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ライブ感4

2013/04/07 Sun

■スクランブル

私の超大好きな動画です。

千歳基地スクランブル

もう100回ぐらい見たと思いますが、今でもこれを見ると、何故か涙ぐんでしまうのです。
こんな動画で感動してどうするのだ、と言われるかもしれませんが・・・

何を言わんとしているのか、わかる人にはわかる。わからない人にはわからないでしょう。

でも、これができるかできないか、によって、手法などどうでもよいほどの差が出るものだ、そう思います。

先週は、まざまざとその差を見せつけることになりました。


しかし、大手の楽天証券やカブドットコム、SBI証券など、5日は大規模システム障害が出たようです。
特に楽天証券では、寄りから1時間近くも障害状態という悲惨極まりない事態に陥ったそうで、2ちゃん上では阿鼻叫喚となっています。
私は、クリック証券でしたので、まったく障害もなく、普通に取引していたので、そんなことになっているとは全く知りませんでした。
どうやらクリックは、絶対顧客数が少ないので、障害にまで至らなかったようです。

ただ、いつそれがクリックにも来るかわかりませんので、バックアップも大切だと改めて思いました。
とにかく、損切りできない状態、というのが悲惨ですから、他証券を使って両建てできるようにはしておく必要があるでしょう。




■感覚というもの

私は、西野流呼吸法に平成2年からもう23年間通っています。
途中でサボりが結構あるのでキャリア23年と胸を張っては言えませんが、習い事をこれだけ続けるというのは、何にしてもそこそこのものでしょう。

先日、指導員の方と話をしていて、私が平成2年からだ、と言うと、その指導員の方は、「私は平成7年からなので、先輩ですね。」と言われました。
私が、「キャリアが長いだけでサボりサボりなのでダメですよ。」と言うと、

「いえ、長く続けるということが大切なんです。キャリアの長さには絶対に勝てません。」

ときっぱりと言われました。
前に、他の指導員の方からも同じことを聞いたことがあります。
いくら熱心に稽古しても、やはり年数には勝てないのだ、という話でした。

確かに、サボっていても呼吸法体質というのは、体に染みついています。
なので、しばらくサボっていて、久々に稽古に行っても、すぐに前と同じような状態になっています。

これは、例えば、スキーなどもそうでしょう。
シーズン最初にスキーに行ったとき、1年ぶりだからといって、全然滑れないか、といえば、最初の1リフトぐらいは感覚に戸惑いはあっても、数回リフトに乗れば、すぐに感覚は戻ってきます。

自動車の運転もそうでしょう。
しばらく運転しなくても、運転の感覚はきちんと保てているはずです。

ただし、見てるだけではダメです。実際にスキーを滑らないと感覚は戻らないし、車も運転してこそ感覚は戻ります。


それと、自動車ではっきりわかるのは、教習所を卒業して、すぐに運転しなければ、ペーパードライバーになってしまう、ということです。

つまり、

ある程度のレベルまで感覚が身につかなければ、その感覚は戻らない

ということがはっきりしています。

これは、スキーでも同じで、数回スキーに行っただけなら、数年も滑らなければ、ペーパースキーヤーになってしまうでしょう。

西野流呼吸法も同じだと感じます。
実は、呼吸法を紹介しても、10中8~9は無視されますが、稽古に行ってみようという稀有な人でも、稽古に通って数か月でやめることが非常に多いです。
色々と理屈は言っていますが、頭で考えても理解できないからだと思います。
西野流は、頭で考えてはダメなんです。
人は小理屈が大好きですから、自分の理解できる理屈がとおらなければ、「それはなかったものだ」と排除しようとします。

こういう始めて数か月の人は、ペーパードライバーと同じで、まだ呼吸法体質が身にはついていないので、せっかくちょっと通っても、ペーパーになってしまって、残念な結果となります。

じゃあ、体質が身につくまでどのぐらい通えばいいのか、というと、やはり1~3年というところなのでしょうか。

スキーでも、雪面感覚、滑走感覚が身に着いたレベルと言えば、せめてボーゲン卒業レベルぐらいだとすると、5日間程度の滑走日数は必要なのでしょう。

このように、感覚というものは、時間を経ないと絶対に身につかないことがわかります。

実は、相場も同じなんです。
人は、頭で理解しようとばかりして、小理屈を散々に並べたてますが、そういう理屈ばかり言っている人ほど、下手な人が多いのは、どの世界でも同じです。

机上の空論と小理屈をいくら振り回しても、相場で勝てるようにはならない、ということは、私の経験上はっきりしています。



それから、呼吸法でもう1つ言えることは、通い始めて、超熱心に稽古に通うようになっった人に起こりがちなのですが、何かのきっかけである日突然来なくなったりします。
それがケガであったり、病気であったりすることもありますが、いきなりブチ切れするのです。
これも結構多いタイプです。
熱しすぎて、はじけ飛んだ感じです。
最初は、あれだけ熱心な人が何故、と思うのですが、これも本人に聞くといろんな小理屈を言いますが、結局やめてしまって、続きません。

熱心に、というところで、その人は結局無理をしていたのだと思います。
そういう無理を続けることができなくなって、どこかで切れたのでしょう。


私のように、「細く長く」というタイプが最後に残っているのは、先ほども書いたように、継続こそ力なのだ、という指導員の言葉に沿ったものと思います。
うさぎとカメで言えば、カメタイプが私です。
最初はのろのろでも、結局ずっと続けていること、これがポイントだったりします。
細くてもいいから、続けること、これが呼吸法のコツだったりする、と改めて思いました。


