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こんにちは

2012/11/22 Thu

ヤフーブログから引越ししました。
しばらくお休みしていましたが、こちらでボチボチと記事を書くことにします。

ヤフーブログは、少々使い勝手に難があったので、自由なこちらをしばらく使ってみようと思います。

まだ、ブログタイトルをどうするか、だとか、テンプレートを何にするのか、だとかしばらくは試行錯誤になると思います。
心機一転して、色々とあーだこーだやるのは、結構楽しいものです。


さて、ここ最近、株関連のブログの動向を見ていると、とても元気がない、ということがわかります。
というより、ブログの閉鎖があいついでいたり、もうダメになった、というような記事が掲載されていたり、と最近の相場動向を反映しているのだろう、という感じです。

2012-09-145.jpg

この2008年のリーマンショック以降、日本株はずっと低迷していますので、この4年間というもの、大きな上昇トレンドに乗れただけというネットバブル時のようなカリスマラッキーボーイは出現できなかったわけですから、この元気がないというもの当然なのかもしれません。

ずっとその間、株のデイトレを続けていた私から見ても、マーケットは大きく変貌しています。

どう変わったのか、というと、リーマンショック以前というのは、相場は難しい、とは言っても、かなり「ヘタッピーな投資家」が大勢存在していました。
これは、個人という意味だけではないく、大手のヘッジファンドなどにおいても、ヘタッピーな売買をへっちゃらでやってきていたわけです。
なので、そのヘタッピーに向かえば、比較的楽に取れるチャンスが見つかった時代であった、と言えるでしょう。

ところが、リーマンショック以降、氷河期に入って、そういうヘタッピーな投資家はほとんど淘汰されてしまいました。
残っているのは、同じヘッジファンドでも腕利き投資家、個人でもセミプロのような人達、そういう投資家だけが残った、という感じなのです。

その結果、腕のある投資家同士が、さらに喰い合いする、というようなマーケットに変貌してしまいました。

少ないチャンスにどっと大勢が押し寄せるものですから、そういうチャンスすらどんどんなくなってきます。

これは厳しい戦いです。

これまでは、トムソンガゼルとかシマウマを狙っていたらよかったものが、サバンナからそういう弱者が消えてしまったので、ライオンとチーター、ハイエナがそれぞれを狙ってお互いを攻撃する、というような厳しいマーケットに変貌しました。

弱者である草食動物が消えたことで、サバンナの強者であった肉食動物も減少の一途を辿っている、というのが、今の株式市場なのかもしれません。

しかし、この厳しい4年間という時期であったからこそ、ここを生き抜いてこれたということは、逆に言えば、ゴキブリのような生命力を持っている、とも言えるのかもしれません。


さて、逆に、次に株が楽になる時期がいつか来るのでしょうか。
それは、バブル的な大きな上昇トレンドが出るかどうか、にかかっていることでしょう。
大きな上昇トレンドさえ出れば、どこからともなく、大勢の新人投資家が出現し、ヘタッピー機関投資家、が戻ってきます。
これは、砂漠に雨が降るようなもので、砂漠での年に1回雨季で雨が降れば、一気に草木が育ち、それを目当てに多くの草食動物たちも帰ってきます。
そして、ちょっとした池には魚さえもどこからともなく出てきて泳いでいるのです。
この大自然の驚異と同じく、上昇トレンドの驚異は、再び肥沃な大地を復活させてくれることでしょう。
そうなれば、この乾いた大地で何とか生き残っているライオンにも楽な季節がやってくるのかもしれません。

と書きつつ、気がつけばリーマンからもう4年。そんな日がいつの日か来るのかどうか・・・(笑)



さて、株関連ブログの低迷をよそにして、それに比べると、FX関連のブログがやはり元気です。
敷居も株に比べれば低いですし・・

株というのは、ちょっとまとまった資金が必要ですし、時間は日中に限られているので、デイトレしようにも、時間的に無理、という方がほとんどでしょう。

そういう意味でも、FXは、仕事が終わって、家に帰ってからが、本番タイムですし、そこで思いっきりデイトレ、ということができる、ということもあって、①資金的敷居、②時間が取れる、という二重の意味で、FXに人気が移るのも当然といえば当然なんだろうな、と私も感じています。

私は、株中心でFXちょろちょろ、ですから、では「何故株なのか」と問われると、どう答えるのだろうか、と考えてみると、

「私がデイトレを始めた時は、FXが無かったから」(笑)
という感じでしょうかね。

たまたま、最初に入ったものを続けてしまう、ということが、普通にあることだと思います。
そうやって、年月を経れば、だんだんとそのマーケットの細かい仕組みにも精通し、マーケットの細部まで理解しだすと、なかなか知らない他のマーケットに慣れる、ということが難しくなるのですね。

これは、時間が経過しないと、わからないような色んな「目利き」ができるようになってくる、とも言い換えることができると思います。

よく、「なかなかチャンスというものが見えてこない」というような話を聞きますが、そのマーケットで始めて1~2年では、やはり見えないことだらけなのではないかと思うのです。

例えば、引越ししたとして、最初はその地域に違和感を感じていても、だんだんと地元に慣れてきて、ここのスーパーは安い、だとか、あの商店街の乾物屋は良い物を置いている、だとか、だんだんとわかってくるものです。

そういったことが、FXや株式、先物、などにも言えるのではないか、と私は常々感じています。

石の上にも3年、と言いますが、せめて3年ぐらいは、そのマーケットで真剣にやらないと、何かが見えるようにはならないのではないのか、と思います。

ましてや、先程書いたように、株式マーケットは、リーマン以前に比べて、格段に難しくなっています。
今、自分が始めたと仮定すると、3年間生き残れる自信はありません。それほど昔と比べて厳しいと思います。


これは昔からですが、デイトレを始めて半年、1年という人が、結果を焦って、無理をして、その結果として大きな損を出して去っていくことが多いですが、

焦らない、焦らない

結構時間がかかるもの、と理解しておけば、心も楽になるのでは、そう私は思います。

まずは、私もブログ再起動でとりあえずリハビリ期間中です(笑)



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一発屋

2013/03/15 Fri

一発屋芸人、という人たちは、彗星のようにテレビに出まくって、そして、気がついたら消えています。
楽しんご、ひげ男爵、小島よしお、エドはるみ、波多陽区、レイザーラモンHG、と挙げればきりがありません。

今の候補としては、スギちゃんが旬でしょうか。

逆に、一発じゃない、常に常連として地位を確立した芸人さんという方が数はずっと少ないのが現実でしょう。

確かに、一芸がヒットして露出はできたのですが、本来のお笑い芸人としての能力や実力が伴わない芸人さんは、たまたま当たったギャグ1つがあきられれば、ポイとマスコミから捨てられるのです。

一発屋歌手というのもまた大勢いて、代表が、飛んで飛んでの円広志でしょう。
たまたま当たった1曲、しかし続けてヒット曲を出せないままに消えていく一発屋歌手。

マスコミというのも恐ろしいところだとつくづく思いますが、あれだけ持ち上げていたのが、あっという間に見向きもしなくなります。
その後みなさんはどうされておられるのでしょう。

ただ、まったく売れないでそのまま静かに消えていく他の芸人さんに比べれば、まだ一発があっただけでもマシということなのでしょうか。


さて、この一発屋、というのは、実は、トレーダーの世界にも数多く存在します。
というより、数においては、そこで何年も生き残っている人よりも多いでしょう。

初心者の方は、次のように思っていることでしょう。

儲けられるようになったら、勝ち組に入ったら、それで一生安泰だ

その考え方は、残念ならが間違っています。
勝ち組に入る、ということを目標にされているので、まずは勝てるようにならないとダメなのはもちろんですが、勝てるようになったとしても、その理由が「一発芸」では次が続かないのです。

そもそも初心者的考え方は、

勝てるやり方がわかれば、相場で勝ち組になれる

というものですので、その理解からすると、ここで書いている「一発芸」というものが何を意味しているのかがわからないとは思いますが、残念なことに、勝てるやり方がわかっても、その「勝てるやり方」というもののほとんどは、賞味期限があり、期限を過ぎると腐ってしまって、おなかをこわします(笑)

勝てるようになってからも関門が数多く立ちはだかっているのは、芸能界だけではありません。

自分がたまたま見つけた「何らかのやり方」がたまたま当たれば、一気に儲かるようになることがあります。
儲かる状態がしばらく続けば、その一発芸をもって、プロになる人も出てきます。

特に今のような上げ相場には、彗星のシャアのようなカリスマトレーダーがそろそろ出てくるころだと思います。

これで、俺もプロトレーダーだ、なんて思う瞬間でしょう。

(少なくとも「今」儲かっているのは、ほとんどの投資家でしょう。損している人を探すのが難しいぐらいです。今を基準にすれば、全員がプロになってしまいます(笑))

しかし、早ければ数週間、遅くとも半年、1年後には、気がついたらその「やり方」では儲からないようになってきます。
本人は、その一発芸がたまたま当たったことが、実力だ、と思っているので、何故そうなったかわからないままに、相場から消えていくことになります。

一発屋トレーダー

何と悲しいフレーズでしょう。

その多くの人は、「激流にいかだを置いただけ」の人たちなんです。

激流が儲けさせてくれた、という事実を置いておいて、「俺はいかだの名人だ」と思うものですから、河口近くの流れの無いところでも、激流のつもりでやって溺れ死にます。

たしかに、激流にいかだを置けた、といことだけでもも大したものではあります。
泣かず飛ばずのほとんどの投資家よりは、一花咲かせた、という意味においては、優れた投資家であったのかもしれません。

しかし、それでは、一発屋なんです。
つくづくトレードとは難しいものだと思います。

多くの人が、具体的やり方、つまりは、いかだの操作方法を懸命に勉強し、漕ぎ方、手首の返し方、などコツをつかめば儲かるようになる、と思っています。

しかし、肝心なのは、今が激流かどうか、ということなんです。

とにかく、ほとんどの人はそんなことより、

具体的やり方

にしか興味を示しません。
面白いものです。


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ちんじゃらトレード

2013/04/20 Sat

■愚痴コーナー

スーパーで買うUSビーフというのは、味がなくて固い、という印象で、お世辞にもおいしいとは言えないものが多いです。
また、オージービーフに至っては、味がなく固い、ということでゴム草履を食べているような印象すらあります。
やっぱり国産がいいのか、というと、やはりスーパーの肉はイマイチ。
といって、イカリやデパートで買った高級肉は、油べとべと肉で、そのべとべとがおいしいらしいのですが、それなら、無料で置いてある牛脂でも食っとけよ、って感じで、個人的にはあまり好きにはなれません。

そういう中で、「コストコ」にあるUSビーフのロースは、赤身でありながら、ロース味がしっかり出ていて、かつ、やわらかくて、かなり旨いのです。
価格もリーズナブルで、コストコを知っている方なら、コストコのUSビーフの旨さもご存じの方が多いことでしょう。
コストコで、プルコギ味のついたUSビーフは過激に安い一方で、結構旨みがある、など、「これが本来のUSビーフの実力なのか」と思える感じです。

では、何故普通のスーパーでは、まずいUSビーフしか置いていないのか、流通ルートの関係なのでしょうから、よくはわかりません。
間違いなくスカをつかまされていることだけ確かです。

輸入肉は安いがまずい、というのが定番かもしれませんが、それは、スカだから。
そう考えると、今の高い関税であっても安い輸入肉は、本来もっと安いわけですから、もし、関税が下がって「うまくて超安いUSビーフ」になったら、高くてまずい、ベトベトでしか勝負できない国産牛は、どうなるのでしょう。




