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変化対応力 その3

2014/11/03 Mon

今回の一連のシリーズで、励ましのコメントや素晴らしいコメントを入れていただき、私も大いに刺激を受けました。

特に、虚無僧さんのコメントは素晴らしいものでしたので、それに加えて、私の意見もここで書いておこうと思います。


>なぜ相場の世界だけが違うと思えるのか、そこが不思議です。


激しく共感(笑)

>問題は、一応の水準になるまでに、あまりのつまらない練習に
>嫌気がさして、大部分の人が続かないということです。


相場の場合、この「つまらなさ」に加えて、それ以上に大きな問題があると思っています。

それは、

不安

です。



楽器などの練習では、「最初はヘタッピーなのは当たり前」という思いがあるので、練習して時間をかけてうまくなろう、と考えるのが普通でしょう。

ピアノでも、最初は、練習曲から始めて、次第に難しい曲を練習する、というプロセスをたどります。

そもそも、ピアノ始めて1ヶ月で、クラブなどでお金をもらって演奏しよう、これで金儲けをしよう、とは誰も考えないでしょう。

練習はつまらなくても、これを続ければ上手くなれる、というプロセス感というか、ステップがわかっていますから、つまらなくても続けられる方法論が確立されているのです。

さらには、そういう練習方法が確立されており、指導者もそのノウハウをベースに生徒を教える、という「教え方」も出来上がっています。

この練習の先が見える、というのは、とても大事なことだと思いますが、それでも、あまりにもつまらない練習に嫌気がさしてしまって、大部分の人はせっかく練習を始めたのに、途中で脱落してしまうのです。



一方で、相場ですが、そもそも問題として、

トレードを練習して上手くなる

という理屈が存在しませんから、

いきなり売買して利益が出なくてはいけない

と考えています。



ここで大半の人が道をそれてしまいます。

何の本を読んでも、いきなりテクニカル分析とか、ファンダメンタル分析とか、分析のことばかりで、

分析 = トレード


と言わんばかりです。

というよりも、みんな売買を始めて、いきなり利益が出るものだ、と考えています。


>あるいは楽譜の読み方ばかり知っていて
>実際の楽器に触れたこともない。
>楽譜を読めることは楽器演奏の条件ですが、
>それだけで演奏ができるわけがないのですけれどね。


結局、分析ばかりしていて、実際のトレードの練習はほとんどしていないので、楽譜だけ読めても、楽器を持つのは始めて、という投資家が多数になるわけです。

ここで、虚無僧さんと私が言いたいこととは、

楽譜が読めるからってピアノが弾けるのか!!

ってことですよ。



さらに、わずかに、指導されたりして、練習に歩み出せた幸運な人たちにも試練が待っています。

それは、

とにかくつまらないこと

派手さがないし、勝てないし、とにかくつまらない。

つまらないから続かない。

しかし、ここまでは、楽器などの練習と同じです。



ところが、相場にはさらなる試練の山が待っています。

それが、

こんなつまらないことを続けていて、何とかなるのだろうか

という不安です。

つまり、

勝てもしないこんなことを続けていて何になるのか、という思いが支配してしまい、つまらない練習に加えて、不安がどんどん拡大し、途中で投げ出してしまう

ということが起こります。

特に私が感じるのは、

相場の上達というのは、徐々に上手くなっているという実感をまるで伴わない

という恐ろしい壁があるのです。

これは、野川氏も言っておられたことですが、相場の上達というのは、徐々に上手くなる、というものではなく、ある日突然見える、というものなのです。

しかも、そのある日突然というのが年単位ってことです。

見えた時に振り返ったら、「ああ、これまでの歩みはこういうことだったのか」とわかります。

しかし、そこから練習を始めたら、また上達が見えなくなる。

しかし、それでも練習を続けていると、またどこかで急に視界が広がってくる。

そこでまた「ここまでの歩みはこういうことだったのか」とわかる。

この繰り返し、という非常に質の悪いものなのです。


これは、登山に似ていると思います。

林の中を歩いても歩いても回りの景色が見えないから、どこまで進んでいるのかよくわからない。
しかし、それでも歩いていると、突然、視界が開けて、景色が一望できるところに出る。
そこでやっと、自分が歩んだ道のりが見えてくる。

この道のりなので、ほとんどの人は、不安になってしまって、途中リタイアしてしまうのです。



さらには、「勝てないと意味が無い」という思いが、追い打ちをかけます。

負けることに意味を見出せない、ことから、そもそも負けてばかりは辛い上に、意味を感じないから、脱落する。




増してや、相場は、偶然に勝てることがあります。
間違って勝ってしまうから、事をややこしくします。
最初のうちは、間違って勝ったとしても、それを自分の実力だ、と勘違いするので、さらにおかしな方向へ進んでしまいます。