さて、この話も相場に完全に当てはまります。
上げ相場になると、土のなかからゾンビ投資家が現れてきます。
彼らは、評価損を大量に抱えて冬眠しているのですが、上げ相場になると、それが一部氷解するので、ゾンビ出現となります。
そして、しばらくは地上で踊っているのですが、それもしばらくのことで、また、大量の評価損を抱えて、地面の下に冬眠することになる運命を背負っています。
こういう投資家がものすごく多いです。
というより、ほとんど、と言うべきでしょうか。

地表に出たときは、彼らはセミのようにミンミンうるさいですが、7日間もすれば、彼らは死にますから、また静かな相場が戻ってきます。
大部分の期間は、土のなかで評価損を背負ってセミの幼虫のように地中で暮らすのです。

つまり、一時的には儲けることができても、

絶対に続かない

のです。

そういう、多くの投資家が土のなかで眠っている時にでも、地上で常に活動し、細くてもいいから常に利益を得ることができる一部のトレーダーにこそ、なりたいものだと思います。

時代のあだ花的投資家にはなりたくないものです。

細く長くでいいから、どんな局面であっても続けられるような相場を張ること

これがトレードのコツだと私は思っていますし、そのように常に心がけているところです。
呼吸法と同じく、長く続けて行けるように、ゾンビにならないように、常に思っていることなのです。

土の中へ戻るのではなく、地上で踏ん張る努力をするべきです。
そのためには、何が必要なのかも、わかっているはずです。
わかっていてできない、知っていても実行を伴わない。
それが、相場の難しさなのでしょう。

コメントまた持越しです。すみません。


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ライブ感5

2013/04/09 Tue

■コメントなど

コメントのお返事が遅くなってすみません。
色々と書きたいことも多いので、遅くなりましたが、長くならないように、ポイントだけ書こうと思います。

古いコメントから順番にお返事書いています。
まだの分もありますが、追々書いていきます。


> あらなみさんこんばんは。FX暦1年弱の初心者ですが、林さんの3ヶ月周期と立花さんの逆張の間違った解釈に関して気づかせてもらったこと本当に感謝しています。今は、立花さんの5%逆行(総資産の5%逆行で損切)と、乗せは総資産の3分の1に設定し、ボーヨーダーさんのMPO計算で出した数値以上の利確を守りながら、コツコツコツをしないようにし、トータルで収益にもっていけるように練習中です。今やっている立花さんの解釈が合っているのかはわかりませんが、当てることが無理な以上、5年後に収益が出せるように練習しか無いと思いトレードしています。羊飼いのFX⇒ZAIのFX本⇒FXのヒロト⇒林さん⇒板垣さん⇒立花さん⇒とスライドしてきましたが、短期間であらなみさんのブログにたどり着けたのは本当に運が良かったと思いますし、本当に感謝しています。いつもブログの更新を心待ちにしています。


ご参考にしていただき嬉しく思います。
こうやって、「参考になった、目が覚めた」と言ってもらえることが、私にとっては、記事を書いてよかった、と思える瞬間なのです。
私の記事を読んで、その内容を理解された、ということは、辛い経験をされたのだと思います。
ただし、立花さんの解釈については、私なり、の解釈であって、直接立花さんに聞いたものではありません(笑)
ただ、私は立花さんの本を数百回読んだ私の感想として、どう読んでも「トレンドに乗っていこう」とする売買としか読めませんので、私なりにそう解釈しているわけです。
本の末尾にあった場帳を読まれましたか。
一度それをグラフに書いて、立花氏がどこでどう売買したのか、チャートで検証してみられてはいかがでしょうか。
トレンド転換と確認すれば、一気に損切りしている、というところをしっかりと読むべきです。
そして、トレンドに沿って、ポジションをドテンしているところ、とか、そういう部分を読んでください。

実にトレンドフォローの売買です。

これをトレンドフォローと言わずに、逆張りと言うから、死者続出本と悪口をたたかれるのです。

チャートを持ち出すのは邪道だ、場帳で読むのが正道だ、という立花ファンの意見もありますが、初心者にはそれは無理というものだと思います。
立花ファンの方には、異論も多いと思いますので、そこは「あらなみ流」だ、ということでご勘弁願います。
立花ファンの方は、立花本をそういう相場の読み方やトレンドの解釈といったものではなく、あくまでも「分割売買の教科書だ」という理解をされておられます。

ただ、初心者の方がそういうファンの解釈を読んでも恐らく何のことやらわからない、と思いますので、私なりの解釈をさせてもらいました。
ですので、そもそも「間違った解釈だ」という、何が間違っているのか、というのは根拠がないことでもある、とご理解ください。
あくまでも、「あらなみはそう考ええている」ということなんです。
ただ、無限ナンピンの勧め、と読めば、恐らく、

地獄への切符をこの本で手に入れた

と同じことになるのは必定ですので、ここは私流に従った方が無難だとは思います(笑)

そうは言っても、そもそも、「手法や具体的やり方」しか立花本から読み取れていないから、間違った解釈になってしまったのだ、ということも、大いに反省すべきだと思います。

