相場をやる真の目的とは何か 3

2013/09/14 Sat

「もう少し具体的にそれはどういうことでしょう。」 

結局、やりたいようにやっている。

自分が楽しくなるようなやりかたをやっている。

傍から見れば、もう遊びとしか思えないような売買を続けている。

目の前の当たり外れにばかり執着している。

実に趣味的なんだ。 

さきほどの500万を250万にした人も「単に遊んでいる」としか思えないような趣味的な売買の典型的事例だろう。

本当は、

それを継続すればプラスの期待値が期待できるのかどうか

ただ、それだけが重要であって、目の前の当たりはずれなど、どうでもいいことなのに、そこばかりに執着しているんだ。

さらに、

時間がないといって勉強しない。努力しない。実戦経験を積まない。しかし、儲けたいという欲だけは一人前だ。 

時間がないならやらなきゃいい。それだけだ。
というより、やってはいけない。

相場参加者の多くが、血で血を流すような戦いを総力戦で仕掛けているのに「時間がない」など、ねむたい話をしているのなら、最初からやらなければよいだけの話だ。 

そもそも、

ちょっとチャート見たぐらいで勝てるなら、世界中みんな勝っている。

初心者がいきなり勝てるのなら、世界中で負ける人などいない。

必勝パターン、聖杯を探す。しかしそんなのあったらとうに誰かが見つけている。

こんなことは常識だと思うのに、そういう常識が通用しないのが投資家。
全ての投資家が、自分だけは違う、と思っている。

聖杯探しは楽しい。
宝探し、冒険、本当に楽しい。
ディズニーランドに遊びに行っているよりも楽しい。

つまり、趣味だ。

チャートを探して、どこかに必勝法が隠れているはずだと思うのは勝手だ。
しかしそれは、夢があって、希望があって、いつか俺だって、という趣味の世界の話。
現実は違う。

恥ずかしながら、私も、趣味の世界として聖杯探しをしているが、それが実益に結びついたことは一度とてない。
情報商材にも数多く手を出しているが、商材で儲かったことは一度もない。
それが、現実というものの厳しさなんだ。

趣味で相場をやる。
別に人それぞれだから構わないのだけど・・・
残念なことに、そんなカモが相手にしているのは、世界中の英知を集めたヘッジファンドであり、投資銀行であり、毎日毎日ほとんどの時間を費やして努力し続けているプロのトレーダーたちなんだ、ということもわかってはいない。

そういうヘッジファンドでさえ、年間10%回ればトップパフォーマーだというのに、自分だけは1年で資金を何倍にもできると本気で思っている。
そういう現実のこと、相手のことなど、まるでわかっていない。



