相場を難しくしている原因

2018/02/18 Sun

相場は、少し落ち着いてきましたね。

2017-01-804.jpg

NY株の戻りはかなりのもので、半値戻しどころか、3分の2戻しを達成する勢いです。

震源地であるNY株は、ここまで戻っていますが、下げの要因の一つと言われていた米長期金利は高いままで張り付いている状態です。

こうやって見ると、今回の下げは、ボラティリティショートのスクイーズだけで終わりなのか、とも思えるような勢いです。

そうであるならば、フラッシュ的な下げだけで、また何事も無かったかのような上げトレンドが継続する、という可能性も高まってきました。

VIXも大きく低下してきています。

ただ、VIXは、そもそもは原因でなく結果なので、単純にVIXが下げたからよかったとは言えないのではないか、と思っています。


対して、225の戻りは非常に弱いです。
これは、注目されていたドル円相場が、昨年来の安値を割った、ということが大きく影響している模様です。

ここから、本格下げの入り口なのか、はたまた、絶好の押し目となるのか。
どちらになるかはわかりませんが、自分の相場観などの思い込みでやると痛い目に合うことになるので、事実を客観的に見ることからシナリオを構築し、失敗したらさっさと逃げること、しか無いと思います。




さて、こうやって落ち着いてくると、ここまで我慢していた人はホット一息でしょうし、手を空かせていた人は、待ってましたとばかりに、押し目買いをしたくなる局面だと思います。

結果として、今回は、それが正解になるのかどうかはわかりませんが、ほとんどの人にはそう見えてしまうものなんです。

何故そうなるのか、というと、

人というのは、慣れと習慣で動く

ものだからなんです。

この習慣というものは、人の行動の大半を支配しているもので、繰り返すことによって、脳にその回路が出来上がってしまいます。

だから、朝起きたらまず何をするか、とか、歯磨きはどの歯からやるか、風呂に入ったらどこから洗うか、通勤電車のどの位置に乗るか、などなど、ありとあらゆる人の行動を支配しているものなのです。

人である限り、この習慣の呪縛から抜け出すことは容易ではありません。

これは、行動パターンだけでなく、考え方の習慣も同じです。

特に頭の固い人というのは、自分の習慣的にやってきたことを破ることがとても苦痛です。

新しい考え方や別の習慣を取り入れるということは、よほどの事が無ければできないようになってしまっているのです。

普通の人でも、この習慣破りをすると、すごく不快に感じるものなんです。

夫婦喧嘩の大半が、お互いの習慣破りから来ている、ことなどから見ても、習慣というののがどれほどのパワーを持っているかがわかります。



さて、本題に戻って・・・

2013年からスタートした上げ相場は、2016年に一旦大きな押し目を作ったものの5年間に渡り続いてきています。

これは、長期に渡る日経平均のチャートです。

2017-01-803.jpg
(画像をクリックすると拡大します。)

こうして見ると、今回の下げは、下げというよりも、まだ、ちょっとした押し目程度だということがわかります。

こうした長期のチャートは、あまり見たことが無い人も多いと思いますが、チャートは長期であればあるほど重要なんです。

基本的には、ここまでの5年間は、押せば買うと儲かる、という状態が繰り返し叩き込まれてきました。

しかし、長期のチャートで見る限り、この5年間というのが、例外的なものであった、ということはすぐにわかります。

こうして多くの投資家は、この5年間の上げ相場というぬるま湯にどっぷりつ浸かってやってきているので、上げ相場に乗っていく、という習慣がついてしまっています。

そうなると、下げてくると、すぐに買いたくなる、そこが底に見える、という感覚が習慣的に起きてしまうのです。

5年間にわたって繰り返し叩き込まれた習慣です。

何故高値で腹いっぱい買ってしまうのか。

毎回にわたって同じ失敗を繰り返すのか。


という答えがここにあります。



相場で生き残るのが難しいのは、この

相場が、習慣という人としての本能、習性を破るような動きをするからである


と言えるのだと私は思っています。

慣れきった動きから、別の次元の動きに変化するその相場の変化に人は、本能的についてはいけないのです。

ここが相場を本当に難しくしていると思います。

習慣による輪ダチから抜け出すのは容易ではありません。

もし、相場が人の習慣にやさしい値動きをするのなら、相場で損する人などいません。

相場の動きが、人の習慣破りをするからこそ、相場で多くの人が負けるのだ


ということを強く意識しておかねばいけない、そう私は常に自分に言い聞かせています。

慣れきった時が一番危ない


ぬるま湯にどっぷりと浸かって、安心している時は、危機的状態にある

そう自分にいつも言い聞かせているのです。


私は特定のルールに従ってゲームに参加しているわけではない。ゲームのルールが変化するのに注目しているだけなんだ。(ジョージ・ソロス)