■ちんじゃらトレード

> あらなみさんこんにちは
> ブレイクエントリーで損切連続の毎日です。精神的にとんでもなくキツイです。どれだけ知識をつけたとしても実践できなければ意味がないことはブログやコメントを読んでわかっていたつもりですが・・・以前は損切額や利確額なんかは計算せずにトレードしていましたので、損はしていましたが精神的なプレッシャーも少なくてすみました。設定してからは、利確前に失速して損切の連続です。あらなみさんのブートキャンプのお話とダブります。



私は、ブレイクというのは、トレードの基本中の基本だと思っています。
ですので、シンプルなブレイクを繰り返す、ということは、どこかの時期にやっておくべきステップの1つである、と思っています。

何故、武骨なブレイクを実践してみる必要があるのか、というと、そもそも、記事を読んだり、人から話を聞く、そして、知る、ということは確かに大切なのですが、そうして「知った」ことと、実際にやることとは、違いますよね。

ブレイク、というものがどういうものなのか、これは、実際にブレイクを数百回、千本とやった人とは、トレードの理解の深さが異なってくるのです。

ブレイクをやることによって、 ①トレンドの理解、②トレード心理の克服、③勝率と損益比率の相関、など、トレードを続けるにあたっての最重要項目を自然と理解できるようになる、ということだと私は考えています。

そんなこと、やらなくても、チャートを見ればわかる、とか、頭で考えてわかったつもりの人がほとんどだと思いますが、プレーンなブレイク1000本ノックをやった人は、その後が違ってきます。

ブレイク・ノックを経験した人としていない人・・・海兵隊に入って実際に訓練を受けた人とテレビで訓練風景を見た人、の違い、という感じでしょうかね。

病気の苦しみ、と似たところがあります。
人の病というのは、やはり「他人事」なんです。
実際に、自分が病気になったら、まるで違います。


いくら話を聞いていても、実体験するのとは、まったく違うのです。
ディズニーを体験すること、テレビで見ること、やはり違います。

知っていること、出来ること、それは違う。

というのは、

知行合一

ということで、王陽明が唱えた陽明学の基本でもあります。



さて、損切りというのは、確かに苦しい体験ですが、そういう苦しみというのも、やはり慣れの世界というものが存在します。


そもそも、ブレイク売買など、パチンコの「ちんじゃら」と同じで、玉一発で必勝、なんていう期待はナンセンスそのものなわけです。

多くの玉を打って、そのうち何発かが上に入る、というだけのものです。

基本は、

玉は下に落ちるもの、落ちてなんぼの世界

なんですよね。

宝くじ、1枚買って、必勝祈願。外れたら大ショック、ってどんだけナンセンスなんだ、って世界です。

宝くじは、基本外れるもの、しかし、宝くじは買わないと当たらない。

そもそも、玉が全部上に入ってほしい、と期待するほうがおかしいんです。
そんな期待をするから、苦しくなる。

そもそも当たるなどという期待などするな!!

10発に1発ぐらい入ればめっけものだ、ぐらいに思っていれば、たまに入ればうれしい。

入らなかったとしても、それは、

当たり前だのクラッカー

なんです。

基本は、エントリーすれば損切りするもの、なんです。
エントリーして、儲かってほしい、と思うから苦しくなる。

そして、間違って当たったら、利益をしっかり取る、これをこころがけるだけです。

釣りをした。
エサをつけて待っている、またエサを取られた、またエサだけ食われた、の繰り返し。
何回もこれを繰り返していたら、たまに間違って魚が食いついた

間違って当たった

ということなんです。

そもそも、当たりなどしない

基本当たらない

のです。

当たったのは、間違いです。

そして、

エサ代がもったいないと思うのなら、釣りなどするな!!

となります。


こういう流れを繰り返して、最終的には、トータルでどうなるのか、気になるのはこれです。

エビを使って、メザシを釣っていたのでは割にあいません。
エビを使うなら、タイぐらいは狙いたいところなんです。

結局、損切りを繰り返しても、トータルでの期待値がプラスなのか、どうなのか、それが問題になるわけです。
また、低い勝率なのだから、トータルで勝つためには、どうしたって損益比率が問題になるのは、子供でもわかります。

こういう計算をしながら、トータルでは勝てる、という最後の自信がついてくれば、トレードもだんだんと楽になるでしょう。

こうして、自分のトレードセンスが「ちんじゃらトレード」に慣れてくれば、玉が下に落ちることは次第に気にならなくなるでしょう。

どこかでしっかり取れればそれでよい、ということですから、損切りが気にもならなくなれば、一皮むける、という感じでしょうね。

気になるのは、

間違って取れたトレードをしっかり取り切れたのか

ということだけになります。

外れなど、気にしても仕方がないので、気にしない。
単に切ればよい、だけのことです。

こういう「考え方」を自分に植え付けることが大切だと思います。

手法など、知っているだけで、考え方を理解していないと、使うことは決してできません。
そもそも、やり方などなんでもよい。
それよりも、それぞれのやり方についてのこうした考え方をしっかりと理解して使いこなすこと、の方が何倍も重要なんです。

手法ばかり探していても、一向に儲かるようにならないのは、 ①実践で練習してうまくなるという自覚がない、②考え方を理解していない、ということが理由です。


とは言え、こういう考え方をしっかり持ったとしても、損が気にならなくなるまでには・・・はい、時間薬でっしゃろ。それしかありまへんわなぁ(笑)


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才能

2013/05/12 Sun

トレードで勝つにあたって、才能は必要かどうか。

よく議論されることです。

私の意見を書くとすると、

才能は間違いなく必要です。

私の意見としては、意外と思われたかもしれませんが、これが現実だと経験から感じています。

しかし、ここで言う「才能」とは、「特別な才能」とは若干違います。

特別な才能を持っている人というのは、極稀にいますが、もう感覚的に相場が取れる人のことで、彼らはこんな理屈の世界ではなく、相場観で相場が取れるので、大した理論など知らなくても大丈夫な人たちです。
自分のやることが説明できないけれど、相場は上手い、という人たちがそういう人です。
野球で言うと、長嶋さんなどがそういう天性の人ということでしょう。
そこに理屈などなく、「しゅっ」とか「パパパパン」とかでしか説明できないのです。
そういう人は特別な才能を持っておられるうらやましい人でしょう。

さて、いわゆる私の言う「才能」とは、言い換えれば「個性」とか「経験」とかに近いものです。

私は、デイトレを始めたときに、人がやれていることができなくて、とても苦しんだ経験を持っています。
何故、人にはできて自分にはできないのだろうか、と本当に悩み苦しみました。
相場を初めてから、最大の苦しみといってもいいかもしれません。
当時はまだ「やり方さえわかれば自分でもそれができるはずだ」と思い込んでいたので、何故それができないのか、が理解できなかったのです。

しかし、今振り返れば、それがどうしてかわかります。

私には、そういうやり方の才能がなかった、のです。

才能がないから、できなかったのです。

では、ある特定のやり方ができなければ、相場で勝つことができないのか。

というと、そんなことはありません。

私は結局、できないことはあきらめて、自分なりに試行錯誤することになりますが、結局、1年間やっているうちに、当時、自分に見える個別株の値動きの習性によって何とかやっていけるようになりました。

これは、リーマン前までは、通用する値動きの特性でした。

ところが、それを他の人に教えても、なかなか呑み込めないところがありました。

逆に、「何故わからないのだろう」と当時は思いました。

人は「自分にできることは人にもできる」と思い込んでいるところがあります。

イチローが、自分ができるのだから人にもできるだろう、ということは無いとは思いますが、自分が普通の人間だったら、普通は自分ができれば、人もできる、人ができれば自分もできる、そう思っているものです。

ところが、トレードに関しては、とりわけ短期売買においては、それぞれの属性が大きく影響することがあって、それによって、出来る出来ないが大きく左右されるのです。

このいわゆる「才能」の部分について、はっきりと自覚できるようになったのは、最近のことです。

野川ブートキャンプ卒業時に、野川軍曹からは、「自分の相場を見つけてください。」というメッセージをもらいました。
当時、私はその意味がよくわかってはいませんでした。
マーケットの魔術師本にもこの「自分の相場」というフレーズが繰り返しあります。

自分の相場??

なんじゃそりゃ、ですよ。

当時は、キャンプを卒業したとは言え、「取れるやり方」なら誰でもが同じように取れるのではないのか、という理解程度でしたから、無理もありません。

しかし、今は、この「自分の相場を見つけてください。」という意味がはっきりとわかります。
そういう経験を積んだということなんです。

私には、私の「才能」があり、その才能は他の人には無いものです。
逆に、人の才能を望んでも、自分には無いのですから、その才能を活かしてトレードしているものを真似することなどできません。


人それぞれ、辛抱強さも違えば、反射神経も違います。
性格も違いますし、記憶力や経験年数も違います。

経験年数が違えば、熟練度が違い、そもそも 目利き が違います。
この目利きの違いは、ものすごく大きいものです。

ほとんど同じように思えるかもしれませんが、実はそれぞれの人というのは、全然違うのです。
その違いを無視して、同じことをやれ、と言われても、それは無理だ、というのが、私の経験から導き出された答えでした。

それは、昔野川さんから言われた「自分の相場を見つけてください。」ということをやっと最近になってはっきりと自覚できた、ということでもあったのです。


私には、システム屋さんのように、大量のデータを処理したり、プログラムを作ってガンガン検証をかけるといった能力がありません。
また、来る日も来る日も24時間体制でデータを検証し続けるだけの粘りもありません。
私は今でもシステム屋さんを本当に尊敬します。
何故そんなにデータ処理を頑張れるのか、そんな難しいプログラムをスラスラ書けるのか。などなど、本当にすごいです。

また、ポジションを持って、平然と大きなドローダウンを何日も耐える忍耐力もありません。
スイングトレードで、アベノミクスをガンガン取っている人も凄いと思います。
私にはできない芸当です。
私は、日中の動きをちょこちょこと、ネズミがチーズをかじるように取るだけです。
マグロの身の部分を豪快に食べるのではなく、骨についている中落ちをスプーンですくって取るスキャルが生業ですから、しがないものです。

また、分割屋さんのように、分割して買い下がる忍耐力もありません。(嫌になってすぐに投げてしまいます。)
ナンピンガンガン出来る人、尊敬します。
どんだけ太い神経なんだ、と思います。

もちろん、感覚的に売買して、センスで勝つなど、とんでもなくできません。
感覚的にやったら、100戦100敗でした。全部負けです。
自分がエントリーしたらそれを待っていたように相場は反転するのが常でした。
センスがある人が本当にうらやましい。
そういう才能があればなあ、とつくづく思います。

トレードセンス・・・ゼロぉぉぉぉーーー!!

