やり方の違いではなく上手下手の違い

2017/01/14 Sat

今日、友人で相場をしたことがない人と話をしていました。

「相場って難しいんですよね。そんな情報とかも無いし、当てる勘も無いし、自分にはできないことだなあ、って。」

と言われたので、

「いや、相場は、上手下手のあるもので、上手な人は勝てるし、下手な人は負けるものなんですよ。」

と言うと、

「でも、当てるのに、情報とか、勘とか、やっぱり必要かなって。」

と言うので、

「いや、上手下手というのは、何でも同じなのですが、練習して上手くなるものなんです。これは、スポーツとかと同じで、練習を積み重ねて上手くなるものなんです。」

すると、

「びっくりです!!そういうものだとは全然思っていなかった。相場で勝てる人というのは、すごい才能があるんだなあ、って思ってたので。」

「いやいや、少なくとも私にはそんな能力など元々ありませんよ。ただ、ひたすらに練習して練習して、ここまでやってきたわけです。
これは、職人さんと同じなんです。
寿司職人とか、最初から上手い人などいないでしょ。
フレンチの料理人でも、日本料理の料理人でも同じで、最初から上手い人など誰もいないわけです。
また、レシピを読んで覚えたからといって上手いわけでもないのです。
上手い人というのは、知識が豊富な人ではなく、練習して上手くなった人のことを言うのです。
知識が豊富でも下手な人などいくらでもいますよ。
評論家がそうです。料理評論家だから知識は豊富。でも作らせたら上手いとは限らないわけです。

スポーツも同じで、野球でも、テニスでもゴルフでも、生まれながらに上手い人などいないわけなんです。
もちろん素質は必要ですが、上手くなるためには、練習に次ぐ練習で上手くなったわけです。
練習もしないのに上手くなった人など一人もいないんですよ。
みんな練習して、修行を続けて、訓練して、年月をかけて上手くなっていくものなんです。」

「うーん、言われてみればそうですよね。」

「ほとんどの人が相場に対して勘違いしていることは、こういった練習を経ずに、情報とか、やり方を知っただけでいきなり勝てると思っていることなんです。

何の練習もせず、土地勘もなく、ただ本とかで聞きかじった知識だけを頼りに相場を始めて、最初から勝てると思ってるわけです。

やり方を知っただけで勝てると思ってるんです。

知識さえあれば勝てると思ってるんです。
上手下手があるということを理解していないわけです。
だから、最初から大きく出て大損するんです。
もしくは、しばらく続けていて、勝てないから、やめてしまう。
みんな、やり方さえわかれば最初から勝てる。
最初から勝たないと意味がない、そう思ってるんです。
練習して上手くなるという概念が無いからそうなるわけです。

そもそも本を数冊読んで勝てるぐらいなら、世の中、相場で負ける人などいませんよ。
練習して上手くなるという概念が全く無いから、負けたらやめてしまうんです。

これは、スキーを滑ったことはないけれど、本で知識を得たから最初から滑れるはずだ、と思っているのと同じなんです。
スキーなど、最初から滑れる人など誰もいないわけです。
ゲレンデに立って、何度も何度も転んで、それで練習して上手くなっていくものなんです。
それを本で読んで、滑り方を覚えたからと言って最初から急斜面に行くから骨折するような大事故になるわけです。
そもそも、転ぶのを嫌がっていたら、スキーなど上手くなるはずがないんです。
スキーは転んでなんぼの世界なのです。
転けて上手くなるのがスキーなんです。
損するのを嫌がって相場から逃げる人ということは、転ばないでスキーを上手くなろうとしている人と同じぐらい愚かな行為なんです。
そういうことが全くわかってないんです。」

「自分もそう思ってました。まさか練習して上手くなるものだとは、全く思ってもいませんでした。そういう発想すら無かったです。」


「一方で、他の職人芸と違うのは、相場って、短期的には偶然が大きく左右するってことなんです。
その偶然で、たまたま当たったりするものだから、その偶然を実力だと勘違いしてしまうんです。
だから、最初は誰でも下手なのに、その下手な状態のままで、たまたま相場が当たったとか、そういうことで儲かったりするから、自分は勝てると思い込んでしまって、調子に乗って大きく出て大損するわけです。
逆に、負けたら、ヤケを起こしてめちゃくちゃやってまた大損する。
結局、最初に勝っても負けても大損するように相場は出来てるんですよ。