このソロスの言葉のとおり、

ゲームのルールは突然変わるのです。これが相場を難しくしている最大の要因なんです。



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コメント

Secret

No title

前回と今回の記事は、私の過去の失敗の原因がすっきり文章化されていて、ついつい熱が入ってしまいます。

どうして相場において、勝ち逃げが困難であるのか?波に乗った時代のカリスマがいつの間にかボロボロになってしまうのか?長い年月を経て皆、討死して誰も居なくなってしまうのか?

その最大の理由ですね。

それは。。。


成功体験が足を引っ張る


と、いうものです。

慣れと習慣が人を支配する、と、書かれておりますが、ここにもうひとつ大きな要素、成功体験というものが加わると、本当にガッチリとその習慣の感覚が染みついて離れないものなのです。

そこの貴方! m9っ`Д´) ピシッ

本当に、本当~、に、これは恐ろしいものなのです、貴方の想像以上に。
無自覚にヒトを支配してしまって、破滅に陥るまで身体と感覚に纏わりつくのです。

慣れと習慣によって売買する、と、いうことは、すなわち、それ、自分がやりたいことをやりたいように売買する、と、いうことと同義なのですね。

やりたいようにやってある程度うまく回っていたものがそうでなくなると、混乱をきたして、血の気の多いヒトなら怒りとか感じてしまって、余計に激しく売買してしまったりするのですね。調子が回らなくなったのなら大人しくしていれば良いのに。。。と、傍から見れば思うのですが、実際は傷を負い出血しながら更に激しく暴れまわるような真似をするのです。

だからこそ、

>>事実を客観的に見ることからシナリオを構築し、

そこからどうやるかを考えるべきなのですね。

皆、コレが逆、なのです。

逆!です。 m9っ`Д´) ピシッ

どうやるかが先にまずありきで、そこ視点から相場を見てしまうのですね。事実を客観的に、が、すっ飛んでしまっているのです。

ネット上の相場のコミュニティとかを巡回するとそう思うことが多いのですね。。。
それ、自分がそうしたいっていうだけやん、って。

・・・

>>夫婦喧嘩の大半が、お互いの習慣破りから来ている、ことなどから見ても、習慣というののがどれほどのパワーを持っているかがわかります。

思わず苦笑です。ホントそうですね 笑

Re: No title

タカユキさん、こんにちは。

記事は、タカユキさんのコメントもヒントに書かせていただいています。
いつも、有益なコメントありがとうございます。

成功体験、というのは、習慣化するのに最高の状況なんですね。
下手をすると、数回の成功体験だけで、もう完全に身についてしまいます(笑)

これが、無意識に脳を支配しますから、自覚が全く無くても、体験による学習と習慣によって、勝手に体が動いてしまうのです。

この無意識に、というのがとても恐ろしい。

そして、後で、血だらけのナイフを握っている自分に愕然とする!!

No title

今回の記事も読み応えがありました (^^)/
おぼろげに考えていたことが整理されていたという感じです。

古来から「諸行無常」という言葉もありますが、相場を張っているとこれは実感しますね。
上手なトレーダーを見ているとみなさんこれを理解されていて、思考の切り替えや防御体勢に入るタイミングが的確だなあと思うことが多いです。

Re: No title

次郎さん、こんにちは。

諸行無常

世の出来事を表現する言葉としていい言葉ですね。

これがわかっていないから、過去のバックデータを金科玉条にして、検証すれば何とかなる、と思っている人が大勢いるわけです。

どうしても、習慣的に過去の延長線上に未来を想定してしまうのが人なので、その

人としての性質

をまずは理解し、常にそういう期待を破るのが相場だとわかっておくことが重要だと考えています。

習慣の輪ダチを抜け出すのは容易ではありません。

No title

こんにちわ 始めてお邪魔させてもらいます

自分の本棚には林本が全部ありますよ(爺さんの本のみで
バラコピーで高い値段で買ったのもあります)
ブログを読んでなんか懐かしくなって書かせてもらいました。

確かにおっしゃる通りどの市場でも3,4年周期で同じ手法が
通用しなくなる。最後の場面では持ち慣れない金額のお金と
成功体験によるポジションに執着して失敗する傾向が強いですね

儲けた金額の半分位失って相場は変わったと感じるか?
その人それぞれですね。


No title

あらなみさん

こんにちは。以前アドバイスとして、とにかく機械的に何十回か売買してみたら、自分なりの発見がいっぱいありますよ! 

