fc2ブログ

総合力

2013/04/29 Mon

■総合力

土曜日はグルメ旅に、昨日はモー娘のコンサートで、今日は昼からふぐ料理、と趣味である、おいしい料理を食べること&イベントにいそしんでいるGWです。

先日、野川氏と食事している時に、私は次のような質問をしました。

「相場で勝つためには、何が必要なのですかね?」

すると、野川氏は、間髪を入れずに次のように答えました。

「総合力でしょう。」

そもそもこの質問は、大変答えが難しい質問です。
あまりに単刀直入すぎて、抽象的ですから、答えに窮することがほとんどでしょう。
しかし、間髪を入れずに答えられたということは、大切なことはこれだ、とはっきりと自覚されておられる証拠だったのでしょう。

一瞬の沈黙の後、私は、「わかりました。ありがとうございます。」と答えました。

野川氏も質問者の度量を見て、「一言ですべて言い表しているのだから、それ以上の説明は不要だ。」ということをわかってのことでしょうし、その思いを私もわかっているので、それ以上、お互いに、言葉による説明は不要でした。

実は、この質問をした私自身、逆に質問されれば、答えを持っていませんでした。

恐らく、自分が質問されれば、長々と、「一般には手法だと思われているようですが、・・・・」と説明したことでしょう。

この「一発で決める」、「しかも本質をずばりついてくる」というのは、まさに「居合抜きの達人」のようだ、と思いました。

私もこの一言に含まれている意味を1時間ほど話すことができますし、野川氏とて同じでしょうから、そういう「居合の間」のような理解をお互いに一瞬にしてできた、という点でとても有意義でした。



私は、このブログで、手法ということに関して、ネガティブに書いているような部分があるかと思います。
それは、多くの相場上達を志している方を見ていると、あたかも「やり方」のみが、大切で、後は「従」「おまけ」という位置づけになっている、ということの裏返しなんです。

先日も、メンタルのことについて話をしていると、その方は「わかりました。それは土台のようなものですね。」という理解でした。
つまり、手法、具体的やり方が主で、メンタルは前提、という理解です。
本体は、あくまでも、「やり方にある」と思っているのだなあ、と印象的に感じました。



「手法」のみが大切ということは、「スキー上達にとって、何が大切ですか?」という質問に、「スキー板が大切です。」と答えるようなものです。

スキー板だけが上達の秘訣かい、とスキーを滑れる人は思うでしょうが、初心者にしたら、「いいスキー板を買えば、スキーは上手くなる」と思っている、というごとくです。

だからといって、スキー板の性能を否定するものではありません。
当然、スキーをするのに、スキー板は必用ですし、板の性能については、初心者向きには曲がりやすいやわらかめの板が滑りやすいですし、上級者にとっては、固めで、スピードを出しても耐えられる性能を持ったものの方がよい、ということになります。

当然、スキーを滑る人の身長、体重、運動神経、そして、モーグルにするのか、滑降のように滑りたいのか、それとも、ゲレンデスキーを楽しみたいのか、どのぐらいのスピードで滑りたいのか、という特性や属性、志向によって、板の種類は全て変わってきます。

トレードにおいても、自分に合う道具を使うことがコツなのですが、これもほとんどの人は、「お題目」ぐらいにしか考えてはいません。
「勝ち方(手法)」は、誰にとっても勝てる方法である、という勝手な思い込みがあるからです。
ここでは、「やり方が勝たせてくれる」と思っているので、個人個人の属性を完全に無視しています。


ワールドカップで優勝した人が使っている板を使えば、自分もあのように滑ることができる、と思っている人は、ただのアホです。

そして、「スキー板ももちろん大切です。」というと、「やっぱりスキー板(のみ)が大切なんだ。」という「(のみ)」という重要な一言が入ってしまうのが初心者でしょう。




先日、「あらなみさんは、実際に相場で儲かっていますか?」という、これもど真ん中直球ストレートでぶしつけな質問をいただきました。

返事に困ったのですが、次のような趣旨で答えました。
「私のブログは、実際の友人知人も読んでいるものです。もし、私が専業でもなく、毎年相場で負けているのなら、私はただのアホですし、ピエロです。」

この方は、どうやらシステムを志して、夢破れて山河あり、の状況になっているご様子でした。

システムトレード、というのは、投資家にとって究極の夢のようなところがあります。
PCが自動的に売買サインを出してくれて、それに従って売買すれば、利益がどんどん転がり込んでくる、というものです。
しかも、そんなこと「夢に過ぎない」ということはありません。
そういう「システム」で儲けている人は実際に存在します。

ただ、だからといって、自分にもできるだろう、ということでもないのです。

羽生名人は存在します。浅田真央ちゃんはトリプルアクセルが飛べます。イチローは大リーグで活躍しています。
そういう人は確かにいます。

そして、システムトレードで勝っている人もいる。
しかし、それはかなり究極の投資家像という感じがします。

システムというのは、先ほどの例で書くと「スキー板などの道具で差別化してしまおう」というものです。
当然、生半可な知識やチャートをちょこちょこっといじった程度でできることではありません。
ボリンジャーバンドとRCIを組み合わせて、とかそういう誰もが考え付くようなものでは当然ありません。

商材を買ったらわかりますが、精々「平均足」「ボリンジャー」「STC」「RCI」「MA」あたりを適当に組み合わせてサインを出す、という程度のものがほとんどです。
しかし、そんなので儲かったら誰も相場で苦労などしません。

何故なら、そんな程度で作ったシステムで儲かるのなら、誰だってもうとっくにやっていますし、これだけみんなが探し回っているのだから、話題にならないはずがありません。

元々は、「値段」と「出来高」しかデータがないのですから、それをどう複雑に計算しても、複雑化させるだけで、そこからどんな意味が出てくる、というのでしょう。

この話は別途詳しくしようと思います。


システムというのは、確かに存在します。
しかし、この「道具で差別化しよう」「道具のエッジに頼ろう」という試みは、簡単にできそうに見えて、実は、かなり困難な道のりなのだ、というように私は感じています。

もちろん「道具のエッジ」は存在しますが、普通の人が何とか辿りつけるものとしては、「年間5~20%」程度で、しかも安定性がない、というものではないかと思うのです。
それでも、金利からすれば素晴らしい、と思うかもしれませんが、リスクを取っていて、その程度だということです。
その程度だと、個人投資家として生活していくには、投資元本が5000万円とか、1億円とか必要になってきます。
それでも生活するのがやっと、です。
もともとそれだけの資金を用意できる人がどれほどいるというのでしょう。