相場は訓練して上手くなるという概念が全く無いから、投資家というのは、永遠の初心者で溢れかえっているわけです。
10年、20年と相場やっているのに損切り一つ満足にできない。
当てものだと思っているから、技術の技の字も腕がない。
情報集め、やり方探しに明け暮れているから、全く訓練ができおらず何年経っても初心者同然の腕前しかない。
当てものだと思っているから、うまくならない当て方ばかりにパワーを注いで、腕が磨かれてない。
環境認識一つできない。
知識ばかりが豊富で、やらせたら下手。
そういう経験豊富な永遠の初心者の人のが多いのです。
簡単に言うと、誰も練習などしないのだから、みんなヘタッピーなわけです。
具体的に言うと、多くの人が、お祈りと感情で売買してるんです。
逆に言うと、食い合いという意味から、そういうありがたい状態なわけです。

さきほど、相場は短期的には偶然が支配する、と言いましたが、中長期的には、上手い下手の差が出るものなんですね。
ここが実にわかりにくいところだと思います。
これは、そもそも相場は、目先の短期的偶然性と中長期的必然性を兼ね備えているものだからなんですね。
相場はレンジとトレンドの繰り返しで構成されている、などは中長期的な必然性なんです。
そういう、どこかでトレンドが出るという必然性があるにも関わらず、損切りできずにお祈りするなど、自殺行為に近いわけです。
そういう人は、お祈りと感情だけで売買しているので、相場の摂理に反した行為をしていることがわかっていないのです。

勝てない人も、決して努力してないわけじゃないんです。
でも、一生懸命に努力していても、その努力の方向がやり方探しとかだと、当て方だとか、いくら頑張っても上手くはならない方向にばかり向いているわけです。
同じ努力をするにしても、続ければ上手くなることをすればいいのに、と永遠の初心者を見ると気の毒になりますね。」

「相場なんて最後は負けるって言われてますよね。そう言えば、自分の回りでも相場で負けた、という話は聞いても、勝ったという話はほとんどありませんね。」

「こういことが相場の難しさなんです。
相場が当てものだったら、上か下かの確率50%なんだから、半分は勝って、半分は負ける、というものであるべきです。
目先の当たりハズレなど、半々なんですよ。
ところが、ほとんどの人は負けてるんです。
何故、そうなってしまうのか。
そこが相場の難しいところでもあり、面白いところなんです。
勝ち方を知らないから負ける、と思っている人が多いのですが、そうであるのなら、負け方を知らないのに何故負けるのか。
そういう理屈になりませんか。
負け方を知らない人が、何故負けるのか。
面白いと思いませんか。
ここが、相場で勝つためのヒントでもあるんです。

相場は上手下手のあるものなんです。
短期的には、偶然が支配するので、目先は、下手でもラッキーで勝てるわけです。
しかし、下手な人は最後は必ず負ける。
そして、上手な人は知らない間にトータルでは勝っている。
そういう上手下手のある世界なんです。
ここが全くわかっていない。
そして、その上手下手の差は、練習量の差が最後は効いてくるわけなんです。」

「相場が練習して上手くなるものだ、という発想は全くありませんでした。何か、特別な情報とか能力とか、特別な当て方を知っているとか、そういうものだとばかり思っていました。」

「まあ、世の中の99%の人は相場に対してそう思っていますから、それは世間で言う常識なんでしょう。でも、もしそれが事実なら、私のような情報もない個人が生き残れる確率はほとんどありません。
また、そういった特別な当てる方法があるのなら、何故情報化社会の現代でそういう当て方が広まらないのか、不思議だと思いませんか。
そして、逆に、情報がある人が勝つのなら、アナリストとか、証券マンとか、そういう人は相場の名人ってことになりますよね。」

「なるほど、漠然と考えていたけど、言われてみれば、ということがありますね。」


「そうなのですよ。当て方を知らないから負ける、そう思っている人が多いのだけど、逆に聞きたいですね。上か下か50%の相場で、外し方を知らないのに何故負けるのかと。(笑)」