とは私のことです。


自分が知っている範囲でも、他人にできても、自分にできないことなど、もう山のようにあります。
というのは正確ではありませんね。

ほとんどの人ができても自分には出来ないことだらけ、だったのです。

正に、ナイナイ尽くし、とは私のことだったのです。



■コメント

> あらなみさん、おはようございます。
>
> 先日から兼業に戻りました。
> やはり兼業だとトレードがやり難くなりますね。
> デイトレはFXでやってますが、ポジション数を落としてスイングもやりはじめ、スイングやるなら株でも同じと思い株でもスイングやってます。
>
> もともと合格率10%前後の会計資格を複数もっていることもあり、自分なりの銘柄選択基準はあるみたいです。
> あるみたいと書いたのは、ここ数年自分が以前に投資・トレードしていた銘柄が数倍~20倍になっているからです。
> 昨年トレードしていた銘柄だと、ガンホー・JIN・AMI・カイオム・3Dマトリックス・そーせいは軽く数倍になってます。
>
> なぜ目をつけていて実際にトレードしていたのにきっちりとれていないのかを当時の状況を振返って考えたところ、やはり生活費のプレッシャーが原因でした。
> 目の前の利益を優先することで、利益を取り逃がしていたんですね。
>
> 今回の記事で総合力という言葉がありましたが、これはトレード手法だけでなく、個人の環境・経験・知識・思考法も含めたトータルでの能力を指しているのではないかと思いました。
> 総合力にバラツキがあるから同じ銘柄・同じ手法でも結果にバラツキが出るんだと思います。
>
> 僕はあらなみさんのブログに出会ってトレードの概念が変わり、1000本ノックを通してトレードの練習をして専業になり、今は兼業に戻ったことで、トレード以外の自分の能力を利用することを考えるキッカケになりました。
>
> 自分が今まで経験してきたことや実戦で裏打ちされた知識をトレードに融合すれば、また違った景色が見えるんじゃないかと考えていたところに今回の総合力というキーワードを見て、ひょっとすると今自分が感じていることはこの総合力ということなのかな?と思いました。
>
> 今年に入ってなにか軸がフラフラしている感じはしますが、同じフラフラしている状況でも、自分で考え行動している今の方が、以前の手法にこだわってさまよっていた時よりもマシであると感じてます。
>
> とりあえず最近は結果も残ってきていますので、しばらくはこのスタンスでトレードに向き合っていこうと思います。


会計の専門知識があることは、個別株トレーダーにとっては、すごいエッジだと思います。
実は、私も会計の専門知識があります。
これは私の「個性であり能力」です。
私は使えるようになってきましたが、まだそれを使いこなすだけの要領を得てはおられないのだと思います。
しかし、これは強力な武器となり得ます。
短期売買においては、関係ない、と一般論では言われますが、それは全くの誤解である、と実践している私は思います。
ただ、この武器は使いこなしが難しくて、私もデイトレを始めてから使えるようになるまでに5年近くかかっています。

総合力のご理解は、書かれているとおりです。
エントリーだけが重要視され、それが「手法」「具体的やり方」といったことで、そこばかりが注目されますが、そこで差別化することより、他に目を向けた方が遠回りのように見えても、近道じゃないか、ということでもあるのですよね。

>自分が今まで経験してきたことや実戦で裏打ちされた知識

これこそが、今回話題にしている「才能」であり、個性なんです。

「エッジとは、相場に求めるだけではなく、自分の内にこそ眠っている」

私はこのことに気がついて、飛躍的に相場が見えるようになりました。

是非、ご自分の相場を見つけてください。

会計の専門知識など、余人には無いものなんです。
ほとんどの相場参加者は、楽譜が読めない楽器演奏者のようなものです。
ただ、結果である値動きに翻弄されているだけなんです。
そういうお力があるのに、為替にふらふらするなど、もったいない、と私は思いました。



> はじめまして、あらなみさん
> ブログの記事、いつも大変参考にさせてもらってます。
> この連休中に、「茨の道」を読ませてもらい、自分のトレードの分析をして見ました。
> ① 今年の1月
>   勝ち数5、負け数4
>   勝率55%、損益率3.3
> ② 2月
>   勝ち数11、負け数9
>   勝率55%、損益率2.6
> ③ 3月
>   勝ち数4、負け数9
>   勝率30%、損益率2.1
> ④ 4月
>   勝ち数29、負け数12
>   勝率70%、損益率0.8
> ⑤ 1月~4月
>   勝ち数49、負け数34
>   勝率59%、損益率1.3
> 当方はスイングトレードを実行しているつもりなのですが、3月に利食いを引っ張りすぎて損切りが多くなり、その反動で4月はチマチマした利食いになってしまいました。
> 今後も、あらなみさんのブログを参考にしつつ、トレード日誌の作成と、1000本ノックにより相場の上達に心がけたいと思っています。
> よろしくお願い致します。


ブログを参考にしていただきありがとうございます。
勝率もいいですし、損益率もとてもいいと思います。
今の環境が変化した時に、どう対処するかが今後の課題でしょうか。
頑張ってください。



> コメントの返信ありがとうございました。
>
> ソロスの言葉ありがたく頂戴いたします。
>
> 実は株を始めたとき位に相場技術研究所のブログを
> 一通り読ませていただいたのですが、この度改めて
> 読み直して見たところ、当時よりも上達のプロセスや茨の道などとても共感できる内容が多くて驚きました。
> これはあらなみさんの文章を曲がりなりにも理解できる
> レベルまで経験値を積んでこれているということなのではないかと考えております。
>
> 自己トレードの検証は相場の上達において最も
> 重要な勉強方法だとさえ思っております。
>
> 負けトレードを検証して
> 正しく負けれたのか?
> 改善すべき負けなのか?
> インのタイミングであったりアウトのタイミングであったり様々な要因の中で正しく負けることを心がけて日々取引を行っています。


ご理解が進んでなによりです。
私のブログは、実践で傷ついた人が読むと、その傷がどこから来ているのか、ということがリアルでわかる、というような構成になっている、と思います。
そして、「理屈ではやり方だと思っていても、やり方をいくら探しても上手くいかない、何か別の道があるのではないか」と思い始めた人が読むと、納得できるのじゃないか、と思うのです。

ですので、あまりトレード経験の無い人が読んでも、「何を念仏のような精神論を書いているのだ」「もっとやり方を書け。具体的なことがなにもない」と思われるのじゃないか、と思います。
ガツガツとやり方を探している人にとっては、念仏のようなものでしょう。


> こんばんは。お久しぶりです。
> > 少なくとも、特別な才能がなかった私は、手法で差別化できなかったので、手法以外の部分を練習によって鍛えてでしか一歩も前に進めなかったのです。
>
> これ、システムトレーダーである私の場合は、
> >> 少なくとも、特別な才能がなかった私は、資金管理ででしか差別化できなかったので、相場観や手法では一歩も前に進めなかったのです。。。。。です(笑)
> 資金管理でのみ優位性を持つ・・・ってのはトレンドフォロワーの少なからずの共通項かな、とも思います。
> シグナルが出たら絶対にエントリーしろっ!
> 絶対にトレンドには置いて行かれるなよ。
> ただし、負け負けの日々が続く事は覚悟しなさい、な~んて。
> この場合の資金管理の中にはトレンドの時の利をどこまで伸ばしきって、どうやって確実に刈り取るかというのが大切な部分だと考えていますけれど。
> まあ、言うは易しですが、損切りや含み益から建値決済の連続、利食いの誘惑や含み益の激減を目の当たりにする訳ですから、これはこれで相当キツい時もあります。
>
> 最近になって思う事は、FXで流行りのライントレードだろうが、移動平均やインジケーターなんぞを使うトレードだろうが、結局はただの定規でしかないんだな・・・と。
> 定規をあれこれ換えたりしたって、機能する時は機能する、機能しない時は機能しません、当たり前ですね。


深いお話ありがとうございます。
システムであっても、手法での差別化が困難だ、というお話は、私の若干の勘違いの訂正が必要かもしれませんね。

> 最近になって思う事は、・・・・

ここは、私も同じように考えています。
テクニカルの道具のことを「ものさし」という表現をされていますが、これはとてもいい表現だと思います。

そもそもは、値段と出来高しかないので、それをどう加工しても、お里が知れています。
どんなにいいものさしを使っても、計るものは同じなわけです。
ちょっとものさしの機能が違うからと言って、そこに「秘術」など存在しようがありません。



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引き金を引く

2013/05/19 Sun

先ごろ事故で亡くなった陸上自衛隊の精鋭である特殊部隊のトップの方のお話が今日の日経に掲載されておいり、とても印象的でしたので、転載しておきます。

どんな訓練をしているのか、という問いに対して、

危険な任務を覚悟しなければならない。訓練は過酷だ。たとえば30キロを約5時間、休みなしで泳ぐ。「海では誰も助けてくれない。孤独に耐えられる精神力も鍛えなきゃならない。」

だが、いちばんきついのは、肉体の極限に挑む訓練ではない。もっと厳しい壁があるのだという。

「だれでもいざ戦闘になったら、引き金をひけないものだ。相手を撃つのに相当な葛藤がある。だが、それでは守る前にやられてしまう。戦場では家族、愛する人、仲間を守る決意で戦う。敵が来たら何も考えるまもなく、タン、タン、と撃つ。そんな訓練を徹底しなければならない。」



素晴らしいヒントになる話だと思って読んでいました。

訓練とは、実践とは、心の葛藤とは、など、トレードと比較にならないほど過酷な環境で国を守るために頑張っておられる方の言葉だけに実感があります。

これに比べればしょぼいかもしれませんが、トレードの現場とてお金のやり取りをする戦場。
理屈だけで成り立つ世界ではありません。
そこには、常に心の葛藤が存在し、頭で考えたような結果が出ることは稀です。

敵が来たら何も考えるまもなく、タン、タン、と撃つ。そんな訓練を徹底しなければならない。

日ごろからどういう覚悟で売買しているのか、それが問われるものでしょう。
増してや、実践経験を積んでいなければ、小理屈だけでなんとかなるものではないでしょう。


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過去検証

2013/06/05 Wed

最近相場が乱高下していることから、よく次のような質問を受けます。

「相場これからどうなるんだろう」

私はいつも次のように答えます。

「昨年、政権交代があって、選挙までは上がるがそこから下がると私は思った。

そして、次に年末まで上がると思ったけど、年明けから下がると思った。
さらに、日銀緩和で材料出尽くしだと思った。

結局、全部外れた。

こういう過去実績のある私は、自分の予想を一番信じていない。

100%外れている自分の予想を何故また信じるのか。

それはアホすぎる。

自分こそ最も相場を外す天才だと思う。

そういう私の予想を聞きたければお話するけれど、多分外れるだろう。

それでもよろしければ、ということですがね。」


自分がリアルでどう思っていたか、どう予想していたか、過去検証は絶対に必要です。
如何にアホ予想ばかりして外しまくっているのか、よくわかることと思います。
過去検証上勝率「0%」の自分の予想を何故人は信じるのでしょう。


テクニカルの検証などする暇があるのなら、それより、自分の予想の検証をやったほうがどれほど役に立つことだろうと思います。

人は、自分の都合の悪いことは忘れて、都合のいいことばかり覚えているものなのです。



よくある投資家の会話シリーズ:

「やっぱりな!!」(でも何のポジションも持っていない)

「何がやっぱりやねん。」(ツッコミ)




相場のいい値動きというのは、いつも不意打ちで来る、ということなので、後で見れば、たらればシリーズ、になることが多いのは私も実は同じです。

予告編などありません。

そもそも、予想など当たらない。しかし、人は予想する。

この繰り返しです。

基本、予想は当たらないのだから、予想はしても、予想によってトレードしない、この言い方が一番正しいのだろう、と思います。



「たぶん今日は火事は起こらないだろう」という消防隊員ではダメです。

実際、多分火事は起こらない。予想はそれが正しい。

じゃあ、消防隊員として、火事は起こらない、という予想で動いていいのか。

といえば、よくない。

消防隊員は、予想によっては仕事をしない。

火事が起これば、いつでも対処できるように、日頃からの訓練を怠らず、いつでもスクランブル出動できるように、待機している、のです。

彼らの時間のほとんどは、実は「待つこと」に費やされているのです。

消防隊員の実際の仕事は、消防署で待つことにそのほとんどの時間を費やしている。

いつもいつも消火活動をしている、のではない、という当たり前だのクラッカーである。

待機することと、何もしないこととは違います。

常に火事は起こる可能性がある、という前提で考えておかねばならないわけです。
 
今日火事が起きるかどうかを予想して仕事をしていない。



今日は地震などたぶん起こらない

これもほとんど正しい。

しかし、もし起こったらどうするのでしょう。予想が外れたら終りでしょうか。





「私の金銭面の成功は、私の将来の出来事を

予想する能力とは際立って対照的だ。」

(ジョージ・ソロス)




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【クローズド】SBI FXTARDE

デイトレード入門 1

2013/06/16 Sun

時々ですが、同じような趣旨のメールをいただくことがあります。
それは、次のようなものです。

「デイトレードがいいんじゃないかと思って、3日間ほどやってみました。しかし、まるで勝てません。自分には才能がないのじゃないかとやめました。」

こういう趣旨のものです。

これに対しては、やんわりと「なかなか難しいですが、頑張ってください。」的な返事を書くのですが、みなさん、このメールについてどうお感じでしょう。

内容を送ってきている人の本音を掘り下げて書くと次のようなものです。

①デイトレやったらすぐ勝てると思ってやってみた

②3日ほどやってみたが、勝てないので、やめた

③勝てないのは才能がないと思った


ということです。

これを読んで、強い違和感を覚えませんか。

私の本音の回答を敢えて書くとすると、こうなります。


「はぁっっっーーーーー!!

