思考のプロセス
2013/10/14 Mon
思考のプロセスについて、コメントがありましたので、お返事がまた長くなったので、例によって記事に昇格です(笑)
まず、前の記事の裏話的なところから入っていきます。
「トレードはギャンブルかどうか」ということが話題だ、という命題でしたので、この「お題」に対して、私もちょうど連載と絡めて自分の見解があったので、いい機会だと思いました。
しかも、この命題を解くことは、「何故トレードで儲けることがかくも難しいのか」という答えにもつながることだと思っているので、とてもトレードの本質を探るには重要な議論だと思っているのです。
思考プロセスについては、これは、野川氏直伝なのですが、とにかく「何故?どうして?」と疑問を持って、深堀りすることが習い性になっています。
トレードにおいても「何故それは起こるのか?」 (野川氏)ということを徹底的に深堀りすることを習い性にしています。
単に起こった現象を表面的になぞったり、テレビでキャスターの言っていることを鵜呑みにするのは、私にとって最悪の理解なんです。
何故そういう結論に至ったのか、というプロセス抜きにして、答えだけをぱちったとしても、ほとんど意味がありません。
これは、トレードについても同じです。
具体的やり方だけを求めている人が大勢いますが、そんな答えだけをぱちっても、所詮はパチモン、バッタモン、ですよ。
そういう思考から、最も失敗に結びつきやすいこととして、私が日頃注意しているのが
勝手な前提を置かないこと
なのです。
これが思考プロセスにおける最大の障害だと思うので、前提ということについて、フォーカスを当てます。
前提とは、今回の事例ですと「競馬はギャンブルだ」という前提を置いて、だから相場も、みたいな感じです。
競馬はギャンブルだと決めつけてしまうと、競馬と相場はどう違うのだ、みたいな論理展開になってしまいますよね。
今回私が書いたこととは全然違う議論になってしまいます。
それより、「競馬は何もかもがギャンブルなのだろうか」と一般に言われている前提をまずは疑ってかかるわけです。
そうすると、「やり方によってはギャンブルではないのではないか」という疑問が出てくるわけです。
すると「はたして対象物によってギャンブルかどうかと考えることが正しいのだろうか」という疑問に当たります。
みんなが常識として考えていることは、果たして真実なのだろうか
という出発点から考えてみると、「一見すると当たり前」であり「疑問にも思わない」「当然の前提」と思われるようなことが、実は、当然ではない、ということはいくらでもあります。
そこを「本当だろうか」と疑ってかかることで、本質が見えてくることがあるのですね。
同じことで「大勢が思っている相場における常識」が実は、間違いで、誤解に基づく常識だ、ということが結構あることなのです。
デイトレで言えば、一般には「売り板が厚いということは、売り圧力が強い」というイメージがありますが、実際には逆であることが多い、とかです。
この思考パターンは、特にファンダメンタルを理解するにあたって重要だと思います。
業績が良いから株は上がる、という前提は、中長期的には間違いではありませんが、短期的にはそう単純な話にもならない、などです。
私はよく「教科書的」という表現を使いますが、これは、「相場本などで解説されており、常識とされていること」を指します。
この教科書的な理解、つまりは常識が、相場をやる上で妨げになっていることは多数あるのですね。
相場で勝つには将来を見通さないといけない
分散投資してリスクを軽減すべきだ
などでしょう。
特に、「相場で勝つには次に何が起こるか予想しないといけない」「相場を予想で当てることが勝つことになる」「儲かるやり方を見つければ勝てるようになる」信仰はもう熱狂的信者が多いですね。
これなど、実は全ては勝手な前提なんですね。
問題は、自分で勝手にそう思い込んでいるから、全ての出発点がここになってしまって、この呪縛から逃れられなくなってしまっているのです。
この常識や自分の勝手な前提をちょっと疑うだけで、世界が変わるのですが、絶対にその殻を破ろうとはしない人がほとんどです。
何故決めつけがいけないのか、というと、もしその前提が間違っていたら、その先が全て間違いになる、というとんでもない蛇の道になるからなんです。
ですから、この事例ですと、「もし、相場を当てなくても儲かる方法があるとしたらどういう方法なのだろう」と前提を疑ってかかれば、別の道が開けたりするのですが、それをやらないから、無間地獄にどっぷり浸かって出ることができなくなってしまうのです。
「当てるやり方を探す以外に相場で儲ける方法があるとしたら」というちょっとした疑問さえ持てば、無限ループから抜け出せるのに、自分で頑なに思い込んでいる前提を破れないから、一生を「やり方探し」で終わる人が続出するのです。
「前提を破る」「自分の常識を疑ってかかる」ということは、言葉で言うほどやさしいことではありません。
しかし、常にそのように意識することによって、頭も柔軟になると私は思っています。
そういうことからも、「勝手な前提を置かない」「勝手な先入観で物事を判断しない。」ということを常に念頭に入れて物事を考えるようにしているのです。
それにしても、頭の固い人は、常に「これこれは常識だ」とか「こうなって当然だ」など、常に
自分の常識、自分なりの勝手な思い込み
で物事を判断しようとします。
トレーダーにとっては、ものすごく危険なことだと私は思っています。
トレーダーでなくてもダメですが、特にトレーダーとしては(笑)
しかも、年齢を重ねるごとに、どんどん頭が固くなって、新しいことを受け入れることが難しくなってきます。
よく、テレビに向かって文句言っている人がいますが、そういう人の言っていることを聞くと「自分が世界で最も正しくて、他は全て間違っている」と言わんばかりの勢いです。
年齢を重ねた人に多く現れるものですが、
おめぇ、何様やねん!!
