ファンダメンタルかテクニカルか 2

2013/07/06 Sat

ファンダメンタル派、という言葉に、少々反響があったようです。

>あらなみさんはファンダメンタル重視だったんですか?
>先日ファンダメンタルについてコメントがありましたのでその時もびっくりしたのですが、今回の記事もまたびっくりです。

ということなど、他少数の大反響(笑)があったので、少々補完する形で記事を書きます。


相場の分析手法には、大きく分けて、「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」があります。

ファンダというと、一般的には、企業の財務分析を指す、と思われているので、私が「ファンダ派」だ、というと、どうも「財務分析」によってデイトレしている、という印象を持たれたのかもしれません。

ファンダメンタル分析 = 企業財務分析

という方程式です。

残念ならが、少なくとも、財務分析だけでデイトレは無理です(笑)

これは、言葉の定義の問題でもあるので、人それぞれ使い方があっていいのですが、ここは、私のブログですので、とりあえず、「私の定義」を書いておくことで、私がファンダ派だということを「ああ、そういうことか」とわかってもらえると思います。

先ほど、分析手法には、テクニカルとファンダがある、と書きましたが、全ての分析手法をこの二つに分類するとすると、若干無理があることがわかります。

というのは、では、二つしか分類できないとすると「環境認識」は、どちらに入れればいいのでしょう。

この環境認識という言葉も、かなりあいまいでして、読む人がその人その人の勝手解釈がまかり通っている、と言っていい言葉の代表でしょう。

ある人は、「自分の時間軸よりも長いトレンド」と定義しているかもしれません。
それであれば、環境認識は、テクニカルの範疇に含まれる、ということになります。

私が書くことが正解ではありませんが、私が「環境認識」と理解している範囲は、もっと広義に解釈しているものです。

例えば、「NYの動き、上海指数、セクター分析、225先物」、などの外部要因は、環境認識と理解しています。

これとは別に、内部要因、需給動向として重視している、「ティック情報、板情報、信用情報」、などは、どちらでしょう。少なくとも、テクニカル分析ではありませんね。

これらの情報は、どちらに分類すればいいのでしょう。

少なくとも、テクニカル分析 = チャート情報、だとすれば、価格情報以外のこれら「環境認識」「内部要因」などは、どちらかに分類せよ、ということであれば、「ファンダメンタル分析」ということにとりあえずしている、というのが私の「勝手解釈だ」ということでした。

どうも、お粗末様でした。これで理解していただけましたでしょうか。

こう書けば、私が「環境認識派」であって、環境認識を重視している、ということは、熱心な(?)読者の方であれば先刻ご承知でしょうから、納得されたのではないかと思います。


ただ、これは、ともかく「私の解釈」であって、野川氏の定義とも若干違うと思います。

言葉の定義は大切だと思います。
定義によって、イメージするものがかなり違いますし、誤解を生む元凶にもなります。
また、定義によって、「物事の理解が進む」ということでもあります。

少なくとも、ファンダかテクニカルか、と言われれば、私は、価格情報以外(環境認識)を重視する立場ですので、ファンダ派、ということになります。

もちろん、テクニカル無視ではありません。

チャートは見ていますが、チャートで全てを読める、というテクニカル派ではない、という意味です。

もう少し補足すると、そうは言っても、環境認識だけを見ていて、財務情報は無視かい、ということでもありません。

決算は、めちゃめちゃ重視しています。

もちろん、昨日の雇用統計なども、リアルタイムで為替を売買していました。
雇用改善によって、QE3の早期縮小がどうなるのか、かたずをのんでみていますので、マクロもしっかり見ています。
 
為替を売買するのに、チャートだけを見て、雇用統計などイベント無視など、私には考えられません。

要するに、これだけを見ている、ということではなく、全方位見ている、ということなのです。

人は、「単純化」するのが好きですから、テクニカルじゃなかったら、ファンダだけ、みたいに考えることも多いかと思います。

特に、テクニカル派という一派の人たちの多くは、「価格にはすべてを織り込むから、ファンダなど不要だ!!」という意見を持っておられます。

テクニカル派 VS ファンダメンタル派

というような「対立構造」が好きですから、「どちらか選ばんかい、おらおらおら!!」という人が多いんです。

甘党ですか、辛党ですか?

