分なりの考え方に沿ったものしか見えてはいないのです。

そうなると、結局のところは、(勝てていない)自説を強化することにしかなりません。

独学のデメリットはここなんです。情報の量とか質とかそういうことではありません。

一方で、

勝っている人に教えてもらえるメリットというのは、この(勝てていない)自説・考え方を木っ端微塵に叩き折られることなんです。

これをやってもらえるからこそ直接教えられるメリットは非常に大きいんです。


しかし、残念なことに、そのメリットも受け入れる側に、よほどの覚悟が無ければ、自説の固執で終わってしまって、せっかくのチャンスを棒に振ることになるんですね。

本当に残念ですが、こればかりはご本人の問題だから仕方がありません。

いくらネット上を探しても、本を何冊読んでも、セミナーに行っても、(勝てていない)自説に固執してしまって、そのフィルターを通して、情報規制をしている限り、相場の本当の姿は見えては来ないと思います。

一生懸命努力している人も多いのですが、見えているものが間違っていれば、その方向でいくら努力しても、結果は出ませんよ。

カリスマトレーダーの真似をするのも結構ですが、その人達のやり方だけを見ているというのは、門前の小僧と同じなのです。


お経の意味も知らずに、唱えたところで、お坊さんにはなれません。



そうした結果どうなるかというと、予想しようとしてアレヤコレヤ頑張って、トドのつまりは、コツコツドカンの繰り返し。

そんな同じことを繰り返していたら、結果だって同じだよ、と思うのですが、飽きもせずに、また同じことを繰り返す。

違う結果を望むのであれば、違うことをしないとダメなんですね。

当たり前のことなんです。

何年も勝ち方探しを続けていて、ダメなのなら、同じ発想でまた探すのか。同じ発想でカリスマの真似をするのか。

勝てる方法が見つからないから勝てない、という発想でこの先も続けていくのか。

だから、ちょっと立ち止まって、今勝てないのは、実は自分の「こうすれば勝てる」と考えている発想そのものが根本的に間違っているのが原因かもしれない、そう考えてみることが必要なんです。

今、勝てていないのなら、その事実を認めて・・・そうであれば、同じ考え方でこの先も同じように続けていても、ダメじゃないか、と考えてみる。

違う結果を望むのであれば、これまでとは違う発想とか、違う考え方で相場を見てみることも必要だと思うのです。

そのために、一度自分を真っ白にして、自分のフィルターを取る。先入観なしに話を聞いてみる。本を読んでみる。セミナーを受ける。

まあ、これができるようだったらとっくの昔に、ってことですが、難易度はトリプルAクラスです。

ほんとに難しいと思います。

勝っているトレーダーに強制されてすら認めようとはしない、できないのだから・・・増してや、自分が一人で、となると、気絶するほど難しいことだと思います。

ここが、どうしても乗り越えられない巨大な壁だからこそ相場は難しいのだ、と思いますね。



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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