厳しいようですが、相場にハンディはありませんので・・




> あらなみさん、こんばんは。
> トレードの心理面のことは、現在もまだまだまったく自覚が不足していると痛感していますが、以前はそれがなんのことを指すのかさえわかっていませんでした。
> 超短気ということもないし、自分にはあまり関係ないのでは、とさえ思っておりました(汗)。
> トレード中のなにもかもが、もう次の瞬間には自分に影響を与えていて、意識しないで素でいると、いつのまにか確実にニュートラルではなくなってしまいます。
> 必死で意識を張りつめた状態でやっと、自分を維持することがなんとかできるような感じです。
> つい先日経験しましたが、トレード以外で、心奪われる心配事などがあるともう全くだめでした。
> トレードは本当にきわめてデリケートなバランスの上に成り立つのだなぁと思いました。
>
> >拝金主義とは、自己中心的相場をやる
>
> 相場とは、つまり大勢の他者の都合、事情で動くんですから、他者の都合をどれだけ汲み取って受け容れられたか、他者を中心にすえて考えてトレードできたかということが大事なんですね。
>
> いつも丁寧なお返事をくださってありがとうございます。



コメントは、私にとって記事のヒントでもあり、また、読んでくださっている方の疑問を代表しているものでもある、と理解していますので、大切に1つ1つ読んでいます。
言いたいこともいっぱい出てきます。
(そのためお返事が大変遅れて申し訳なく思っています。)
さて、トレード心理ですが、これは特に損益トントンクラスからその上に上がろうとするときに、より重要になってくるものです。
最初は、「どうやって売買すればいいのか。」というやり方にしか頭に回らないものですから、トレード心理など、たわごとぐらいにしか思えないものでしょう。
しかし、経験を積めば積むほど、次第にトレード心理の重要性に気がつくものだと思います。
というより、それがほぼ全部ではないのか、とも思えるほどでしょう。
トレード心理といっても、幅は非常に広いものです。
例えば、勝った後に負ける心理、とか、負けて熱くなって切れる、とか、そういうところから、驕りとか、すべて1つ1つ自分で何度も経験しないと見えてはこないものばかりです。

だからこそ、つまり 心理的成長を待たねばならないからこそ、トレーダーとして成長するには時間がかかる のです。

手法で稼げるのなら、手法を覚えればしまいですが、そうでないから、繰り返しの実践と時間を要する、ということになるのです。

拝金主義ですが、そういう難しい話もありますが、もっと単純に考えて、

相場が儲けさせてくれるのであって、自分の都合で何とかできるものではない

という単純なものでしょう。
今日は時間があるからデイトレしてみよう、という自分の都合では相場は動いてはくれないのです。




> 割りと器用な方でしたので、相場でもある程度の成果を得られるだろうと思いっきり舐めていました。すぐに継続的な利益を期待していたわけではありません。ただ取ったり取られたりでイーブンくらいを想像していました。最初の頃は。それがいかに甘い考えであったことか。始めてすぐにわかりました。これほど一方的にやられるとは思いませんでした。今まで色々な事に挑戦した中で相場ほど悔しい思いをさせられたものはありません。これほど劣等感にまみれた体験を生まれて初めて味わいました。皆さんがおっしゃっている「自分だけは特別、自分だけは勝てる」まさに自分の事です。なんとなく気恥ずかしい思いがします(笑)
> なぜ自分だけ勝てない?なぜ勝てる人は常勝なのか?なぜ自分はだけは毎日毎日負けるのか。何故何故自分が買うと下がり、売ると上がるのか??
> 逃げ出したい、でもこのままでは終われない。負けられない戦いの中での悪循環。退路を絶って石にかじりついてでも、という心境でした。そんな時に「あらなみの相場技術研究所」と出会いました。もっと早く知りたかった。一方でもしかしたらちょうどいい時期に出会ったようにも思えます(改めて感謝)。相場技術研究所では自分の安易さ、心構えの甘さや欲深さなど気付かされました。あらなみの里では、何故か少し気を楽にしていただいて(笑)、トレードは目的でなく手段だということに改めて思いを至らせるきっかけを頂いたりしています。(もちろん本題のトレードへの取り組み方のヒントもいただいてます)
> 今はもう少し楽しみを置いて、必死にトレードを見つめていたほうがいいような気がしますが。いずれにせよあまり頭を固くせずに人生を楽しむことを忘れないようにしなければいけませんね。



いつもご参考にしてもらえてうれしく思います。
みんな同じなんですね。
みんなが「自分だけは特別だ」と思って相場を始めます。
そうでなければ、相場を始める人などいません。
何故なら、周りの経験者は全て「負け組」であって、「勝ち組」など一人もいないはずだからです。
親戚の一人や二人は、相場で悲惨なことになった、という人は多いのではないでしょうか。
その一方で、相場で成功してお金持ちになった、という知り合いなど一人もいない、というのが現実でしょう。
一時的には、相場で儲けても、最後は決まって悲劇が待っています。
それが相場界の本当の姿なのです。
そんな中で、相場を始めよう、とするのですから、それは無謀以外のなにものでもありません。

実は、野川氏も言っておられますが、相場で最悪の経験とは、

相場を始めて最初に利益が出ること

なんです。

これが最悪です。
何故なら、間違って利益が出たことを、自分の実力だと勘違いして、驕り、そして、その後に例外なく最悪の結果を出すことになることが明らかだからです。
ほとんどこの悲劇に例外はありません。
前のネットバブルの時も、数億円儲けて、本を何冊も書いた人のその後の悲惨な末路など、事例に欠くことがないぐらいです。