よほど強力なエッジにたどり着けた人は幸運かもしれませんが、そういう特殊なエッジほど、陽炎のように淡く、はかないもので、長続きするものは、ほとんどありません。

そういう強力なエッジ(隙間)は、相場には時折出現しますが、すぐに大勢が気がついて、どっと大量の資金が流れ込んできて、隙間は埋まってしまうのです。
これは、私の経験から書いていますが、本当に淡いのです。

前にも書きましたが、そもそも「手法を本やネット上で探し回っても無駄です」。

何故なら、それが「意味のある手法」であればあるほど、その手法は一般化され、「それが公開された時点で日光に当たったドラキュラのように灰になって消えるから」なのです。

では、システム的にやって有効な手法はこの世に存在しないのか、と言えば、間違いなく存在します。
しかし、それは、決して公開されないが故に有効なのです。

そういう全世界の投資家数億人が・・・高度な分析システムを駆使しているヘッジファンドや投資銀行、プロ投資家などが・・・毎日毎日、目を皿のようにして探し回っても、なかなか見つからないでいるような「無間地獄」のようなシステムの世界に飛び込むのか、ということなんです。

しかも幸運にも、それが見つかったとしたとしても、それは、非現実なリターンの世界ではなく、現実的な利益の範囲である「年間5~20%」程度が関の山であり、シャープレシオなど安定性もそう高くはありません。
それが、悲しいかな現実的な世界の常識というものです。

そういう現実以上のものを求めるなら、普通ではとても発想できないようなところからのアルファーを求めないとだめでしょう。
これは、とても初心者の手の及ぶ範囲ではありません。
それこそ、相場を見抜けるような秀でた才能が必要だと私は思います。
 少なくとも、1000円の本を読んでわかるようなものではありません。

手法に頼る、ということは、そういう世界を志す、ということなんです。


そういう世界に、初心者が飛び込んで、「自分だけは違う」ということで、簡単に勝てる、「やり方さえ見つかれば億万長者になれる。」、と思うほうが常識から考えて、どうなのか、と思わないでしょうか。


1000円の本を買って、「システム投資」始めました。お金がどんどん儲かりました。
などということは、常識としてありますか。

自分だけは特別だ、という理解をほとんどの方がされるので、客観的に考えられないでしょうから、例を示します。

もし、友人が、
「この1000円の本に書いてあることを元に1年後には今の100万円を1億円にするのだ。」
と言ったら、こいつは、ただのアホだ、とは思いませんか。

そんな誰でもが資金を100倍にできる方法を知っているのなら、何故その方法を1000円で売るのでしょう。
そういう本なら、一冊1000万円でも安いぐらいです。
そもそも、私なら、1000円の本を売って儲けるよりも、その方法を隠して、自分で儲けます。

私は、極めて常識人ですから、1000円の本を読んで、1億円儲かるとはとても思えません(笑)

同じことは、5万円の商材でも言えることです。

5万円の商材で儲かったのは、その商材を売った人と、アフィリエイトした人、です(笑)

ちなみに、王道の商材とは、言葉を換えれば「1000円の本に書いてあることをわざわざ5万円で売っているものです。」余談でした(笑)



私がブログで書いていることの背景にある思いを今日は具体的に書きました。
幾人かの読者の方は、とっくに気がついておられますが、行間に込めた言いたいこととは、こういうことなんです。
(気がついておられるかたは、既にノックに入っておられますので)

だからこそ、遠回りに思えるかもしれませんが、手法に頼らず、「総合力」を磨いて、コツコツ練習していったほうが、結局は、遠回りに思えても、時間をかけて続けて行けば、特別な才能がなくても、相場が見えてくる可能性がある。

手法以外の部分で、自分の優位性を磨く方が近道ではないのか。

その方が、結局早い、そういうことを私は書いているのです。


「やり方」ばかりに注目している人は、この「システム」ということの厳しい現実を一度考えて見られてはどうでしょう。
「やり方」で勝てるのなら、それはここで書いているような「システム」のことです。


少なくとも、特別な才能がなかった私は、手法で差別化できなかったので、手法以外の部分を練習によって鍛えてでしか一歩も前に進めなかったのです。
そして、その「プロセス」をこのブログを通じて書いています。

やり方にしか目が行かない人にはわからないかもしれませんが、やり方以外でも差別化することは可能ですし、それなら、特別な才能は不要なことも多いです。



野川ブートキャンプで教えられた最も大切なこととは、結果ややり方ではなく、

「特別な才能を持たない君たち新兵は、近道(手法)を探すのではなく、遠回りに見えても、苦しい練習を通じて見えてくる先にしか道はない。」

というものだったのです。




■コメント

> あらなみさん初めまして。
> 株のデイトレをはじめて1年位になります。
> 価格帯や移動平均のブレイクで取引しています。
> 金曜日の19日のアイフルで無限に負けて凹んでいたとこ
> ろあらなみさんの「玉は下に落ちるもの」でとても
> 気分が楽になったので初コメントさせていただきました。
> 今の状態は勝つ日もあれば負ける日もあり、
> 調子悪い日に大きく負けて収支がマイナスという段階です。
> 「こういう流れを繰り返して、最終的には、
>  トータルでどうなるのか、気になるのはこれです。」
> まさしく今私が考えている心中ズバリでした。
> 「こういう計算をしながら、トータルでは勝てる、という最後の自信がついてくれば、トレードもだんだんと楽になるでしょう。」
> このような状態になれるように努力していこうとおもいます。
> ありがとうございました^^


書いておられることは、よくわかります。
負けると、間違ってるのではいか、と疑心暗鬼になってしまいます。
しかし、そもそもブレイクとはどういうものか、やってみればわかりますが、それは「パチンコトレード」です。
常に負け続けて、たまに当たれば「じゃらじゃらじゃら」という性質を持っています。
つまり、「(勝率では)負けて当然」のトレードなんです。

この当たり前のことを

一球入魂

のごとくトレードするからしんどいんですね。

私はソロス派ですから、ブレイク派のこの方に、ソロスの次の言葉を送ります。

私は、勝つか負けるかなど気にしない。勝った時にどれだけ取れたのか、負けた時にどれだけやられたのか、それが重要だと思っているのだ。


(念のため、次に書くことは、この方のことではなく、一般論として思いついたことです。
コメントをヒントに思いついたことを書く癖があるので、申し訳ないのですが、お付き合いください。)

負けたら意味がないものだ、そう普通は思います。
一方で、トレードを始めて、最初から勝てるものだ、そう思っている人がほとんどでしょう。
「やり方が正しければ」・・・最初から勝てるはずだ。
そういう理屈を持っているので、負けたら、「やり方が正しくなかったからだ」という落とし込みになります。