まあ、こういう話が続いたわけですが、相場に対する世間の常識、について再認識させていただいたと思います。

もちろん、私が異常なわけです。

ただし、このブログの訪問者の皆様は、この異常者が多いわけなんですね(笑)



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完璧過ぎるセットアップ

2016/12/25 Sun

昨日、友人と話をしていて、あるCMの話から、ミランダ・カーがすごくかわいい、という話になりました。
私が、ミランダ・カーは、ほんとに可愛いよなあ、と言うと、「いや、実は、ミランダ・カーは実在の人物じゃなくて、あれはCGだと思う。何故なら、あれだけ完璧な女性はいないと思うから!!」という仰天発言が飛び出しました。
すかさず「いや、彼女の子供のころからのドキュメンタリーを見たでぇ~!!」と私が言うと、「綺麗な子は大勢いるし、可愛い子もたくさんいる。でも、綺麗なのと可愛いのとがあれだけ完璧に揃っているのはやっぱりCGに違いない!!」というので、話は平行線に突入(笑)

ということで、ミランダ・カーは、美人な上に可愛い、という見解は同じでしたが、CG説を覆すことはできませんでした。。。


完璧過ぎるということは、疑いの余地が出てくる、ってことなんですね。

そういえば、こういう事件もありました。
私と友人で話をしていたことが、二人が見ているある掲示板に数日後に書かれたということがありました。
私はすぐに自分が疑われることになるな、と思いました。
何故なら、常識的に考えると、私かその友人が書いたってことしか考えられない状況で、そのタイミングがあまりにもよすぎるのです。
つまり、完璧すぎるタイミングだったのです。
犯人しか知り得ない情報という意味では、二人のうちのどちらかが書いた、という結論以外ほぼあり得ない状況でした。

しかし、事件の真相は、別の人物がたまたま書いたということだったのです。
あまりにも完璧過ぎるタイミングで、誰しもが疑う状況というのは間々起きるのです。
これは、2時間ドラマで、最初に出てきたいかにも犯人という人物が実は犯人じゃない、という定番のような事件が起きたので、苦笑するしかありませんでした。




さて、トレードにおいても、実は同じようなことが間々起きることがあります。

これは、一般に知られたような戦略を知っていると見かける光景なのですが、あまりにもツボに嵌りすぎているトレードチャンスが時々起きるのです。


例えば、相場全体が大きく上げている時に、ぽつんと置いてけぼりを食わされているような銘柄があることがありります。
特に悪いニュースが出ているようにも見えません。
これは、出遅れているから、買っておけば遅れて上げるんじゃないか。
完璧なチャンスだ、というようなことなどが起きるのです。
しかし、これをチャンスだと捕らえてやると、大きく逆行されて損切りになる、ということがこれまた結構多いわけです。

また、決算が出て、業績は非常によかったのに、そんなに上げていない、という状況にも時々出会います。
こんなに決算がいいのに上げていないのなら、買っておけばチャンスじゃないのか、とつい思ってしまうのですが、意外と織り込み済みで、大きくそこから下げる、ということも多いのです。

ブレイクしそうなところに、おあつらえ向きの大きな板があって、それを食えば、いかにもブレイクして走りそう、というセットアップも時々見かけます。
しかし、その板を一気に食って走るのか、と思いきや、一気に反転奈落の底へ・・という場面もしばしば見かける光景です。



このように、トレード戦略というのは、色々とあるわけですが、完璧過ぎるセットアップは、逆に疑うべきだ、というのが、トレードとしては結構ある、ということが多いのです。

では、何故こういうことが起きるのでしょう。
この「完璧過ぎるセットアップ」というのは、実は、自分だけでなく、多くの人も既に気がついていることなのです。
多くの人が気がついているにも関わらず、その価格で残されている、トレードチャンスが残っている、ということは、自分の知らない何か問題が発生しているのか、織り込み済みなのか、何か原因があって、その価格に残されている、という可能性が高い、と見る必要があるわけです。

チャンスを探しているのは、自分だけではなく、他の大勢の投資家も同じように探しているわけですから、既知の投資戦略で見つけ出せた完璧なセットアップは、疑う余地が大いにある、ということなんです。

