相場は大口が支配しているのか その2

2014/11/17 Mon

コメントいただきありがとうございます。
前の記事を読んで、オーバーシュートのパターン認識だ、と理解されているように見えることもあったのですが、書いている意味は少々違うので、説明が舌足らずの部分を今日いい事例があったので書いておこうと思います。



今日は、何と言っても「7-9GDP」の発表が注目されるところだったと思います。
寄り前、8:50分発表なので、準備を整えて、画面の前で注目していました。
この時点では、本日ノーアイデアでした。


8:50

予想年率2.2%が、何と-1.6%という結果。
びっくりです。
前回の反省から、FX会社のニュースを凝視していたので、リアルタイムでわかりました。

さて、この発表時点で、ドル円は急上昇を始めます。

すわっ、これは買いなのか!!

と一瞬、個別株式の気配がざわめいた感じでした。

先物気配は、前日比+40円近辺で推移していましたが、ほとんどその時点では動きません。

個別株の気配もあまり動きがなく、迷っているようでした。

このままでは、売りか買いかわかりません。


8:56

一旦弱含んでいたドル円は117円を突破します。

これを見て、株も買いなのか!!


と思ったトレーダーも多かったようです。

一瞬、買いが入ってきました。

パターン認識からすると、

ドル円が上昇 ⇒ 株買い

というパターン認識です。

(ファンダメンタルを考慮しなければ)ドル円が来たのは、前回緩和の時と同じだ、買いだ!!


って感じでしょう。

しかしながら・・・この反応はですね、実は、パブロフ犬と同じなんです。

光るとエサがもらえる、ついに、光だけでエサがもらえると思ってヨダレをたらす、という

パブロフ犬的条件反射トレード

で相場をやろう、という試みだ、と私は思っています。

こうなったら、こうなる、というパブロフ犬トレード(パターン認識)は、確かに楽なんですが、そういう単純構造ではなかなか上手くいかないところが相場なのです。

そもそも、パブロフ犬トレードで上手く行くのなら、相場で損する人などどこにもいません。

余談ですが、それなのに、勝ちパターンを一生懸命探しているのはいかがなものなんでしょうか。



前回、日銀金融緩和第二弾、これは、金融緩和で金利低下から、日米金利差拡大でドル円が買われ、金融緩和の景気刺激から株も買われました。

だから、

材料に対して、たまたまドル円と株式の方向性が一致したに過ぎません。

今回は、どうでしょう。

GDPが予想外の失速で、円が売られる。これはわかる。

しかし、一方で、株は、というと、基本的には、景気失速なのだから、今度は売りが基本となります。

この数字が出た時点では、株は売り、ということがベースになりますが、今回はもう1つ考慮すべき事項がありました。

それは、これによって消費税引き上げ先送りが決定的になったということへの反応がどうか、ということでした。

この綱引きをどう読むか、かなり私は迷っていました。



8:57


まだ、決定的な動きが見えません。
この時点では売りか買いか非常に迷うところでした。

この景気失速への失望と消費税先送りとの綱引きを

巨神兵

がどう判断し、どう出てくるのか。

この時点で、これこそが私の最大の関心事でした。

恐らく、いつものことですが、巨神兵はギリギリで姿を表すはずです。

マウスを持つ手が汗ばんでくるのがわかります。

ギリギリで発注をするため銘柄を準備し、固唾を呑んで値動きを注視していました。


8:58

ドル円は117円を更新後、少々弱含んでいます。
個別株は徐々に下げてきているような感じでした。


8:59

徐々に225先物には売りが入ってきて、遂に1分前にはプラスからトントンまで気配を下げてきました。
そして、50秒前、45秒前、どんどん売りが入ってきました。
先物はマイナス圏に突入、さらに売りが入っています。

個別株気配も一気に売りが広がって、総崩れの様相になってきました。

待っていた

巨神兵が遂に姿を現した!!

2014-08-92.jpg



恐らく、回りを欺くために姿をギリギリ1分前までまで隠していたのでしょう。

しかし、ここまでギリギリになって、一気に姿を表したのです。

これで、売り確定でした。



その後、ドル円も株が大きく下落するにつれて下げてきます。
もはや、株を買う要素は一つも無くなりました。




ここまで読んで

あれっ、当たり前のことしかやってないじゃん!!

と思われたかもしれません。

そうなんです。当たり前のことしかしていません。

私は、当たり前の投資スタンスを持っているだけであって、

パターン認識によって思考停止に陥っていない

パブロフ犬ではない


というだけなんです。





以上のようなドラマが今朝の寄り付き前にありました。

ここで、私の言いたいことは、決してパターン認識ではない、ということです。


じゃあ、ギリギリになって動けばその方向に行くのか?