ですから、「最初から勝てなければ」、3日坊主で終わります。
「練習して上達するものだ」とは、考えていないので、最初から勝てないと、間違っている、という理解になります。

負け = 間違い = 手法が正しくない

という方程式なのでしょう。




> こんばんは、はじめてコメントいたいます。
> あらなみ様のブログは立花義正さんの著書のアマゾンのブックレビューで紹介されていて知りました。あらなみ様の読み込み方はすごいの一言に尽きます。
> ぶしつけなお願いとは思いますが1000本ノック、ブートキャンプの記事がどこにあるのかURLを教えて頂けたらな、と思っております。
> 私自身はしがない(死がない、になりたい)225ミニの兼業トレーダーです。最近負けることが多く、勉強しなおしだ!!と意気込んでいるところです。
> 突然で恐縮なお願いですが、どうかよろしくお願い致します。


アマゾンのレビューで来られたのですね、珍しい(笑)
URLわかりにくくてすみません。
このブログの項目に、「プロフィール」というのがありますが、旧ブログとして、「あらなみの相場技術研究所」というのがあります。
そこに、1000本ノック、ブートキャンプの記事があります。
お立ち寄りください。

225は、かなり難易度が高いものだと私は思っています。
特にデイトレとなると、値動きの割にスプレッドが大きいので、スプレッド取引をしているディーラーの餌食にされるのです。
また、ほとんどの期間は保合いが多いし、ギャップギャップで飛んでいく値動きは難しく感じます。
上手くトレンドをつかんでスイングしていく、というのがこの素材の調理方法ではある、とは思っているのですが。
頑張ってください。



> あらなみさんこんにちは。
> 僕は元は林派でしたので、他派の本は悪だという教えで育ちました。
> 本には学ぶべき知識も多いのですが、それ以上に初心者には誘惑が多いので
> 大衆心理を知る為にも現段階で読むべきなのか迷っています。
> 読む読まないの答えを求めるつもりはありませんが、
> あらなみさんは1000本ノック時に本は読まれていましたか?


最初にノックをやったのは、野川ブートキャンプ時代ですから、その時のこととなると、実は、古くてあまり覚えがありませんが、特に「他流は耳に入れない」というこだわりはなかったように感じます。
ただ、野川軍曹にしがみついていくのに必死だったので、他に目がいかなかった、ということはありました。

そもそも、私の場合、「ノック」、というのは、特定のある期間だけを意味しているのではなく、今でも常にやっていることなんです。

慣れていることしかしない、ということでは、次がありません。
勝てるようになった、といっても、それが「あがり」を意味している、という理解の方も多いですが、それは大きな間違いです。

常に相場は変化しますから、その変化についていく、ということができなければ、「死」あるのみなんです。

前にも書いたように、リーマン前とリーマン後では、相場は激変しています。
大勢のプロが脱落したのは、リーマン前に有効だったものにしがみついた結果でした。
 進化できなかったのです。

そういう意味で、日々チャレンジを続けている、というのが私のスタイルですから、「常在ノック状態」にある、といっても過言ではありません。

トレードする、といっても、そういうことがあるので、「これは慣れているトレード」&「これはノック練習」と、常に二本立てになっています。
当然、慣れているもの、に絞れば、楽ですし、勝率、損益率などは格段に上昇しますが、それでは「明日がない」のです。

前にテレビで、日本料理の職人さんが「伝統と格式」を守る、という一方で「革新にも挑戦する」ということでやっていました。
ああ、トレードと同じだな、と思っていました。

羽生名人は、名人戦などの勝負の場で新しい戦略を試すそうです。
何故、もっと練習の時などでやらないのか、普通ならそうすると思いますが、こういう大勝負の時でも、次を考えて試している、それが大変印象的でした。

ただ一方で、あれもこれも目移りする、というのでは、「多芸は無芸」に陥る恐れがあります。
特に最初は「一芸に秀でる」方が、中央突破できるので、いいのじゃないか、と私も思います。

ただ、某派のように、独善になるのはどうか、とも思います。

デイトレで儲かるはずがない、とか、朝の寄付き成行以外売買禁止、とか、分割以外は当てものだ、とか、流派としての教条はそれでいいのかもしれませんが、それで、他派を否定するのは、いかがなものなんでしょう。

ましてや、30年前の当時と今とは、相場環境が激変しています。

30年前にタイムスリップできたのなら、私は、中源線もしくは、ブレイクを使って、小豆、乾繭、生糸をやります。
そういうトレンドフォローで簡単に儲かった値動きでした。
ドル円でもよかった。
20日ブレイクでアホみたいに儲かった。

ただ、そういう時代ではなくなった、ということなんです。
相場は、常に変化し続けているのです。

昔の本は役に立たない、という意味ではありません。
手法は陳腐化しますが、考え方はとても重要でいつの世も通用します。
本から、手法しか読まないから、林先生の本はダメなのだ、とかいう人が出てくるわけです。
具体的やり方などどうでもよいことではなく、もっと重要なことがどれほど書かれているかわからないのに、それを読まないで批判する人がものすごく多いのには驚きます。
しかも、立花さんの本に至っては、その手法の批判とて完全に誤解から来ている、のです。
とにかく、トレード戦略は常に変化させないと生き残れない、ということは覚えておかないといけないと思います。



> あらなみさんこんにちは。
> 連続損切30回を達成しました。
> その間に何度か「手法島」行きのチケットを購入してしまいました。
> チケット購入の理由は、「報復トレード」でしたが
> ブログのおかげでなんとか渡航せずに済んでいます。
> 実際に経験してみると1000本ノックといっても、
> その濃度と中身はとても11文字で説明できるものではありませんでした。
> 100本ノックでそんな状態ですので、この先どうなるかまったく予想できません。
> しかし師がいないというのは恐ろしいものですね、
> 間違いを静止する人がいないということは
> 方向を間違えたら、間違えて事さえ気づかずに死亡という事ですから。


元林派で、ブレイクなんですね。
珍しい。
ブレイクというのは、何でもかんでも、となるとトータルで勝つことはそもそも難しい、ということではあるのですが、それでも、最初はダボハゼでやらないと仕方がないので、とにかく最小単位で続けることだと思います。