最初にぼろ負けする、という最高の経験をされたのですから、そこでやっと目が覚めたのだ、と思います。
最初に勝っていれば、私のブログなど読む機会もなかったでしょう。

未だに、安易に、この本を読めば大儲けできる、という本が巷にあふれています。
古今東西この手の話は永遠に続くことだと思いますが、1000円の本を読んで、それだけで1億円儲かる、というような話は、どう考えても眉唾だと思いますね(笑)
もしそれが本当なら、日本中大金持ちだらけになる。
世間で、相場で負ける話など消えてなくなる(笑)

特にFXの世界は、黎明期でもあるので、「ディーラー時代は、負け犬でほとんど稼げなかった人」が、「私はディーラーだった」といって、本を書いたり、セミナー講師をしたり、大胆な予想書いたり、とちょっと引いてしまうようなことが結構あります。
こういう人の本を読むとわかるのが、「わからないはずの将来をいかにもわかるように書いている」という特徴があります。
私が読んでも、何を言おうとしているのか、得体が知れない予言の書のようなものを書いている、という人も結構います。

いずれも、将来がいかにも予測できる、というテーマで本が構成されています。

そういう本を読むと、だからこの人は実践ではダメなのだ、ということがわかるのですが、それでも初心者が読めば、「いかにも将来を見通せる力を持っているように感じる」ために、そこに引かれて誤った方向へ導かれる、恐れが高いように感じます。

こっちの水は甘いぞ、という本のほとんどは、地獄への道案内書だ、と言ってもいいのかもしれません。

「こうすれば勝てる、勝てる手法を紹介している」という本を書いている人が、そもそも相場で勝ったことがない、という人だ、というギャクなのか、ブラックジョークなのか、ということが結構多く、しかも、そういう本が人気書籍になったりしているという話なので、その人はそもそもどういう理屈で本を書いているのか、私は理解に苦しみます。

まあ、書いていることを読むと、空理空論のチャート分析やありきたりなパターン認識の話が多いのですが、それがまた「手法」「具体的やり方」として、個人投資家の人気が出たりするものです。

成功しているトレーダーであれば、せっせと何冊も本を書く暇があったら実際にトレードして稼いでいますし、FX会社の紐付きになってセミナーなどやる必要もありません。

本の著者やセミナーをしている人の多くの実態とはこんなものですから、世間の多くが勝っている、など完全な誤解です。

私が言いたいのは、こういうそもそも負け犬の人が、いかにも「簡単に相場で勝てますよ」的な話をして、初心者を呼び込もうとすることです。

相場で勝てている人の話に、甘い話など一切ありませんから、FX会社、証券会社は、逆に相手にしないのです。
「相場は厳しい、厳しいからやめておけ、損するだけだ」などと言われては商売にならないからです。

安易に「相場は予測できます。」「こうしたらすぐに勝てます。」「勝てる手法とはこういうものです。」「今お勧めの銘柄はこれです。」など、簡単に紹介してくれる「元負け犬ディーラー」「負け犬評論家」こそが最も業者サイドに立った「広告塔」として使い勝手がいいのだ、ということなんです。

話がずれましたが、ぼろ負けスタートとは、いいスタートを切られた、と思います。
トレードに必要な能力とは、

我慢強さ、と自己規律、そしてゴールに向かってあきらめないこと

だと思います。

書いておられることを読めば、そういう力をお持ちだと思いますので、頑張ってください。




> あらなみさん、こんばんは。
> 家族旅行中に記事の更新があるとは・・・。
> 今回の記事はとても勉強になりました。
> 実は1月の連敗時に初めて泣きました。
> 当時は平静を装いつつコメントしていましたが、結構きつかったです。
> 損切りは小さくできていたので良いのですが、連敗続きで心理面でかなり不安定な状況となっていました。
> リスクを取るのがこわかったです。
> 資金をなくすとトレードができなくなるので余計にこわかったです。
> 今はどうにか乗り越えられた感じですが、まだまだこれから色んな経験をすると思います。
> これからも余計な回り道だけではしないように気をつけたいと思います。



書かれているコメントを読むと、勝ち負けにこだわりすぎているような気がします。
勝ったか負けたか、というのは、時の運でもありますので、それは、実は大した問題ではありません。
それよりも、「自分が本来やるべきことをしっかりとやれたのか」ということに重点を置かれてはいかがでしょう。
もちろん、試行錯誤していて、「何をやるべきかを模索している状態である」ということもあるかと思います。
しかし、プロもしくはセミプロであるのであれば、その段階は終わっていると思うのです。
もし負けが続くようであれば、自分のやろうとしていることと、相場の値動きが全くかみ合っていない、ということなので、一旦休止して様子を見る、ということも必要でしょう。

このように、何故負けるのか、というと、大きく分けて2つあります。

①自分がやろうとしていることと相場がかみ合っていない、もしくは、相場が変化してそういうやり方が通用しなくなった

②やるべきことができていない、もしくは、心理面で崩れてしまっていらんことをしてしまっている(取り戻そうと無理をするなど)


まず、この見極めをしっかりとされて、「何故勝てないのか」ということをきちんと検証してみるべきです。

私の言う検証というのは、なにも「手法ややり方」の検証だけではありません。
どういう理由で勝てるのか、負けるのか、という検証は、もっと幅の広いものなんです。

ですから、負けた、といっても、やるべきことがしっかりできており、たまたま相場が思ったように動かなかっただけ、なら、まったく問題がありません。
自分が悪いのではなく、たまたま相場が違った動きをしただけ、だからです。
特に今のような一方通行の相場は、意外と苦手にしている人も多いです。
というのは、一方通行の動きに最適化されると、相場の95%を占める行ったり来たりの動きで大損するからです。