「しかし、相場に真剣に取り組んでいる人も多いと思います。一生懸命勉強している人も大勢いると思いますが?」

それは、本人がそう思っているだけで、実際にやっていることは”実に趣味的”なことばかりということがものすごく多い。

実際、競馬ファンだって、多くの人が、前日に競馬専門紙を買って、”真剣に”競馬新聞を読んで研究している。

競馬場に行けば、「真剣に」赤鉛筆片手に、勝ち馬を研究し、独自のノウハウを持って、勝とうと必死で競馬新聞を読んでいる大勢のファンの姿が目に入ることだろう。

遊びだからといって、適当に馬券を買っている競馬ファンよりも、必死で研究しているファンの姿が目につく。
彼らは、本気で勝とうとしているんだ。

”真剣に”
馬の成績を読んで、パドックを見て、馬券を買っている。
前日に何時間もかけて推理して、勝つ馬を予想しようと”頑張っている”。

実に多くの競馬ファンが、「必死で勉強している」んだ。

しかし、そういう勝ち馬推理を含めて、全ては、趣味的であり、遊びの一環、ということがわかる。


じゃあ、振り返って、

「私は相場で勝つために必死で研究し、勝とうと必死で努力しています。チャートを何時間も見て、相場本も何冊も読んで、勉強し、研究しています。」

という相場ファンも大勢いる。

しかし、チャートを読んで、一生懸命頑張っている投資家とて、先ほどの競馬ファンと何が違うのだろう。

全くといって同じだ。 



「趣味的という話がありましたが、何故そう言えるのでしょう?」

まず、勉強したことと、実際の売買がかけ離れていることが実に多い。

損切りは大切と知っていても、まるでできていない。

エントリーも、きちんと勉強したことと関係のないようなエントリーを感覚的にやる。

感情的になって、リベンジを狙うとか、本で読んだこと以外のことばかりやる。

結局、知識はあっても、全然知識どおりの売買ができていない。

実際の売買となったら、ただ値動きに翻弄されて、右往左往する。

感覚的に、何となく売買をする。いい加減にエントリーする。

つまり、

理屈は知っていても、実践となると感覚的にやる。

それだったら、最初から勉強などする必要などない。

実践でやらないのなら、覚えていても意味がない。

パンの本を何冊読んでも、実践でやらないのなら、読む必要などない。

見ていると、こういう知っているだけの人があまりにも多い。

結局のところ

自分のやりたいようにやっているだけ

なんだ。

感覚的にやりたいようにやる。

だから、結果として”趣味的”になる。

相場を楽しんでやりたい・・・じゃあ趣味ですねってことだ。

自己規律を持つ、ということは、そういう感覚的なものを排除し、やりたくないことをやる。ひたすら我慢する。待って待って待って、辛い売買を繰り返すことになる。

しかし、ほとんどの人は、それができない。

何故なら、真の目的が違うからだ。

趣味で売買しているから、そんな辛いことはしたくない。
やりたいことをやる、心にやさしいことをやるんだ。
デイトレなのに、何日もただ待っている、なんてほとんどの人にはできない。
いい加減な売買でも、回数をやれば”大数の法則”が効いて儲かるようになる、というとんでもない勘違いをしている。

我慢のトレードとは、競馬ファンで言えば、朝の未勝利戦だけ買って、メインレースはやらない、ということと同じ。
趣味でやっているのではく、仕事としてやっている、という自覚を持っている人はほとんどいない。
趣味でやるということは、お金を払うこと。仕事は趣味じゃない。 
 
感覚を排して、自己規律を守るということは、空腹で死にそうなのに、目の前のごちそうを食べないということと同じで、本当に辛い。

趣味的な人は、感覚に従うからそんなことはそもそもやろうともしない。



「退職したら、ボケ防止と老後の楽しみで相場をやりたい、という人が結構いますが、今回の話を聞くと厳しそうですね。」

続く



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コメント

Secret

No title

人気の入り方どうこうで五分を崩すより不人気の損切りどうこうで五分を崩すほうが楽だと思っています
拡大トライアングルを永続できない限り相場君に勝ち目はないという(笑

No title

>回数をやれば”大数の法則”が効く、というとんでもない勘違いをしている
やりたいための回数と理解しました。最小の損切りでポジションを維持し続ける場合、結果回数が避けられないので

なるほど

あらなみさん、こんにちは。

趣味的売買ですか。
なるほど~と思いました。
僕が伸び悩んでる原因はこれですね。
数年前と比べるとマシにはなってますけど、どこかにこういった趣味的要素が残っているんでしょう。
だから今年は自分の壁を突破できない。

毎回気づきのヒントが満載の記事を投稿して頂きましてありがとうございます。

Re: No title

sohdenさん

苦労人のコメントと察しました。
教科書通りの通り一遍を卒業されているようですね。

大数の法則の記述は、おっしゃるようなことですので、誤解のないように訂正しておきます。
ありがとうございます。

Re: なるほど

歳三さん、いつもいの一番のコメントありがとうございます。
記事を書く励みになっています。

今回の記事は、反響は少ないですが、大きな問題提起をしているつもりで書いています。
何故努力が報われないのか、頑張っているのに、何故利益にならないのか、という疑問に対する答えですので。

No title

あらなみさん、はじめまして。いつも記事を楽しく読ませてもらってます。株を再開して今年で3年目ですが、せっかくアベノミクスの恩恵を受けていたにもかかわらず、ライブドアショックで前回退場した時と同じような感情的な売買をしてしまい、ほとんどの利益を数回の取引ですっ飛ばしてしまいました。自信過剰が原因ですが、自己規律は本当に大切ですね。そして、競馬と一緒でせっかく万馬券当ててもその後調子に乗るとろくなことがないですね。初心に戻ってやり直したいと思います。

No title

あらなみさん こんばんは
視線の深さ。。。恐れ入りました

Re: No title

隠れファンさん

コメントありがとうございます。

ほとんどの投資家は、「具体的やり方」にしか目が行かないものですが、実はそれよりも重要なことが、トータルとして資金を増やしていくにはあるのだ、ということがあるのですね。

これは、自分の貴重な失敗の経験が何度もあって初めて気がつくことなのですが、そういう意味で、とてもよい経験をされたのではないかと思います。

ただ転んだだけなら、単なる失敗ですが、転んだことで貴重な学びになれば、それは安い授業料ですので。

Re: No title

sohdenさん

sohdenさんのご趣旨を尊重して、控えめに書くようにしています(笑)