そもそも、最初から勝てるとは思わなければ、どんなに負けても、大負けはありません。

勝てると思っているから、大きく負けるのです。
勝ちに行くと、大きく負ける。
これは、ギャンブルの法則です。

独学の問題というのは、間違ったら間違った方向へどんどん行ってしまうということにあります。
常に、自分で自分を制しないといけない、辛さがありますね。


人気ブログランキングへ

いくつかのご質問に答えて

2013/08/11 Sun

ご質問がいくつかたまっているので、それにお答えしておきます。


>モチベーションをどうしているのか

これはもう大変気を使っています。
もう異常なぐらい気を使っています。
というのは、プロのトレーダーというのは、何をしても自由なわけです。
ということは、自分で自分をコントロールできない人は、この仕事は向かない、ということになります。

自己規律とモチベーション

の2点については、気を使いすぎるほど使っています。

そういえば、面白い話をテレビで見ました。

南国の島で暮らす日本人妻をテレビでやっていたので見ていました。
 確かタヒチだったと思います。
彼女の夫は南国の人で、2週間に1回給料をもらうのですが、給料を受け取ると、その日に次々に買い物をして、ほとんど使ってしまいました。
その使い方も、近所の人たちを食事に誘って食べさせたりするのです。
その家には、10人ほど家族がいるのですが、彼以外に誰も働いてはいません。
では、それから2週間どうやって暮らすのか、というと、森に入って果物や食べ物を取ってくるのです。
つまり、お金がなくても、そのへんに食べ物が実っているので、それを取ってくれば飢えることがありません。
実は、彼だけではなく、島の人たちはほとんどそうだ、というのです。
ほとんどの人は、貯金もないし、給料が入ったらすぐに使ってしまう、というのです。
そういう「国民性だ」という解説でした。

これを読んでどう思いますか。
ナンセンスだと思いますか。

私がサラリーマン時代、同僚などを見ていると、実はみんなこれと同じ暮らしをしていました。
給料前になると「お金がない、お金がない」とお金がない自慢大会が開催されるのです。

私は、
「何故、みんなは給料をもらったら全部使ってしまうのか」
が不思議でした。

というのは、自分は、就職して1年目から、給料日を気にしたことがなかったからです。
必要なものは買うけど、お金があるからといって使うことはほとんどありませんでした。

お金があれば使うが、なければ使わない

こういう暮らしを続けている人は、この南国の島の暮らしとほとんど同じです。

お金に対して、このように「自己規律」の無いことを続けている人には、残念ながらトレードする資格はありません。

何故なら、「儲けたら有頂天になって自爆する」「損が続けば自暴自棄になってブチ切れて自爆する」を繰り返すに決まっているからです。

もうそういう人は、「やり方」以前に終わっています。
トレードはすべきではありません。

お金のリテラシー

ということが厳然として存在します。

いくら、努力しても、頑張っても、この「お金のリテラシー」の低い人はお金を活かした使い方ができない人ですから、もう相場をやる前から、

お前はもう死んでいる

状態なのです。

Discipline Makes The Difference

(自己規律こそが成功の秘訣である)

これは、あるヘッジファンドが、このロゴのTシャツを作って、みんなで着ていたということですが、私が最も好きな相場格言でもあります。

私の周りで、相場で勝っている人は、その全てが、普通の人とは違います。

何が違うのかというと、

実にストイック

なんです。

欲望に流されない、感情に動かされない、といった特性が非常に強い人たちです。

逆に、前までは、だらしない生活をしていたのですが、相場に目覚める過程において、どんどんストイックに人間改造していって、その結果、相場で勝てるようになった、という人もいます。

おまけに、前までは部屋も散らかり放題だったのに、相場で勝てるようになってからは、いつからから部屋がきれいに整理整頓されるようになったのです。
これは偶然ではありません。
必然的なことだったと私は思っています。

ここは反感を買うかもしれませんが、私の経験上、言ってしまえば、

ルーズな人間には、ルーズな結果しか返ってはこない

という結果が出ているのです。

ストイックになったから、相場で勝てるようになったのか

それとも、相場で勝てるようになる過程で、ストイックになったのか

それはわかりませんが、少なくとも「勝ち残っているトレーダーでストイックでない人はいない」ということが私の経験上はっきりとしています。

部屋が片付けられない、時間にルーズ、といった自己規律の無さが、そもそも問題なんです。



ここまで、ちょっとモチベーションとは違うコメントになりましたが、ご質問の趣旨に戻ってモチベーションに関しては、次のようなことを実際にやっています。

①西野流呼吸法

心身共に健康でなくては、トレードで勝つことは難しいです。
そこで、私は、西野流呼吸法にもう23年間通っています。
私の心身の健康面のサポートはここで培っているといっても過言ではありません。
心と体の健康に対して具体的に何かやっているという人はどれほどいるでしょうか。
運動だけなら体の健康という側面になりますが、心の健康という面で具体的に何かをやっている人は少ないのではないかと思います。
こういう呼吸法などとともに、ヨガなどもいいと思いますが、苦しくなったとき、最後に効いてくるのは、心と体の健康です。

②ホ・オポノポノ

ポジテョブシンキングは、言い古されていることなので、より具体的に書くと、私は「ホ・オポノポノ」というものに結構はまっています。

これは好き好きですから、自分の好みに合った自己啓発本を探して、ガンガン読まれたらいいんだと思います。
私は、自己啓発関連の本も100冊で済まないほと持っています。
中村天風さんの教えも大変参考になりましたし、今でも読んでいます。
ザ・シークレットのDVDとかももちろん持っています。

ただ、ポジティブになれ、ポジティブになれ、とだけ言われても、元々人はネガティブで心配性なものなので、簡単ではないのですよね。
そこが難しいのです。
そういうネガティブな心をどうするのか、といった時にホ・オポノポノが使えると思っています。
ホ・オポノポノでは、全ては自己責任という考え方があります。これもトレーダー向きだと思います。

そもそも、ホ・オポノポノによれば、諸悪の根源はカオスな記憶を貯めこんでいるからだ、ということです。
そういう記憶をきれいにクリーニングすれば、人生も開けるのだ、説いています。
頭がごちゃごちゃ、トレード知識もジャンクなものを含めてごちゃごちゃで何が何だか整理できないばかりなのに、さらに知識だけがどんどん増えていく。
そういう心の状態が外にも出る。だから部屋もごちゃごちゃ、何もかもがカオス状態。

これでは、相場で儲かるはずがありません。
頭の記憶を一旦クリーニングして、本当に必要なものは何かを探す旅にでる、これが求められることではないでしょうか。
そういう記憶のクリーニングツールがホ・オポノポノなんです。