自分には、どういう動きなら取れて、どういう動きを苦手にしているのか、を理解しておくことは、とても重要です。
それがわかってさえいれば、得意な時に攻めて、苦手な時には休む、ということで、自分を相場の流れに合わせることが可能になります。
どんな値動きでも取れる、というような全天候型モビルスーツを望むのは無理筋というものでしょう。

しかし、それでも、相場が変化して、もう自分が今やっているようなトレードは通用しなくなった、という時期はいずれ訪れます。
また、心理面で崩れて、本来やるべきこと以外のことをやって去っていくトレーダーも非常に多いです。
特定の相場展開だけに最適化されたトレーダーは、その特定の時期が終われば滅びます。

一旦勝ち組に回っても、すぐに負け組に逆戻りする理由には事欠きませんが、それを自分で見つけ出し、常に修正していく努力を続けなければ、残ることは難しいのかもしれません。

相場は、過去からずっと変化し続けている、という点においては全く変化していません

厳しいようですが、これが現実です。


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ライブ感6

2013/04/14 Sun

だいぶ追いついた。。。

> こんにちは、以前のブログから拝見しています。
> 実弾で1000本ノックしないとわからないことは多いですよね。
> 私の一番多かったミス(今もたまに出ますが)、
> 直前のLCで冷静さを失ってしまい、取り返すために、
> 「エントリーポイントを無理やり探す」ことでした。
> 後で冷静に考えれば、入るはずのないポイントでエントリーし、連続LCというパターンです。
> 何処かの本で「報復トレード」なんて名づけられていましたが。
> 実弾で入らないとこういうのもわからないですよね。



これもトレード心理の一部ですが、非常に多いパターンです。
熱くなって、我を忘れてしまう。
ブチ切れてしまう。
そうなると、もうその人は、トレーダーではなく、ただの阿呆です。(生き残りのトレーダーより)

切れてないっす、切れてないっす

というのがキーワードになりますが、「後で冷静に考えて、やるべきでなかったことは、結果がどうであれやってはいけないトレードである」ことは間違いありませんね。

ここでは、結果がどうあれ、というところがポイントです。
結果論で相場を語ってはいけません。
それこそが、拝金主義です。

これも、結局、自己規律と我慢強さ、の問題になるでしょう。





>専業の苦しさについてのコメントについての書き込みがありました。



あまり個人的なことは内諸モードか、メールフォームの方がいいのかもしれません。

実は、専業かどうか、といのは、生活費のプレッシャーに大きな違いがあります。
私は、デイトレーダーの成功のカギの1つは、「独身、ニート、パラサイト」だと思っています。
これは、いずれのファクターもリスクが最小限だからです。
つまり、トレードで失敗しても、たちまち生活苦に陥る恐れがほとんどないわけです。
もともとニートなのですから、トレーダーになっても収入が落ちるリスクがありません。
しかも独身で家族の生活費がかかりません。
そして、親にパラサイトしていたら、収入ゼロでもやっていけます。
トレードで勝ったら小遣いが出る、という状態は理想です。
奥さんが働いており、生活費の心配ががない、という状態もとてもいい条件でしょう。
年齢的には問題がありますが、年金暮らしの人も条件としてはいいでしょう。
(ただ、生活費を確保できている、ということで、逆に安易に流れる傾向があるが。。。)

この条件下であれば、デイトレーダーとしての成功確率は、この逆の立場の人と比較して、格段に高いことははっきりしています。
プレッシャーから解放されると、負けるリスクを恐れることなく自由にトレードが可能ですし、生活費の重圧からトレードで無理をする、すなわち自分の都合での売買に手を出してしまうリスクも低いです。
つまり、生活費のプレッシャーから、拝金主義に陥って、敗北する、というパターンに陥る、ということです。

このように、腕はあっても、生活費の重圧で、トレードの手が狂ってしまって、退場するトレーダーは非常に多いです。
よほど大金を持って専業にならない限り、成績として年率で10%や20%では生活できません。

というより、そもそも、大金を持っているのなら、デイトレーダーなどにはならないでしょう(笑)

資金に対して30%以上、場合によっては100%の成績でやっと生活費がカバーできる、という人も多いと思うのです。
かなりのプレッシャーがその時点でかかります。
資金を残して行こうとすれば、さらにそれ以上の成績を残さないとダメなのです。

こういうことから考えると、株のデイトレを兼業する、というのは、無理ですのので、今は、FXを兼業で始めて、安定して利益が出るようなら、専業になる、という選択肢も可能な時代ですから、そこへ挑戦されることがいいのかもしれません。



さて、ご質問の件です。

私が、ブートキャンプを卒業したのは、2000年の8月です。
過去のブログを読んでもらればわかりますが、ブートキャンプ以前までは、負け犬でしたから、専業のはずがありません。
そして、ブートキャンプ以降は、数日~2週間程度のスイングトレードでしたが、年間で負けることはなくなりました。
私が専業に移行したのは、それから数年後です。
何故専業になったのか、というと、20代のころから、元々投資家というものを目指してずっと努力を続けていたことが一番です。
そのきっかけとして、スイングで利益を出せるようになったことと、デイトレードに移行したかったから、ということ、そして、何よりも自由な時間が欲しかったということです。
しかし、私には、「家族、しっかりとした仕事、独立生計」という高いハードルがありましたので、それでもキャンプ卒業からしばらくの時間がかかりました。