その勝ったトレードが、勝つべくして勝ったのか、偶然だったのか。

その負けたトレードが、負けるべくして負けたのか、偶然だったのか。


3年位内の人にはまるで区別はつかないと思います。
結果として、偶然を実力だと勘違いして、悲劇を引き起こすことになります。

そういう勝った負けたという相場の魔力の方が、地味な練習よりも遥かに強いですから、ほとんどの人がここで拝金主義に陥ってしまいます。

拝金主義トラップ

という大きな壁が立ちふさがっているのです。

ちなみに「勝てば官軍、負ければ賊軍」というのは、私の一番嫌いな結果論を肯定する言い回しです。




人を教えた経験がある投資家ならわかると思いますが、このトレード練習の道のりに耐えられる人はほとんどいません。

10人教えても、1人残ればいい方でしょう。
ほぼ全て脱落します。

そもそもは、「プロに教えられれば美味しい話が聞けそうだ」という気持ちから来ていることに加えて、地味な繰り返しに耐えられなくて逃亡する、というのが基本路線です。



何故そうなるのか、というと、ここまで書いたように、いくつもの壁が相場の上達への道を阻むからです。

①練習はつまらない、地味である、おまけに上達が実感できないという壁

②勝てないと意味が無い、というより最初から勝てると本気で思っている壁

③そもそもトレードを練習して上手くなるものだと思っていない、思えない壁

④偶然マジックにより、結果として拝金主義・結果論に陥る壁


⑤そして、大方の想像以上に上達には時間がかかるという壁

第一の壁をクリアしたら、また次の壁、そしてまた次の壁、次々に壁が襲いかかりますから、よほど強い指導をされても、耐えられる人はわずかでしょう。
特に重大な問題となるのが、この③だと思います。
何故なら、概念として存在しない、ということは、最も強力な障害となるからです。

練習はつまらなくても、これを続ければ勝てるようになる、と思っていれば、つまらない練習でも耐えられますが、トレードの場合、そう思えない状況が次々に出てきますから、その壁を乗り越えられないで去っていくのです。




林先生も初期のころに書かれた「商品相場の技術」などの本には、練習方法について、多くのページを割かれていました。
プロの売買譜を紹介するとともに、最初からこんな売買ができるはずがないのだから、練習方法について、事細かに書いてくださっています。

林先生の書かれた初心者の練習の売買譜だけを集めたバラコピーも私は持っています。
初心者がどういうところで失敗するのか、など、練習の売買譜に、林先生がコメントをつけて、ポイントを丁寧に解説してくれているのです。

こういった練習のプロセスを追いかけて実例や、どういう練習をすればいいのか、などなど、繰り返しいくつも実例を含めて書かれており、これらは書籍化されたものでは、恐らく世界で唯一の相場練習メソッド本だと私は思っています。

それぐらい「相場を練習して上手くなる」という概念が一般には無いのです。



私が相場を人に教えたりして見てきての経験から言えば、最初の1年はまだ耐えられても、これが2年過ぎたあたりから不安で一杯になるようです。
そして、一応の目処とする3年目の手前あたりで不安はMAXになり、脱落、脱走、リタイアが相次ぎます。

じゃあ、何で3年はかかるのか、というと、

①目利きができない、つまり、相場が見えていない

②失敗の数が足りない、つまり、どうすれば失敗するのかがわかっていない


ということが主です。

ここらのことが、3年間しがみついていれば、ようやくひよっこながら見えてくるのです。
それは毎日相場を見続けても最低でも3年はかかります。
これは、私の山勘ではなく、大勢を見てきた経験上から言っています。


野川ブートキャンプでも、4年を経て、最後まで残れた者は、10分の1ぐらいでしたから、これがスタンダードな数字なのでしょう。

そして残った者の大半が、相場でプラスを出せるようになっていた・・・というのに


地味な練習メニューに飽き飽きして、自ら脱走したのです。

まあ、覚悟・本気度・・・それまでの奴だった、ってことです。




そもそも、楽器であれ、料理人であれ、大工仕事であれ、旋盤工であれ、医者であれ、どんな仕事でもそうですが、3年で一人前になれる仕事など世の中の技術職では存在しません。