ホ・オポノポノ関連の本は多数出ていますが、お勧めの本はこれです。

豊かに成功するホ・オポノポノ 愛と感謝のパワーがもたらすビジネスの大転換

今アマゾンで見たら、古本だと100円程度なんで、100円の価値ぐらいあるでしょう(笑)
というより、場合によっては、1億円の価値にもなる。費用対効果抜群(笑)

まあ、ホ・オポノポノでなくても、とにかくポジティブに、モチベーションを如何に保つのか、について、

具体的に何かをやっておかないとどこかで「切れる」「電池切れする」ことになる可能性が高いです。

是非、ご自分の合ったものを多くの本を読むことによって探してください。
他にも「これはいい」と思った本はたくさんありますので、またご紹介します。
とりあえず、私が、実際に使っているのは、ホ・オポノポノですので、このご紹介まで。



自分の心を引っ張ることや、トレーダー向けの強い心を保つことは、普通の人が考えている以上に実は大変なことですし、重要度は高いと思います。

プロとアマでは、具体的やり方などに大した差が無い以上、どこに大きな差がついているのか、と言えばこういうところだと思うのです。


昨年末から今年5月までのアベノミクス相場第一弾で、「有頂天ホテル」になった人が何名かいましたが、案の定その後の下げで爆死しています。

こういう人を見ると、心の問題を抜きにして相場を語れない、ということがよくわかりますね。
長年相場で生きていたプロであれば、「全ては相場環境のおかげ、相場さんありがとう!!」で終わりです。

そういう バブルに乗れるのも実力のうち ですが、バブルの乗っていることは明確に自覚しておくべきです。

決して

「有頂天ホテル」

になどなってはいけませんね(笑)

バブル相場が終わっても、そういう儲かった記憶を引きずるから問題が起きるのです。
そんな過去の栄光など、さっさとクリーニングすべきですね(笑)





>あらなみさん こんにちは

>相場の上がる下がる仕組みが曖昧なのですが、教えていただけないでしょうか

>よく買いが多いとか強いという言い方で上がる説明がされますが、買いたい人の同数売りたい人がいて値が付くことを考えると、100円101円102円とどこまで行っても売り買い五分だと思うのです。では一方的に買われたり売られたりが起こるモメンタムの源泉はなんなんでしょうか。値は付いたけれども全部の買い意欲を消化しきれていないということなんでしょうか。でも買いたい指値だったらそれより悪いコストに動くわけはないし、新規や損切りの成り行きオーダーの量なんでしょうか。うーん。。。

>すごくはじめのはじめの部分ですが未だに分かっていないのです。



大切なところでお悩みのようです。
実にいい悩みだと思います。
ここを当たり前だと思って深く考えない人は次に進むことができません。

相場において、相場でついた価格というのは、常に売り買い同数です。
これは、おっしゃるとおりなんです。
ここを深く考えない人がほとんどですから、とてもいい視点だと思います。

暴落した、といっても、暴落した価格がついた、ということは、そこで売った株数と買った株数は同数になるわけです。
だから、「売りが多いから暴落した」と言われても、強い違和感を感じて当然と言えるでしょう。


さて、ではどう考えればいいのでしょう。

言われる事例で言うと、100円が今の価格なら、そこでは売り買いバランスがとれている状態と言えます。
しかし、そこで、100円で買いたいという人が100円で売りたい人を上回ってきたらどうなるでしょう。
もっと言えば、100円で売買が続いていて、100円で売りたい人がいなくなった、とすると、もう100円の売買は成立しなくなります。
何故なら、100円では買い手しか存在せず、売り手はいないのですから、100円の売買はもう無いのです。
では、どうなるのか、というと、101円では売り手はいるわけですから、買い手がこの株をどうしても欲しければ、本当は100円で買いたいけれど、101円でしか売ってくれないのだから、101円で買うしかありません。
逆に、買い手が101円では買いたくない、というのなら、売り手が101円、買い手が100円の指値を出して、「にらみ合い」が続くことになります。
しかし、一部の買い手、売り手は、「価格はどうでもいいから買いたい、売りたい」と思っているでしょう。
そうなると「成行」という手段で、「指値をたたく、指値にぶつける」ということで売買が成立します。
その場合も、1対1ですが、指値に対して、成行が拾う、という売買になります。

ここで、相場とは、「この価格なら売ってもよい、買ってもよいという指値と、いくらでもいいから売りたい、買いたいという成行」の両方によって成立している、ということがわかります。

この概念は結構重要です。

さらに時間が経過して、101円の売りの指値がこうした成行によって全部買われてしまえば、もう101円の売りも残っていません。
そうなると、どうしても買いたければ、今度は102円で買わざるを得なくなります。
101円では売り手がいないからです。

つまり、価格というのは、そもそもどういうことかというと、

どの価格であれば売り買いがバランスするのかという均衡点である

ということが言えるのです。

売り買いのバランスがする価格を探っているのが相場である

という言い方もできるでしょう。

暴落というのは、「その価格であれば買ってもよいという買い手の価格が、何が何でも売りたいという売り手との売り買いがバランスした均衡点がたまたま前日より非常に安かった状態である」ということになります。



ではなぜ、その売り買いバランスする均衡点である価格が動くのか、という疑問は、その株やモノに対する価値観の変化による、ということになります。

一番基本となるのは、ファンダメンタルであり、単純な事例では、「その会社が倒産した」となれば、その会社の「基本的価値」はゼロなのですから、もうその会社の株を買いたいという買い手はいなくなるわけです。
そうなると、「価格はどうでもいいからとにかく売りたい」という売り手しかいないのですから、株価は限りなくゼロになります。

何故株価が動くのか、といえば、ファンダメンタルが日々動いているから、ということになります。

じゃあ、普通の株はいくらで買いたいのか、売りたいのか、となると、日々その会社を取り巻く環境が変化していることに対応しますます。
円高になれば、利益が縮小すると見た投資家は、輸出企業の株を今の高値で売っておこう、と考えるかもしれませんし、そうなると、日々ミクロ・マクロの相場環境によって、企業の株価は、ファンダメンタルの変化を受けた思惑で上下することになるのです。



とてもいい質問だったと思います。

この需給の最前線を深く理解することは、そもそも「相場とは何か」を理解することにつながり、引いては、「相場で勝つということはこうした需給を制することにあるのだ」と理解することになるからです。

ここから、より深く、需給について考えてみてください。


こういう需給の本質的なことをあまり考えないで相場をやっている人が多いと思いますが、「何故価格は動くのか」を本気で考えて、自分の中で落とし込んでいくことは大切なことだと思います。