この決断には、時代の環境変化という要素も非常に大きく影響していました。
株式手数料の自由化が1999年10月からでした。
キャンプ卒業とほぼ同時でした。
それから、株の短期売買が可能になったので、それ以前には、そもそもデイトレードしたくてもできなかったのです。
また、1999年当初はそうは言っても手数料はまだまだ高く、システムも整ってはおらずで、デイトレードが簡単にできるという環境ではありませんでした。
しかし、徐々に競争が激しくなり、数年後にはデイトレ環境が整ってきました。
また、ネット環境も高速通信が整ってきた、ということも非常に重要なファクターでした。
今では当たり前ですが、インターネットというのも、そう古くはないのです。
当時は、FXはまだ黎明期だったので、夜にデイトレということはできない時代でしたので、デイトレとなると、専業でしか対応できない、という理由もありました。
とにかくやっとデイトレ環境も整いました。ここがチャンスの時でした。

とは言え、デイトレというのは、慣れない世界。
最初は戸惑いながらでしたから、リスク管理はしっかりできていたので負けはしないものの、なかなか勝ち切れない状態が続きました。
月間では負けていないといっても、生活費の一部をカバーするのがやっと、という月も多く、苦しい状況がしばらく続きました。

そもそも、私が専業でデイトレードに移るにあたって考えていたことは、

始めてから3年経って、それでもダメだったら兼業に戻るか、スイングをやるか改めて考えるが、3年間はとにかく踏ん張る


ということでした。
トレードの厳しい世界を知っているので、スイングで勝てるようになったからといって、別のことを初めて、半年やそこらでモノになる、などといった甘い考えはそもそもありませんでした。

これは商売とて同じでしょう。
料理の修行をして、腕が一人前になって独立する。しかし、独立して店を持ったとしても、最初の半年、1年は常連もいなくて、赤字なのが普通でしょう。
何とか商売が軌道に乗るのはやはり2~3年はかかるのではないでしょうか。
そういう計算がなければ、そもそも甘いと言われても仕方がないと思うのです。

慣れているスイングに戻ることも少しは考えましたが、短期に慣れると、その時間軸を伸ばすのは難しいものです。
そして何よりも、デイトレの収益の安定性と、精神的安定感(夜持越しが無いので)の魅力は大きいものでした。
イマイチながら、可能性は感じていました。
とは言え、四苦八苦の時代は数年続きます。
何故なかなか稼ぎ切れないのか、ということで、大いに悩みました。
ブログを始めたのもそういう時期でした。
当時のブログを読んでもそういう悩みを書いていることもありました。

ただ、当時どうしてもわからなかったことで、今でははっきりわかることがあります。

それは、

経験年数、時間薬、経験値の偉大さ

です。

石の上にも3年、ということはよく言ったもので、年月を経ないとどうしても見えてはこないものがある、ということなんです。
本気で取り組んだとしても、時間を経ねば決して見えない世界があるのです。
これは、①対象に対する専門知識、②心理的ないくつもの壁の克服、という両面となります。
そもそもスイングとデイトレとは、やはり違います。
スイングとイントラの値動きを取ることとは別の世界で、スイングの経験ももちろん参考にはなりましたが、やはり一からスタートでした。
デイトレという世界の知識があまりにも不足していたのです。
今では当たり前とわかっていることが、当時はまるでわかってはいませんでした。
こういう対象物に対する専門知識の欠如は致命的ですし、そういった専門知識は一朝一夕で身につくものではありません。
(ここで言う専門知識とは、イントラの値動きの特性など、全般のことを言う)

スイングとデイトレとは、車でいつもは通り過ぎているところを実際に歩いたらわからない、ということのようなものです。
そもそも、自分の家の周りを歩いた時と、知らない場所を歩く違い、と言うことがあります。
日本の中を歩くのか、海外の街を歩くのか、の違い、と言えばいいでしょうか。
フランス上空を飛行機で飛んだからといって、パリの街の隅々はわからないのです。
しばらく住んでいれば当たり前のことでも、知らない土地のことはやはり時間がかからなければわかりません。

土地勘なるものは、簡単には身につきません。

土地勘がないために、不必要なリスクを背負ったり、知っていれば防げるようなケアレスミスを連発するのです。

そういうロスを1つ1つなくしていくプロセスが上達というものではないでしょうか。

「ビブリア古書堂の事件手帖」を見られた方がいればわかると思いますが、①対象物に対する高度な専門知識、②洞察力、の両面が揃ってこそ、栞子の推理もまた成立するのです。
トレードとて、まったく同じです。
洞察力があっても、専門知識がなければ、使いようがありません。


そういう専門知識とともに、デイトレ特有のトレード心理面の克服も大変でした。

そして、さらに専業のプレッシャーを克服する、ということもありました。
専業でなければ、負けても給料が別に入りますが、専業だと、負けは死を意味します。
この違いは、余りにも大きいものです。
3年は踏ん張る、とは決めていたものの、想像以上の重圧でした。
兼業時代は、負けても気にもなりませんでしたが、専業になってからは、その何十倍もの重圧がかかります。
ある程度覚悟はしていましたが、お金に追われるプレッシャーをこんなに感じたのは、生まれて初めての経験でした。
生活費は確実に出ていく一方で、トレードの稼ぎは不安定。
胃が痛くなりました。
ただ、こういうことも私の場合、時間が克服してくれました。
時間薬とは、大したものです。