両方好きです(笑)

これを書くと、非難が殺到する(笑)恐れもありますが、分割だけが全てだ、という分割屋さんもいます。

どうも、All or  Nothing 的発想が好まれているようなのですが、物事はもう少し複雑なのだと思うのです。
 
私は、分割も技術の一部ではあるが、それが相場の全てではない、と思っています。

立花さんの本はすごく読んでいますし、尊敬もしていますが、私は立花派ではなく、チャート屋でもなく、敢えて言うなら、西原派です。

何派であっても、それはそれで私がとやかく言うつもりはありませんが、単に「私は違う」ということです。



そもそも、私は、

チャートは結果だ

と思っています。

結果の足跡です。

刑事モノを見ていると、捜査するのに、「犯人の足跡」を辿る、ということは鉄則ですが、しかし、足跡だけを辿っていても、犯人には辿りつけません。
因果関係とか、交友関係とか、事件の前後のいろんなことを総合して、推理すること、これが刑事モノの定番だと思うのです。

私は、チャートという足跡だけではなく、セクターという交友関係とか、全体の環境や財務というそこに犯人が至ったいきさつ、とか、もっと「原因」を知りたい、と思っているのです。

チャートは結果です。原因ではありません。
何故、そのように動いたのか、という原因は他にあります。
その原因を見て、シナリオを構築したい、というのが私の考え方なのです。

結果だけを見て動けば、どうしても出遅れます。
値動きが出てから、対処するのですから、どうしても遅くなるのです。
また、既存のトレンドにこだわって、なかなか頭を切り替えすることができません。

しかし、原因を辿れば、先んじることも可能だと思うのです。

例えば、マクロ要因で見れば、

リーマンショックなど、ショック安が起こる前から、サブプライム問題で騒ぎになっていたのですから、ファンダメンタルを見ていれば、暴落前から「やばい」ということは誰の目にも明らかでした。

民主党政権から自民党政権にかわって、アベノミクスという大胆な政策がうちだされたからこそ、上昇トレンドがこれだけ続くわけで、そこに注目することは当たり前だと思うのです。
そもそも、QE3によって、世界的に株高が続いているなかで、日本だけが出遅れていたわけですが、それがアベノミクスによって、一気に「出遅れ修正」が来たわけです。
そういう海外と国内のファンダメンタル的背景がなければ、こんなに大きなトレンドが続くはずがありません。

どこかで終わらねばならない運命のQE3がそろそろ終盤に差し掛かっているということは雇用の動きを見ればだんだんと見えてきているわけですから、FOMCに向けてどういう動きが出るのか、ということに注目するのは当たり前だと思うのです。
急落したとて、突然来たことではなく、ファンダメンタル要因から見えていた中で起こったことです。

こういったことは、チャートだけ見ていてもわからない、と思うのです。


ファンダ派に関して、本の紹介をというリクエストもありましたが、これはおそらく「財務分析の本」という意味においてだろう、と思って書かれたのだと思いますが、ここまで説明した意味でのファンダという観点ですので、ご紹介できる本は、現在のところこちらの一冊しかありません。

30年勝ち続けたプロが教えるシンプルFX

読んだ方も大勢おられると思いますが、恐らく、読めばなるほどとは思っても、いざ実践となると、使いこなすにはとても難しいものだと思います。

チャート本と違って、パターンを当てはめるというわけにはいきませんから、これは使いこなせるようになるまでとても時間がかかるものだと思ってください。





しかしながら、とにかく、私の周りには、テクニカル派がものすごく多いです。
ほとんどそうだ、と言ってもいいでしょう。

チャート以外無視、という一派です。

というより、実は、その多くが、チャート派という仮面をかぶった「パターン派」なのです。

やはり、Aだから買い、Bだから売り、という単純さがいいのだと思います。

チャートだけでパターン化したい、というのが本音なのでしょう。

これは、コメントにもありましたが、

>>結局、チャートだけでパターン化したい、というのが本音

>この気持ち、すごくよくわかります。
>激しく理解できてしまう自分がいます(汗)。
>自分にもわかること、手の届く範囲のことでなんとかしたいんです。
>ファンダというと、いったいどこからどこまでか、なにをどうとりついて行けいばいいのか、
>本を手にとってもたいてい耳慣れない言葉や数字の説明に終始していて、読んでも読んでもつかみどころなくいっこうにわからないし、さらにだからなんなのかもわからないので、嫌になるのですよね。
>とても自分の手におえる気がしないという感じで。

>ところが、ファンダと比較するとテクニカルは非常にはっきりとしているし、勉強し甲斐があるように感じてしまいます。
>小さい時からなじんだ学習スタイルにも合いますし・・・。