何を眠いことほざいてんねん。

おめえ、どういう了見でデイトレ考えとんじゃ。

デイトレ初めて、すぐに勝てるって、しかも3日ほど負けたからやめるって、そもそもどんな期待してんねん。

3日間デイトレして、勝てるちゅうんやったら、世の中で、デイトレして負けるやつなんか一人もおらんわ。」


改めて、みなさんどう感じますか。

私が変でしょうか。

しかし、こういう趣旨のメールは結構頻繁にもらうのです。

他にも、「仕事がたまたま休みだったので、デイトレしてみたが、勝てなかった。才能がないと思った。」などなど、そもそもちょこちょこっとやって、勝てると思っているのですよね。

そういう話を聞くと思うのですが、

相場をなめるんじゃねえよ!!

と絶叫してみたくなります。

しかし、何故か3日間という共通キーワードが存在するのですよね。
何で3日なんだろう、と思いますが、3日間は試してみる限界なのでしょう。


ほとんどの人が相場で負けている、という現実はわかっているはずなのに、自分だけは、「最初から勝てる」そう思っているのです。

そうです、これが、

自分だけは特別病

の典型的症状です。

初心者がデイトレ初めて、いきなり3日で勝てるのなら、世の中で、デイトレで負ける人など一人もいないですよ。

デイトレがそんなに簡単なら、誰が仕事などするのですか。

論理的に考えて、こんなこと常識じゃないでしょうか。
それとも、こういうこと書いてる私がおかしいのでしょうかね。

中にはこういう方もおられます。

何年も勉強してきました。
これで勝てるようになった、と思って実践に出たら負け続けて、3日で挫折しました。

多いタイプですねえ。実に多い。

逆に、私から質問したいです。

「あなたは仕事されておられますよね。もう10年ですか。では、私から質問ですが、あたなの会社に新人が入ってきました。彼は3日間仕事をして次のように言いました。「私は大学で勉強してきたのだから先輩と同じように仕事ができるはずだ。なのに、先輩と同じレベルの仕事ができないから、私には才能がないのだ。」と。その新人に対してあなたはどう言いますか。」

「3日で弁護士になれる」「3日で医者になれる」「3日でプロの料理人になれる」
と思う人は世の中にいないでしょう。
もし、そう思っているのなら、そいつはただのアホです。

しかし、不思議なのは、こう思っている人は五万といるのです。

3日で相場で勝てるようになる
 
(勝てるということは、つまりプロになれるということ)

というより、そもそも「最初から勝てるはずだ」と思っている人はさらに多い。

この「最初から勝てるはずだ」と思っている人の心をもっと掘り下げると次のようになります。

勝てるやり方を知れば、最初から勝てるはずだ


そういうやり方があれば、この情報化時代に、何で「未だに秘密にされているのでしょう」

1000円の本一冊読んで、そのやり方をやったら勝てるはずだ、と思ってやるのでしょうが、それだったら何でそんな「秘伝のタレ」を1000円で売るのでしょう。こういう疑問は論理的じゃないでしょうか。



ということを書いていると、私のブログを読んでいる方からは、次のような意見が出そうです。

「そんな話は、前にも書いてあったから、何度ももう読んでいる。くどい。」

くどいのが、私の特徴でもあるので(笑)



では、3日で勝てないとして、

じゃあ、何日で勝てるちゅうねん!!

3日じゃダメだ、というのはわかった。
では、何日やれば勝てるようになるねん。

という疑問も当然出てくるでしょう。

また、

株のデイトレ目指しているけど、仕事があって簡単にはできないのだ。

という当然の悩みもあることだろう、と思います。

また、

やり方じゃない、ということはわかった。
しかし、やり方がわからなければ、そもそもどうやってやればいいのかすらわからない 。

という疑問もあります。

そもそも、

何でデイトレなんだ。スイングじゃダメなのか。
デイトレとスイングではどういう違いがあるんだ。
相場で食っていきたいという希望はあるけど、そもそもデイなのか、スイングなのか、その違いや特徴、何を目指せばいいのか、それすらよくわからないのだ。

という疑問もあるでしょう。


次回以降、この辺りを具体的に書いていきたいと思います。


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包丁一本

2013/07/23 Tue

先週は、1週間ほど北海道に行っていました。

温泉&グルメ&避暑ののんびり旅です。

料理屋とかに行くと、大阪弁が出るので、一発で素性がばれます(笑)

「お仕事ですか」と聞かれるので、どう答えていいものか、と一瞬迷いますが、「遊びです」というと、この時期にこんなに長く旅行するなんて、何やってる人だろう、って感じで見られてしまいます。

幾らでも休めるのが(というか正確には休んでないのですが)トレーダーの特典のようなものですから、これは活かさないともったいない、そう思います。


そもそも、大阪になんて、仕事で必要でもないのに、何故住んでるんだ、ってことです。

あるトレーダーは、リゾートマンションを買ってそこに住んでいるそうですが、リゾートマンションなので、平日はほとんど人がいないそうです。
大浴場とか、毎日貸切状態、だそうです。
まあ、人がいない、というのも、若干寂しい気がしますが・・・

仲間のトレーダーは、冬は沖縄、夏は北海道に引っ越します。
季節のいい時だけ、大阪に戻ってきます。

友人のトレーダーは、年間の3分の1ほどは、海外リゾート巡りをしています。

これこそ、ザ・トレーダー・ライフ、って感じですね。

まあ、とにかく、自由であること、これがトレーダーの最大のメリットだろう、と思います。



ここでつくづく思ったのは、トレーダーというのは、ノートパソコンが一台あれば、どこででも仕事ができるのだなあ、ということでした。

正に、

包丁一本さらしに巻いて

って感じです。

逆に言うと、「家にごちゃごちゃあるいろんなものの中で、ほんとに自分に必要なものは何だろう」ということも思いました。

家から出てこそ、家のことを考えてみると、その意味であるとか、自分にとっての価値とかが見えてくるものです。

それも、数日ということではなく、一週間もあれば、「このままでも生活できるやん!!」と思ってしまうと、じゃあ、家にあるいろんな「モノ」って何、何、何、何??

と考えてしまいます。

出来うる限り、モノについては、捨てていくべし、いらんものは捨てること、これをより徹底する、そういうことを北海道で考えていました。

とことん、捨てたろうやないか!!

と決意を新たに、暑い大阪に戻ってきました。



私の周りにも「家をモノだらけにしている人」が結構います。
モノにおぼれそうになって、実際もうおぼれているのではないか、とも思えます。
そういう人には、一度旅に出て、自分の巣を振り返ってみてほしい、そう思いました。

モノに縛られてしまって、がんじがらめにされている姿は気の毒にさえなります。


人は、過去の記憶の洪水の中に生きています。
そのごたごたの記憶が整理されずに、捨てられないままに、乱雑に放置されるがままになっているので、どんどんと貯めこまれる一方になってしまっている、ということです。

そういう頭の中が、混乱状態になってくると、その記憶の混乱が、家の状態にも反映されているように思います。

何もかもリセットして、クリアボタンを押せばいいのですが、なかなかできません。

過去のしがらみ、っやつです。

クリアにする手段として、旅行によって、心を洗濯する、ってこともありだと思いました。



こういう頭の混乱は、外面にも出てきますから、モノが捨てられない、という状況となるようです。

ごちゃごちゃは、トレードにも影響し、考え方を整理整頓できないままに、乱雑にトレードを続けることになりますが、概して悪い影響を及ぼします。

本人には、自覚がまるでありませんが、客観的に見ていれば、なんとなくわかります。



今回は、わかりにくい話だったと思いますが、「机の上は常にきれいに整理整頓されている」ということが、実はトレード結果に反映される、と私は思っているのですよね。

まあ、これも、「何バカなこと言ってんだ!」ってことになりそうですが、共感できる人も中にはいると思うのですが(笑)

トレード記録のポイント

2013/09/16 Mon

トレード記録などについて、ご質問がありましたので、記事にしました。

まず印刷は、「EasyCapture」というソフトを使って一旦画像ファイルにしてから印刷してます。

こちらを参考にしてください。

EasyCapture 使い方

2013-01-167.jpg

これは、このEasyCaptureだけを使っても、これだけの作業が可能だという事例です。

このソフトは、ちょっとしたコメントも入れることができますし、矢印なども入れれますから、このソフトだけでも多くの作業が可能です。
ブログに載せるときもこれを使っています。


実は、私は、売買記録そのものは、A4のスケジュール帳に淡々と損益状況などを記録しています。

一方で、気になったトレードや売買していなくても参考になるようなチャートなどは、印刷して別のノートに貼り付けコメントを入れています。

また、売買戦略についてなども、こちらのノートに記録しています。

B5の普通のノートです。
チャートは、windowsフォトビューアーで普通に立ち上げて、 A5サイズを指定すれば、小さく印刷されます。
用紙サイズを工夫すれば印刷の大きさは変えられます。
それをハサミで切ってノートにペタリです。
そのチャートの横や下に手書きで色々と書き込みするわけです。
これで、世界に唯一冊しかない自分だけの戦略ノートができるわけです。



このトレードノート作成に当たっては1つ大きなコツがあります。

普通は、「如何に正確に記録を残すか」という考えになりがちですが、それだと結構無味乾燥になりがちなんです。

そうではなく、「如何に読み返す価値があるか」という考え方でノートを作成している、ということです。

これはどういうことか、というと、ノートを作っても、作っただけで後で見返すことがほとんど無いというのであれば、そもそもノートを作る意味があまりありません。

といって、見返しても売買記録が綴ってあるだけのものなら、そもそも見返そうという気になりません。

ノートというのは、何度も読み返してこそ価値があるのですから、逆に言うと、

読み返すような価値があるノート作り

をすることを私は目的にしています。

ですので、記録は記録として割り切って、淡々と綴り、それとは別に読み返す意味のあるノートを作ることにしました。

売買中に気がついたちょっとしたトレードのポイントとか、思っていること。
気になるチャートなど、実際に売買したこと以外にも、当日売買をやっていて、気が付くことなど非常に多くあるものです。
また、「これはやってはいけないことだった」と失敗から気が付くことも数多いです。
しかし、日が経過すると、すぐに人間は忘れてしまうものです。