こういう経験をしていますので、私より遅れて始めた人もいますが、その人には見えていないもので、私が見えていることは、時間差による経験値の違いから来るものがほとんどだとわかるのです。
そして、恐らくその人が今悩んでいることは、数年も経過すれば、見えるようになることでしょう。
2年目ぐらいに一山やってくるのが普通なのだと思います。
このまま苦しい生活を続けていて、どうなるのか、という将来への不安がよぎるころです。

そして、その山を克服できずに、去っていくトレーダーの方が多いことでしょう。

そういうことを簡単にクリアできる人は才能のある人ですが、そういう人はほとんどいません。

私は、至って才能の無いタイプですので、いきなりすごい利益を叩き出す、などできようはずもありません。

とにかくコツコツコツコツと続けて行くうちに、気が付いたら、という経験しか積んではいないのです。
そういう経験を積むことで、昔は1ヶ月かかっていたものが、1日で取れたりするように、「気が付いたら」なっているのです。
やっていることは、最初から同じようなことなのに、気がついたら、結果だけが変化しているのです。

その間に、野川氏にアドバイスを何度も受けましたが、実はそれによってそんなに大きな変化はありませんでした。
言われていることは、今考えれば全て正しいことばかりなのですが、当時の自分の経験値が足りずに、受け入れる素地がなかったのです。
これは、ドラクエで経験値を上げないと次のステージに上がれないのと全く同じです。

こういう自分の経験を踏まえて周りを見ると、やはり同じように「真剣に相場に向き合ってから2~3年でやっと芽が出る」というケースが余りにも多いことに気がつきます。

ただ、それ以上に目にするのが、2~3年も経たずに枯れてしまう、というケースなのですが・・・これは、そもそもの覚悟が足りない、つまり、相場を甘く見ていた、自分ならすぐにでも儲かる、という根拠なき自信の裏返しでもあると思います。

デイトレードを本気で初めて、1年目、2年目でガンガン利益を出せている、という人を私はこれまで見たことがありません。


とにかく、こういう私の経験は、特別な才能があって、いきなりトレードで勝ちまくっている人のものよりも、普通の人にとってはよほど参考になるものではないか、と思うのです。




> あらなみさんこんばんは
> 自分も頻繁に「自分だけはトムソンガゼルじゃない症候群」になりかけるますが、あらなみさんの記事のおかげで毎度鏡を見つけることができるので、自分の姿を確認でき、なんとか相場を続けられています。



相場で一番の問題は、驕りだと思っています。
驕り病による症状はあらゆる点で、心を蝕んで、最終的には損失という形でその病魔を突きつけられる結果となるのです。

私は、人の本性とは、そもそもトムソンガゼルなのだから、それを如何にして克服するのか、ということを常に努力し続けなければ、生き残ってはいけない、そう思っています。
ちょっとでも油断したら最後、本性むき出しで、ライオンに食われるだけです。




> 押しつ戻りつ混雑しているけど、そのうち”絵”の描ける点が現出することに気づき。。。ローソクパークでは
> おくあん先生のおっしゃっていた結局アートとはもしや

> 。。。で、極めて曖昧な”絵心”で売買しております
> しかしながら180度利益背反で成立している世界だからなのか、半分に来たとか半分からとか、ボラティリティにおいてはシンメトリーが隠されているおもしろい絵でありますね(笑)



芸術的表現でわかりにくいところですが・・・
半値戻し、半値押し、そして、N型などの反転相似形などを表現されていると伺いました。
これは、アダムセオリーという概念でもあります。
色んな相場認識がぶつかり合う世界ですので、その中で、ご自分の見つけ出した相場の見方でそれぞれがトレードするものだ、と思います。
絵は絵として、そうなったときにどうするのか、そうならなかったらどうするのか、ということをあわせて、如何に実践に結び付けられるか、ということになるのでしょう。




> あらなみさん、こんばんは。
> 一本釣り狙い。
> これが連敗以降のテーマになってます。
> 自分の狙っているモノだけをしっかり狙うことを心がけています。
> それ以外は捨てるという考え方も徐々に身に付いてきました。

> 何を狙うのかによって順張り・逆張りと使い分けしています。
> 以前の1000本ノックはひたすら順張り、それもブレイク狙いやブレイク後の動きだけでしたが、FXだと臨機応変な対応が必要だと感じひたすら練習してます。
> 銘柄・時間帯が絞られるわけですから、相場に合わせた対応が必要です。
> まだ兼業ではないので、午前中の利益はボーナスという認識でやってます。
>
> 今までは単純にパターンを繰り返すだけでしたが、FXをやることでトレードプランの重要性を実感しました。
> 最初に自分なりの値動きのイメージがないと、順張り・逆張りのどちらでトレードするかも決まりません。
> 今やっていることは新しい土台を再度作っている途中だと思います。
>
> トータルで負けることはなくなり勝ってますが、生活費を上回る結果を継続的に残せません。
> 不安定な結果なので、どこかで調子を崩すと生活費のプレッシャーに負けてしまいますね。
> このままだと資金を飛ばす可能性もあるので、とりあえず兼業に戻ります。
> これもリスク管理の一部と自分では思ってます。
>
> もっと安定して結果が残せるようにひたすら練習します。
> とりあえず負けない様になっていますので3年前に比べたら大きな進歩です。




私の認識では、株とFXとでは、かなり違います。
もちろんチャートのパターン認識などは同じなのかもしれませんが、それ以外のことがまるで違うのです。
チャートは確かに似ているのかもしれませんが、対象物の特性や特有の取引慣行、情報、などなど違いはすごく多いです。