とつい言いたくなるような「世界の中心は俺だ」という人が結構多いのには、かなり辟易としていまいますね。
ネット上の口論も結構この手の人が主導していて「自分以外の意見は認めない」「存在してはいけない」という
独善主義
の人たちが跋扈(ばっこ)している状況です。
まるで、京都市中見回り役の新撰組のようで、自分の意見と違えば、間違いであると決めつけ、成敗しようとするのです。
自分と違う意見は、存在してはならない、ということなんでしょうか。
多様な意見があって当然なのに、何で決めつけるかなあ、と思いますね。
人の話をはなっから聞かない、人が話している間からもう反論を考えている、人たちです。
とても多いです。
そういえば、「分割が絶対だ!!」という分割屋さんも大勢おられますね。
分割以外は、全てダメだ、という決めつけ、独善です。
ちょっと相場で利益が出だすと「俺もいっぱしのものになった。このやり方で儲け続けられるのだ!!」と思ってしまいますが、違いますよ。
たまたま自分のやっていることと、相場環境が合っただけですからぁぁぁぁーー!!
ってことです。
心配しないでもすぐに元に戻りますよ(笑)
やり方神話を持っている人がよく陥りやすい罠です。
少し話ずれました、失礼しました(笑)
そうは言っても、自分自身も、つい妙な先入観で失敗することが時々ありますので、そういう時はものすごく反省しています。
絶対に勝手な先入観で物事を判断しない!!
独善主義に陥らない!!
といつも自分に言い聞かせているのです。
それでもやっちゃいますがね。
年齢からじわじわと来ていますねえ。
いずれ、アルプスの少女ハイジの山のおんじになってしまうのか、と思うと、怖い(笑)
最も疑うべきは、
自分の判断、自分の常識、自分が当たり前と思っていること
なのですから、人の話をしっかり聞く、人の話を尊重する、ことを忘れずに。
また話がちょっとずれちゃいましたかね、まあいいでしょう(笑)
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まず、前の記事の裏話的なところから入っていきます。
「トレードはギャンブルかどうか」ということが話題だ、という命題でしたので、この「お題」に対して、私もちょうど連載と絡めて自分の見解があったので、いい機会だと思いました。
しかも、この命題を解くことは、「何故トレードで儲けることがかくも難しいのか」という答えにもつながることだと思っているので、とてもトレードの本質を探るには重要な議論だと思っているのです。
思考プロセスについては、これは、野川氏直伝なのですが、とにかく「何故?どうして?」と疑問を持って、深堀りすることが習い性になっています。
トレードにおいても「何故それは起こるのか?」 (野川氏)ということを徹底的に深堀りすることを習い性にしています。
単に起こった現象を表面的になぞったり、テレビでキャスターの言っていることを鵜呑みにするのは、私にとって最悪の理解なんです。
何故そういう結論に至ったのか、というプロセス抜きにして、答えだけをぱちったとしても、ほとんど意味がありません。
これは、トレードについても同じです。
具体的やり方だけを求めている人が大勢いますが、そんな答えだけをぱちっても、所詮はパチモン、バッタモン、ですよ。
そういう思考から、最も失敗に結びつきやすいこととして、私が日頃注意しているのが
勝手な前提を置かないこと
なのです。
これが思考プロセスにおける最大の障害だと思うので、前提ということについて、フォーカスを当てます。
前提とは、今回の事例ですと「競馬はギャンブルだ」という前提を置いて、だから相場も、みたいな感じです。
競馬はギャンブルだと決めつけてしまうと、競馬と相場はどう違うのだ、みたいな論理展開になってしまいますよね。
今回私が書いたこととは全然違う議論になってしまいます。
それより、「競馬は何もかもがギャンブルなのだろうか」と一般に言われている前提をまずは疑ってかかるわけです。
そうすると、「やり方によってはギャンブルではないのではないか」という疑問が出てくるわけです。
すると「はたして対象物によってギャンブルかどうかと考えることが正しいのだろうか」という疑問に当たります。
みんなが常識として考えていることは、果たして真実なのだろうか
という出発点から考えてみると、「一見すると当たり前」であり「疑問にも思わない」「当然の前提」と思われるようなことが、実は、当然ではない、ということはいくらでもあります。
そこを「本当だろうか」と疑ってかかることで、本質が見えてくることがあるのですね。
同じことで「大勢が思っている相場における常識」が実は、間違いで、誤解に基づく常識だ、ということが結構あることなのです。
デイトレで言えば、一般には「売り板が厚いということは、売り圧力が強い」というイメージがありますが、実際には逆であることが多い、とかです。
この思考パターンは、特にファンダメンタルを理解するにあたって重要だと思います。
