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世の中何が起きるかわからない

2015/01/15 Thu

ツイッター、大勢フォローしていただきありがとうございます。

ただ、為替の人とか、株のデイトレ以外の人が結構多いんですが、株デイトレの銘柄ネタ中心ですから、見ても仕方がない感じで申し訳なくて。
何でフォローしてくれているのか、ちょっと聞いてみたい気持ちもあって、もし為替の人とか、これ読んだらちょっとコメントでもお願いします。

そういえば、この人気の無い人里離れた山奥のブログの訪問者が300人を超えている。多分新記録。盆と正月。もう一生ない(笑)

なんでだろうー、なんでだろー。

常連さんがポツリポツリの寂れたブログなのに・・・



ということで、為替ネタを少し。

びっくりしましたねえ。スイスパニック。

新興株でもここまではなかなかないんじゃないか、という値動きでびっくり。

普段はこの時間見ていないのですが、たまたま為替を見ていたので、ドル円、ユーロ円に遅れて参戦しました。
スプレッドがズボズボで実に難しい。
FX会社もパニクっている感じで、あるFX会社はドル円で40もスプ取っているところとかありましたが、やるなってことかい!!
ロスカットとか、悲惨だったでしょうねえ。引っかかった方、お気の毒です。
エントリーした瞬間、結構な損失になっているので、「何で???」と思って見たら、スプレッドが凄い。
恐ろしい値動きと凄いスプレッドでした。
こういう非常時にこそ、FX会社のポリシーとか、実力が垣間見れる瞬間ですねえ。

それでも、斜度40度の斜面を見ると、無性に滑りたくなるのがスキーヤーですから・・・

ロイター情報では、ユーロスイスフランが1.2から0.8052まで暴落したとか、げに恐ろしや。
レンジ戦略のロスカットですねえ、原因は。
これ、ショートストラングルと同じなんですよ。結果的に。
数年間勝ち続けてても、この一発で退場。
投資銀行や業者間では、ロスカットをいくらで決着するか、検討中だそうですねえ。
レンジ戦略取っていたヘッジファンドとか死んでるんだろうなあ。

ということで、この乱高下、何とかプラスで終われたのですが、こんなに激しいのは、雇用統計の後よりも凄かった。

ということで、記念撮影。

2014-08-137.jpg

なんだか凄いチャートですねえ。
これ1分チャートです。
しばらく値がつかなかったらしい。





私のポリシーですが、

世の中何が起きるかわからない

というものです。

こういうことが現実化するのですから、これが他の為替、株などで起こらないと言えるでしょうか。

ユーロスイスフランだから特別なのさ、と言ってしまえばそれまでですが、これを読めていた人などほとんどいないわけですから、今時点で、今後起こるであろう混乱も読めていないのだ、と考えないといけないと思うのです。

そもそも、過去の出来事で大きな値動きが起こった時、事前に読めていたことなどほとんどといってありません。
なのに、そういう「まるで読めていない自分を」信じて、再び予想しようとするわけです。
全くと言って反省が無い、というべきでしょう。

何故そうなるのか。

人が将来を予想する時、普通は、今の延長線上にしか予想できません。

実際に、今後どうなるか、と考えてみればわかりますが、今こうだから、将来はこうなる、という延長線の想定しかできないことがわかるでしょう。

これは素人だからというだけでなく、アナリストとて同じです。

人は、今のトレンド、値動きの延長線上にしか、将来を描けないのです。


しかし、今回のように、横からビーンボールが飛んでくるのが相場の恐ろしいところです。

じゃあ、ビーンボールが予想できるのか、と言えば、ほとんどの場合、想定外になります。

ある日突然に頭めがけてボールが飛んでくるからです。

そして、現実には、このような出来事は、今後も必ずどこかで起きます。

つまり、

どこかでビーンボールが飛んでくることだけは確かだ

という想定をしておく必要がある、と私は思っているのです。

未来は、今の延長線上にはありません。

いきなりビーンボールが飛んできて、どこかで必ずまたえらい事が起こります。

なので、例えば、円がこういう通貨にならないと誰が言えるでしょう。

値動きに絶対はありません。

というより、

想定外のことは絶対にまた起きる。

これだけは確かです。


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リスク管理の観点から見た株のデイトレ

2015/01/21 Wed

■こちらのブログのアクセスが増えたのは、有名トレーダーの「むらやんさん」がツイッターの件に関してこちらを紹介してくださったのが理由だとわかりました。ありがとうございます。