包丁一本で食って行こうと思えば、概ね10年一区切りぐらいでしょうか。

それなのに相場を志して3年を見ずに脱落する、ということは、よほど相場を甘く見ている、という証拠にも思えます。

これは、マクドのバイトができたから、自分は料理人だ、と理解しているのかな、と取られても仕方がないぐらいのインスタントさです。





練習しろ、と言われて、仕方なく練習を続けている。

しかし、1年経過し、2年経過し、それでもうまくなった、儲かるようになった、という実感がほどんどない。

上手くなってきた、という実感がまるで伴わない。

そもそも、トレードを練習する、などどこにも書いていないじゃないか。

勝てもしないし、おまけにこんなにもおもしろくもない、こんなことを続けていて、何になるのか。

こういうことを続けていても意味が無いんじゃないか。

やっぱり、勝つやり方を見つけないといけないんじゃないか。

不安がどんどん大きくなってきて、

そしてついに、

爆発する・・・



2014-08-76.jpg




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コメント

Secret

どのように開眼するのでしょうか

あらなみさん、こんばんは。今回も大変興味深いお話でした。
これまで私は、相場技術の向上というのはスポーツの上達と同じようなものではないかと漠然と考えていました。
例えば、ある技術の習得に向けて日々一所懸命練習して努力しているが、
一向にその壁を超えられる気配がない。ところがある日を境に突然その技術が自分の物となる、ような感じです。

今回の記事の中で「相場の上達というのは、徐々に上手くなる、というものではなく、ある日突然見える」と、あらなみさんが述べられているのを目にして、私の考えていたことはおおよそ間違いではなかったのかなと感じています。

あらなみさんご自身が、又はお知り合いの方が、どのような具体的事例を通じて「ある日突然見えた」と認識されたのか、差支えなければ教えていただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。

No title

不動産買いお見事です。

私は金曜後場閑散臭かったので指標を注視しておらず
全く乗れない状態でした。

しかし仮に先物の変化に気づいたとしても「不動産」の買いという発想は私の引き出しからは出てこなかったと思うので悔いはないです。

なによりも今後のボラタイルな動きに期待を寄せております↑↑

GUだけして寄り天みたいなのはすごく嫌なのですが。。



【これは、野川氏も言っておられたことですが、相場の上達というのは、徐々に上手くなる、というものではなく、ある日突然見える、というものなのです】


私は将棋有段者ですがまさしく同じことが言えます。


ある日突然【開眼】するのですよね。



通常飲食店等を営んでいてなかなかうまくいってない状態であったとしても店主の一生懸命な部分が見られれば応援してくれる人もいそうなものですが、
投資の世界に関していうといくら一生懸命やっていたとしてもマイナスを食っている人間に対しての世間の風当たりは半端じゃなく冷たいですからね。

そんなダーティーな部分が脱落という選択をしてしまう要因でもあるのではないでしょうか。

Re: どのように開眼するのでしょうか

わたなべさん、こんにちは。

ご質問の件ですが、簡単に書くと次のようなことです。

①要するに結果が出る、つまり利益が出る

②これまで見えていなかったことが見える

③できなかったことが急にできるようになる


この①に関しては、偶然ということも多いのですが、②~③を伴うことになれば、上手くなったと実感できます。

同じことをやっていても、何故か気がつけば負けなくなってきている、とか、また負けたか、と思って集計してみると、どうしてか利益が出ている、といった瞬間にも、あれ、どうしてだろう、みたいな。。

ただ、利益のみですと、やはり偶然ということが多いので、見えたと思っても、やっぱり違ったか、と言う繰り返しになることも多いのですがね。

Re: No title

株人さん、こんにちは。

将棋も同じですか。
逆に言えば、技術的なもので、徐々に上達が実感できる、ということの方が少ないのかもしれませんね。

投資の場合、「負けて当たり前」ですから、世間的には、「そんなことをするからだ。楽をして儲けようとするからだ。」という評価にしかなりません。

ほとんどの人が、相場で痛い目に合うわけですから、「負けること」が基本ですよね。

相場で勝っている人でも、普通の人から見れば「いつかこいつは必ず痛い目に合うはずだ」と間違いなく思われているのが確実ですからね。

ありがとうございました

「これまで見えていなかったことが見える」
「できなかったことが急にできるようになる」
まるで映画マトリックスの主人公ネオが覚醒するときのようですね。
その域に達していない私にとっては未だ雲をつかむようでピンときませんが
あらなみさんの記事によってその足跡がどういうものかを窺い知ることができます。
ご回答いただきありがとうございました。

Re: ありがとうございました

わたなべさん、こんにちは。

ネオの覚醒というと、少々大げさですが、もう少し小さな開眼みたいなものでしょうかね。

「ああ、そういうことだったのか」といったことで。

少し思うことがあるので、また記事で紹介します。
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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所別館

あらなみの相場技術研究所

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