ここがトレードを実に難しくさせているものだと思います。

自分だけが知っているということではない、ということが、こうした事態を生む原因なのですが、そういう意味で、相場は進化し、効率化が進んでいる、という言い方ができるのだと思います。


実は、ランダムウォーク理論による効率的市場仮説は、多くの場合正しいケースが多いのです。

マーケットには、ほとんどエッジらしいエッジは残ってはいません。
市場に打ち勝つことはすごく難しいことなのです。
みんなが鵜の目鷹の目で儲けのチャンスを探しているのですから、そういう大勢の投資家の上前をはねないといけない、ということは、さらにその上を行かないといけない、ということと等しいわけです。

前回も触れたとおり、

エッジとは、比較優位である

ということだから、他人に知られたことと同じことをしていては勝つことはできません。

そういう人は、2時間ドラマで、最初に出てくる「いかにも犯人そうな人を犯人だ」と思う人です。
これは、このパターンが出たから買いだ、というパターン認識なんです。
しかし、それでは単純過ぎるのです。
それで複雑な相場で勝つことは難しいのです。

誰の目にも明らかに犯人だと思えるということは、そこにエッジなどもう無いのです。

それが仮にどんなに素晴らしいセットアップであったとしても、回りの大勢の投資家と同じ目線である以上は、優位性はもうどこにも残ってはいません。


勝てるパターンを暗記して、それを相場に当てはめようと四苦八苦している人をよく見かけるわけですが、相場は、単純にパターンを当てはめて勝てるほど単純ではありません。

確かに基本のパターンはあります。しかし、その時々の環境が変わるので、その環境に合わせてセットアップの変化させていくとか、そういった応用の部分が結構肝なんです。
それこそが裁量トレードの裁量たる所以です。
適当に感覚的にやることが裁量という意味ではありませんよ。(笑)
その肝の部分は、何故今の価格が出来ているのか、とか、どういう経緯で今この状態になっているのか、などの環境認識をしっかりしておかないと、なかなか上手くは行かないのですね。

相場は、上か下かだけの単純であるとも言えるし、実に非常に複雑とも言えます。

結局、自然科学と同じような法則性が見いだせないのは、相場に関与する人の認識が相場の動きそのものを変化させてしまう、というフィードバック構造がそうさせてしまうので、実にヌエのように変化自在なものなんですね。

相場に絶対的な法則性を探している人は多いのですが、その前にこのフィードバック構造を理解されることをお勧めします。


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人々に知れ渡った投資戦略の末路

2016/12/18 Sun

お久しぶりのぶりの照焼です。

brexitに引き続き、はたまたサプライズで、トランプが勝ったこと、そして、トランプが勝って上昇相場が起きたこと、ほんとびっくりの連続でした。想定外の連続ですね。
今年は、ほんとにサプライズイヤーとなりました。
これを見ても、如何にファンダメンタルを反映する相場の予測が難しいのか、ということがよくわかることだと思います。


さて、興味のそそられる記事がろんぐて〜るさんのツイッターで紹介されていましたので、それをご紹介したいと思います。

まずは、この記事を読んでみてください。

東証一部への昇格投資法は流行りすぎた!

何故、こういうことが起きるのでしょう。
この件については、前に記事にしたことがありますので、こちらも読んでいただければわかりやすいと思います。

独創性

こちらの記事で、小保方さんを絶賛している部分はすっとばしてもらって(笑)、その下からちょっと目を通していただければと思います。


人口に膾炙する (じんこうにかいしゃする)

ちょっとむずかしい言葉なんですが、意味は、「世間の人々に広く知れ渡り、もてはやされること。」ということです。
故事ことわざ辞典によると、「膾炙」の「膾」は、なますのことで、細かく切った肉や魚のこと。「炙」は、あぶった肉のこと。なますも炙り肉もごちそうで、誰の口にもおいしく感じられ、もてはやされることから、だそうです。

実は、このことが投資戦略においては重大な問題となってくるのです。
前の記事では触れていませんが、トレード戦略が何故大勢の知るところとなったらダメになるのか、という原点の疑問を考えてみようと思います。