こちらは、またそのうち、前のように過疎ってくると思いますので、静かにやっていきましょう(汗)




■スイスフランショックでちょっと感じたのですが、

株と為替って何が違うのか、というと、

レバ

なんです。

レバといっても、レバニラ炒めのレバではなく、レバレッジのレバです・・自分で書いててどうでもいい滑りネタだと思いました(汗)

株の場合、現物はレバMAX1倍、信用でMAX約3.3倍と、実に低レバなんです。

信用は危険だ、危ないぞ、やめておけ、とか言われていますが、まあ低レバです。

これに対して、為替はMAX25倍、海外とか、法人では100倍とかもあります。

では、何故これだけレバに違いがあるのか、株は圧倒的に不利じゃないか、資金効率が悪すぎ、儲からないじゃないか、というとそうでもありません。

そのからくりは、ボラティリティの圧倒的な違いにあります。

株の場合、動かない株でも1日に2%程度なら簡単に動いています。
1000円の株が20円動くというのは普通でしょう。

ドル円と比較しやすいですが、100円の株が2~3円動く、というのは普通です。

さらに、人気のある動く株なら、特に新興人気株なら10%程度は当たり前で、20%を1日で動くものも結構あります。

ここ数日の超人気株の4777ガーラの例ですが、昨日は、

高値3475円-安値2496円=979円、実に変動幅は、19日終値の2996円に対して32.6%に達しています。

2014-08-139.jpg

たった1日で、これだけ動くということは、レバをかけなくても、レバ1倍どころか、もっと小レバであっても、いっぱしの損益になるわけです。

100万円の資金の人が、10万円だけガーラでデイトレをやって、3万円の損益とか、そうなるわけです。
この場合、レバ0.1倍です。

このガーラのボラを為替に当てはめれば、120円のドル円がいきなり80円になるようなものです。


そもそも200円だった株が、1ヶ月ちょっとで3475円まで上昇し、17倍に達したのです。
たったの1ヶ月ちょっとで17倍ですよ。
レバ1倍として、元金が20万円だとすると、340万円です。レバ3倍なら1000万円、もう宝くじのようです。

為替だと、この17倍という変化率は、もう想像の範囲外でしょう。

ユーロスイスフランがいきなり30%変動して、天地がひっくりがえったような騒ぎとなりましたが、個別株では、これはこのガーラに限らずわりと日常的に起こっています。

30%超えというのは少なくても、20%近いものなら毎日見かけますし、私もしょっちゅうそういう20%ボラの株は売買しています。

しかも、倒産すれば、いきなり変動率100%になります。

そういうボラが前提ですから、株のボラは為替に対して、圧倒的に高いわけです。そもそも危ないもの、というわけです。

基本、株は危ない、だから、危なくない低レバで問題ない




ところが、FXの場合、このレバというのが結構厄介な代物だとスイスフランショックを見ていて思いました。

つまり、

日常的には1%動けば結構動いた感のある為替だから、それなりのレバをかけないといっぱしの利益が出ない反面、レアであるが、いきなり10%以上のドカンが起きることがある、というリスク管理の難しさ

を為替は持っている、と感じました。

ハイレバでないと日常利益は出ないが、時としてそのハイレバが命取りとなる

基本、為替は危なくないからこそ、危ないハイレバを使わないと儲からない

これは結構難しい問題ですねえ。

ほとんど起きないが、稀には起きる

そういうことに備えるのは、非常に困難が伴います。

ましてや、そのための対策を打って低レバにしてしまえば、普段が全然儲からなくなる。

しかも、あまりにもいきなりのため、逆指値が効かない、というリスクもある、という現実を見せられると、どう対処していいものかと思いますね。


普段から、10%動くものなら、その普段を使って低レバで利益を出せる

つまり株のデイトレがそれにあたります。

時としてのリスクは、日常に含まれているから、特別な備えは必要ない

というのは、かなりの便利さがあります。



こういった観点から言うと、

株のスイングトレード(翌日以降への持ち越し)については、ギャップという不可抗力のリスクが伴う

ことが考えられますし、

普段は動かない為替には、数年の一度のドカンがあることがある

というちょっと不可抗力っぽいリスクがあることが考えられます。

これに対して、

株のデイトレは、低レバであっても、値動きの激しさからそれなりに利益が叩き出せる

ということがあって、損切りさえしっかりとしていれば、低リスクをかなり確実に確保できます。

低レバで利益が出せるというリスク管理上の優位性。

そういうリスク管理の観点から、株のデイトレの優位性があるのじゃないか、そう感じました。

あくまでも、損切りがきちんとできれば、という前提条件付き、ですがね(笑)