ちなみに、ここで説明したことは全て「需要・供給曲線」という経済学の基礎の解説で説明ができるものです。

ここを一度読んでみてください。


需要・供給曲線



前に、テレビで、「円天」という大きな事件をやっていました。
おばちゃんらが、「みんなタダで買い物ができるんだ!!」と競って買い物をしている姿がとても印象的でした。
この人たち狂っているな、と冷静に見ればわかるのですが、当事者は全然見えていない。

というより、狂っていると自覚があれば、そもそも円天などやっていない。

何故、「円天」は起きたのか。
最初は、ちょっとだけ投資してみる。儲かる。儲かるじゃないか。と徐々に大胆になる。気がつけば、全財産ぶち込んでいる。というスパイラルです。
バブル相場もまるで、この「円天」と同じ仕組みに人を陥れます。





最後に、あちこちで引用されているので、何が大本かわからないものですが、需給に関して面白い書き込みがありましたので、引用しておきます。


761 名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/15(土) 13:31:53 ID:fya+u6uo

むかし昔、ある男がある村に現れ、村人たちに言いました。
「猿を一匹1000円で売って欲しい」と。
サルは村では珍しくもなく、そこら中にいたので、村人たちはさっそく森へ捕まえに行きました。
村人たちが捕まえた何千匹ものサルを男は一匹当たり1000円で購入し、そのうちサルの数が少なくなってきたので、村人たちは捕まえに行かなくなりました。
そこで男はサルの値段を一匹当たり2000円にすると発表しました。
この新しい発表により村人たちはまたサルを捕まえに行きました。

しばらくするとサルの数がさらに減ってきたので、村人は捕獲をやめました。
すると男の申し出は2500円へと吊りあがりました。
しかしサルの数はかなり減ってきているので、捕まえるどころか見つけるのさえ難しくなっていました。
とうとう男は値段を5000円にまで吊り上げました。
しかしながら、男はビジネスのために町へ出向かなくてはいけなくなったので、
彼のアシスタントが代わりにサルを買いつけることになりました。

男が留守の間に、このアシスタントは村人たちにこう言いました。
「今まで彼が集めてきたこの多くのサルを、あなたたちにこっそり3500円で売りますから、
明日彼が戻ったら、それらを5000円で売るといいでしょう」
村人たちはそれぞれお金を出し合って、そのすべてのサルを一匹3500円で買いました。
しかしその後、村人たちは男もアシスタントも二度と見ることはなく、ただサルだけはそこらじゅうにあふれていました。







>記事とは関係のないことなのですが、移動平均線のことでどうしてもお聞きしたいことがありまして、コメントさせていただきました。
私はトレードの際に5分と1分の足を見ながらトレードをします。その際に、
5分足の9、25、75本
1分足の45、125、 375本
といったように、一分足のチャートには5分足の
移動平均線9.25.75を表示するようにしています。

しかし時たま、5分足チャートの25本線にはタッチ
しているのに 1分足のチャートの125本線にはタッチしていないといった現象がおきます。

このズレを無くしたいのですが、可能なことでしょうか?
ネットにも中々答えが落ちていなくあらなみ様なら知っているかもしれないと思い質問させていただきました。

ご教授よろしくお願い申し上げます。



話は変わって、テクニカル分析について質問をいただきました。
得意分野ですので、大歓迎です。

上位時間軸の移動平均を参考にしたい、ということですが、まず、FXであれば、メタトレーダーでそのようなインディケーターがあるので、簡単に解決します。
つまり、上位時間軸の移動平均を下位時間軸に描くというものです。
ただ、ご質問の方は恐らく株を売買されておられるようなので、そうなると若干工夫が必要です。

まず、単純に時間の倍数を掛けるとずれが起こります。
何故なら、移動平均は基本的にその終値で計算しているからで、事例にある1分であれば、1分チャートができるそれぞれ5本の平均値で計算しているのに対して、5分チャートはその終値の1つだけで計算しているからです。

証券会社のツールでこれを解決するには、次の2つの方法が考えられます。

①単純移動平均(SMA)を使って、パラメーターを短縮する
つまり、通常は、単純移動平均を使っているので、5分と同じ倍数を使えば1分では遅れることになるので、事例で5分の9本に対しては、45本ではなく、40本とか若干短くして対処する。
これによって、遅れをなくす。

②指数平滑移動平均(EMA)を使う
これは、単純移動平均ではなく、指数平滑平均といって、元々手作業で平均値を取っている時に「簡便法」として使われていたものなんです。
単純移動平均と比較して描画するとわかりますが、同じパラメーターでも、先行して動くことがわかっています。
この先行性を利用して、45本でEMAを使うという方法です。
これも、実際に描画してみて、微調整すればいいと思います。

メタトレーダーを使う方法は完璧ですが、株では使えませんので、全て「代替法」となりますが、近いところまで近づけることはできるのではないかと思います。

なお、クリック証券、松井証券、マネックス証券などで、無料で使えるシンプレックス系のツールで確認しましたが、全てEMAを使えますので、一度お試しされてみればいかがでしょう。


最後に一点だけ申し上げると、あまり「厳密なところに」こだわる必要はないのかもしれません。
移動平均というツールが、そもそも「大体」「概ね」を売りにしているという本質から考えると、そもそもが「何が最適なのか」というのは、その環境環境に応じて変化するものなのです。

おそらく、この方は、5分チャートにおける移動平均をトリガーとして使いたいが、より早く動く1分チャートを普段は見ている、ということから質問が来ていると思います。
確かに、トリガーとして使うには、厳密さが必要かもしれませんが、遅行や先行することによって、いい面が出ることもあれば、悪い面が出ることもあります。
あまり厳密に適用することによって、今出ているトレンドの環境変化を柔軟に受け止めることができなくなるのではないか、とちょと老婆心だけ(笑)





>建玉操作について

難しい話で、コメントの回答という程度では済みませんね。

またどこかで特集として書くとして、私が実践していることだけ簡単に申し上げると、私そもそもは、かなり短期のトレードが中心ですから、建玉操作ということを意識することは少なく、基本は一括売買です。

ただ、建玉操作という範囲ではないのかもしれませんが、最も意識していることは、

いざ鎌倉

なんです。

これは何かというと、相場には、濃淡があります。

ここは、勝負しないと仕方ないだろう

という局面と、

どうでもいいけど、とりあえずやっておくか

という局面が存在するのです。

これは、それぞれの相場の見方や考え方によって違ってきますが、この

取るべき時に勝負できるか

ということができるかどうか、によって、トータルで残せる金額にものすごい差ができるということは、自分のトレード結果を見てもわかることです。

普段はちょろちょろトレードしていても、ここぞという場面で勝負する、というメリハリと濃淡が裁量トレードの裁量たる所以でもある、とまで思っています。

これは、用心棒の生き方でもあります。
普通の仕事の違って、日々コツコツというのではなく、用心棒は、日々商人の家の奥で飲んだくれててもいいわけですが、いざ「先生、おねげいします!!」となった瞬間に、刀を持って飛び出していく、というトレードが理想だと思っているのです。