何故この点に着目するのかというと、相場を理解する上で重要な手がかりとなるからです。


「せどり」ってご存知ですか。
せどりというのは、店舗の処分品や値付けが甘い商品を安く仕入れて、アマゾンなどのECサイトで高く売るビジネスの事です。
よく、ブックオフとかに行くと、盛んにスマホとかをいじりながら本を吟味している人を見かけませんか。
その人は、せどらー(せどりをしている人)なのかもしれません。

つまり、ブックオフで、甘い値付けがされている本などを買って、アマゾンやヤフオクで高く転売する、ということを狙っている人たちです。

他にも、ヤマダ電機のセールで買ったものをネットで転売するとか、価格差を狙ってサヤ抜きを利益に変えようと頑張っているせどらーさんたちが結構います。

では、せどらーさんたちの利益の源泉はどこにあるのでしょう。
それは、「甘い値付け」にあるわけです。
じゃあ、何故、甘い値付けが存在するのでしょう。
それは、物理的な条件があったりして、情報格差が生じ、その情報格差によって、甘い値付けが残ってしまうわけです。
その甘い値付けを狙って、サヤを抜こうとするのがせどらーのエッジなわけです。

つまりは、情報格差を利益の源泉としているのがせどりである、という言い方もできます。

もし、情報格差が起きなければ、そもそもアマゾンで1000円で売っている本を300円で売るわけがありません。

ここでのポイントは、

情報格差によって(つまり知らなくて)安く売っている人が存在する

ということが何よりも重要なのです。

さらに、そういう安値で売る人がいたとしても、同じせどらーが大勢いて、その300円めがけて押し寄せるような状況になれば、自分がその300円のものを買える隙間はほとんど無くなってしまいます。

つまり、このせどりが成功するためには、

①アマゾンで1000円で売れるものを300円という甘い値付けで売る人が存在すること

②その300円が安いということを知っているライバルが少ないこと


が条件となるのです。

ここで、条件変更をして、仮に、その本はアマゾンの中古で1000円で売れるのだ、ということをみんなが知ったと仮定します。

そうすると、何が起きるでしょう。

①300円という甘い値付けをする人が現れるのか

②300円で売られているその本が見逃されずに放置されているのか


と考えると、いずれもNOとなります。つまり、せどりが不成立となるのです。

ここで、この本についてのマーケットは効率化した、ということになるわけです。

つまり、せどりのチャンスは無くなった、ということなのです。

せどりとは、あくまでも隙間です。大勢が知ることによってせどりできるチャンスは閉じられるのです。

実は、このせどりチャンスもどんどん厳しくなっているのが現実です。

せどりということが、世間で知られるようになったことに加えて、ブックオフなどの業者も値付けをシステム化し、効率化していることがその原因なのです。




もうここまで書くと、次に私が何を書こうとしているのかは、誰しも読めることだと思いますが、一応(笑)簡単に書いておきます。

相場において、エッジとなる隙間は、人の目に触れにくい形でひっそりと存在することはあるのだけれど、本に書かれたり、ネットで評判になることによって、需給関係が効率化され、その隙間は閉じられることとなる

ということなのです。

①その値段で買えば儲かるということをみんなが知ることとなれば、誰がその値段で売るのでしょう

②その値段で買えば儲かるということをみんなが知っていれば、誰がそれを見逃すのでしょう


マーケットとは、売る人と買う人がバランスして初めて成立するものなのだ、という根源的な理由に根拠があることなんです。

こういうマーケットの構造を知らない人が、本を出版する毎に、ネットで書く毎に、投資戦略が1つ1つ消えていくことになっています。

相場というものは、売り手と買い手が双方同数出会ったところが価格となる、という大原則をもう一度しっかりと理解するべきだと思います。

自分が買いたいと思った価格で、同じように売りたいと思う人がいるから、売買が成立するのだ、ということです。

みんなが知っている勝てる方法が存在しないというのは、この大原則に基づく当然の結末なのです。


こういうことを知ってどうなる、と思われるかもしれませんが、人と同じことをする、ということがどういう意味を持つのかなど、マーケットの根本の理解を深めるのに重要なヒントになると私は思います。