・・・いいえ、そういう認識こそが、パターン認識なんです。そういうものではありません。



同じパターンであっても、ある時は売り、別の時には買い、になるわけです。

急落した、オーバーシュートしたから向かうのか・・・というパターン認識ではありません。

それなら、今日は買いになってしまいます。


私は、パブロフ犬ではありませんから、人間としての複雑系で判断している、ということなのです。


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コメント

Secret

No title

こんばんは

わかりやすい解説ありがとうございます。
なんと表現したら良いかわかりませんが、本日、私も同じような心境で市況をみていました。


Re: No title

tektekさん、こんにちは。

>本日、私も同じような心境で市況をみていました。

そうですよね、文章を読むと難しいように感じるかもしれませんが、基本的なことを基本に忠実にやっているに過ぎません。
景気が悪化すれば、株は売られる、というのは基本中の基本ですし。
それが、サプライズなら、なおさらに織り込んではいないわけですし。

その場合、必勝パターンなど使っているわけでもなく、普通の感覚で普通に判断しているだけです。
読むと難しく感じるかもしれませんが、当たり前の判断だけを組み合わせている、ということだと思います。

No title

今日の相場も、開いたら下がりだした。だからショートでいくとろまで任せてみる。これではだめですか?
私は、たぶんまったく逆のアプローチをしているのかもしれません。
材料には、重きをおいていないのです。
ゆえに、材料をを自分で判断して相場に入ることはなく、ただ動いた方についていく。多くのマーケット参加者、また今回ご指摘の巨神兵と同じマーケットに対する思考回路を持つことに一線を画すことで、むしろ優位性を持つことができるのではないか。
そう考えています。そうすれば個人投資家という圧倒的に不利な立場から、情報を早く得なければいけないというジレンマからも解放される。マーケットの動きに対して理由を考えるのではなく、マーケットの動きそのものに答えを見つけ、流れを感じる。

あまりにも、ふわふわしてますかね。(笑)

今日も楽しく読ませていただきました。
ありがとうございました。

Re: No title

フルーツ牛乳さん、こんにちは。

コメント長文となったため、急遽記事にしました。

No title

私のコメントからこのような広がりを見させていただきましてありがとうございました。

私が取引を行う際に常に心がけていることは
「大人の流れについていく」
という事でした。

デイにおいて主力系、新興系の好みの違いはあれど出来高の多い動く銘柄というのは大体決まってくることから、私が考えるに大人買いが入り大衆という提灯がついて形を形成していくのではないかと考えております。
大人が常に勝者になるとは思っておりませんが。

あらなみ先生は大口を狩るハンターでもあるとおっしゃいました、また

巨神兵の出現を待つともおっしゃいました。

前者は大口が崩れる場面を売りで取るという事なのかと思えますし、後者は素直に大口の流れに乗るという事なのではないかと捉えております。

要するに「ケースバイケース」という事なのではないかと思いますが、

私も含めて経験値がそこまで及ばない者が記事を読むと
やや困惑してしまうのではないかと思った次第であります。




Re: No title

株人さん、こんにちは。

言われていること、予想されたことでした。
どういうことか、というと、「大人」というものに対する考え方、そして何よりも重要度の違いなのです。

特に、相場大口支配説、を持っておられると、私の書いたことはわかりにくいことだと思います。

株人さんは、書かれているように「大人の流れについていく」という考え方を取っておられます。
大人は、相場をリードし、流れを作るから、というのが根拠です。
なので、非常に大人を重視されたスタイルということでしょう。

こういうスタイルの方は実は非常に多いと思います。
というより、これこそがデイトレのコツなのだ、と言い切る人も多いです。

しかし、この相場大口支配説とて、相場を一つのパターンに押し込めようとする考えだと私は思っています。
これは、チャート万能論といったものと同じで、相場を単純化して考えたい、パターン化したい、ということへの答えだ、と思っているのです。

これに対して、私の大口に対する見解ですが、

①大口といってもみなが同じではない

②大口は「不器用ですから」足跡を残す

③大口の動向というのは判断の一部に過ぎない


という理解と考え方に基いているのです。

これは、単なるケースバイケースという意味ではありません。
判断材料は、これだけではないからです。

例えば、ブレイクしたから全て従うのか、というと、それは違う、というのと同じです。何故ならテクニカル万能論ではないからです。トリガーとしては使いますが、判断はこれだけでやるものではありません。