ただ、これを書くと、次のような質問が出てきます。

「自分はそもそも数多くを撃ってどこかで当たるというトレードをしている。だからそんなポイントはわからない。」

「結局、当たるところに絞るということか。当てものか。」

というものです。

これは、ファンダメンタルを書いた時にも似たようなコメントがちらほらありました。

ファンダメンタル = 当てもの

ということでもあるのでしょう。


では、逆に質問しますが、

「数を撃つといっても、それは適当なんですか?いい加減に適当に売買するってことですか?」

なんらかの根拠があって、たとえば、チャートだとか、があってのことではないでしょうか。

アベノミクス相場の熱狂相場で、何もかも急騰して、阿波踊りの真っ最中に、上手く行ったからといって、

数撃ちゃ当たる

が自分のやり方だ、と豪語していた人がいましたが、それはそういう環境が許しただけのものであって、ずっとそういう適当にやるような「やり方」は通用しません。

それと、1000本ノックは、あくまでも練習メニューであって、本番メニューではありません。

混ぜたら危険です。危険極まりないです。

壁打ちとウインブルドン公式戦を混ぜこぜにするテニスプレイヤーはいないでしょうし、ノック練習と甲子園本番を同じにする球児もいないのと同じです。

これは、次に書く総合力の補足ともつながります。




>総合力

若干誤解がある部分もありますので、補足します。
まず、「総合力がなければダメだ」という意味でもない、と思っています。
つまり、テクニカル、ファンダメンタル、全てに精通しないと、相場は取れないのだ、という意味でもない、といことです。

ファンダメンタルを知らないでも、テクニカルで稼いている人もいますし、一方で、ファンダメンタル中心で、チャートなど見ないというジム・ロジャーズのような人もいます。

一芸に秀でる

という言葉どおり、あれもこれも、で全部ダメ、ということでもあるので、ここらは難しいと思います。


ただ、

①リスク管理ができない人

②自己規律が守れない人

で長く相場で生き残っている人はただの一人もいません。
ですから、ここは必修科目ということになります。
選択科目としては、ファンダやテクニカルということになるんじゃないかと思います。

選択科目ばかりを気にして、必修科目をおろそかにするから、いつまでたっても日の目を見ないのだ、という人も大勢おられることはわかっています。

相場を初めて何年も経過しているというのでしたら、もしかしたら、もう選択科目の知識は十分以上にあるのかもしれません。
何が足りないのか、というと、軽視している必修科目ができていない、ということではないのか、と視点をずらせば、みるみるうちに相場で利益が残ってきた、ということがあるのかもしれません。

①数か月とかある期間は利益になっても、結局年間トータルでは吐き出して終わることが多い

②儲けてもすぐに吐き出す、損したらムキになって死ぬ、こういうことを繰り返している


という人は結構多いものです。
そういう人は、「やり方」「チャートの見方」が問題なのではなく、必修科目が問題なのだ、ということが恐らくわかってはおられないのでしょう。


逆に言いましょう。

儲けを残せる人がプロである

損しても小さくコントロールできる人がプロである



ここをよく勘違いされていて、「プロはガンガン相場を当てて儲けているのだ」と思われがちです。
しかし、実際の現場では、悲惨なほどに、損切りは続いているし、一見すると、損しているのか、儲かっているのか、わからないぐらいの売買ばかりが続いているのが実情です。

ただ、

儲かった利益を残せる、損しても大したことがない

ということができるかできないか、だけなんです。

だから、やり方だけを真似しても、リスク管理と自己規律ができていないから、トータルとして儲からない、利益が残せない、ということになってしまうのです。

ここが全然わかっていない、といつも思います。

でも、やっぱり「やり方」だけを真似しようとしするのですよね。実際問題見ていると(笑)

自己規律とリスク管理を真似しようとする人などほとんどいない、のが実情でしょうかね。そもそも、そんな地味な必修科目には興味がない。



高校時代の友人に年に1回5月の連休に合って同窓会をしているのですが、今年こういうことを言われました。

「今だから言うけど、あらなみが、そういう仕事をしていると昔聞いた時に、本当に失礼な話だけど、あと何年かすれば大損してやめることになるだろう、とみんなで話をしていたんだ。でも、もうあれから10年近く経つけど、まだその仕事が続いているという。俺らはそれに本当に驚いているんだ。その続いていることが大したものだと思うんだ。」


相場で儲けた、といっても、単に「環境がよかっただけの一時的なもの」であって、継続的なものにはなりえない、のが普通です。

また、ほとんどの人は、自分で思っている以上に、リスク管理ができていないし、自己規律をストイックに守り続けることもできません。

ちょっと儲かったら、「実力がついた」と勘違いして、バカをやり始めます。

損したら、初期消火すればちょっとで終わるところを「大火事」にしてしまうのです。

結局、トータルではいつも利益を残せない。

一時的には利益になっても、年間を通じたらいつも損失、となるのです。

もうその人は相場師ではなく、ただの阿呆です。

なので、私の友人が言っていることは、基本的に正解なんですよね。



昨年、3月までの上げ相場に乗って、結構儲けた、という友人がいましたので、アドバイスとして、「ここで全部売って、今年は何もしなければ、今年の儲けはもう確定ですね。」と言いました。
しかし、売買を続けて、結果は残念なことに終わりました。
儲けたことによって、気持ちが大きくなり、結果として自己規律が崩壊したのです。
今年はどうなるのでしょう。
まだ今年は終わっていませんが、ここでやめれば利益は残るのでしょう。




ちょっと余談なども交えて回答しました。


他に、ブートキャンプのことの続きをリクエストされていますが、もう少しお待ちください。


人気ブログランキングへ

総合力と総花的

2013/10/22 Tue

前に総合力という話題を出した時に、特に説明もしなかったことに加えて、その後からファンダメンタルの話題に触れたりしたものですから、私の思う総合力と違った意味でとらえられている方がいることがわかりました。
さらに西原さんを紹介したものだから、なおさら混乱させてしまったのかもしれません。