ノートというのは、そういう「気づき」を記録に留め、毎日でも見返すことがとても大切だと考えています。

トレードノートには、経験値を増やすことをターボチャージする重要な役割を担っている

と考えているのです。

トレード上達において、何よりも重要なことは、経験値を増やすこと、ですから、その経験値の増加スピードを倍増させるかどうかの貴重な役割をになっているのが、トレードノートだ、という位置付けをしているのです。

その時に、いつ売った、いつ買った、だけのノートを読み返す気が起きるでしょうか。
私なら、二度と見返しません。
というより、そもそも読み返す価値がありません。
そこから得られるものが少なければ、読む時間が無駄です。

ノートを見返さなければいけない、というのではなく、そもそも「読み返す気になるようなノートを作れ」ってことなんです。

ノート作りのコツはこれだと思います。
試行錯誤しましたが、この考え方を持ってノートを作っています。

こうやって充実させていくノートなら、下手な本を読むよりもよほど価値のあるもの、自分にとって宝物になる、ということにならないでしょうか。

人の記憶というのは、不確かなモノですし、自分にとって都合のいいところだけを覚えているものです。
そういう記憶にだけ頼って経験値を増やすのでは、相当に時間がかかってしまいます。

私にとっては、それをターボチャージするためのノート作り、ということなんです。



作業には、全て「何のために」という目的があります。
記録を綴る、といっても、そもそも何のために記録を綴るのか、ということを本気で考えた結果が、自分の売買記録など、いい加減でもよい、極端にはトータル損益だけでもよい、それよりも大切なのは、「如何に次のトレードに役立つ記録作りをするか」ということだったのです。

トレード記録を綴ることそのものが「目的化」してしまっては、本末転倒です。
いくら正確に記録しても、読み返す価値がなければ、手間暇をかけて作ったとしても意味がありません。
そうなると、ここでも、手段の目的化ということが起こってしまっています。

私の場合、売買回数は比較的多いですから、全部画像に残すことはかなりの手間ですし、それを全部残したとて、手間をかけた割に「後で読み返す意味」がどれほどあるのか、というと疑問です。

正確に全部を記録しようとするが故に、逆に本来の目的である将来への布石、読み返す価値をスポイルすることにもなってしまうのです。

それより、当日、自分の売買以外に気が付いたこと、売買でポイントになったもの、失敗の反省など、ポイント・ポイントに絞って、きちんと記録しておいた方がよほど、読み返す意味がある、と気がついたのです。


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セミナーに行ってきました 1

2013/09/23 Mon

土曜日、朝、西野流呼吸法に行って、昼からセミナーに行ってきました。

FXトレードの実践セミナー in 大阪 【会場】 9月21日(土)開催

大阪梅田で開催ということと、無料だからということで、そんなに期待していなかったのですが、とりあえず申し込んでおいたものです。

ところが、今回、セミナーに参加して、多くの刺激と成果を得ましたので、このセミナーにまつわる話題を書きたいと思います。


まず、会場には、約400名ほどの投資家が集まっていました。
驚いたのは、女性比率の高さです。
約4分の1以上は女性だったと思います。
女性の平均年齢は30台後半ぐらいだったでしょうか。
それに対して男性の平均年齢は40台前半ぐらいだったと思います。
自分よりも概ね若い。ということは、体力、反射神経において自分は劣っている、ということになります。

さて、この会場に集まった400名は、明日から自分とお金を取り合う対戦相手なわけです。

このライバルたちが、今回の話を私と同じように聞いて、勝とうと必死で戦いを挑んでくる、ということになります。

明日から、この400名が戦いの相手となるわけです。

みんなが、ここで話された内容を理解し実戦したとすれば、少なくとも、今回レクチャーされた作戦はこの会場の400名には通用しない、ということになります。



ちなみに、作戦(戦略)とは何でしょう。

そもそも、作戦とは、相手を出し抜くために、自分を有利に持っていくにはどうするか、というものです。

ミッドウエー海戦においては、日本軍の暗号が解読され、アメリカ軍に筒抜けであった、ということでした。
日本軍が何をしようとしているのか、相手にわかっていた、ということです。

そうなると、

圧倒的に不利になるのは、作戦を相手に知られた立場の方です。

つまり、相手が作戦を知っている、というのであれば、その作戦は基本的に使ってはいけないのです。

こんなことは、戦いのイロハのイ でしょう。

逆に、真珠湾攻撃は、相手に不意打ちを食らわしたからこそ成功した作戦でした。

作戦が成功するかどうかは、作戦そのものの良し悪しも確かにありますが、相手がそれに備えているかどうか、ということの方が重要度が遥かに高いのです。

この考え方は、相場のあらゆる点でとても重要になるものです。



闘技場(相場)で相手となる剣闘士たちの顔をしっかりと見定めておくことはモチベーション管理としても重要です。
自分が遊んでいる間も、相手は訓練に励んでいるのかもしれません。
相手は、こうやって必死でセミナーなどで理論武装しているわけです。
自分は、遊んでいていいのでしょうか。
自分が劣れば、その瞬間死が待っているわけです。

相手の技量を自分が上回ってこそ、闘技場での勝利が見えるわけです。

相手の血潮こそが、自分の糧となる、そういう闘技場を自分の職場にしているわけです。

セミナーの話を聞いた後で、相手の剣闘士が、どこでエントリーしてくるのか、どこで利食いするのか、どこで損切りするのか、それを周囲に座っている剣闘士の顔を見ながら想像していました。

相手の知識が変化するのに応じて、そのポイントは一刻一刻変化します。

当たり前です。

自分が新しい知識を得たということは、当然、周りの剣闘士も新しい知識を得るわけです。
自分だけでなく、周りの剣闘士も、生き残るために必死で戦いを挑んできます。
必死で、戦略を練ってきます。
従って、自分は、そのさらに上に行かないと勝つことなど不可能なのです。

そういうライバルの剣闘士の顔をまずは、しっかりと見ておきました。

トレード技術とはそういうものです。
永遠に進化し続けなければ、勝ち残ることはできません。

大勢の人が勘違いしているのは「勝てるやり方を見つけたらそれで勝ち組になれる」と思っていることです。
その考え方というのは、アップルが新型iPhoneを作ったらもうそれで永遠に勝ち続けられる、と言っていることと同じなのです。

そんなことなど絶対にありません。
それだと、まるで相手のことなど考えてもいない、ということになります。
ライバルとて、勝つために必死で頑張っているのです。
そうであるからこそ、ライバルがすぐに追いついて、半年後、1年後にはすぐにキャッチアップしてきます。
その時に、アップルがさらに進化していなければ、アップルは時代に遅れて滅びるだけです。

自分だけが進化している、という自己中な考え方だから、手法にこだわるのです。

会場を見回しながら、そんなことが感じられました。

みんな、勝とうと必死なのだ!!

ってことです。

自己中な人は、自分のことしか考えていませんから、人のことなどお構いなしです。
自分が世界の中心だと確信していますから、自分以外は変化しないのだ、と勝手に思い込んでいます。
とんでもない勘違いです。

自分だけが、今日のセミナーで新たな作戦を一子相伝で伝授されたのではなく、400名が聞いているのです。
実際、こうやって400名が、新たなる知識を戦略を授かって、明日の戦いに参戦する、という現実が目の前にあるのです。

しかも、この会場には、大勢の初心者とともに、プロトレーダーも間違いなく混じっています。
目立たない、ただのおっさん風の受講者が、実は、毎年勝ち続けているプロトレーダーである、ということが間違いなくあるでしょう。
横に座っていた女性が、実はプロの女剣闘士であったかもしれません。
プロの剣闘士が間違いなくこの中に数名はいるはずです。
まあ、私もその一人だったわけですが(笑)

戦略のヒントを探すため、ライバルの情報を得るため、とプロはプロなりの目的を持って、セミナーに参加しています。

どいつがプロなんだ

とちょっとそういう視線で周りを見回しました。

このように、セミナーが始まる前から、既に戦いはスタートしています。

相場というのは、一見すると相手の顔が見えにくいのですが、今回のようにセミナーに足を運ぶと、敵の顔を見ることができます。
会場を見渡して、私も心を引き締められる思いがしました。

昔だったら、投資家セミナーといえば、ほぼ全員男性というのがお決まりだったのですが、最近はその傾向も変化しています。

女性剣闘士が増えた

時代の変化を感じます。

そういえば、最近はセミナー参加の意欲も衰えてきてあまりセミナー会場に足を運ぶこともありませんでした。
昔は東京までよく足を運んでセミナーに参加したものです。
最近は、無理にセミナーに足を運ばないでも、後でDVD化されることが多いので、それを買うことが多くなりました。
しかし、会場で、このように雰囲気を味わうことは、モチベーションを上げる絶好の機会となることを改めて感じました。



さて、余談が長くなりました(笑)
余談でブログが終わってしまいそうですが、セミナー開始前からこれぐらいのことを考えていた、ということでした。

本題のセミナーの話に移りましょう。
最初に目についたのは、司会の女性が美人だったこと(笑)
女優の仕事もしているということで、アイドル好きとしては、とても好感が持てました(笑)




最初の剣闘士養成所の講師の登場です。
えつこ氏が登場しました。

セミナー中に彼女が何度も何度も繰り返していたのは、

トレードルールをしっかり持っていないと、資金を失う

お金を賭けるトレードなのだから、絶対に何となくトレードしてはいけない

ということでした。
何度も繰り返していたということは、よほど何となくトレードしている人が多いということの裏返しなのでしょう。
私も同じことを強く感じていることは、このブログでも書いているとおりですが、何故いい加減にトレードする人がこれほど多いのでしょう。

目をつぶって適当に剣を振り回したら当たるのだ

それで勝てると思っているところが不思議です。

そして、彼女のトレード哲学に入ります。

彼女は、とにかく、動くタイミングを見定めて、そこだけをトレードする、という哲学を持っています。

そのために、色んなツールを使ってタイミングを探す、ということをやっているのです。

FXにおいては、1日1回は動いている=チャンスがある、と彼女は言います。

それをどのように探して、どのようにエントリーするのか、そして、どのようにエクジットするのか、それを具体的にしっかり説明してくれていました。

私はオシレーター類を全く使わないのですが、目的を明確にしながら、基準をはっきり持つためにオシレーターを使うのも悪くないな、と思えるお話でした。

「目利き」が難しい初心者ならなおさらにオシレーターを「ものさし」として使うことは有効なのでしょう。

実に、明快で、わかりやすいセミナーだったと思います。

そして、何故彼女が勝てているのか、ということがはっきりわかるセミナーでした。
これはまた後で説明します。


彼女が会場に向けていくつかアンケートを取っていました。

メタトレーダーを使っている人は、という問いに半分ぐらいが手を挙げていました。

そして、ファンダメンタルを使っている人は、という問いには、ほとんどの人が手を挙げていませんでした。

メタトレーダーを使っているのが半分というのはわかりますが、ファンダメンタルはほとんどの人が見ていないのだ、ということには、私もちょとびっくりしました。
ほとんどの人が、テクニカルだけでトレードしている、ということでした。

えつこ氏は、ファンダメンタルを重視しておられました。それは、次のバカラ村氏も同じです。
何故、ほとんどの投資家がファンダメンタルを見ようとしないのか、恐らく、理解するのが難しいからだと思いますが、それでは飛車角抜きで将棋をするようなものだと私は思うのです。