NYリバーサルという225先物戦略も昔は有効に機能していたのですが、ある女性が本を出版した結果、一撃で有効性は消えてしまいました。
その本を出版した女性は、「先物は流動性が高いから大丈夫だ」と言っておられたのですが、マーケットの理解があまりにもお粗末だと言わざるを得ません。
結局、知る人ぞ知るその戦略でそれまで利益を得ていた少数の投資家への大迷惑以外、誰の得になることもなく、わずかな本の印税だけが彼女の手に入って終わり、という結末を迎えることとなりました。
本を買った人は全員儲からずに終わったことは言うまでもありません。

今後も、この手の本が出版される毎に、戦略が消えていくことになろうかと思います。

ですので、私は、この手の本が出版されれば読むようにしていますが、それは、他の読者とは違った目線であって、本の出版によって本で紹介された投資戦略の有効性が無くなることをわかっておくために読んでいるのです。

つまり、手品の種明かしをされたら、もうみんなが種を知っている手品は使えない、という意味で読むわけです。



こういうことを書くと、「じゃあ、やっぱり勝っている人というのは、人の知らない秘密の方法を知っているから勝っているのか!!」という疑問がわいてくるかもしれませんね。

システムトレードにおいては、かなりこのご意見は近いとは思います。やはり人には見えていないエッジが重要な役割を果たすものだと思います。
しかし、現実のシステムトレードのエッジなど、非常に小さなスライトエッジであることがほとんどなのですよ。
儲かるかどうか、もうぎりぎりの期待値の中で、相当な検証を重ねて微細なエッジをかすめ取る、というのが現実のシステムトレードなんです。
多くの人が考えているような、そんな簡単に勝てて、そのとおりやったら儲かってウハウハなど、ほぼ存在しない、というのが、私の知る範囲での現実のシステムの姿なのです。


一方で、裁量トレードにおいてのこの質問に対する私の考えですが、「確かにエッジのある戦略を知っていれば楽だけれど、それだけが勝てる理由ではありません。」ということになろうかと思います。

「手法など関係ない。どうでもよい。」という極論を言う人もいますが、逆に私はそれにも賛同しかねます。

トレード技術、目利き、トレード心理面、リスクコントロール面も大事だけれど、同じようにトレード戦略も大事なことに変わりはなく、総合力が大事である、ということだと思うのですね。