と誰かにアドバイスされていましたけど、似たようないいことを書いているブログ見つけたんで貼ります。2/19は内田さんの神回だと思います。

内田さんの口は悪いですが、「当てに行くな! ちゃんと規律に従ってロスカットしていると、意外と資金減っていないことに気づく」みたいなあらなみさんがよく書いているようなことが、毎日のようにさりげなく書かれています。

http://www.cmb-fund.jp/blog/

勝っている人は、表現は違えど、みんな同じだよなあ、といつも気づかされます。

No title

初めてコメントいたします。記事は2012年のエントリーから遡って拝見していまして、圧倒的な経験値から語られる相場の真実や、これまた圧倒的な読書量などによると思われる高い教養、そしてそこはかとないユーモアの虜になっております。このような素晴らしい(役立つ)ブログを読むことができる幸運に感謝しております。凡人なので月並みな表現しか出てきませんが、そこはご容赦ください。

さて、私は主に中長期で個別株をやっておりますが、新卒入社のときから兼業で約15年、最近専業となったところです。兼業の15年間はただなんとなく知っている銘柄を買い、幸い利益にはなりましたが、下がったらナンピンして何年も塩漬けにしていただけなので、相場の経験値はゼロに近いと思っています。

あらなみさんは短期の方のようですので見当違いの質問かもしれませんが、ダメ元でお尋ねしたいと思います。倒産リスクが小さいと思われるコア30のような大型株を、中長期(数か月~数年)で値上がり益を狙いつつも、下がり続けたら配当金を取りながら塩漬けにして上がるのを待つというスタイルで今までやって来ております。しかしながら、あらなみさんのブログでは資金管理としての損切りの重要性が繰り返し語られており、このスタイルは危険なのではないかと不安になっております。厚かましいお願いではありますが、私のスタイルの妥当性について率直なご意見をいただければ幸いです。

Re: No title

makorin3desuさん、はじめまして。

バラコピーは、私も全部持っていますよ!!

懐かしいですねえ。

私は、後悔していることがあって、それは、せっかく林先生に初期の頃に出会えたのにも関わらず、その後、やり方探しに奔走してしまったことなんですね。
これで、どれほど無駄な努力を続けたかわかりません。。。

Re: No title

savers19さん、こんにちは。

勝っている人にとって、相場の本質というのは、共通言語のようなものなんです。

それは、どんなやり方をしていても、どんな時間軸であっても、同じ共通な部分があります。

そういった本質は、勝っている色んな人から口を変えて話を聞くことによって、共通の部分が見つかると思います。

その共通点こそが、大切な部分なのですね。

前にPANのセミナーに行った時に、テスタさんが講師として話しておられましたが、勝っている人に共通するポイントを話ておられましたね。

まあ、やり方命、検証命の初心者にとっては、わかりにくい部分ではあるのですがねえ。

Re: No title

ナンピン太郎さん、はじめまして。

古くからの記事を読んでいただいてありがとうございます。
また、過分な評価をいただき、恐縮するばかりです。
こうやって、参考にしていただいているということが、今後も頑張って記事を書く気力につながります。


さて、ご質問の件ですが、長くなりましたので、記事において、私なりの意見を書かせて頂きます。

No title

ははは あらなみさん!
しゃべってると年寄りが縁側で昆布茶飲んで昔の相場の
話を。。。 笑 今の若い子のトレーダーが一番嫌がる話です。

自分は去年の12月初めてツイッターに来て
適当に書き込みしている処です
個別株の事情を知らないもんで
言葉は悪いですがやってる人達の‘事情’を
見ています

それと鬼太郎氏とは生前中3回程人形町の事務所で
お逢いしていますよ。知之氏バラコピーと本交換して
下さいませ(笑

Re: No title

makorin3desuさん、こんばんは。

私は、まだ隠居の身ではなくバリバリの現役選手ですよ~!!