さて、次にバカラ村氏の登場です。

ちょっときざっぽい風貌なので、キザ男の雰囲気と思いきや、こちらもとても親切丁寧で、しっかりとしたセミナーになりました。

65分のセミナーでテキストが65枚という鬼のような枚数ですので、1枚1分でどうなるか、と思っていたら、案の定最後は新幹線モードに突入となりました。

それでも、やはりえつこ氏と同じく、旬な通貨を選ぶ という話から始まって、トレンドに乗る ということ、そして、基本的には、ブレイクではなく、押し戻しを待つ というエントリーポイントを探すこと、など、ポイントを押さえた内容でした。

そして、具体的エントリーテクニックとしては、サポレジの活用と、ダマシの活用の2点を事細かに説明してくれていました。

こちらも、教科書的ではなく、実践的な説明を詳細にしてくれていたので、私もとても参考になりました。
私自身、気が付いていなかったポイントがいくつかあって、とても参考になりました。
これは、私がよくやられているポイントでもあったので、この話を聞けただけでも10万円の価値があったと思います。
セミナーとは、そういうものでしょう。

トレードセミナーのいいところは、1つでも気づきがあれば、その1つの気づきに10万円、100万円の価値が見いだせる、ということでしょう。

ちょっとした気付き、ちょっとしたヒント、ちょっとした切り口が大きな価値を生むことが結構あるものです。
自分ひとりで考えていても、限界がありますから、こうやってセミナーで時々頭を揺さぶることが必要だと改めて思います。

バカラ村氏といえば、過去にはボリンジャーやオシレーターの説明をされていたので、またその話なのかと思っていましたが、今回はそうではなかったこともよかったと思います。
これは、私がオシレーター類を基本的に使わないことからそう思っただけかもしれませんが、バカラ村氏も、次のように述べておられました。

「オシレーターよりも、ローソク足の値動きそのものの方がよほど重要です。オシレーターだけ見て売買したら損しまくることでしょう。」

バカラ村氏というのは、ボリンジャーなどのDVDを出されているので、オシレーター大好きトレーダーかと私が勝手に勘違いしていただけでした。失礼しました。




ということで、今回のセミナーには、期待していなかったのですが、その期待は、いい意味で完全に裏切られました。

お二人とも、とてもしっかりと自分が実践でやっていることを説明されていたので、とてもよいセミナーだったと思いますし、とても実践的でした。

あまり内容を書くと著作権がありますので、具体的なことはこのあたりで止めておきましょう。
もっと内容が知りたい、という方は、またパンからDVDになると思いますので、それで見られたらいいと思います。
またこちらでもご紹介しましょう。
ありがたいことに、どちらのセミナーも数千円だと思いますので、お得感抜群です。
是非、ご覧になってください。
株式トレーダーにとっても、どちらも有益だと思います。
しょうもない何万円もする商材と比較すると、抜群のコストパフォーマンスでしょう。 


実は、セミナーに期待しない、というのは、この下にある人気ブログランキングの上位にいる某株トレーダーがパン主催でやったセミナーのDVDを以前見たのですが、具体的な話はただの一つもなく、儲けた話と一般論に終始していたのを見て、なんだこれは、と思ったことがあったからです。
そもそも具体的に何も話をする気が無いのなら何故セミナーなどやるのか、と思うのですが、まあ、儲けた儲けたという日記ブログが人気があるわけですから、儲け話を聞きたいという人も多いのでしょう(笑)

これは私の感覚でしかありませんが、概して株式トレーダーのセミナーよりも、FXトレーダーのセミナーの方が有益なものが多いです。
これは、私が株式トレーダーだ、ということを割り引いてもそうなのですから、かなりFXセミナーが有利な状況でしょう。

何故そうなるのか、という理由もある程度わかるのですが、株式トレーダーがケチだ、というのではなく「株式市場の流動性の問題」と密接にリンクしているのです。
FX市場と比べて、圧倒的に流動性が低い株式市場においては、敵に塩を送ること が自分の首を絞めることになる、ということはプロであれば誰しもわかっていることです。
というよりも、自分だけの流動性を確保することとて、日々四苦八苦しているのが現状なのです。

株式プロトレーダーにおいては、最大の敵は実は流動性なんです。

先ほど書いたように、セミナー会場には、「初心者限定」といったものはありません。
そこにプロも潜んでいるのは間違いありません。
そうなると、ただでさえ流動性に苦しんでいるのに、セミナー講師は、同じ船に乗っかる乗客をさらに増やすのか、しかも同業のプロであればとても厄介な存在になる、という難題にぶつかることになるのです。

実際に、株の助氏という有名トレーダーが、それまでは禁じ手であった短期逆張り手法をオープンにしたために、自爆した、という事例が代表的です。
彼が手法をレビューして、すぐにその逆張り手法は通じなくなりました。
これによって、本人が苦しむことになるだけでなく、セミナーを受けた人も誰一人としてプラスにはならなかったのです。
彼は、株式市場の流動性の低さを理解していなかったのです。


また、FXトレーダーが、スプレッドで文句を言っているのをよく耳にしますが、株式市場だと、そんな生易しいものでは済みません。
1%のスプレッドなど株式市場では日常的なんです。
元々そのように流動性が低いのですから、さらに同業者を増やせばどういう事態になるのか、容易に想像できます。

スプ1%とはFXではどういうことでしょう。
ドル円で1%と言えば、何と1円です。
レバレッジは違いますし、値動きも違いますが、もしドル円で1円のスプがあったら誰も勝てないでしょう。
株式市場ではそれが日常的なんです。
場合によっては、2~3%のスプを取らないと損切りできない、という最悪の事態も日常です。
同じトレーダー同士で食い合いになれば、さらに悲惨な損切りが待っていることになります。

トムソンガゼルを食うのではなく、ライオンやハイエナなど、肉食獣同士の食い合いに簡単に陥るのが株式市場の現実の姿なんです。

さらにそこに手数料や金利も乗っかってきます。
株式トレーダーは、そういうコストと流動性と戦っているのです。
私自身、大きくやられる時は、ほとんど流動性の欠如によるものです。



さて、セミナーも当たり外れが多いですし、実際には外れの方が圧倒的です。
セミナーを受けても、ほとんど参考にならない、というものが多数派です。
私のように熟練者となると、さらに外れの確率は高いです。
というのは、そもそもセミナーというのは、初心者向き、もしくは、数が圧倒的に多い勝てない人向き、のものが大多数だからです。
そういう意味でも、今回は貴重なサプライズであったと思いました。
逆に言うと、外れは損切りすればいいだけです。
ちょっとした時間とコストで済む話なので、損切りが多いからといって、セミナーなんて行っても意味ない、というのでは、損切りがあるから、トレードしない、と言っていることと同じでしょう。
また、勝てている人が「自分はもうすべてをわかっている」と思うことは、驕りです。
常に前進あるのみ。前進を止めれば、死あるのみです。



さて、今回お二人のセミナーを受けて、西原派の私から見て、数多くの共通点を見いだせたことが、一番の成果となりました。
次回、その成果について書きたいと思います。

続く


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地味でもよい

2013/09/25 Wed

コメントをヒントとさせていただき記事としました。

今日たまたま人と話していて、色々と思うことがありました。

それは、

「株式市場においては、難しい銘柄を難しく料理することで絶品料理にすることも可能であるが、リスクも非常に高いし高度な技術も必要となる。
しかし、一方で、地味でやさしい銘柄を普通に料理することで、それなりにおいしくいただくこともできる。」

ということでした。

相場が難しい、なかなか取れない、と言われている方は、もしかしたら、

難しい銘柄を難しく料理しようとはしていませんか。

プロのデイトレーダーが集中するようなトップ銘柄に挑戦していませんか。

あれもしないと、これもしないと、と知識ばかりが先行していませんか。

最先端を追いかけすぎていませんか。


フレンチの手の込んだ料理も確かに上手いですが、今が旬のサンマをちょっと焼いて、大根おろしとスダチをちょっとかけたようなシンプルな料理も最高です。

株式市場においては、こういう多彩な銘柄群があるのですから、ご自分の属性に応じた銘柄がきっと見つかるのではないか、そう思うのです。

225銘柄など、先物に引っ掻き回されるのだから無理してやる必要はありません。
ライオンを相手に戦うからしんどいので、弱ったトムソンガゼルを探して、ちょっとだけいただく、というので十分じゃないでしょうか。

東証には、3500を超える銘柄が上場しているのです。

①剣闘士が戦う頂上決戦銘柄をやるのではなく、アリを蹴散らすように簡単な銘柄を探す

②最前線であるデイトレを避けて、後方から撃つスイングをやる

といった工夫をすればどうでしょう。

やさしい銘柄を、やさしいやり方で調理する、という基本的考え方を持ってすれば、そんなに相場は難しくないかもしれません。
 
難しいアプローチをするから相場は難しく答える。

しかし、脚光の浴びない銘柄で、やさしくアプローチすれば、相場もやさしく答えてくれるものです。

そもそも、そんなやさしい方法だったら雑多な勉強も必要ありません。
 
ファンダも不要、マクロも不要、高度な分析も不要。

ただ、地味な銘柄のチャートを1日1回だけ地味に追いかけるだけ。

というより、「いらん知識の詰め込みは、返って毒になる」とも言います。
 
知識が増えれば増えるだけ、儲からなくなっていませんか。

知れば知るほど、迷いが出て、判断ができなくなっていませんか。


勉強をすればするほど相場が下手になる、という人も結構多いです。
むしろ知識など無い方が自由に売買できてマシではないか、とも思えるほどです。

初心者が最初に相場をやってちょっと儲かる。
すると、「こんな知識でも儲かったのだから、もっと勉強すればより儲かるようになるはずだ。」と思って熱心に勉強する。
普通、誰でもそう考えるでしょう。
しかし、相場は違う顔を見せるのです。

その知識の増加と反比例するがごとく相場で儲からなくなる

実は、無駄に知識を増やすより、いらん荷物を捨てる方が先決なのです。

知識ばかり増やしても、迷いが深まるだけです。

ごちゃごちゃになった頭を整理するには、まずごちゃごちゃの部屋を掃除しましょう。

せめて机の上だけでもきれいに掃除されていれば、頭もすっきりします。

部屋を片付けて、ついでに頭も片付けるんです。

そして、知識を増やすのではなく、実践力をつけるために、練習をするのです。



デイトレでなく、スイングだったら、仕事をしながらでもできます。
時間も自由になります。

何をすればいいのか、何が地味なやり方なのかを具体的に書けば、私の知っている筆頭は、

「地味な銘柄の地味な日足リズムを地味に取る」

です。

相場のリズムとは、ファンダメンタル的要因が無くても、需給調整によって、自律的に動く短期の動きのことです。

林先生は、「商品相場の技術」の中で次のように述べられています。

「先見性を持たなければならない相場がしかたなしに、或いはどうしても動いてしまう動き、としてもよいくらい、必然の動きである。」

「相場をするものは、このリズムを大事にしなければなりません。何故ならば、このリズムは、第26図に示した保合いの動きだけでなく、あらゆる動きにも多かれ少なかれリズムがあり、さらに保合い、上昇、下降のいずれにも、その強弱とは別にリズムがある、ということは、それだけを頼りにしてもよい、という大きな安心感があるからです。」

2013-01-171.jpg

私は、林先生のこのコメントがとても相場の値動きの本質を表現していると感じて大切にしています。

三手五手(3日~5日の動き)とも言って、1週間程度の周期的動きが相場には存在しますが、そのリズムをとらえて売買することを狙いとしたものです。

ですから、銘柄選別としては、先物であるとか、できるだけ雑音の無い、銘柄独自の需給のバランスで自然なリズムが出るものが望ましいのです。

これこそ林先生が提唱している売買の基本でもあります。
時代遅れとバカにする人も多いですが、まるで的外れです。

林先生の本を読めば、具体的な練習メニューから、チャートの見方、エントリー&エクジットのポイントなど、これでもか、これでもか、ってほど書いてあります。

このリズムは、立花氏の狙っていた押し戻しのリズムでもあります。

立花氏は、うねり(3か月波動)に順張りし、リズム(三手五手)に逆張りする、という売買ですから、リズムは立花氏にとって、基本となる逆張りのポイントとなっているものです。



もちろん、地味だからといって、簡単には儲かりません。
コツコツ練習を時間をかけて続けないとダメなのは、どんな世界でも同じなんです。
相場だけが特別ということはありません。

こういう本を読んでいるにも関わらず、「私は具体的方法がわかりません。」「売買の具体的やり方が知りたいのです。」「手法を探しています。」という人も多いですが、

じゃあ、そもそも具体的方法、やり方って何?