逆に言うと、

損切りが甘い、損切りが下手、損切りができない、ということは、せっかくの株のデイトレのメリットを全然活かせていない、ということにもなるわけですね。

せっかくきちんと損切りできるという絶好の環境があるのに・・もったいない

もったいないお化けが出るかもしれません(笑)



何でこんなことをグタグタ書いているのか、というと、

相場で長期的に勝ち残っていくには、何よりもまずきちんとしたリスク管理が重要である

ということだからなんです。

ここ、ほんとに重要ポイントなんですが、なかなかピンと来る人が少ない、実に難しいところなんです。

ピンと来る方、というのは、既にわかっておられる方がほとんどなのだと思います。



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リスク管理の観点から見た株のデイトレ その2

2015/01/24 Sat

とても参考になるいいコメントをいただきましたので、それをベースにして、補足記事を書いておきます。


あれは4~5年前の事でしたが、当時、私が使用していた外為ドットコムという業者がシステム更新の際、誤作動を起こして、当時ドル円82~3円だったかを100円の誤レートを配信してしまったことがあるのですね。

いきなり、ロスカット100円、のメールが飛んできたものですから、それを見た瞬間、心臓が本当に鷲掴みにされたかのような、ギューッと痛むのを感じましたですねw口座を確認したら、残高9割減w

すぐに2chで情報を確認w、しましたが、業務中だったので平静さを保つのに必死wお客様専用ダイヤルなんてつながるわけも無しw
そういえばリーマンショック時は、たびたびログインし辛くなったり、約定しなかったりしてましたね。相場のパニック時には、損切りがどうこう、とは別の問題が出てきますね。

・・・

FXはレバが高いので、値が飛んだり、業者がダウンしたりした時が怖いですね。

普段はきちんとロスカットしてくれますが、相場の値動きとは裏をかくものでして、、、
震災時はわざわざ注文を出せない朝のメンテナンスタイムの15分を狙ってドル円3円くらい落ちましたから、その明確な悪意に戦慄しましたですね。

08年の3月も、ドル円100円割れからの土日を挟んで朝のオセアニアタイムの日本人が手を出せない時間に、4円くらい落ちたのでしたかね。

ですから、今のユーロのようなハイテンション相場では、トレンドと逆方向のポジションをうっかり持ち過ごす、と、いう事は本当に注意しなければならないのですね。

・・・

リスクは分かってはいますが、、、株のデイトレは兼業には無理ですので、私の選択としてはFXになるのかなぁ、と、いうところです。

為替の動きにも慣れてしまったので、冷静にやっていればやり易いのですね、私の場合は。為替はきれいにトレンドが出るのが一番の良いところですかね。

いつかは土日にドル円10円とか飛ぶ事もあるのかも。。。とは思いますが。
そうなれば日本の状況もただでは済まないパニック状態でしょうが、、、
正直リスクから目をそらしてやってます。対応策が分からないので、、、






このタカユキさんからは、いつも、実体験に基づく参考になるコメントを頂いています。
ありがとうございます。

私も自分の記事を読み返して、じゃあ為替でどうしろ、ってんだよ、という感じに思っていました。

どうしてもレバが必要なのは、実は株のデイトレでも同じで、株のスイングと比較すると、とんでもないハイレバ取引をしているのがデイトレです。
そうでないと、時間が短いから儲からないのです。

では、そういうハイレバな中で、どうやってリスク管理をすればいいのか、ですが、

株でも同じなのですが、為替でも言えることは、

ポジションを持つ時間を短くする

ということが、リスク管理上、非常に有利に働くことがわかっています。



これは、私が尊敬するトレーダーである、リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ氏の言葉です。

間違いなく、リスクを最小限にする方法は、場にさらす時間の長さを、最短にすることである。

あなたがマーケットに長くいればいるほど、「突発的な値段」や予期せぬ不利な動きといった危険に、よりさらされていることになる。




実は、私がデイトレードで、しかもスキャルに近いのは、このリクス管理が最もやりやすいし、とにかく持っていなければリスクは無い、ということから来ています。

ですから、多くの人が「ポジションを持っていないと損した気分になる」とか「とにかくポジションを持っていないと儲からない」と感じているのとは真逆で、

私の場合、

「とにかくポジションを持っていたくない」

「リスクにさらされたくない」

と思っているのです。

何故なら、持てばそれだけでリスクだからです。

こういう感覚がいいのか悪いのかわかりませんが、悪い面としては、こういうことだと豪快には儲からないことだけは確かです(汗)

基本は、常にポジションを持たない、そして、ほんのちょっとだけ持つ、という感覚です。

それでもやられる時はやられるのでしょうが、不意打ちを食らうリスクを最小限にする、ということに重きを置いた結果なんだと思いますね。

それじゃあ、小心過ぎるだろう、とか、そんなんじゃ儲からない、と言われると思いますが、

デイトレを始めて1年以内に90%が去っていくこの過酷なサバイバルレースの現場で長年生き残ってきた、これが私の処世術なんです。

何年にもわたって、すごくコンスタントに利益を出していた人が、いきなり崩れて、あっという間に消えてしまう、そういうことがこの相場の世界では日常茶飯事に起きています。

特にリーマン・ショック時には、「あの人までが、えぇっ、この人もか・・・」という感じで消えていきました。
3年、5年とコンスタントに利益を出していた人が、あっという間に消えたのです。
2006年ライブドアショック、2007年上海ショック、2008年リーマン・ショック、2011年東日本大震災、と、毎年に近いぐらいの大変動が起きています。
こういうことは、間違いなくまた数年以内に起こります。
そして、また、多くのトレーダーがその度に消えていく、という歴史を延々と繰り返しているのです。



相場で数年間勝つということと、それ以上に生き延びる、ということは違います。


多くの人が勝つことばかり考えて、結局消えていきました。

私は、負けないことを考えて、ここまで生き延びてきました。

勝つことと、負けないことは違います。

多くの人が、一回一回の目先のトレードに関しては、必死で負けないように努力しています。

目の前のトレードで、とにかく勝つことに必死になって、一球入魂しているのです。

そして、その一球入魂のせいで、致命傷を負うのです。

しかし、私は、目先の一回一回のトレードの勝ち負けなどどうでもいいのです。

何故なら、それは運だから。運で左右される、ということを知っているから。

目先のトレードでは、ヘタッピーが勝って、プロが負けるのは普通なんです。だって、それは運だから。

だから、自分でどうにもならない運を考えても仕方がないから、それは考えません。巫女じゃないから。

そして、私は、たかが、これからやる1000回のトレードのたったの1回目の勝ち負けにこだわる必要など何もない、ということを知っているからです。

パチンコで一発一発いちいち上に入るかどうかにはこだわらないのです。

そうではなく、トータルで負けないためにはどう努力すればいいのか、特に致命傷を負わないためにはどうすればいいのか、そのための努力を必死でやっているのです。

致命的リスクを絶対に避けること、それが私の全てのトレードのベースなのです。



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資金管理のポイント

2018/02/21 Wed

ご質問があって、大型株の配当利回り株を損切りなしで持つという投資戦略についての意見を求められましたので、記事にて回答します。


まず、資金管理と損切りは、イコールではない、ということです。
損切りというのは、資金管理術の一部となります。
資金管理にはいくつかあって、もう一つの大きなポイントに、ポジショニングというものがあるんです。
これは、レバレッジと言ってもいいかもしれません。

例えば、10万円分の株を持つとします。
これは損切りしないのだ、とすると、リスクは最大10万円となります。
この人の全資金が10万円ならリスクは100%です。
しかし、この人が100万円持っているなら、リスクは10%です。
そうであれば、この人は、10%のリスクで株を持っている、とも言えるわけなんです。
それならリスクはかなり限定的ですので、問題ありません。
ところが、そうなると、今度は資金効率が非常に悪くなるのです。
つまり、レバレッジを下げればリスクも下がるし、レバレッジを上げればリスクは上がる、ってことです。

この

リスクと資金効率をどう上手にバランスさせるのかが、資金管理の要諦

なんです。

私の住んでいる短期売買の世界では、狙える値幅はたかが知れています。
となると、レバレッジを上げざるを得ません。
そうなると、リスクを限定するためには、絶対に損切りが欠かせない必須アイテムとなるわけです。

損切りというのは、リスクを限定できる魔法のツールなんで、それを使いこなせさえすれば、レバレッジを上げることができるんです。

逆に言うと、

損切りを前提としないということは、ポジションが小さいからというリスク管理に頼るしかない

ってことなんですよ。

そうすると、資金効率が非常に悪くなってしまいます。

短期でやってて、単位が小さくて、勝っても負けても大したことがない、しょんべん博打、と言われるような小さな単位でこちょこちょやるしかない、という状態に陥る人が結構いますが、こうなってしまうのは、損切りの問題が大きいんです。