エド・スィコータ

あらなみさん、こんばんは。

改めて今回の記事を読んで、ふとエド・スィコータの言葉を思い出しました。

「皆、相場から自分の欲しいものを手に入れる」

本日久しぶりにマーケットの魔術師を読み返しています。
以前読んだ時よりも何故か気づきが多いです。
知らず知らずのうちにやはり趣味的売買が浸透していたようです。

ところで、最近新しいマーケットの魔術師が発売されていますが、あらなみさんは読まれたのでしょうか?
もし読んでいるのでしたら、あらなみさんの書評をお聞かせ下さい。

Re: エド・スィコータ

歳三さん

エド・スィコータの言葉は次回にでも紹介しようかと思っていたところでした。

新しいマーケットの魔術師は買っているのですが、まだ1ページも読めていません。
次々に本が出るので読むのも大変です。

数年前までは、いい本と思える本が出たらすぐに読んでいたのですが、最近はそうでもありません。
買うことは買うのですが、読まないで積読することが多いです。
本に期待できることの限界が見えてきたから、ということなのかもしれませんが、よくわかりませんね。

実戦から得られることに比べれば、実際の損益に与える影響の少なさを実感しているからかもしれません。

はじめまして。

いつもブログ楽しみにしております。

売買記録をつけたくて、紙にチャートを印刷し、そこにエントリーや損切り理由、その時の感情など書き込もうと思っています。そうすれば、自分の傾向がわかると思って。
ですが、取引してる所のチャートは印刷し辛く、ヤフーファイナンスの多機能チャートも印刷できませんでした。

あらなみさんは、どのように売買記録の管理や検証をされているのですか?

Re: はじめまして。

うすとんさん、コメントありがとうございます。

ご質問についてですが、長くなりそうなので、記事でお答えします。

No title

あらなみさん初めまして。
私はこの春に株を始めたばかりの新米トレーダーです。
初心者のうちに、偶然貴ブログにたどり着くことができ、大変幸運だと思ってます。
この記事を含め、あらなみさんのおっしゃっていることは、「それぞれで機会を活かしなさい」ということだと捉えています。

最近考えていることで、質問させて頂きます。
株でお金儲けするためには、長期的に利益を出すことが必要だと理解しています。
そのような人は、100回、1000回のトレードを繰り返した後で利益が残るように考えていると思います。

となると、1回トレードごとで意識すべき点は株価の上下でなく、
株価が◎◎円下がった場合、資金に何パーセントのダメージを与えるのかについてでしょうか?(←質問)

というのも、私は資金12万円という少額でスタートしました。
ビギナーズラックで今評価益が2倍近くになっています。

利益が約10万とすると、この先1回のトレードで1万円のマイナスを出した場合、10回で元に戻ってしまいます。
仮にそうなった場合、それを補うためには、
購入した株が値上がり率2倍×1もしくは、1.5倍×2のトレードをしないとだめです。
そこから儲けようとすると、更に良い条件でのトレードをする必要がありますが、個人的には余り現実的では無いと思いました。
だから、1回に1万円も損してはいけないことになります。

強引にでも、損切りをして、それを数倍上回る評価益が出るまで辛抱強く待ち続けていれば、
わりと安定的に利益が出せると思うのですが…。そんなに簡単な話ではないですよね。。

今の私は、早い損切りが利益を守るために必要であると思いながらも、
その損切りによって、潜在的に値上がり率大の銘柄を切り捨てているというジレンマを抱えたまま取引をしています。
実際、損切りした株が5倍くらいに高騰して苦い思いもしました。。
そのあたりのジレンマがあるのですが、何か心がけていらっしゃることがあればご教授下さい。

Re: No title

銀しゃけさん、はじめまして。

ご質問の趣旨はある程度理解できます。
よく相場本などにも書かれている教科書的な資金管理の理屈です。
しかしながら、資金管理で相場が儲かるわけではありません。

銀しゃけさんの資金や経験から申し上げると、そのような小細工を考えるのではなく、今はもっとのびのびとやられてはいかがでしょう。
資金が無くなればまた作ればいいだけです。

資金が少なくて相場を始められたのは幸運です。
何故なら、大損することが無いからです。
今は、経験値を上げる局面ですので、ご質問のようなことも経験の中から感じ取られればいいと思います。
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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所別館

あらなみの相場技術研究所

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