業績が良いから株は上がる、という前提は、中長期的には間違いではありませんが、短期的にはそう単純な話にもならない、などです。
私はよく「教科書的」という表現を使いますが、これは、「相場本などで解説されており、常識とされていること」を指します。
この教科書的な理解、つまりは常識が、相場をやる上で妨げになっていることは多数あるのですね。
相場で勝つには将来を見通さないといけない
分散投資してリスクを軽減すべきだ
などでしょう。
特に、「相場で勝つには次に何が起こるか予想しないといけない」「相場を予想で当てることが勝つことになる」「儲かるやり方を見つければ勝てるようになる」信仰はもう熱狂的信者が多いですね。
これなど、実は全ては勝手な前提なんですね。
問題は、自分で勝手にそう思い込んでいるから、全ての出発点がここになってしまって、この呪縛から逃れられなくなってしまっているのです。
この常識や自分の勝手な前提をちょっと疑うだけで、世界が変わるのですが、絶対にその殻を破ろうとはしない人がほとんどです。
何故決めつけがいけないのか、というと、もしその前提が間違っていたら、その先が全て間違いになる、というとんでもない蛇の道になるからなんです。
ですから、この事例ですと、「もし、相場を当てなくても儲かる方法があるとしたらどういう方法なのだろう」と前提を疑ってかかれば、別の道が開けたりするのですが、それをやらないから、無間地獄にどっぷり浸かって出ることができなくなってしまうのです。
「当てるやり方を探す以外に相場で儲ける方法があるとしたら」というちょっとした疑問さえ持てば、無限ループから抜け出せるのに、自分で頑なに思い込んでいる前提を破れないから、一生を「やり方探し」で終わる人が続出するのです。
「前提を破る」「自分の常識を疑ってかかる」ということは、言葉で言うほどやさしいことではありません。
しかし、常にそのように意識することによって、頭も柔軟になると私は思っています。
そういうことからも、「勝手な前提を置かない」「勝手な先入観で物事を判断しない。」ということを常に念頭に入れて物事を考えるようにしているのです。
それにしても、頭の固い人は、常に「これこれは常識だ」とか「こうなって当然だ」など、常に
自分の常識、自分なりの勝手な思い込み
で物事を判断しようとします。
トレーダーにとっては、ものすごく危険なことだと私は思っています。
トレーダーでなくてもダメですが、特にトレーダーとしては(笑)
しかも、年齢を重ねるごとに、どんどん頭が固くなって、新しいことを受け入れることが難しくなってきます。
よく、テレビに向かって文句言っている人がいますが、そういう人の言っていることを聞くと「自分が世界で最も正しくて、他は全て間違っている」と言わんばかりの勢いです。
年齢を重ねた人に多く現れるものですが、
おめぇ、何様やねん!!
とつい言いたくなるような「世界の中心は俺だ」という人が結構多いのには、かなり辟易としていまいますね。
ネット上の口論も結構この手の人が主導していて「自分以外の意見は認めない」「存在してはいけない」という
独善主義
の人たちが跋扈(ばっこ)している状況です。
まるで、京都市中見回り役の新撰組のようで、自分の意見と違えば、間違いであると決めつけ、成敗しようとするのです。
自分と違う意見は、存在してはならない、ということなんでしょうか。
多様な意見があって当然なのに、何で決めつけるかなあ、と思いますね。
人の話をはなっから聞かない、人が話している間からもう反論を考えている、人たちです。
とても多いです。
そういえば、「分割が絶対だ!!」という分割屋さんも大勢おられますね。
分割以外は、全てダメだ、という決めつけ、独善です。
ちょっと相場で利益が出だすと「俺もいっぱしのものになった。このやり方で儲け続けられるのだ!!」と思ってしまいますが、違いますよ。
たまたま自分のやっていることと、相場環境が合っただけですからぁぁぁぁーー!!
ってことです。
心配しないでもすぐに元に戻りますよ(笑)
やり方神話を持っている人がよく陥りやすい罠です。
少し話ずれました、失礼しました(笑)
そうは言っても、自分自身も、つい妙な先入観で失敗することが時々ありますので、そういう時はものすごく反省しています。
絶対に勝手な先入観で物事を判断しない!!
独善主義に陥らない!!
といつも自分に言い聞かせているのです。
それでもやっちゃいますがね。
年齢からじわじわと来ていますねえ。
いずれ、アルプスの少女ハイジの山のおんじになってしまうのか、と思うと、怖い(笑)
最も疑うべきは、
自分の判断、自分の常識、自分が当たり前と思っていること
なのですから、人の話をしっかり聞く、人の話を尊重する、ことを忘れずに。
また話がちょっとずれちゃいましたかね、まあいいでしょう(笑)

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