パターン化への道は、「手法第一主義」への道でもあり、「やり方がわかれば勝てる派」につながっていく、投資家の本流になるのだと思います。

特定の手法をマスターすれば、勝てるようになる、と考えている人は、基本的に「テクニカル派」に含まれるんじゃないかと思います。

私の周りを見ても、ほとんどがこのタイプでした。

(念のため、「やり方がわかれば勝てる派」はテクニカル派に含まれる、と言っているだけです。全部ではありません。)

そして、ほとんどが消えていったのです。


こう考えると、

チャート派という仮面をかぶった「やり方がわかれば勝てる派、パターン命派」に対抗する意味において、「相場はそんなに単純じゃない派、ハイブリッド派」というのが私の本性かもしれません。


ということで、結局、いつものまた「くどい」結論にむりくり持ってきた、ということで(笑)



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コメント

Secret

納得です。

あらなみさん、おはようございます。

今回の記事で更に納得です。
以前に会計の知識をデイトレに活かしているとのお話がありましたので、財務分析=ファンダメンタルと安易に決めつけてしまいました。

環境認識、そう、あらなみさんは環境認識重視でした。
僕のものさしで判断したため、安易なコメントをしてしまいましたが、まさに自分の実力でしかモノは見えないということですね。

最近の記事で、環境認識について以前よりも理解が進んだと思います。
以前環境認識について質問したコメントですが、要はこれをどう活用するのかが、ファンダメンタル分析になるということなんでしょうね。
http://aranami718.blog.fc2.com/blog-entry-5.html#cm
5.23からの下落、その後の上昇とうまく対応できたのはこの記録から自分なりの判断ができたからだと思います。

記録以外にもニュース等も材料になっています。
モーサテはかれこれ4年間毎朝録画したものを早送りで見ていますが(これは西原さんと同じでした)、昨年ぐらいからうまく自分の判断に取り入れることが出来る様になってきたと感じてます。

財務分析でやられ、テクニカル分析でやられ、瀕死の状態であらなみさんのブログにたどり着き、1000本ノックを経験し、今やっと自分なりのスタイルが芽を出してきたと感じます。

あらなみさんのブログに出会って丁度3年、今はすべてコメント削除していますが、読んで直ぐにコメントを入れたのがこの記事でした。
http://blogs.yahoo.co.jp/guamtrain/61369842.html

あらなみさんが仰るように、やはり3年はかかるんですね。
この3年間、途中でトレードをやめたくなった時もありましたが、継続してよかったと思います。

Re: 納得です。

歳三さん

納得してもらえてよかったです(笑)

すぐに儲かるようになると思って始めるトレードですが、なかなかそうは問屋がおろしません。
気が付けば「3年」というのは、長いと言うべきか、短いと言うべきか、って期間ですね。

ただ、ほとんどの人は、この3年を待たずに、終了されますので、「短期間の成果」を求めるが故の退場なのだろう、そう思います。

最初から、3年はかかる、という長期戦覚悟なら、右も左もわからないのに、無茶なリスクを取ったり、兵糧米が尽きるということのないでしょうし、覚悟の3年なのですから、精神的に折れるということも少ないと思うのです。

ただ、いろんな本や雑誌を読むと、「すぐにでも1億円儲かる」みたいなことが乱舞していますから、なかなかこういう「地味な覚悟」を言ったところで、超マイナーな話にしかなりませんがね(笑)

No title

こんばんは。
この投稿はたぶん承認は得られないとおもいますが、
あえて書きます。
なんだかんだ言えながらあらなみさん自身がいまだ手法探しをされているかのイメージであり、あらなみさんが、みなさんにいままで投稿してきた事はなんだっただろうと感じます。

Re: No title

デイトレさん

こんにちは。

いいご意見ありがとうございます。
そう感じられる方も大勢(まあ訪問者少数のブログですが(汗))おられるのかもしれません。

私にとって、手法とは、「たかが手法、されど手法」なんですね。
これも、「all or nothing」という観点から見ると、「どちらかに所属せよ」ということになるのかもしれませんが、トレードの一部を構成していることについては間違いありません。

ただ「手法さえマスターすれば勝てるのだ」という意見には組しません。
この多くの人の考え方に対するアンチテーゼで、「手法万能論」を否定しているわけなんであって、手法そのものは否定しません、というか、できません。

これは、「投資心理が全てだ」とか、「チャートだけ見れば勝てる」「分割が全てだ」ということを否定するのと同じく、「単品勝負」では勝つことは難しい(できないわけではないでしょうが)、と考えているからです。

料理に例えれば、「たかがレシピ、されどレシピ」って感じでしょうかね。
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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所別館

あらなみの相場技術研究所

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