ある投資家の方と話をしていて、相場の勉強ということについて、

「マクロの勉強もしなくてはいけません。ミクロの企業業績にについてもまだ知らないことが多いのでこれも勉強しないと。それから、チャート分析も大切ですね。海外の状況、NYや為替の動向など、モーサテを見て、本を読んで、勉強しないといけないことでいっぱいです。」

というので、そんな何もかも手を出してどう落とし前つけるつもりなんだろう、と心配になってきました。

どうやら、

あれもこれも手を出して、いろんな情報を総合して相場を考えることを総合力と理解されてしまったようです。

これはまずいことをした、と思いました。

どうやら、総合力を「投資戦略」のことと考え、いろんな情報を総合して相場をやること、と理解されたようです。

確かに「やり方」しか頭になければ、そうなるのが普通だということに気がつきませんでした。

まっ、まずい。

ということで、そう考えていない人はいいのですが、私の真意はそこにはありませんから、打ち消しということで記事を書きます。


まず、総合力の解釈についてですが、これは、そもそも私の言葉ではありませんが、私の解釈は簡単です。

総合力 = 投資戦略 × 投資心理 × リスク管理

です。

つまり、その真意は、

投資戦略も大切だが、投資心理も重要、リスク管理をおろそかにすれば破たんする

という意味で、一般の人が考えているように「投資戦略ありき」ではない。
投資心理が90%という意見にも組しない。
リスク管理さえできればよいという過激な意見にも組しない。

ということです。
それぞれ3要素がバランスよく掛け算されて初めて利益にが出せる、という意味です。
足し算にせずに掛け算にしたのは、どれかがゼロなら成果も出ない、という意味です。

一般に考えられているよりは、投資心理、リスク管理は重要度は高いと思います。

みんなの得意技である

コツコツドカン!!

はかなりの部分が投資心理の問題です。

また、みんなの必殺技である

ぶち切れ、血だらけナイフ100連発!!

など、完全にマインドの崩壊が原因です。

普通に考えられるよりも、マインドやリスク管理は、最終損益に非常に大きな影響をもたらします。

相場からのちょっかいに耐えきれるだけの精神力

ブレないリスク管理力

があってこそ、トータルで勝てる投資家となることができると思うのです。


ということで、投資戦略のみを捉えて「テクニカル+ファンダ+各種情報」を使いこなして総合的に判断すること、という意味では使っていないということです。

それは、総花的と言います。
当然いい意味ではありません。



ちなみに、私は、投資戦略は、シンプルでかつ、一芸に秀でる、方がよい、と考えていますから、

総花的な 何でも屋、ファミレス風、大食堂

ではなく、

専門店ブティック、京懐石料理専門、フレンチ専門

を良しとしています。

どう考えても、後者の方が上手い料理を出してくれそうだとは思いませんか。


コメントを書いていだたいているプロの方も大部分はそうでしょう。

コメントからわかることですが、あれもやるし、これもやる、というような人はほとんどいません。

私は分割屋です、と言われていた投資家さん、素晴らしい。
専門を持って、その道を究めることこそ近道だとつくづく思います。
一芸に秀でた職人さん、という感じで、いかにも稼いでいそう、って感じです。

一流の外科医というのはありますが、一流の何でも医者ってのは聞いたことがありません。

一流であればあるほど、専門性は深くなるものでしょう。


専門性が深くなりすぎて、外科医が内科医を批判する、ってのはどうかとは思いますが。これは余談(笑)



それなのに、初心者の方ほど、

あれもやる、これもやる、それもやる 、みんなやる

という人が多いと感じます。

そうじゃなく、中央突破したらどうでしょう、と言うのですが、どうやら、

知っている知識を全部使いたい

ようなのです。

それだったら、

闇鍋じゃねえかよ!!

と思うのですが、本人は至って本気です。

てっちりと、すき焼きとボルシチとカレー混ぜたらまずいだろうが、おらおらおら!!

ということが、いざ相場のこととなると、なかなかわかりづらいのでしょう。

あれもこれもやっちゃダメです。

それは、総合力ではなく、総花的と言います。




もう一点は、上手い人の真似をすること、上手い人のコピーをすること、これが相場で勝つ近道である、という理論から、とにかく、ダボハゼ的に真似をしようとする人もものすごく多いです。

確かに、一理ある。

が、しかし、

バックボーンが違いすぎるんですね、残念ながら。

片や10年選手。片や半年。では、目利き、土地勘、違い過ぎる。

いきなり見習い料理人が、フレンチのフルコースをやろうとして爆死する。

上手い人の真似をしたい、という気持ちはわかりますが、バイステップということもある、という話です。

それより、オムライスを上手に丸めるとか、練習しませんか。


登山初めて、いきなりマッターホルンかよ、ってことです。

それより、まずは高尾山、生駒山でしょ、って話じゃないでしょうか。

難しいことを難しくやろうとして、結局できなくて損失を続ける。

これも見ていてものすごく多いです。

結局、上手く行かなくて挫折してしまうことがとても多いのです。

気の毒になってきます。


プロゴルファーが使っているからって、同じドライバー使ってもダメですし、プロと同じコースの攻め方をしたら失敗します。
自分の体力や技量に応じた攻略というものが必要なんです。



昔、テニスのビヨルン・ボルグにあこがれて、ドネーのラケットを買って、65ポンドでガットを張っていたアホが私です(笑)

ボルグのラケットの真似したら、あのトップスピンが俺のモノに・・・て、ならないならない(笑)

おめぇとボルグとじゃあ、体力も技量も違いすぎるだろうが、アホンダラ!!

って感じでしたねえ。若気の至り、青春の一ページでした(笑)



西原さん、紹介しましたが、正直難しいです。あの目利きは普通じゃ無理。申し訳ない。
情報教えてもらうだけなら、杖にはなるけど、真似をするのは難しい。



分割の事例で言えば・・・
林先生の本で「商品相場の技術」に掲載されているプロの建玉の推移。
あれを真似することはよほどの分割技量があってのことです。
それこそ10年選手以上の技量です。
それより、まず最初は、「二分割一括手仕舞い」「均等分割」からスタートすればできるようになるんじゃないか。
そういうことです。



あっ、ちなみに、私、隠していたわけじゃありませんが、5分割ぐらい普通にやっています(笑)
だって、どこで利食いすればいいのか、わからないから(笑)


とりあえずマクロもいらない、ミクロも不要。
テクニカルの各種知識も不要。

まずは、わかるところから、見えるところから一歩ずつやってみればどうでしょう。


人気ブログランキングへ
訪問者カウンター
プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人


あらなみの相場技術研究所別館

カレンダー
11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
相場本検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

相場格言
amazon

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR