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何故勝てるようになったのか 1

2021/07/11 Sun

なかなか相場で勝てない。勝ちきれない。

そういう人が多いと思います。

相場歴はもう10年、20年、歴ばかりは増えても、結局、勝つ年もあるけれど、負ける年もあって、トータルでは大して負けてはいないけど、努力の割には勝てていない。

何年も勝てないで相場を続けていると、もう自分はダメなんじゃないか、そういう思いを一度ならず二度三度と思っても当然だと思います。

そういう人も多いと思います。

では、現在勝っている人は、どういうきっかけで、どういうことがあって、勝てるようになったのだろうか。

そういうことが知りたいと思っている人が多いのではないでしょうか。

勝っている人のTwitterやブログを読めば、こうしたらしい、ああしたらいい、こういうやり方がいい、ということは、あまた書いてあるわけですが、では、一体、そういう勝っている人が、

何故勝てるようになったのか

どういうきっかけやタイミングで勝てるようになったのか

ということは、書かれていないことがほとんどです。

しかし、このテーマ、興味がある人が多いと思います。

相場本でも、ほとんどが、ああしろ、こうしろ、とは書いていても、その書いている人が、何故、どうやって、勝てるようになったのか、という道筋は書いていないのが普通です。



そういう中で異色の本は、何と言っても、あの伝説本の立花義正さん著作の

あなたも株のプロになれる: 成功した男の驚くべき売買記録

でしょう。

マーケットの魔術師

こちらの本にも結構書かれています。

他にもいくつか過去に読んだことがありますが、

実は、何故勝てるようになったのか、というきっかけには共通する考え方のポイントがある

のです。

ただ、このポイントを読み取れる人はほとんどといっていません。

例えば、立花本を、この本はいい本だから読んでみて、と人に紹介したら、10中8、9は、ナンピンの勧めとしか読みません。

立花本 = ナンピン本

という構図です。



実は、私も、何故勝てるようになったのか、という多くの人が知りたいと思っていることをシリーズとして過去に書いたものあります。

上達のプロセスこそ秘訣

というシリーズでした。

しかしながら、このシリーズは、勝てない人にとっては、長いし、よくわからない、本当に知りたいことがわからない、ということだったようです。

当時のコメント欄を読んだ時に、

「わかりました!!あらなみさんは、ブレイクアウトで勝てるようになったのですね!!」

というコメントがいくつかあって、やはりこうなったのか、と苦笑しました。



恐らく、ほとんどの人は、色んな人の勝てるようになったきっかけを読んでも、何故その人が勝てるようになったのかは、わからないと思います。

なぜなら、前提として、脳にこびりついているウイルスのような相場哲学が邪魔をしているからなのです。

つまり、どういうやり方で勝てるようになったのか、ということしか見えないからです。





さて、私が勝てるようになったきっかけは、ブートキャンプに入隊したことから始まるわけですが、「上達のプロセスこそ秘訣」では、キャンプで起きた出来事を中心に書きましたが、そこで書ききれなかった本質のところをもう少し掘り下げようと思います。

まず、このブートキャンプに入隊する以前の私の思い込みは次のようなものでした。

①勝てる方法さえわかれば相場で勝てるようになる。いわゆる手法万能論者であった。

②勝てる方法は、過去の検証を繰り返して見つけることができる。


私の全ての相場に対するアプローチは、この2つの基本的な考え方に基づいていました。
あらゆる相場への努力は、この考え方をベースに続けていて、それこそ寝る暇も惜しんでやるほど努力を続けていたのです。

当時私は、50万円以上したパソコンを買って、100万円以上の検証ソフトを入れて、毎日毎日検証に明け暮れる日々を過ごしました。

同じソフトを買った同士とも共闘して、勉強会を通じて、懸命に努力に努力を続けていました。
私は当時若手でペーペーでしたが、PC数台を使って日夜検証する、という猛者の人もいました。
多くの仲間が自営業者で、高額のソフトを買うぐらいなので、億単位の投資資金を持っている人も少なくなかったです。
みんな、勝てる方法を探そうと必死で努力しました。
ソフト仲間には、仕手筋の人もいて、みんなでわいわいと検証するのがとても楽しかったのを懐かしく思い出します。
余談ですが、インターネットが無かった当時は、日本有線を引いて株価データをダウンロードしていました。その後、文字放送方式も出てきます。この話、マニアのみの知る人ぞ知るの話ですが、当時の努力をわかってもらえたら嬉しいです。。汗

しかし、10年以上にわたるこうした努力は、実を結ぶことが決してありませんでした。
大勢の仲間も、みんな志虚しく散って行きました。
気がつけば、一人、二人と、破産、借金地獄、破滅、一家離散、行方不明などなど、誰一人として、勝ち組で残る者はいなかったと思います。
ビルを手放す、家が抵当で取られるなど日常茶飯事で、仲間が次々と音信不通になり、生きているのか、死んでいるのかすらわからない状況になっていました。
これが、昭和のバブル崩壊後に、投資家仲間で起きた出来事でした。



ちなみに何故これほど悲惨な虐殺が起きたのかわかりますか。

何故なら、昭和のバブル時代の検証結果を、平成のバブル崩壊後に当てはめたからです。

昭和のバブル上昇時代の押し目買いを平成のバブル崩壊後に自信を持ってやったことで、全滅したのです。

感覚的にも、昭和のバブル時代に覚えた相場観で、3ヶ月下げたら上がるという昭和の法則を平成に適応し、みんな爆死しました。

つまりは、環境の変化が全く見えていなかったのです。

過去の検証、過去の必勝パターンなど、環境変化の前には、屁の突っ張りにもなりません。

そして、その環境変化が常に繰り返し起きているのが相場なのです。


この辛い経験から、私は、次の言葉を身を持って刻まれることになったのです。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。(チャールズ・ダーウィン)


私は、相場の不変の法則を発見しようとして努力を続けた結果、一文無しになりましたが、これについて、ソロスは次のように述べています。

私は特定のルールに従ってゲームに参加しているわけではない。ゲームのルール が変化するのに注目しているだけなんだ。(ジョージ・ソロス)

つまり、相場に対するアプローチが根底から違うのです。

私は、過去のパターンから法則を発見して思考停止しようと努力を続けましたが、ソロスは、変化を読もうとしていたのです。



こうして私は、検証生活を続け結果、例に漏れずに、10年間にわたり、毎年毎年負け続け、働いて稼いだお金を一生懸命に貯金して全て相場に注ぎ込むも、ついに一文無しになったのです。
ボーナスは、全て相場につぎ込みましたし、20代の遊びたいさかりの時の給料もできるだけ節約しては、相場につぎ込んでいました。
それでも、ついに貯金が底をついてしまったのです。
銀行預金も無くなり、証券会社の残高もほとんどなくなりました。
お金が尽きてしまって、もう、相場が続けられなくなりました。
土日は全て検証に明け暮れ、これほど努力を続けたのにもかかわらず。。

今でも、通帳を見て、ゼロになった時を思い出します。
あの時の悲しみとやるせなさは、今でも思い出した時に、涙が出てくるほどです。
当時、結婚していたので、嫁に報告した時、私の努力を知っていた嫁も、とても悲しそうな顔をしてじっとこちらを見つめていたのを思い出します。
せめてもの救いは、リーマンだったので、毎月生活費には困らなかったことでした。
嫁も共働きで食うには困りませんでした。

大勢の仲間の悲惨な状況を見れば、私などは、貯金が無くなっただけのかわいいものなので、全然マシでした。
当時、私自身が、ペーペーのサラリーマンで、他の仲間のように多額の借金ができる中小企業のオーナーとかではなかったことが幸いしたのです。
当時は、信用取引が当たり前なのに加えて、損したら、借金して現引きする、ということもまた常識だったのです。
そして、借金して現引きしたら、空いた信用枠を使って同じ銘柄を信用でナンピンするのです。
何故、こういう常識が生まれたかといえば、昭和のバブル時代が何十年も続いた結果、下げたとしてもまた高値を取ってくるというのが経験則上常識となっていたからです。
今のNYダウなどの動きがまさしくそういう動きでしょう。
リアルで、そういうバブルの渦中にあれば、その時点がバブルであったなどわからないものなのです。
IPOであった当時のNTTは、その諸悪の根源銘柄で、大勢の破産者を量産しました。
バブル時代、銀行は、土地など不動産を担保にするだけでなく、商売の信用さえあれば、目的無しでも、億単位の借金でも簡単にできた時代でした。
人間万事塞翁が馬と言いますが、何が幸いするかわからないものです。


その半年後ぐらいに、私は、何の偶然か、ブートキャンプに入隊することになりました。

そこで行われていたことは、

私の2つの基本的な考え方を木っ端微塵に覆すような天地がひっくりがえるような出来事

だったのです。

そもそも、私がブートキャンプに入隊したのは、

プロがやっている手法、やり方を教えてもらいたい

という不純な動機だったのです 汗

当たり前です。
私の基本的な考え方は、何も変わらなかったのですから。

しかしながら、入隊してから気がつきましたが、その不純な動機は、全く満たされることがないばかりか、私が信じて疑わなかった

勝てる方法さえわかれば相場で勝てるようになる

という私の当時の相場研究の大前提であり、私の相場哲学を木っ端微塵に吹き飛ばすものでした。

こうして、ブートキャンプの月額数万円という高額な授業料を支払って、4年間のキャンプ生活で得た最大の成果とは何だったのか、というと、

勝てる方法さえわかれば相場で勝てるようになるという私の相場哲学はまちがっていた

という落語の落ちにもならないようなものだったのです。

これを納得するために100万円以上の学費を支払って、4年間にもわたって苦しいキャンプ生活をおくることになったのです。

まあ、今、考えれば、アホの極みでした。

しかし、私にとっては、手法万能論の頭を強制リセットするには、それだけの時間と労力が必要だったということだったのでしょう。

これは、イスラム教の信者をユダヤ教に改宗させるぐらいに困難なことだったのだと今では思っています。

何の手法も学ぶことなくブートキャンプを卒業しましたが、私は使用前、使用後のように変わることができました。
すなわち、10年間以上負け続けの負け組投資家から、卒業後は、相場の利益で家族を養う専業投資家に変身したのです。

手法を学んだのではなく、考え方を変えた結果でした。

ついに、秘密の小部屋の鍵を手に入れることができたのです。

相場の本当の勝ち方を理解したのです。

私は、4年間のブートキャンプでのリハビリ生活と100万円ちょっとの授業料で、秘密の小部屋に入れましたが、ほとんどの当時の仲間は、既に破産し、何億円、人によっては何十億円の借金で破滅したわけですから、私は、かすり傷程度で済んだばかりか、授業料など、絆創膏代ぐらいの微々たるものだったと思います。

全ては、私が若くて、甲斐性なしという偶然がもたらした幸運でした。



多くの投資家は、考え方さえ変えれば、今日からでもプロになれるのに、頑として変えようとしない。不思議だ。(林輝太郎)

という林先生の言葉どおり、

イスラム教の信者をユダヤ教に改宗など、簡単にできるはずがないのです。

はっきり言いましょう。

無理です。

私が、4年間にわたる拷問生活を続けて、やっとできたことなのですから、一般人が普通の生活をしながら、できる可能性はほとんどありません。

ただ、少しわかってきたこともあって、長くなるので次回にでも。。


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何故勝てるようになったのか 2

2022/01/03 Mon

めちゃくちゃお久しぶりです。


■コメント欄の応酬について

前回の記事で、年末からコメント欄が賑わいを見てせてくれています。
大勢の論客が意見をぶつけてもらえて、大変嬉しく読ませて頂いていました。

今回は、最初、アンチの方から、私のブログについては、結論が無い、答えが無い、というご批判をいただきました。
これは、私の不甲斐ないところですが、実は、私自身が結論が見つからず、未だに迷っているから、当たり前のことなんです。
このブログは、そもそも、相場の本質とは何だろう、相場で勝つ人と負ける人の違いとは何だろう、という疑問を解決しようと、2005年7月から四苦八苦しながら書き続けて、気がついたらもう17年目に入ろうとしています。

今回、アンチの方は、林輝太郎一門の方だったので、私のブログを古くから応援してもらえている林一門の方からの応酬もあって、林一門同士の内紛のような様相となりました。
部外者の方から見れば、何を論争しているのか全然わからない、という応酬だったと思いますが、私は、嬉しくこのやり取りを読ませて頂いていました。

古くからの読者の方ならご存知なのですが、10年以上昔の私のブログのこの地下闘技場では、日常的にバトルが繰り返されていて、コメントが100を超えることなど日常茶飯事でした。
こういう激しい応酬によって、お互いの本音が出て、切磋琢磨されてくることから、私はこのバトルをいつも楽しみにしていました。
最近ではすっかりおとなしくなってしまって、寂しい思いをしていましたから、今回は嬉しくてたまりませんでした。

ちなみに、コメント欄ですが、私が承認制にしているのは、無意味な繰り返しの投稿、業者の宣伝、相場に関係の無い個人攻撃を防ぐためです。
そもそも、私は、アンチさんのコメントは大歓迎ですので、アンチだからという理由で消すことはほんとどありません。
今後も、議論の盛り上がるアンチコメントを是非にお願いいたします。
また、こうやってコメントをいただくことで、私もこうやって記事を書く気になりました。重ねて感謝いたします。
できるだけ、結論と答えがわかるように心がけて行きますので、読んで頂いて、またアンチコメントを頂ければと思います。



■私の宗旨の変遷

話は、少し林一門のところに戻して、私は、元々林一門でした。
商品相場の技術などの林先生の書籍全てはもちろんのこと、「両外し鞘取り教程」「鞘滑り取り教程」などのバラコピーも全て購入し読んでいます。
また、研究部会報の読者としても10年以上購読していました。
商品相場の相場観を書いていた林レポートも2年ぐらい読んでいました。
なので、それなりに一門だったと思います。

その後、私は、当時の最先端であったPC9801というNECのパソコンを使ったテクニカル検証一門に宗旨変えすることになります。
昭和から平成に移る時期で、バブル崩壊という最悪の時期でもありました。
これは、過去の記事でも書いているのでここでは詳しくは書きませんが、

勝てる手法さえわかれば相場は勝てるようになる理論

という考え方ををベースにして、5年間ほど、テクニカルによる相場手法、相場必勝法を求めて、最適化を朝から晩まで繰り返していました。
このテクニカルによる必勝法を求めた時期に、私の成績は最悪期を迎えて、曲がりなりにも勝てていた林流で稼いだ虎の子を全て吐き出すことになります。

そして、1996年、私は、野川ブートキャンプに入隊し、2000年までを練習生として軍曹から間違った根性を叩き直されることになるのです。

この4年間で、私は、典型的負け組から、勝ち組へと転身し、以降、年間で負けることは無くなりました。



■相場の型というもの

では、一体全体、負け組であった私が、何故勝ち組に転身できたのか、ここが読者の一番知りたい部分だと思います。
やっと本論なのですが、その前に、理解を進めてもらうために、もう少し予備知識を書きます。

相場には、

基本の型

というものがあります。

これは何かというと、手法、やり方と言い換えることもできますが、ここでは、わかりやすように型という表現を使います。

この基本の型というのは、相場においては、多くの型が存在し、それぞれ流派を作っています。
家元がいる流派もあり、また、家元がお亡くなりになられた流派もあります。
現存する家元さんには、大勢の生徒さんのいる家元さんもおられて、大いに賑わいを見せているようです。

これが他の習い事とは大きく異なることで、相場をわかりにくくしている原因にもなっています。

例えば、私のやったことのあるもので言うと、スキー。
スキーを習うという時には、基本の型のプロセスがあって、最初はボーゲンからスタートして、シュテムを覚えて、そしてパラレルを習う。
こうやって基本の型を練習してマスターし、上達する、というプロセスをたどります。
この一連のスキー上達の流れは一致していて、基本の型も間違いありません。

柔道にも基本の型があって、最初は受け身から習って、次に技を習います。
この型を練習して覚えて、上達していく、という過程を踏みます。

野球でも、バットの握り方から、スイングの方法など、基本の型というものがあります。
これは、ゴルフでも同じです。

スポーツだけでなく、将棋にしても、麻雀にしても、定石と基本の型というのが存在します。

では、相場において、こういった基本の型というのはどうなのか、というと、相場にも基本の型というものが存在します。

ただ、相場における基本の型というのは、アプローチの違いもあって、千差万別で多種多様なのです。
これが、他のどの習い事とも違って、相場の壁を高くする原因にもなっています。

また、

相場には、勝っている人から見れば、絶対にやってはいけない型と習ってはいけない家元

というものが数多く存在します。というよりも、本物よりも偽物の型ややってはいけない型、エセ家元の方が数多く存在し、しかも、初心者から見れば、むしろそちらの方が正しく感じます。
エセの方が王道に見えて、証券会社などもそちらを勧めることが多いです。
この相場の世界は不思議な世界で、偽物の方がより幅を効かせている世界でもあるのです。

相場の初心者であればあるほど、「10万円が1年で1億円に」という家元に引かれるので、林先生のように地味な練習を数年やりなさい、などと言った話には目もくれないことでしょう。
ママさん料理教室で簡単にフレンチをということの方が、帝国ホテルでの料理修行で3年間は洗い物よりも魅力に感じるのは仕方のないことだろうと思います。

こうして、多くの人が、このやってはいけない型をやったり、習ってはいけない家元に師事して、頑張っているのに、ずっと潜水艦浮上せずになっているのが現実なんです。

私から見ても、大勢のお弟子さんがいる家元なのに、その実態は、大勢のお弟子さんのほとんどは負けているとか、このやり方で勝てるはず無いのになあ、という家元まで、数多くおられます。
果たしてこんなことを教えていて、そもそも勝ててるはずないけどなあという疑問に感じる家元も多いです。


一方で、この基本の型を覚えたからといって、それで勝てるのか、というと、それほど世間は甘くはありません。

これは、スポーツなどでも同じです。
柔道の技を覚えたら、もうオリンピックに行けるのか。
イチローの型を学んだらプロになれるのか。
将棋の定石を覚えたらプロになれるのか。

これと全く同じことが相場でも言えます。
基本の型を覚えたからといって、相場で勝つことはできません。

この基本の型を具体的に書けば、

林一門で言えば、逆張りナンピンと分割売買、ということになります。

タートルで言えば、レンジブレイクアウトです。

成長株派にとっては、オニール流CAN-SLIMということになるでしょう。


とにかく、出版されている本の数だけ流派が存在します。
また、林一門といっても、今回のコメント欄のように、一門の中でも流派がさらに違って、論争になるようなことも起こります。
さらに、林一門から、独自の亜流を作って、家元となって隆盛を極めているお家元までおられます。


また、絶対にやってはいけない型としては、

証券マンの言いなりに売買する型

新興株に闇雲に飛びつく型

なんとなく値動きの釣られて飛びつく型

過剰に検証を最適化して勝率100%を目指す型


などでしょう。



■必勝法はあるのか

必勝法というのは、言い方を変えれば、

覚えただけで勝てるようになる型

ということになります。

多くの人が求めているのが、実はこの型なんです。

これは、星飛雄馬の消える魔球とか、そういうアニメでの世界では存在しますが、現実には大変難しいものです。

じゃあ、必勝法に近いものは存在しないのか。
といえば、実は、存在します。
それは、主には、相場の隙間や歪みを狙うものなのですが、だからこそ、それが弱みにもなるのです。

昔、株之助氏という方が、億トレーダーとして、一世を風靡しました。
しばらくして、彼は、親切にも、自分がどうやって稼いだかをDVDにして教えてくれたのです。
私も、数万円でDVDを購入しました。
彼のやり方は、当時禁じ手でもあった新興株の逆張りでした。
彼の新興株の逆張りは、禁じ手であったが故に通用したのです。
やがて、DVDによって、彼の必勝型は大勢の知るところとなり、彼の対戦相手全員が知るところとなりました。
結果、DVDの購入者全員及び、株之助氏自身も彼の型では儲けることができなくなりました。

何故かというと、

株之助氏の型が、隙間を狙ったものだった

からでした。

同じことが、もっと大規模に起きたのが、タートルのレンジブレイクアウトという型でした。
タートルグループも一世を風靡したのですが、その型(手法)が一般化されるにつれて、勝てなくなりました。

何故こうなってしまうのか、これは、相場が対戦ゲームだからなんです。



■相場は対戦ゲーム

では、型を覚えただけでは、何故ダメなのか。

それは、相場が対戦ゲームだからなんです。

自分が買ったら、相手は売っているわけです。
自分が売ったら、相手は買っているわけです。
その自分の相手というのは、CISさんやテスタさんなどの名うての投資家やヘッジファンドかもしれません。
そういう相手と対戦するのが、この相場というゲームなんです。
基本の型を覚えただけの新人が、この相場という闘技場にのこのこやってきたら、それは、単なるカモなんです。
具体的に相手の顔が見えないだけで、あなたの相手は柔道オリンピック級かもしれないわけです。
それを受け身を覚えて、基本の型をやっといくつかできるようになった新人が相手をするわけです。
あなたの相手のヘッジファンドというボブサップに対して、どんな必殺技をかけるつもりかは知りませんが、そんな小手先の技で倒れる相手ではないのです。

ナンピンにしろ、ブレイクにしろ、色んな基本の技を覚えることだと思いますが、あなたの相手とて、そんなことは100も承知の熟練トレーダーなんです。

自分がブレイクで買おうとしている時に、対戦相手となっているテスタさんが果たしてブレイクを知らないとでも思いますか。

相場は、対戦ゲームであるといこと。
そして、相場で生き残って来ているのは、相場が上手い人にどんどんと絞られていること。
相場が上手い人は、基本の型など全て理解していること。
このことを全く理解しないで、単に勝てる型だけを求めてさまよっている姿は気の毒にすらなります。

相場は対戦ゲームなのだから、相手に自分の手の内を知られることは、死を意味します。
先ほど書いたように、必勝法は存在しますが、みんなに知られた途端に機能しなくなるのは、相場が対戦ゲームなのだから仕方がないのです。



■ファンダメンタルと環境変化

対戦相手が問題というだけでなく、相場には、環境変化という季節性が存在します。
それが、基本の型などを木っ端微塵にしてしまうぐらいの破壊力があるのです。
一方的に売られる、一方的に買われる、永遠とも思えるレンジ相場、など、環境が激変し、一夜明けたら地獄など、相場の日常です。

そして、そういった定石である基本の型を簡単に破壊してしまうのが、ファンダメンタルという超破壊兵器なんです。

どんなテクニカルのいい上げのパターンが出たとしても、どんなに上げ相場だったとしても、その企業が倒産すれば、株価はゼロになってしまうのです。
倒産は極端だとしても、業績の急変や事件事故、そして、マクロではNYの急落など、こういう破壊兵器が横からぶっ飛んできて、全ての基本の型を一瞬にして破壊しつくしてしまいます。

仮にこれは絶対という究極に必殺の型があったとしても、ファンダメンタル兵器の前には一瞬の藻屑となって消え去るのみです。



■再び野川ブートキャンプのこと

やっと本論に戻ってきました。

みなさん、お待ちかねの野川ブートキャンプでどうやって負け組の私が勝ち組に変われたのかの本論です。

まず、ブートキャンプで教えられた基本の型とは、

レンジブレイクアウト

でした。

これを小豆、大豆、コーン、ゴムなどの商品相場でひたすらにやり続けるのです。

当時の野川派一門の型は、レンジブレイクアウトを基本とするものでした。

テクニカルに知識がある方なら先刻ご承知のとおり、当時から、レンジブレイクアウトというのは、はなはだ勝率が低く、精神的に非常に辛いものでした。

なので、基本は、負けて負けて負けて、さらに負けて負けて、でした。

全て、痛みの伴う実戦でした。
最低枚数の1枚でも、1回あたり万単位の損失が出るので、かなりの痛手でした。

ですから、そもそもキャンプに必勝法を期待した多くの練習生は、瞬く間に去って行きました。

半年も経過する間に、半分ぐらいになったのだと後で聞きました。

じゃあ、負けて負けてで何を学んだのかというと、柔道で言うところの受け身です。

相場では、受け身すらできない輩が、大金を投じて、爆死する、というのが定番なんです。

じゃあ、受け身を習ったのはわかった。でも、受け身だけでは勝てないだろう。

次に、ついに勝てる方法を学んだのですね。

となるはずですが、ご期待の沿うことができないのがとても心苦しいのですが、そんなものはありません。

最後まで、4年間、ずっとレンジブレイクアウト一本でした。

ほんと、ここまで引っ張っておいて、なんだよ、この結論は、時間を返せ!!

というご批判のコメントが多数寄せられることを覚悟で事前に書いておきます。

貴重な時間を引っ張って、大変申し訳ございませんでした。。



■4年間のキャンプ生活で身につけたこととは

じゃあ、4年間もキャンプで何をやってたのか、どうして負け組から勝ち組に変化したのか。

ここは、次回にとしたいところですが、次回は半年後になっては申し訳ないので、一気に書いてしまいます。

ここでは、みなさんの期待する型、つまりやり方は、全く関係ありませんでした。

最初から最後まで、型としては、変わらずにレンジブレイクアウトだったからです。


では、何が変わったのか、というと、

①受け身、すなわち損切りの達人になったということ。

②なんとなくの売買ではなく、事前に決めたルールに従った1つの入り口(エントリー)から2つの出口(利食いと損切り)による売買ができるようになったこと。

③順張り師としての乗せとナンピン(押し目買い)など分割売買を通じて、ポジションの作り方を覚えたこと。

④ポジション作りからの繰り返しで、全体としての布陣を考えられるようになったこと。

⑤単発の勝ち負けではなく、一連の売買の中で利益をひねり出すという感覚が身についたこと。

⑥以上の結果として、プロのトレンドフォロアーの売買テクニックを身につけ、徹底した損小利大のトレーダーに転身できたこと。



思いついたことを文章で書いてしまえば、こういうことが主な変化になろうかと思います。
ただ、自分でもわかっていない変化もありますので、これが全てではありません。

つまり、キャンプ生活4年間の結果として、

かつては、典型的なコツコツドカンのヘボプレイヤーだった私が、損小利大の順張り師として再生したわけです。

繰り返しますが、ここには、エントリーの手法の変化は微塵もありません。

何度も繰り返しますが、型(手法)ではない変化で、私は負け組から、専業トレーダーになったのです。

ここ重要です。手法を求めているみなさんの期待に添えないことは十分にわかっていますが、それでも、敢えて言わせてください。

型(手法)ではないところで、専業になったのです。



■順張りに関して

では、自分も順張りで、となる方もおられますが、順張りで勝つには、非常に多くの精神的関門が必要です。
何故、キャンプで4年間も過ごすことになったのか、という理由は、技術面よりも精神面の鍛錬にあったと言ってもいいと思います。
手法は実に簡単ですが、その分、精神的にものすごく辛いことが多いので、正直なところオススメはしません。
ほとんどの人には向いていないことじゃないかと思います。

ただ、一方で、かつての大相場師の多くは、順張り師でした。
リチャード・デニスしかり、ジェシー・リバモアしかりです。
また、CISさんも順張り師です。
順張り師は、特有の相場に対する考え方を持っていて、その得意な考え方が身についているからこそ、厳しい順張りに耐えられるのです。
もし、その心を見たいという方は、是非この本を読んでみてください。

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学

この本は、多くの方が読まれたことだと思いますが、結局、何が書いてあったのか、と聞かれて答えられないのじゃないかと思います。
この本は、誇り高き順張り師の投資哲学の本なので、一般の投資家には分かりづらいかもしれません。
しかし、見る人にとっては、順張り師の心得としてのバイブル的名言の数々が散りばめられている本なのです。



ということで、やり方を期待した人にとっては、正月早々、しょうもない、何やそんなことか、くだらんブログを読まされてしまった、というお叱りは事前に受付しておきます。汗

今回は、ご批判をもらっている得意の焦らしをやめて、結論をポンと書きました。
しかし、結論を出しても、たぶんそれではほとんどの人には伝わらないことだと思います。
なので、まずは答えから書いて、ここから何故これがポイントになるのかという部分を書いて行こうと思います。
ということで、まだまだ書き足りないので、また具体的なところを書いていきます。今後は、あまり間が開かないように頑張ります。


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何故勝てるようになったのか 3

2022/01/04 Tue

私だけでなく、何故勝てるようになったのか、そして何故勝てないのか、というモデルケースをいくつか書いておきます。
こうしろああしろ、というものではない、実践の記録なので、大変参考になると思います。


■私の友人のケース1

私の友人。株好きだけど下手の典型で、30年間ほぼ負けっぱなしで気がつけば50歳を超えてました。
彼が私のところに相談に来て次のように言いました。
「今53歳なのですが、57歳ぐらいに会社を早期退職したいと考えています。
自分は、とにかく相場が下手で、この30年間、バブルの時も含めて負けっぱなしでここまで来ました。
退職後も好きな相場を続けたいのですが、負けっぱなしではきついので、せめてトントンぐらいにできればと思っています。何とかなりませんか?」


私はしばらく考えて次のように答えました。
「まず、人間である限りは、普通にやれば相場で負けるのは当たり前なのです。
だから、基本は全員相場が下手なのです。
相場で勝てる人というのは、特殊な考え方を学んでそれを実践しているだけに過ぎないので、それを学べば誰だって相場で勝つことができるようになります。」

「そうですか、自分でも何とかなりますか?」
というので、
「はい、誰でも相場で勝つことは難しくはありません。結局、誰もまともなことを教えてもらえてなくて、誤った考え方でやっているから相場で負けるのです。」

「では、57歳になって、退職したらよろしくお願いします。」

「いえ、それは違います。57歳になって、退職したら、そこから教えてもらっていきなり勝てるというものではありません。
もし、57歳から本格的に相場をやりたいというのであるのなら、53歳の今から本気で練習すれば、57歳になんとか間に合うかもしれません。やりますか?」

「わかりました、ではどうするのか教えて下さい。」

「それでは、まず、これまでやっていたような上がる株を探すというやり方を全部捨ててください。そして、できるだけ低位で利益は出ているけれど、低PBRで、大して上がりもしないような冴えない株を数名柄選んでください。食品株とか、業績ができるだけ安定している株がいいと思います。」

ちょっとびっくりした様子でしたが、
「了解しました。」

「そして、その冴えない安値でレンジで動いている株の日足を毎日見ていて、安値近辺になってきたら、2分割で買い下がってください。そして上がったら一旦売り。さらに下げてレンジを抜けてしまったら損切りを必ずやること。これを繰り返すだけです。」

「それだけでいいんですか?」

「はい、それだけです。これを小さな単位で繰り返してみてください。これが練習売買です。」

彼は、このバカみたいなアドバイスをコツコツと実戦し、何も言ってなかったのに玉帳をきちんとつけていました。
さて、その後、時々報告をもらっているうちに3年間で、彼は退職しました。
その時点では、もう負けない投資家に成長していました。
そして、さらに数年で毎年立派に利益を出せる投資家に変貌しました。

最近、彼に尋ねました。
「結局、相場で勝つっていうのはどういうことだと思いますか?」

すると彼は、
「結局は、損切りだけですね。この損切りがきちんとできれば、相場で勝てるという実感を掴むまでに3年の時間がかかりました。」
とポツリ。

私は、彼が、日足の逆張り好きだということを知っていたので、彼に出した処方箋(型)は、

林輝太郎氏直伝の初心者練習売買法である2分割一括手仕舞いのうねり取り

でした。
何度も書きますが、この型が重要なのではありません。
この型を繰り返すことで、単発の売買ではなく、トータルで利益をひねり出す感覚を身につけるために、彼には1000本ノックをやってもらったのです。
1000本ノックの結果、彼は、かつての典型的コツコツドカントレーダーから脱皮して、安定して利益を出せるトレーダーに変貌を遂げました。

彼のすごいところは何だったのかというと、

言われたことを素直に実践したこと

でした。



■素直に聞けるのは才能

実は、私の立場上、いろんな投資家からアドバイスを求められることが結構あります。
しかし、ほとんどの場合、話をしているうちに何故か私が説教されることになるのです。

どうしてか。何故そうなってしまうのか。

それは、彼ら大衆投資家の思っている勝っている投資家像とあまりにもかけ離れているから

なのです。

大衆投資家から見る専業トレーダーというのは、神業のように相場を読んで、次々に勝っていく姿であり、特殊な手法を知っていて、そのすごいやり方で相場を次々に当てて勝つ姿を想像しているのです。

この先相場はどうなるのか、という予想の話などすごく求められるのもその思いのおかげです。

だから、こんな地味なアドバイスなど、鼻にもかけてはくれません。
私がアドバイスすると、ほとんどの場合は次のような返事が返ってきます。

「そんなことはわかってますから、そんなことではなく、私は勝つ方法を教えて欲しいのです!!」

「だから、今勝つ方法を教えてるんです。」

「いや、そういうのではなく、私が知りたいのは勝つ方法なんです。」

平行線がしばらく続いた後で、いやーな空気が流れます。

心の中でまた思われてるんだろうな。

「苦労してつかんだ勝つ方法など教えられないってことかよ!!」

って。。


この話に関連して、先日、素晴らしい動画を見つけました。
時間があれば是非ご覧ください。

相場がなかなか上手く行かない人の特徴をものすごくいい当てていて、つい何度もウンウンとうなずいてしまいました。。

絶対に成功できない鉄の凡人の特徴とは?
・秘訣とコツを求める
・人の意見を聞かない
・結局、行動しない
(中田大学、夢をかなえるゾウより)


【夢をかなえるゾウ①】絶対に成功できない凡人の特徴と成功者の鉄則

お急ぎの方は12分ぐらいからご覧ください。
私の経験とあまりにもだぶっているので、この動画見てほんと爆笑しました。

これを読んでいるみなさんが鉄の凡人ではないということを願って。。



■私の友人のケース2

株歴20年近く、FX歴5年。立派なベテラン。
彼の得意技は、追っかけ売買のしょぼ利食い。
型としては、自在流のなんとなく上がるかな~で買い。利益になったらすぐに利食い。逆行したら粘って、負けないようにする。
何故か。エントリーが追っかけなので速攻損になるケースが多いから、損切りなどしたら全部損切りになる。

口癖は、
「損しても少し粘れば大概は戻るから!!」
です。

実は、彼のような売買をしている人はめちゃくちゃ多いのです。
テクニカルとか色んな分析手法を知っているけど、何故か実戦ではほとんどが感覚の追っかけ売買。
彼には、私からは、何度も何度も
「コツコツドカンにだけは注意して、そうならないように、損切りはしっかりとすること。」
という話をもう100回ぐらいはしていると思います。
ところが、昨年末、どうやらFXでめたくそにドカンを食らった模様でした。

私は、彼の名前を、

永遠のコツコツドカンの貴公子

と呼ぶことにしました。



■私の友人のケース3


これは友人の友人で2名。
専業投資家に是非会いたいというので友人の紹介で食事をしました。
話をしてすぐにわかったのは、2名ともがシステテムヲタクってことでした。
頭がよくて、高学歴で、実社会で成功している人は、このシステムヲタクになりやすいのですが、その典型でした。
口癖は、
「検証もしないで売買などできない。」
でした。
私は、いくつかアドバイスをしましたが、全くといって響かない様子で、私は早々に降参せざるを得ませんでした。

検証もしないで実トレなどできるはずがない

という鉄のカーテンを破ることは不可能でした。

勝てる方法が見つかるまで、どうか永遠に検証を続けてください。

この

永遠の検証マニア


は、想像以上に多く生存していることが確認されています。

みんな頭が良くて、自信満々なんです。

だから、人の話を絶対に聞かない。

何を言っても時間の無駄です。



■私の友人のケース4

もう7年近く前になりますが、私は10名ぐらいを集めて、メールなどでやり取りしながら、みんなに教えて行くような形式でスクールをやりました。
「苦労するけど、勝てるようになるまで頑張ってください。それでも大丈夫ですか?」
と最初に問うたのですが、全員が頑張ります、というので張り切って教えはじめました。
ところが1ヶ月経過し、2ヶ月経過し、3ヶ月経過するうちに、みんなのレスポンスがおかしくなりはじめました。
なんでだろう、こちらは一生懸命に教えているのに、どうしてだろう、と思っているうちに、一人、また一人と脱落していく状況が続き始めました。
仕事が忙しいからとか理由をつけてというだけでなく、ある日突然に音信不通という方も数名おられました。
1年を超えたあたりでは、残ったのがたったの1名になってしまいました。
私は、なんでだろう。別にお金を取ってやっていることでもなく、と思っていたのですが、はたとわかったのです。

プロの投資家がやっているやり方を知りたかっただけだったのだ!!

ってことです。

つまりは、自分たちだけに、特別なやり方を伝授してくれるものだと思いこんでいて、それがいつまで経っても出てこないから、私がポイされてしまったのです。

この

手法ジプシー

は、勝てない人の基本形で、そこかしこに生存が確認されています。

ちなみに、最後まで残った1名の方は、始めた時は相場初心者でしたが、その後数年で仕事をやめて専業トレーダーになり、今でも安定して毎年利益を出しています。



■急がば回れ

急がば回れ、ということわざがありますが、相場の道は正にこの名言どおりなんです。

みんな安易に勝てる手法を求めて、何年も何年も探し回っているのですが、結局、安易に勝てることを求めて、気がついたら何十年も手法探しに明け暮れてばかりで、

相場の知識だけはすごいけど、やらせたらド下手。

耳年増で、相場を語らせたら一家言ありで、テクニカル分析は学者にでもなれるぐらいの知識を蓄えてはいるけれど、実践に出れば、下手すぎる売買しかできない。

何十年も相場をやってて、一体全体何をこれまで何をやってきたのか、というぐらい相場が下手。いや、下手というより初心者よりも下手のド下手。


そういう熟練投資家が山のように溢れています。

これは、畳の上で、10年間水泳の練習を続けてきました、というのに匹敵するぐらいの愚かな行為だということに全く気がつかないで、いままで来ているのです。

こういうウォーキングデッドのゾンビの大群のようなベテラン初心者の大群がいるからこそ、私は、1000本ノックを勧めているわけですが、これとて、なんだかんだと理屈をつけて実行する人はほとんどいないのが現実です。

結局、やらない、のです。



■相場は技術職

ほとんどの人は、

相場は知恵比べのゲーム

だと思っています。

そうであるのなら、経済学者やアナリストが大金持ちになるはずですが、そうにはなっていません。

何故なら、

相場は、技術職の腕くらべ

だからです。

なので、相場には、歴然として上手い下手が存在し、上手い人が常に勝って、下手な人は永遠に負け続けるようにできています。

林先生と同じ語り口になっていまいますが、目指すべきは相場巧者であって、相場評論家ではありません。



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何故勝てるようになったのか 4

2022/01/09 Sun

■鉄のメカニズム_水面アップアップの法則

上がる株を探して買う。ちょっと上がったら利食う。下げたら戻るのを待つ。

これが世間一般で最も行われているトレードの典型で、鉄のメカニズムです。

上がる株を探す方法は、ファンダあり、テクニカルありですが、最初は、色んなやり方を探しますが、実際に相場を始めて数年も経つと、何をやってもダメなことがわかってくるので、最終的には、なんとなく上がりそうだから、という感覚トレードに落ち着きます。
特にチャートでもなく、ファンダでもなく、上がりそうだと思ったら買いというフィーリング手法です。
そして、少し上がれば利食いして、下げたら戻りを待つ、という売りの方法も、誰に教えられたのでもありませんが、これまた鉄板手法となります。
このフィーリング手法を続けて、相場歴20年、30年という強者はものすごく多いです。


では、何故こうなって落ち着いてしまうのかというと、心理面と値動き両面からのメカニズムが見事に働いているからなんです。

①上がる株を当てれば勝てるという考え方

②とにかく勝ちたいという心理

②相場の値動きのほとんどが保ち合いなので上がればすぐに下がる、下がれば戻るを繰り返すという値動きの法則


この当てれば勝てる、そして1円でも勝ちたいという心、さらに、相場のほとんどが保ち合いというセットによって、しばらく相場を続けていると、ほとんどの人は、どういう経緯で相場を始めたにしても、この鉄のメカニズムに落ちてしまいます。

※今回に限り「勝つ=目先の勝負に勝つ」と読んでください。

入り口は、どんなやり方だったとしても、最終的に出口はほぼ全員が、この鉄のメカニズムの餌食になります。

じょうろから入った水が一箇所に集められるように、鉄のメカニズムに全員が落ちてきます。

とにかく勝ちたい。1円でも負けたくない。

それに加えて、ほどんどは戻ってくる保ち合いという相場の動き。


株を買った後の損益というのは、水に飛び込んだ人と同じような動きで利益になったり損したりを繰り返します。

すなわち、水に飛び込んで、一旦沈んでもすぐに浮上する。
浮上して少し水面上に出たと思ったらまた沈む。
沈んだと思っても、少し息を我慢していてれ、また水面上に顔が出る。

なので、水面に顔が出た途端に素早く息をして、沈んだ時には息を我慢する。
これが、水に飛び込んだ時に、人が自然にやる息継ぎの方法です。


この水に飛び込んだ時に自然にやる息継ぎの方法と同じように、相場でも、水面に顔を出した時に素早く利食いする。
一方で、水面下に沈んだら息を我慢して、水面に顔が出るのを待つ。

これこそが、目先の勝負に勝つための一番簡単な秘訣なんです。


勝つ方法については、みんな色んなことをやっていますが、実際にやっていることの本質はほとんどみんな変わりません。

みんながやっていることは、水面上に顔を出した途端に利食いして、水面下に沈んだら我慢して耐える。この繰り返しだけなのです。

こういうトレードの方法が、誰に教えられるでもなく、自然に身についてしまってはなれません。

というよりも、この鉄のメカニズムをやめれば、待っているのは、損切りの嵐だけなので、やめることは不可能に近いのです。

この鉄のメカニズムを使っているからこそ、目先勝てているのだから、やめれば負けしか残りません。

結果として、絶対にやめることなどできはしないのです。


とにかく勝ちたいという心理から、野球の試合のように、1-0でも勝ちは勝ちだという心理がこのメカニズムを支えます。



このメカニズムの結果として、この方法を使えば、どんなエントリー方法を使っても、勝率で70%から80%は維持できるようになります。

「自分は、相場を当てることができるようになった!!」

「これで10中8、9は相場が当てれられる!!」


と人に自慢したりするようになります。

逆に言うと、素早く利食いして、損を粘るということでしか勝てない、という驚愕の事実が裏に潜んでいるのです。

こうして、鉄の大衆トレード手法を大勢が自然とやることになるのです。

次第に、鉄のメカニズムにどっぷりとはまってしまって、手法は、感覚自在流に変化していきます。

色んな知識やノウハウを知っていても、全く使わない。あれも知っている、これも知っている、でも、絶対に使わない。

実際のトレードで使うのは、徹底した速攻利食い&損は我慢して耐える、という水面アップアップのメカニズムということになります。



上がる株の探し方は千差万別で、最初は本を読んで、ブログを見て、セミナーを受けて、と知識だけは、年月を経るごとに豊富になっていきますが、では、その知識を生かして実際にトレードしているのか、と言えば、

知識だけはどんどん増えるけれど、やっていることは最初の頃とほとんど変わりません。

当てれば勝てると思っていても、結局、何年も努力しても全然当たらない。何をやっても大して変わらない。
しかしながら、目先で勝つことに関しては、速攻利食い&損を徹底抗戦するという鉄のメカニズムさえ使えばほとんど勝てることを学ぶ。

結果、誰もが、この鉄のメカニズムを使えば本能的に勝てるとわかって、どっぷりとはまってしまう。


これを10年、20年と、延々と続けるわけです。

相場を目先当てるというだけなら、この鉄のメカニズムを使えば10中8、9勝つことは誰だって達成できます。

儲かったら速攻利食いして、損したら徹底的に粘るというシンプルで、かつ心にも優しく、簡単なやり方です。

だからこそ問題は、この手法にハマってしまうと、泥沼のように抜け出せなくなるということです。

結果、アルコール中毒、ギャンブル中毒、薬物中毒と同じく、鉄のメカニズム中毒にはまって抜け出せなくなってしまうのです。



昭和のバブル時代の話。
当時の上がる銘柄探しのやり方の王道は、対面取引が基本の時代だったので、証券マンに上がる株を教えてもらってそれを買う、というものでした。
そして、ちょっと上がったら、証券マンからすぐに売れと電話が来るので、得意満面で売る。
一方で下がったら戻りを待つ。
これを繰り返します。
頻繁に売買する顧客の多くが信用取引を使っていますから、損したまま6ヶ月期日を迎えたら、信用で乗り換えるか、現引するか、投げるか、の選択を迫られます。
土地さえあれば、銀行はいくらでも金を貸してくれた時代なので、現引代金が足りなければ、不動産融資で乗り切る人が多かったです。

こういうメカニズムのため、高値の6ヶ月期日迎え向かえにがっくりと下がる、という値動きが頻繁に起きました。
当時を知る証券マンに聞けば、ほぼ95%の顧客がこういう売買を繰り返していました。
というよりも、このちょこちょこ利食いして、損したら徹底抗戦で粘るというのが、証券界の常識だったのです。

こうしているうちに、バブル崩壊によって、この鉄のメカニズムでやっていた95%の投資家は壊滅しました。
私の周りにいた大勢の投資家仲間は、一家離散、破産、夜逃げ、そして自殺、と地獄を味わうことになりました。
私もその例外にはなれずに一文無しになりました。一文無しというのは、最も軽症でした。何故なら、担保となる土地を持っていなかったので、借金できなかったという幸運があったからでした。。

その数年後、私は、野川ブートキャンプという更生施設に入所し、鉄のメカニズムの禁断症状からの脱皮を図り、4年間の強制的なキャンプでの更生プログラムにより、強制的に何とかかんとか中毒症状から抜け出すことに成功しました。
これは、前に書いたとおりです。



さて、現代においては、証券マンのアドバイスで株をやっている人はお年寄り以外もう誰もいないと思いますが、

ちょろちょろ利食い&損の徹底抗戦という鉄のメカニズムは、数十年を経て、対面取引からネット取引に変わっても、不変に働いています。

未来永劫にわたって、今後も永遠に投資家の大多数がこの鉄のメカニズムに従って投資を続けていくことになるのでしょう。



目先の利益にこだわれば、絶対にこの鉄のメカニズムから抜け出せないし、やっている本人も薄々こんなことを続けていてはダメだとわかっていても、どうしてもまたやってしまうという中毒性があるからなんです。

松井証券などが発表する信用取引の含み損益が常にマイナスというのは、このメカニズムを裏付けるもので、長期に保有しているのは、常に含み損ばかり、ということになるわけです。



私から見ても、ほんとうに熱心に勉強している投資家の方や数多くのセミナーに参加したり、何百冊という本を読んだり、研究したり、検証を繰り返したり、という人が本当に大勢おられます。

しかし、結局は毎年毎年負け続けて、気がつけば10年、20年と年月が虚しく過ぎていく。

そういうベテラントレーダーが本当に多いです。

何故そうなってしまうのか。

エントリーのやり方の工夫以外の原因ではないのか。


ここに気がつかないで数十年。本当にもったいないことだと思うのです。

エントリーの手法がいらないというわけではありません。
しかし、そんなことよりも、基礎の土台があるのです。

エントリーのやり方、手法にばかりこだわっているというのは、私から見れば、建物を建てるのに、内装とか、家具とか、そういうものにばかりこだわって、基礎工事が全然できてない、という建物と同じです。

美味しい料理を作るのに、レシピも必要だけど、まずは出汁のとり方だろう。

野球をするのに、まずは、下半身の強化だろう。

因数分解とかを習うよりも、まずは九九を覚えることだろう。


そういうことと同じで、基礎の土台が腐っていたら、その上に何を建てても無駄です。

相場においては、それがわかっていない人があまりにも多すぎます。


そして、その基礎のところは、実に地味なので、本に書いてあっても、セミナーで言われても、右から左というのがデフォルトなのは、全く驚くことではありません。

野川氏が言っておられたのですが、
「セミナー中、肝心な話ほど、みんな寝てたり、ぼやっとしている。そして、最後の銘柄予想になると、むくっと起き出して、メモをとる」笑

この基礎に気がついた人が、やっと秘密の小部屋の入り口に立った人ですが、その数はものすごく少ないです。

本来は、手法だとか、やり方だ、というのは、入り口から中に入った人がやる次のステップなんです。

外の人が何をやっても、どれだけ勉強しても、残念な結果にしかなりません。



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何故勝てるようになったのか 5

2022/02/12 Sat

よく次のような相談を受けます。
「私は、デイトレをしていますが、相場観がよくて8割ぐらいは当たります。ただ、引っ張ったものの損失が大きく、トータルでは負けてしまいます。」

最初は、この相談の意味がわかりませんでした。
なぜなら、答えは簡単だからです。
引っ張ったものの損失が大きいのなら、さっさと損切りしてしまえばいいだけのことだからです。
しかし、問題の本質は、そこにはありませんでした。

実は、この相談の本質というのは、損失を引っ張るから勝率8割を維持できているというところにあったのです。

つまり、勝率8割を維持するために、損失を持ち越すことは欠かせない措置だったわけです。
もし、この方が損切りをきちんとやったら、勝率は5割以下に簡単に落ちてしまいます。
だから、勝ちたいという欲で、勝率を優先する限り、損切りをすることはできないということだったのです。
この方の相場観が良かったわけでもなんでもなくて、単にしょぼ利食い&損切り放置が勝率8割の理由だったわけです。

目先の勝利を得るためには、損失を繰り延べする。

実は、このメカニズムは、昭和の時代からずっと変わらずに来たことでした。

信用で買う。勝ったら速攻で利食い。負けたら塩漬けで、6ヶ月で現引き。

これが昭和の投資家の黄金セットでした。
この黄金セットが現代では、デイトレという仮面の下で蘇ったに過ぎないわけです。

勝ったらサクッと利食い。負けたらオーバーナイト。

時間軸は違えど、やっていることは、昭和の負け組投資家と1ミリも違わず同じことをやっているわけです。

何故こんなことが起きるのかというと、諸悪の根源であるすべてのトレードで勝ちたい、負けたくない、という欲がこのような行動にさせてしまうのです。



さて、このようなトレード方法は、専門用語を使えば、

テールリスクを引き受けるトレード

ということになります。

このテールリスクというのは何かというと、

テールリスク(Tail risk)は、「ブラックスワン・イベント」とも呼ばれ、マーケット(市場)において、ほとんど起こらないはずの想定外の暴騰・暴落が実際に発生するリスクをいいます。 これは、通常、確率的には極めて低いものの、発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスク(大幅下落する可能性)を指します。(iFinanceより)

実は、テールリスクを引き受けることで、目先の勝率を上げるという手法は、様々な形で存在しています。

その代表的事例は、保険です。
自動車保険を例にあげると、自動車保険はみんながかけているものです。
1年経過して、事故を起こさなければ、保険料は保険会社の丸儲けです。
ほとんどの場合、事故を起こすことはありませんので、毎年毎年保険料を払い続けることになるのがほとんどの自動車ユーザーでしょう。
もし、この保険を引き受けていれば、勝率は極めて高いわけです。
しかし、ひとたび事故が起きれば多額の支払いが発生します。
これがテールリスクです。
保険会社は、事故率などを勘案し、トータルで勝てるように設定していますから、この場合は、保険会社が儲かる仕組みになっています。

オプションを売るというのもテールリスクを引き受ける行為です。
今の価格から離れたオプションというのは、ほとんどの場合は、オプション期日に消滅し、ゼロになります。
ですから、今の価格から離れたオプションを売るショートストラングル戦略は、非常に高い勝率を得ることができます。
しかし、ひとたびマーケットに大きな変動があれば、悲惨な損失を受けることになります。
オプションを売るということは、保険を売るのと同じ行為で、これもテールリスクを引き受けるトレードということになります。

FXにおいては、トラリピとか、リピートイフダンと呼ばれるような無限ナンピントレードがシステムとして存在し、一定のファンがいます。
ある一定のレンジで往来している限り、このナンピントレードは利益を得ることができるので、それなりに人気があるようです。
このトラリピトレードも、ひとたび大きなトレンドが発生したら、これまでせっせと稼いだものが大爆死するリスク、すなわちテールリスクを引き受けることで目先の勝率を得ているトレードということになります。



さて、最初の方のように、素早い利食いと損失放置のセット取引は、これらと全く同じで、要するにテールリスクを引き受けることで高い勝率を得ているトレードなので、損失放置をやめるわけにはいかなかったのです。

目的が、(目先の勝負に)勝つこと、だからです。

このように、

単に勝率を上げるだけなら、テールリスクを取ればいいだけの簡単なことなんです。

ここまでのシリーズで書いてきたように、相場を始めて、数年すると、ほとんどの人は、損失を放置することで、勝率が上がることに気がつきます。
また、心理的にもプロスペクト理論というのがあって、そういうトレードが実に心に優しいので、みんなこの罠に落ちて行くのです。

これがテールリスクを引き受けるという悪魔との契約であるとは気がつかずに、その罠に落ちていきます。

このように、目先の勝負に勝つ、という誤った目標をセットしてしまったために、手法コレクションであれ、損切り放置であれ、あらゆる努力ががその目標に向かって動き出すのです。


  


実は、我々専業レベルの投資家で、このようなテールリスクを引き受けるようなトレードをしている人は、私の知る限りでは、ただの一人もいません。
どこかで破滅するようなトレードをやって長年生き残ることは不可能に決まっているからです。

それとは、逆に、負けている投資家の多くは、このテールリスクを引き受けるトレードを延々と繰り返しています。

この両極端を見るにつけ、プロとアマチュアを分ける線引きがどこにあるのかは、一目瞭然ではないでしょうか。

誰が見ても、わかる構図です。

私が知る限り、テールリスクを引き受けるトレードを続けて、最終的に専業になった、という事例は、ただの一人もいません。
これに早く気がつけるかどうか、これが秘密の小部屋の入り口だろうと私は思います。

みんなが求めているエントリーの手法など、プロでもアマでも同じようなものです。
特殊なインジケーターを使っている人もいるかもしれませんが、少なくともほとんどの専業レベルの人の見ているチャートは、シンプルで、私のようなすっぴんチャートを使っている人も多いです。
そして、プロで使っているのは、ブレイクとか簡単なエントリー手法です。




では、プロや専業は、何を目指しているのか、というと、

一般の投資家が、当てること(勝率を上げること)を目標にトレードしているのに対して、専業は、リスクを如何にコントローするのかを目標にトレードしている

ということになると思います。

つまりは、そもそものトレードの目標が全く違うのです。

トレードにおいて、最も難しいことは、リスクをコントロールした利益を出すことである

ということです。

バカみたいなリスクを取れば、誰だって、お猿だって利益を出すことはできます。

それで、絶対にダメなんです。

リスクを如何にして取らないかの工夫こそが、トレードの技であり、職人の技術なんです。

そのために、エントリーの工夫があり、分割などの技法があり、損切りのテクニックがあるのです。

下手な投資家が求めているように、相場を当てるために、エントリーの手法があるのではありません。


林輝太郎先生の本が難しくて、一般受けが悪いのは、手法やテクニックだけを求めて読む人がほとんどだからです。
如何にして、リスクを軽減するための工夫をしているのか、という目線で読めば、全く違った答えが見つかるはずです。
一発必中でなく、丁寧に丁寧に分割して、リスクを分散する技術やテクニックの数々を繰り返し繰り返し書いておられますが、それを読み取れるレベルの投資家はほとんどいないのが現実です。

ソロスの言う「まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ。」というのは、正にこのことを言っています。
単なるお題目ではありません。




私は、株の投資家ですが、FXもプラスアルファーでやっています。
今週のある日のトレード結果ですが、勝ち自慢ではないので、少し負けた日の結果を出すと、約定数量が4230万通貨となっていました。

2022-02-08_01h14_14.jpg


この日は普段よりは売買が多かったんですが、普段からやっていることなので特別というほどでもありません。
この枚数だと、きちんとリスクをコントロールできなければ、あっという間に死ねます。
逆に言うと、きちんとリスクがコントロールできるが故にこの枚数が取れるのです。
FXの専業の方は、私の何倍もの大きさでトレードをされておられますが、全員が全員ともに如何にリスクをコントロールするかを第一に考えおられます。

このように、如何に当てるかだけを必死で考えてトレードしている負け組と、如何にリスクをコントロールするかを考えてトレードしている専業とは、考えていることそのものが全く違うのです。

こういうことがあるので、ちょっと相場に逆風が吹いたら、多くの投資家はあっという間にボロボロに負ける一方で、専業レベルは、ほとんど無傷で次の相場に備えることができるんです。
上げ相場の時は、みんなでワイワイやっていても、ひとたび逆風が吹けば、アマレベルは吹き飛んで、残るのは、いつも専業レベルだけ、というのは、こういうメカニズムから来ています。


同じトレードをしていても、プロとアマでは、全く異次元の目線でのトレードをしているのだってことに気がつけば、秘密の小部屋の入り口にやっと立てたってことになるのでしょう。



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所

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