そして、大口こそが相場をリードするのだ、という理解に基づく行動でもありません。

大口を観察する、というのは、私にとっては、相場の観察の一部であって、それで全てを判断しているわけでもありません。

何度も書くように、私はファンダメンタルを重視しています。

その流れを確認するとか、その程度の意味で巨神兵の出現を待つ、ということはあっても、それは判断の一部に過ぎないのです。

先日のGDP発表も、一番重視しているのは、GDPの数字であって、大口の動きは単なるトリガーに過ぎません。
じゃあ、この日の値動きが上げだったらどうするか、というと、やりません。
大口が買いで来れば、私の理解外ですから、そこには乗りません。
先日書いたことも、大口の作った流れについていく、という意味ではないのです。

これが、相場大口支配説ではない、という意味でもあります。

そこまで相場をシンプルには考えられないのです。
テクニカル万能論とか、色んな形で相場をシンプルに見よう、パターン化して考えようとされておられる方は多いのですが、私はそうではありません。
もう少し相場は複雑なものだと考えています。

すこし前に書いたように「総合力」こそ重要だと考えている派なのです。

それから私は先生ではありません(笑)

No title

テクニカル(値動き)とファンダメンタルズの両輪が噛み合う、そういう値動きが理想、というか、狙いたい、と私なんかは思います。

やはりそういう値動きの方が強くて有利で狙い価値がありますし、相場判断的にも、自信を持って踏み込んでいけるというか、そういう感じがありますかね。

ファンダメンタルズ、と、言っても私にはあまり難しいことはわかりませんがw、私が思うのは、誰もが分かってるような常識的で大局的なファンダメンタルズです。

例えば2007年8月にドル円は(日経も)直近の下値抵抗線を破りましたが、この時はBNPパリバショックでサブプライムローンのリスクが顕在化したわけですが、、、サブプライムローンの金融リスクは2006年頃からささやかれていたわけで、目を瞑ってチキンレースしていたのがついに終わりを告げる時が来た、と。

勿論、それで売りに全力で行く、というわけでもありませんし、相場は手探りしながらやってくもの、と思ってますが、テクニカルもファンダもヤバイ、と、その後の展開に警戒感を持てたかどうかでかなりの命運を分けたのではないでしょうかね。

勿論、狙いとは逆行する動き、というのはしょっちゅうあるわけで、こういう時は、「しのぐ」、と、いうことになるわけですw

気に入らない動きは、乗らず、むきになって対抗せず、抑えて待って、チャンスを待てば良い、と。

私なんかは、そういう動きには対抗心を持って、「これでもか、これでもか!」なんてやってきましたが、これは反省したいところですw

人気株でそんな事やってたらあっという間に死にそうですねw

Re: No title

タカユキさん、こんにちは。

タカユキさんとは気が合いそうです!!

私と同じ匂いがプンプン匂ってきました(笑)

私の言いたいことを書いていただいたようで恐縮しました。

なかなか、この分野で共感できる方はおられないので貴重な同士です。

「しのぐ」ってことも非常に大切ですし、そもそも、ファンダを「良いから買う、悪いから売る」という単純構造で見ることもできません。
「buy the rumor sell the fact」があるからです。
そういったファンダの本気な使い方を理解した上で、ってことになるわけですよね。

今は、ファンダ的に見ても、為替が旬のいい流れですねえ。
株は、ちと複雑な事情があってイマイチです。

No title

後出し相場解説は、右端で決断する相場の世界では非常にやらしいとは思うものの、事例としてちょっと書いてみました。

勿論、上に書いた2007年後半、私が何をしていたかというと、素直に株の下落にやられて、一時相場をお休みしておりましたw

元々私はファンダは気に留めないほうでしたが、ドル円を長年やるうちに、また、人の影響を受けたり、という事もあって、大局的な事くらいは意識するようにはなりました。

とある人の影響を受けて、過去15年くらいのドル円の相場を自分なりに解説してみる、という事をやったことがありまして、また、自分の経験から鑑みても、相場の大きな流れ、というのはファンダ無しには成り立たないんですね。
勿論、相場の事ですから、決して素直にはいかないんですけど。

そんな後出し研究も、それで勉強して、リアルタイムで感じ取れるようになれば決して無駄とも言えないかと思います。
リアルタイムで具体的な事はちょっと書けないwですけどw

ちなみに、今は、6年近くドル円一本でやってきたのを止めて、ユーロドルに切り替えてやってます。

ドル円でもいいんですが、私的には、過去の相場の癖や値頃が染みついていてどうも上手くいかないんですねw

Re: No title

タカユキさん、こんにちは。

ファンダ無しには成り立たない、というのは、私もそう思っています。

テクニカルというのは、ファンダの変化を受けた足跡ですから、原因を考えるのは私にとっては当たり前のことなのですが、これも人それぞれということなのでしょうね。
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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
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