って逆に聞きたいぐらいです。

おそらく、こういう人の言う「具体的やり方」というのは、「簡単に儲かる方法」という意味だと思いますが、そればかりを探しているから、むなしく時間ばかりを費やすことになるのです。

そういうものを探す時間を、やさしい方法の地味な練習に費やした方が、どれほど近道なのかわかりません。

こうして、

一芸に秀でる

専門職人

地味な値動きの職人となって、中央突破を図る


というほうが、

多芸は無芸

器用貧乏

頭でっかち

エロ本中学生

よりよほどいいのではないでしょうか。




話がちょっとずれました。

こういう「地味地味コンセプト」でやっているプロも周りにいます。

私ではありませんが(笑)

ご参考まで。


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8:59

2013/10/11 Fri

本日は、SQでした。
FXで言う雇用統計のようなもので、月に1回のお祭りです。

SQでは、波乱を乗り切れば非常に大きなリターンが狙えるイベントである反面、リスクも非常に高いです。

今日の8:59分の心境は、まさに、

地獄の黙示録

のヘリに乗って戦場に向かう兵士のようだ、と感じていました。

緊張が極度に高まります。
頭の中で、あらゆる想定と対処、そして一瞬のミスも許されない緊張感で一杯です。

怖いか怖くないか、と聞かれれば、間違いなく怖い。
相場が恐ろしい。

手に汗がじっとり滲みます。
できれば、こんなことはしたくない。
しかし、これを職業としている限りやるしかない。

やりたいか、やりたくないか、ではなく、やるべきか、やるべきでないか、が問題なのです。

秒単位のミスが命取りになります。

頭の中で、何度も何度も値動きのシミュレーションを繰り返し、どう動けばどう対処する、こう動けばこう対処する、と繰り返し繰り返しやるべき対処を確認します。
8:00から8:59まで、当日気配の変化と戦いながら、この想定を繰り返します。
特にギリギリ5分間の値動きでやることをがらりと変えないといけないこともあるので、極度に緊張が高まります。

どうなるのかは、基本的にわからないのですから、あらゆる想定とその想定に対する対応を練っておかねばなりません。

リスクは背負いたくない、しかしリスクを取らないとリターンも無いのです。


さて、

場が始まってから、のこのこ出てきて「今日はどうしよう」などどねむたいこと言っている連中がたまにいますが、そんなので値動きの早い朝を制することができるはずがありません。
その時点で、もう「お前はもう死んでいる」です。
そういう人は、朝一のトレードは避けるべきでしょう、というより避けないと確実に死亡します。


確率の問題だ、ということは100も承知していても、一瞬の判断ミス、操作ミスということはあります。

一瞬でも迷ったら、その時点でゲームオーバーです。
そういう迷いは、想定できていなかったことが原因であることが多いです。

また、やるべきことをやっての敗北は、仕方がありませんが、防げる損失、ミスによる損失というのは、できればやりたくありません。

短期であればあるほど、瞬間の操作ミスが命取りとなるのです。

このように、朝を得意とするデイトレーダーが最も緊張するのは、8:59です。
頭の中で、何十、何百通りもの値動きの想定が駆け巡り頭はパンク寸前です。

相場が始まってしまえば、もう値動きに対応するしかありません。
頭で考えることよりも、体で動くという感じです。
値動きを受け止めて、事前の想定しておいた対処をするしかありません。
年間250日、もう10年近く繰り返し繰り返し戦い続けているので、9:00過ぎれば大した緊張感はありませんので、後は作業です。

しかし、SQ当日は、特に緊張感が高まる朝です。

そういった気持ちが交錯して、9:00スタート。


結果・・・今日は、何とか少しだけの成果で残念でしたが、生き残ることができました。

なによりも、生き残ること。
そして、生き残れたのは、相場のおかげです。
値動きが私に歯向かってこなかったから生き残ることができました。
ちょっと残念な値動きとなり、想定された利益は出せなかったのですが、それでも被弾はしませんでした。
ありがたいことです。

しかし、仲間のトレーダーは、被弾して重傷を負いました。

私と何がちがったのか。

一番大きいのは、



です。

こればかりは、防ぎようがありません。

次は、恐らく私が被弾する番でしょう。

しかし、今日のようなことを繰り返せば、運に関係なく「必然」が待っていることを知っている者としては、またヘリに乗って戦場に赴くしかないのです。


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プロフェッショナル羽生善治

2013/12/02 Mon

トレードは、最終的には、勝負、というものです。

結局、勝負強いかどうか、によって、大きく結果が変わります。

いくら、理論武装しても、分析が完璧であっても、エッジを知っていても、勝負弱い人は、勝ちきれないのです。  



西原宏一のシンプルFXトレード

この西原メールを購読していますが、これで西原さんを見ていると、この人は本当にめちゃくちゃ勝負強い人だなあ、と思います。
ここぞ、という時に、一気呵成に攻める迫力は半端ないものです。

勝負強さ、というのを勉強するために、ということで西原メールを購読してもいいのかもしれません。

西原メールはシステムではないので、西原メールをフォローしていても、勝ちきれない人というのは、この西原さんの勝負のポイントを外しているのだろう、と思うのです。




以下のことに身に覚えがある人は必見でしょう。

勝てるようになったけれど、どうも結果がふにゃふにゃしていて、勝ったり負けたりを繰り返してしまう。

ここぞという時に結局腰が引けてしまって勝ちきれない。

ついだらだらと売買してしまって、トレードのメリハリがなく、結果としてトントンになってしまう。

勝った後に負けるを繰り返す。

負けたときにムキになって自滅してしまう。



これらの例は、勝負弱い人の典型的なパターンです。

NHKがどこまで勝負の要諦に迫って取材してくれているのか、楽しみですが、羽生さんに外れは無いと思いますね。

私は羽生さんのファンですので、特に羽生さんが必見です。
羽生さんの話は、トレードの勝負のポイントに通じるものが本当に多いのでびっくりしています。
今回は特に「年齢を経ても・・・」というところが私的にとても気になっています(汗)
 


12月2日(月)22時~

プロに学べ!勝負の極意スペシャル

どんな仕事にも、絶対に外せない「勝負の瞬間」がある。
これまで番組で紹介してきたプロフェッショナルたちは、そんな失敗の許されない極限の状況にさらされながらも、勝負に挑み続けてきた。そこには、勝負を勝つためにそれぞれが独自に編み出してきた、厳しい時代を闘い抜く知恵がある。

呼吸器外科医・伊達洋至の「平常心を保つ準備の極意」。
棋士・羽生善治の「年齢を経ても勝ち続ける戦略」。
そして、サービスマン・宮崎辰の「勝負のディナー その舞台裏」。

番組では、最新のインタビューも交え、それぞれの勝負をめぐるドラマを伝える。

<登場するプロフェッショナル>
  呼吸器外科医:伊達洋至
  棋士:羽生善治
  サービスマン:宮崎辰
  心臓外科医:天野篤
  サッカー監督:岡田武史
  宇宙飛行士:若田光一
  映画監督:堤幸彦
  転職エージェント:森本千賀子


後記:番組見ました。
残念ながら、過去の番組のダイジェストでしたね。
しかも、そんなにピンとくるところがいまいちなかったような(汗)
ご紹介しておきならが、半分損切り、ということで・・・



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定番の結末

2013/12/12 Thu

今、デイトレーダーの話題といえば、ミクシィショックでしょう。

10日間連続ストップ高を演じていたと思えば、昨日、本日(14時現在ほぼ確実)の連続ストップ安となっています。

1000円あたりでうろうろしていたこの銘柄は、2000円を超えたあたりから沸騰し、あれよあれよという間に9000円まで駆け上りました。

理由は、ガンホーのようなゲームを作って、それがヒットしだした、ということらしいです。

高値は約9000円でしたが、夜間取引では9800円がついていたという話もあります。

実は、昨日は、寄り前にはストップ高買い気配でしたので、「ミクシィまたストップ高だよ」と思っていたら、寄付き数分前に大量の売りが入った模様で、一転してストップ安気配となりました。

結局、昨日も本日と同じぐらいの状況で、200万株の売りものに対して、数万株の買い注文しか入っていない状況です。

2013-01-226.jpg
2013-01-227.jpg 

現在、6060円の特売りですが、本日確実にストップでしょう。

そもそもは、チキンレースだったので、ギリギリまで乗って、どこかで飛び降りないと大けがをすることはわかっていたレースでした。

こうなると、売りが売りを呼ぶ展開となって、ホルダーの方は恐怖でおしっこをちびりそうなぐらいになっておられることでしょう。

そもそも10日間連続ストップ高という大暴騰がこの売りの引き金ですが、実は私も参戦していて、途中参加して途中下車をデイトレで何度かやっています。
まさに、ちびちび利食いでしたが、豪快にスイングされている強者の陰に隠れて、こそこそ売買していただけです。

しかし、こう毎日毎日ストップ高を指をくわえてデイトレしているだけだと、次第に、

乗らない自分はアホじゃないか

スイングでホールドしているだけでどれだけ儲かったのか

デイトレでちまちまちまちまやっている自分はダメなのか

と、ついつい思うこともあります。

しかし、私は、

自分の型

を破ることは基本やりません。

このちびちび利食いが、私のフィールドなのです。

隣の芝がいくら青くても、所詮隣の芝。

と言いつつ、こうしてミクシィが暴落しているから、ざまあ見ろ、と言っているつもりではなく、自分のフォームを守る、ということを書きたいつもりです。

ミクシィでたまたま儲かったかどうか、ということではなく、今後同じことを1万回繰り返して勝てるのか、安定して利益が出せるのか、が問題だと思っています。

たまたま今回、このようになったことは、ある意味どうでもいいことです。

自分のフォームとして、これを取り入れるべきかどうか。

これがポイントなのだ、と思っているところです。


ミクシィのおかげで、ここしばらく新興市場も賑わっていたのですが、昨日は火が消えたような有様で、今日も一部の銘柄を除けばあまり元気がありません。



今回のこのミクシィの動きは、年初のアベノミクス相場など、バブル相場のチキンレースの縮図でもあります。

5月までの利益の大半、もしくはそれ以上に吐き出して終わった方も大勢おられると聞いています。

何故吐き出すのか、というと、末広がりのポジションがその原因です。

はじめちょろちょろ 中ぱっぱ 最後に大沸騰 のポジションになるから、最後に大きくなったポジションを抱えて、崖からバンジージャンプするという定番の損失を被るのです。