いくらやられるかわからないのに、大きく出ることなど出来るはずがないんです。


本能的にリスクを感じて、ビビってしまうんです。

損切りをしない、できない問題点というのは、実はここにあるんです。

短期売買においてなどでも、チャンスにポジションを大きくできなくてビビっているトレーダーの多くは、結局損切りが下手なのが大きな原因なんです。



関連する話で、前の記事にも書いたとおり、勝つにつれてポジションが大きくなる扇形のポジションは危険、調子に乗って増やすな、ということですが、これはレバレッジの失敗なんです。
そうなれば、損切りを設定していても、追いつかないリスクを背負ってしまうことになります。
というのは、いくら損切りを設定していても、下げというのは一撃で来ることが多く、想定以上のヤラレを招くことは今回でもおわかりのことと思います。
こうなると、損切りをきちんとしていても、レバレッジで失敗して、資金管理が上手くできていない、ってことになるわけです。
ですので、リスクとポジションのバランスと、時間軸を伴った資金管理が必要となるわけです。



さらに具体的に掘り下げると、書いておられる投資戦略は、配当利回りをフロア(支え)として、粘るという考え方ですね。
つまり、配当利回りは、株価が下げれば下げるほど、上がりますから、それが最終防衛ラインになる、という戦略です。
大型株は、業績もそれなりに安定しているだろう、という前提もあります。

こういう戦略ももちろんあると思いますが、いくつか考慮しておくべきポイントがあります。
大きくは、資金管理上の問題点、マクロの問題点とミクロの問題点です。
具体的には、3点です。
一つ目は、損切りをしない、となると、やはり資金効率との兼ね合わせが問題になろうかと思います。
2つ目は、本格的下げ相場に遭遇していない、という点です。
3つ目は、配当は変化する、個別企業は事件事故とは無縁ではいられない、ということです。


配当利回りというのは、業績が安定していれば支えになりますが、本格的な不況時期に突入すると、業績そのものが傾いて、減配や無配ということが起こり得ます。
そうなると、相当な下げが起きることは、過去の月足チャートを見れば簡単にわかります。
そうなった時に、今の戦略で耐えられるのか、ということは考慮しておくべきでしょう。
今の安定した相場環境や景気動向が続く、という前提での投資はあまりにも近視眼的だと言えます。



暴落というのは、必ず将来も起きます。


これは100%間違いありません。

この100%起きることに対して、損切りなしというノーガード戦法で戦いを挑むというのですから、本来は相当な覚悟が必要なわけです。

1929年の世界恐慌時には、ダウ平均が実に89.5%の下げとなりました。株価は10分の1になりました。
1987年のブラックマンデーでは、たったの1日で22.6%の下げとなりました。
1989年の日本のバブル崩壊では、日経平均が80.4%の下げとなりました。株価は5分の1になったのです。
これが、ダウ平均や日経平均で起きたことですから、個別企業ではさらに悲惨な下げになったのです。
そこまでは、ということであっても、少なくともリーマン・ショック級程度のことぐらいは近い将来に想定しておかねばいけません。

ちなみに、こういう下げに比べれば、今月の下げなど、かすり傷以下の押し目程度です。
今回の下げで「我慢が大事」と思っているのであれば、将来の爆死の原因を作っただけのことだと思います。



こういうマクロ面でのリスクと共に、ミクロ面では、この企業なら絶対に大丈夫などということは絶対にありません。
あの大企業であった東芝がどうなったか。
安定収益の代表企業であった東京電力の配当狙いで、老後の資金を突っ込んでいた多くの人が311でどれほど悲惨な目にあったのか。
などなど、過去の事例で枚挙にいとまがありません。
311までは、安定配当、配当利回り株の代表企業と言えば、東京電力だったのです。
私の友人も電力株で配当利回りを享受していましたが、311で見事に散りました。
そういったリスクに耐えられるのか、をご自分の中で考えておくべきだと思います。
マクロだけでなく、こういった個別株のミクロのリスクに対応するためには、銘柄分散も欠かせないでしょう。

ここに書いた色んな前提を考慮した結果、あらゆるリスクを想定してやられているのであれば、問題は無いと思います。


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あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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