私も輝太郎先生とは、私が若い頃に2回お会いして、ご教授を受けています。

それにしても、小豆や乾繭・生糸相場の仕手戦、などなど、今から思えばほんとに懐かしい思い出ですねえ。

横浜生糸とか、毎日毎日ストップ高ストップ安の連チャンで、当たれば天国外れれば地獄の往復。

パラジュウムのタイガーによる買い占めとかもあって、無限のストップ高とか、ホント凄かった。。。

当時、私は、ゴム指数でボラティリティブレイクアウト系のシステムトレードなどもしていましたよ。

と、すっかり縁側の茶飲み話になってしまった(笑)

No title

あらなみさん、これは失礼しました。若いんですね。。
2000年に秋山のオフ会が大阪であったんですが会ってますかね?

パラの当限の買玉を満玉で納会まで持っていて勝負しました。
毎日盆と正月、お祭りですよ。クルマ2回程ぶつけました。(笑

小豆の1992頃の仕手戦、生糸の暴落溶け合い、カンケン仕手戦
OILの鞘、殆ど参加してますね
商品は納会、溶け合いがあるからある意味楽です

個別株は1990年の共同印刷、日産火災の売りから
ぜんぜんやってないもんで、今は勉強中です
数年後に大相場が来たら乗りたい処です(願望)

Re: No title

makorin3desuさん、おはようございます。

私はギリギリ現役です(笑)

パラ買いだったのですねえ。すごい!!

というより、買い方で勝った人がいたのか、とびっくりです。

それから、当限勝負というのは、もう玄人ですねえ。

小豆、乾繭・生糸など仕手戦全盛期の時というと、私はまだ駆け出しの見習い程度でしたので、ビビりながらしょんべんポジションを持っている程度でしたね。


手口と需給関係の読みとファンダメンタルから相場を張る


というのは、今の人たちから見ると、何のこっちゃ、って思うことだと思いますが、

本来、相場は買い方と売り方がいて、その力関係で決まる

チャートをそれらを読むための補足ツールである


ということをリアルで感じられる現場にいられた、というのは、私の大きな力になっていると思います。

今のFXや株では、手口情報は裏に隠れて非常に見えにくくなっているのですが、ものすごく大事な部分だと思うのですね。

ここらあたりのことは、今、株やFXで人に話しても、どうもピンと来ないようなんです。

どうやら、相場はチャートで動いている・・・つまりチャートを形やパターンとしか捉えていないのです。

しかし、チャートしか見えていない人は、いつまで経っても相場が見えないと思います。

私にとっては、チャートというのは、その裏にある需給を読むためのツールなんですね。

ここらの相場に対する基本認識の違いは、ものすごく大きいと思います。

これらの認識は、全て商品先物時代に培ったものなんですね。


そう言えば、林事務所にいた時に、業界新聞の記者が同席していて、林先生が記者に対して何度も手口情報を聞いていたのを目撃しました。
その時、純粋だった私はがっかりしたのですが、今考えれば、業界関係者なら当たり前のことだったのですね。

それにしても、林レポートは全然当たらなかったですねえ(笑)

何もかも懐かしい。。。

とまた縁側話を。。。(笑)

懐古

ある時期林レポート取ってまして曲がってばかり
特に国際商品の酷い曲がり様に向かって売買してましたよw
その時、昔は当たったか知りませんけど年食うと曲がるのかと
感じましたね。

ヤマゼンの会長も晩年は曲がりっぱなしだし
香港にいる長谷川さんくらいですかね。勝ち組は。。
後の筋系の人は株の方で活躍してるのかよく知りません。

昔の株本で良かったのは月間で‘投資の科学’広瀬茂樹
これは良く覚えています。指数に対する株価の年単位の
相対比較を数字で表し書いてありました。
今では通用しないです。


Re: 懐古

makorin3desuさん、おはようございます。

林レポートは、昔昔からずっと曲がりで有名でした。

結局、そういう相場観などそもそもどうでもよい、ってことなんですね。

そういえば、投資の科学の本もしばらく読んでいたことがありましたねえ。

懐かしい(笑)
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あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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