バブルには、飛び乗ったら、どこかで飛び降りないと、危険極まりないことはわかっていてもやってしまいがちです。

値動きに乗れた、ということはとてもいいことですし、大トレンド発生で大きく儲けることは誰でもができることではありません。

しかし、その大トレンドの先には、常にこのミクシィと同じ運命である絶壁が待っているのだ、ということを心に固く刻んでおくべきだと思うのです。

自分の腕が上がったのではない

自分が相場の天才になったのではない

相場がたまたま大トレンドが出たことでそれに乗れただけなのだ

そう思っておかないと、その後の反動で、死亡することはほぼ

お約束

だということをほうふつとさせるミクシィの値動きでした。



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独創性

2014/02/01 Sat

STAP細胞の作製に成功した小保方晴子研究ユニットリーダー、すごいことやりましたね。

私も、ニュースを見て、本当にびっくり仰天し興奮してしまいました。

人への応用はまだということですが、人類史の歴史的快挙となる可能性が大きいです。

何がすごいといって、「従来になかった発想」であり、まるで誰もが考えていなかった、こんなことは起こらないという前提を覆した、というところだと思います。

まさに、コペルニクス的転回独創性がすごすぎる、ってことです。

人は、この「独創性」というのがものすごく苦手で、基本、誰かの真似、パチモン、パチリ、みんながやっていることの延長線上、オーソリティの言っていることのコピー、が大好きです。

権威者が、「そんなことは起こらない」と言えば、自分で検証したわけでもないのに、もう「それは起こらない」ことを前提にして物事を考えてしまいます。


彼女に関連しての名言も数々出ています。とても参考になるので、メモっておきました。

「誰も信じてくれなかったことが、何よりも大変だった」

当時の実験データだけでは証明することができず、周りの研究者からは「きっと間違いだ」と言われた。くやしくて、泣き明かした夜は数知れないという。

「お風呂のときもデートでも四六時中、研究のことを考えていた」

「やると決めたらやり切る」

「100年後の実りを信じて頑張りたい」

動物の細胞は外からの刺激だけで万能細胞にならない」という通説から、「研究が『これまでの生物学をばかにしている』とさえ言われたこともある。

「やめてやると思った日も、泣き明かした夜も数知れないですが、今日一日、明日一日だけ頑張ろうと思ってやっていた ら、5年が過ぎていました」

「化学系の出身で、生物学の先入観がなく、データを信じて独自の考えをもっていた真実に近づく力と、やり抜く力を持っていた」と分析する。

これほど常識破りだったため、昨年春、世界的に権威ある英科学誌ネイチャーに投稿した際は、「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」。

「最初に会ったときは失敗続きで絶望感にうちひしがれていた。自分の研究を実現するために、よりよい環境を求めて、まさにわらをもすがる思いで訪ねてきた。第一印象は一般の学生と変わらない印象だったが、研究を進めていくうちに知識も勉強量も人一倍で、並みの学生ではないと思った。何度も何度も失敗しても思いついたありとあらゆることを徹底的に試していく粘り強さは研究者として段違いだと思った

「何をやってもうまくいかず、もうダメかと思ったときは何度もあった。しかし、どんな局面でも、彼女は『この方法はどうですか』と新しい方法を考えて、ギブアップすることがない。実際に今回の成果が出たときはありえないことが起こったと震えがきた。あまりにも信じられないので、彼女の研究を確認する自分がミスをしたのかと思ったくらいだ。はっきりした結果を誰が見ても間違いないというところまで突き詰める姿も研究者としてあるべき姿だと思った」





トレードにおいても、人まね、パチリ、二番煎じ、本に書いてあること、どこかで読んだ手法、勝っている人のコピー、付和雷同、そればっかりを考えている人が多いのが現実です。

要するに、パチリ屋を自ら目指している、ということです。

しかし、もう一般論になってしまって「人口に膾炙したようなテクニック」が本当に通用する、と思っているのなら、それは疑問です。

1000円の本に書いてあるやり方で儲かるのなら、世の中に相場で負ける人など1人もいません。
というより、何故1億円稼げる方法を1000円で売るのでしょう。

多数派である負けている人が、何を勉強して、何をやろうとしているのか、という「負け組」の勉強には使えるのかもしれませんが(笑)




独創性、という小保方さんの話に関連して、相場においても、この独創性ということが重要なキーになると私は考えています。

マーケットは、基本効率的です。
上か下かなど基本わかりませんし、チャートとにらめっこしても、当たるも八卦当たらぬも八卦となっています。

みんなが気がついている部分については、効率的であり、エッジなどほとんど存在しません。
ですから、効率的市場仮説はほとんどの部分においては正しい、と私は考えています。

マーケットには、儲けのチャンスなど殆ど残されていない。

これが、私のマーケットに対する理解のベースです。

ほとんどの値動きは、ランダムであり、儲けのチャンスなどありはしない、と考えています。

(この考えも、人とは違うかもしれません)

しかし、一方で、全ての情報がすぐさまに行き渡るわけではないので、極僅かな隙間がどうしても残ります。
 
効率的市場仮説においては、「情報は発信された時点ですぐさま市場に反映される」ということを前提にしていますが、現実には、それは不可能です。

どうしても、マーケットには、隙間が残ってしまいます。

それがエッジです。

エッジの本質とは何か、というと、特にシステムにできるほど強力なエッジについては「隙間」という表現ができると考えています。

エッジとは、マーケットの非効率の残骸、とも言えます。

本来は、効率的であるべきマーケットが、そうでない状態が残されている部分を鞘抜きできる状態、とも言えます。

これは、裁定できる隙間、とも言えます。

一方で、常にマーケットは、その非効率を埋めて、効率的に戻ろう戻ろうとする性質を有しています。

ところが、何故、それが残ってしまうのか、というと、人が気がついていないからです。
だから、隙間が残っているのです。
人が気がつかないから、それは隙間として存在しています。
それを大勢の人がやりだしたら、もうそれは隙間ではありません。

昔、「抜け道脇道地図」というのがありましたが、販売されなくなりました。
抜け道が本になったら、抜け道にならない(笑)
生活道路に多くの車が入ってきて、クレームも出たのでしょう。

隠れ宿、本になったら、隠れない。

自分だけが知っていて、他の人が知らないからこその、抜け道、隠れ宿。

自分が知っている、という条件以上に大切なのは、人が知らない、ということです。

というより、相場の本質が、「金の取り合い」「資金戦争」であるのだから、

そういうことを知らない人からむしり取るのがエッジ。

みんな(対戦相手)が知ったらむしり取る相手がいなくなる。

マーケットの隙間を自分だけが知っている状態をエッジという。

蜘蛛の糸は、1人でつかまったら登れるのですが、大勢が押し寄せたら切れる。

株式市場においては、インサイダー取引は、違法行為ですが、これは確実に儲かる最強の手法(?)です。
なぜなら、人の知らない情報を自分だけが使って売買できるからです。
もし、みんなが知った時点では、既にインサイダーではありません。
逆に、為替市場では、インサイダー情報ということの定義がありません。
定義がないので、何をしても自由という点において、見えることも出てきます。


このように、強い有効性がある投資戦略については、本にされた時点で終わりとなります。

本によって、マーケットは、隙間が消えてまた効率的になった、ということだけです。

こういう理屈をわかっていない人が、時々エッジを本にしますが、そういうエッジを使っている人にとっては「迷惑千万」でしかありません。

情報商材にしてもそうで、隙間に依存する限りにおいては、商材にされた時点で終了します。

それが、少数に販売されたとしても、その少数が「その手法」によって大儲けしたとすると、「その少数の規模がどんどん拡大していって」終いには、マーケットを席巻するようになります。
そうなれば、その手法は、「隙間」ではなく、メジャーなものになってしまうのです。

何故そういうことが起こるのか、自分に当てはめればわかります。

商材を買って、ガンガン儲かった、とします。
100万円が1億円になりました。
そこでやめるでしょうか。
さらに上を目指します。
こうして、購入者が100名であっても、実際に利益が出るものなら、その運用資金は無限大に大きくなるのです。
そうして、マーケットを席巻した時点で、その手法の有効性は消えます。

タートルの手法などが、まさにその典型でしょう。
最初は、少数であって、資金もマーケット規模からすると限定的であったものが、今やマーケットを席巻するほどの資金となっています。
CTAと呼ばれるヘッジファンドのほとんどはこのタートル的手法で運用されていますが、その優位性はどんどんなくなっているのは、当然の結果でしょう。
知らない人も多いでしょうが、昔、タートルたちというのは、大儲けしており、投資業界のスーパースターで、黄金時代がありました。
それら、大儲けしていた「タートルたちの手法」を1億円払ってでも知りたい、と大勢が探っていたわけですが、今では1000円の本に書かれて売られており、誰でもが知っているようになりました。
今では、一般常識程度の話です。
そうなれば、逆にもう有効性は消えてしまうのです。


昔、禁じ手である逆張りを引っさげてカリスマになったトレーダー。
手法を公開して、気がつけば、自分が儲からなくなった・・・(笑)
自分が買おうと思っている逆張りポイントが、今では大勢の他のトレーダーに板を取られてしまう。
だから、これまでのように下がらない。
一方で、利食いしようと売りを出せば、他のトレーダーが先に売ってくる。
だから、利食いもできなくなる。
禁じ手、という世間の常識があったからこそ、通用した逆張りをコモンセンスにしてしまった悲劇です。

秘すれば花

本やブログによって潰された「投資戦略」は私の短い投資歴の中でも多数存在します。

乗車定員5人、10人というエッジに、数千人が大挙押し寄せるのですから、そんな隙間などイチコロで消えてしまいます。

例えば、持株会を使ったテクニックなど、アホがブログで公開した瞬間に蒸発しました。
どう考えても、出来高から見て、乗車定員10名までだったので、そこに1000名が押し寄せて、爆死、共食いが始まったのです。
唖然として見ているしかありませんでした。

他にも、海外マーケットを利用した先物の逆張り。
これも、アホが本にしたことによって、消滅しました。
本には「225先物は、流動性が高いので、この本によって優位性はなくならない」って書いていましたが、それを読んで「本が何冊売れるとおもってんねん!!」と絶叫したものです。
1人1枚としても、1000冊売れれば、1000枚ですよ。
もし、それで儲かれば、「お一人様1枚限定です」とはどこにも書いていない(笑)
しかも、これは最悪なことに、システムにできる戦略でした。
ヘッジファンドは、1人で1000枚でも、2000枚でも入ってくるのを知らないのか、このドアホウ!!
ヘッジファンドのトレーダーは、本を読まないとでも思っているのか。
先物の出来高、どれだけあると思ってんねん、ドアホウがと言いたい。
余談ですが、この戦略をシステムとして、この本以前から何十万で売っていた業者のシステムも破綻した(笑)

それらの超迷惑本以前から、細々とそこに書いてあるエッジを利用していたトレーダーにとっては、迷惑千万な話でしかありませんでした。


ここで問われるのは、何よりも独創性、だと私は考えています。

権威者の言うことなどクソ食らえ。

マーケットの常識とは、負け犬の行動指針である。

先入観こそ敵だ。

というところでしょうか。


パチリでなく、その独創性を身につけるためには、「何故マーケットはそのように動くのか」という何故を理解することが大切だと思います。


そもそも、相場で勝つためには、先を読まないといけない、上か下かを当てないといけない、という、ほぼ全投資家が持っている常識こそ、まずは最初の最強の敵でしょうね。


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あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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