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相場における真の失敗 1

2016/11/05 Sat

トレードで失敗した、というのは、一般には、損したら失敗、儲かったら成功、という構図で考えられているものです。

勝ったら成功で、負けたら失敗

当たり前のようにそう思われています。

利益 = 成功

損失 = 失敗


つまり、結果論、結果オーライってことです。



儲かったら成功に決まってるじゃないか。

「結局、相場なんて何であれ儲けたもの勝ちなんだよ。しのごの理屈言っても、儲けられなかったら負けなんだ。」

昔、友人にこう言われました。

一見すると、正しい意見のように思えます。

ただし、ここでは、勝ちと負け、そして、成功と失敗、これが完全に渾然一体となって定義されてしまっているため、結果オーライがまかり通る世界となっているわけです。



そして、トレードにおいては、もう一つ渾然一体となっていることがあります。

それは、

目の前の当たり外れと、中長期的に見たトータルの利益

これも、ごっちゃ混ぜになっていて、

とにかく何としてでも目の前の勝負で勝つこと

こそが大事、と感じるのが人としての本能でしょう。

目先優先

です。

他のことはさておいて、今戦っている勝負に勝たねばならないのだ、ということです。

そして、この眼の前の勝ちにこだわることの延長線が相場で勝つことなのだ、という感覚的な理解です。

今、目の前の勝利にこだわる先に相場の勝ち組がいる、という漠然とした理解をしている人がほとんどでしょう。





では、利益は利益として、次のような勝ちは成功と言えるのでしょうか。


①儲かったのでさっさと利食い、しかしその後大きく伸びた

②損したので粘り通してやっと戻ってきたのでちょっと利食い

③意に反して逆行して引かされたのでナンピンして耐えて、戻ったところでプチ利食い


全部、目の前のトレードの勝ちにこだわった結果起きた現象です。

目の前の勝利を何とでも得たければ、こういう行動に出るのは、目的に対して理にかなった行動と言えるでしょう。

つまり、目的にかなった合理的判断ということです。

逆に言うと、

こういう行動を取らざるを得ない、という必然性です。

目的は、目の前のトレードの勝利なのだから、とにかく負けたくないわけですね。

皇国の命運はこの一戦にあり、という思いで、何としてもこの戦いに勝たねばならない、という強い思いが込められた戦いになっているわけです。

ここで負けたら、もう後が無い、という背水の陣のような戦い方でもあります。

全軍壊滅か勝利か、こういう戦い方です。

目的に対しては理にかなっているし、結果として儲かったわけですが、果たしてこの戦い方は、成功と言えるものでしょうか。



基本的に人が本能のままにトレードをやれば、

目の前優先 & 結果オーライ

がまかり通る世界に陥ってしまいます。

そして、その考え方に基づくからこそ、先ほどの3つの事例を繰り返すようにトレードするようになってしまうのです。



相場の因果関係は多くの人が考えるよりも非常に複雑なものなんです。

淡白にしか利食いできない、という人は、単に利食いを伸ばす、ということでは絶対に解決できません。

また、損切りしなくては、と思っても、つい引っ張ってしまう、という人も多いわけですが、単に切らないと、と思っても簡単に切ることなどできないわけです。

何故そうなってしまうのか、というと、目の前優先&結果オーライを目的にトレードしていたら、そういう行動は、

目的に対して、合理的に正しい判断であり行動である


ということになっているからこそ、そういう行動を取ってしまうのです。

要するに、目的に合った行動だから、目的を変えずに行動だけを変えようとしても無理があるわけなんですね。

ここに、淡白利食いしてしまう&損切りができない、という人の真の原因が見えてくるわけです。

心が弱いとか、規律にルーズだ、といったような精神論ではない理由がはっきりと存在しているわけです。


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イベントリスク

2016/11/03 Thu

ヒラリーで安心だ、って思っていたら、えっ??もしかしてトランプってあり得るの??

それが今週に入ってからの相場の下げの原因となりました。

株、為替、どちらも、8日に迫った米大統領選挙のイベントリスクに向けて動いています。

こういったイベントのテーマに向けて動いている時は、チャートのパターンとか、そういうものは何の意味もありません。

こんなに下げたからとか、パターンがこうだからとか、何を言ったところで、ヘッドラインリスクでどうとでも動く相場です。

だから、いくらチャートを分析しても、無駄です。


一方で、ミクロ面では、今が半期決算発表真っ盛りとなっています。

このミクロとマクロのごった煮で、どう動くのかはそれぞれのイベント次第という状況です。

少なくとも、マクロ面のテーマである米大統領選挙の不透明感が払拭されるまでは、リスクオンになる可能性は低いと考えるのが妥当でしょう。

8日までは、世論調査の数字で、相場が行ったり来たりを繰り返す、ということになります。

Brexitの時もそうでしたが、日本国内の専門家は全員「まさか離脱なんてあり得るはずがない。」そう感じていたわけですから、今回も不透明感が出てきたことから、結局ヒラリーで決まりでしょ、という話に賭けるのはどうかと感じます。

ということで、トランプリスクを織り込んで来ている相場なので、8日まではどちらかというと売り安心感で、選挙結果が出て、ヒラリーということになれば、トランプリスクを織り込んだ分だけ戻る、というシナリオが有力です。

可能性は低いとは言え、もしトランプということになれば、かなりのインパクトでリスクオフの嵐になるのでしょう。

一応、想定しておきたいところです。



さて、ここで書いたことは、当たり前と言えば当たり前の話なんですが、このあたりまえのテーマに沿って株、為替が動いているのだ、ってことなんですね。

チャートで動いているわけではありません。

なので、大統領選挙の前に何かあれば、リスクオフの可能性あり、ということは意識しておくべきだったと思います。

特にスイングして持ち越ししている人はそうでしょう。

こういうテーマは、相場を動かすドライバーなので、ここを強く意識することは当たり前のことだと私は思っていますし、これを前提に私は値動きを考えています。

こういうファンダメンタルの部分を考えないで、チャートだけで相場を見ている人が多いので、ちょっと書いてみました(笑)

いつも長ったらしいブログなので、今日は淡白に失礼します(笑)


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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
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