そもそも、スプレッドの位置づけがまるで違います。
FXでは、投資家はスプレッドを取られるばかりなのですが、株では、自分がスプレッドを取る側に回ることもできます。
成行注文を利用して、1買い2やり、でスプレッド抜きをすることも可能なんです。
FXでは、常に抜かれる側にしかなりません。
この差は結構大きいと思います。
この種のトレードは、アルゴとの戦いとなるので、昔ほど楽ではありませんが、しかし、アルゴとて所詮は機械のこと。
値動きの特性を理解すれば、単純な特性があることがわかります。

私は、個別株専門に近いですが、その理由はこういったチャートのパターン認識以外のことにあるからです。
前に石の上にも3年、ということを書きましたが、それは「専門性を持つ」ということの裏返しでもあります。
ある程度、専門を絞って、これを極めるのだ、という形にしないと、あれもこれも手を出しているが、結局何も身につかない、といことにもなりかねません。
やはり、スペシャリストには負けます。
株といっても、多彩な銘柄があるので、それぞれの銘柄や分野でのスペシャリストもいます。
そういった、スペシャリストの豊富な経験と知識は、一朝一夕でできるものではなく、彼らがそういう経験値の上で勝負してくるのですから、一見さん(いちげんさん)など、ひとたまりもありません。

ただ、株のデイトレとなると、どうしても専業問題があるので、最も敷居が高いと思います。
資金力も今年からは信用取引規制の緩和で楽になったとは言え、やはりそれなりに必用になりますし、時間的制限も厳しいです。
しかし、それ以上に魅力も大きいのです。それは、パターン認識以外の部分に関してです。

さて、そうは言っても、兼業を一旦はなされるのですから、選択肢としては、株のスイング、もしくは、夜間にFX、のどちらかしかありません。
デイトレを優先するならFX、株の特性を優先するなら株のスイング、ということになるでしょう。

これまで、そう株の特性を利用したようなデイトレではなかった、ということであれば、FXという選択肢も大いにあることだと思います。

このように考えると、FXに移ってすぐに勝てている、というのはすごいことだと思います。


FXが合っておられるのか、そもそも、株という特性にこだわらないようなチャートのパターン認識的なやり方だったのか、とお見受けします。

全く答えになっていなくてすみません。
ただ、専業の強いプレッシャーというのは、家族持ちであれば、誰しも経験していることです。
専業を始めて最初は特に安定して稼げる自信もありませんから、不安もとても大きいものです。
そもそも、株のデイトレなど、仕事を持っている立場なら、やったことがないのが普通でしょう。
初めてやるのですから、そりゃ大変ですよ。
いつ安定できるようになるのか、どうなれば生活費の重圧から解放されるようになるのか、などなど、勝てるというレベルではなく、常に勝たねばいけない、しかも、ハードルも最初から一定水準以上が決められている、という状態でスタートせねばなりません。
そして、月初は、常にマイナス何十万円(月々の生活費)からのスタートとなります。
それをクリアして、やっとプラマイゼロなんです。
ただ、専業で残っている人は、これをクリアした人でもある、ということです。
しかも、多くの人が何年もかかってそれを克服しているのだ、といことを理解しておいてください。
いきなり最初からなど、特殊な才能の持ち主でない限り、一人もいません。
自分だけは特別とは思わないことでしょう。
これもリスク管理です。




> トレード中ですが、ちょっと休憩しにきました。
> 昨日記事を読ませて頂きました。大作?ですね。
> さて、夢の国の楽しいお話ですが水面下では熱い戦いが繰り広げれれているということがわかりました。さながら優雅な白鳥の必死な水かきなんですね。
>
> 身の引き締まる思いがしました、この記事読んで。「お前はもう死んでいる」の状態にしておかなければ生き残れない、弱肉強食の世界。楽しいディズニーランドのお話で背筋が凍るとは思いませんでした。
>
> また、「エッジ」「再帰性」についてもっと掘り下げて考えなくてはいけないと思いました。



私自身としては、書きすぎた、と思いました(笑)
過去のどの記事よりも、優位性とは何か、エッジとはどういう性質を持っているものなのか、何故エッジが存在するのか、などなど、示唆できるものはやり切った感があります。
直接的なものよりも、このように例示的なものの方が本質を理解するには最適なことが多いと私は思っています。
直接的に書くと、どうしても別の先入観が邪魔をして、いらんことを考えるからです。
しかし、こうやって間接的に書くと、いらん先入観なしに読めるので、より本質がしっかりと理解できると思うのです。
また、こうやって別のものから、トレードの本質のヒントを得る、という機会も結構私には多いです。
「これは相場も同じだ」ということです。
相場を「パターン認識」としか理解していない人にとっては、どうでもいいことだと思いますが、私はそうではありませんから、こちらの方が100倍重要なのです。




> 怒涛の一週間でした。相場ですからおそらく悲喜こもごもだっただろうと思います。あらなみさんのブログに出入りしている人には良い一週間であってほしいと願っておりました。
>
> 今週は以下のテーマをもってトレードに望みました。あらなみの里を読みながら考えたことでもあります。
> 1、よく勝ち、よく負けること。一つのトレードの勝ちにこだわらず、あっさりと負け淡々とサイコロを振り続けること。
> 2、前のトレードの余韻を引きずらない事。利益が出た後に雑にならないこと。損失の後に消極的にならないこと。
> 3、チャートを極力客観的に見ること。まずエントリーありきでチャートを見ないこと。
>
> 1と2については70点、3は40点と自己採点しました。
> 3はこの記事も意識して、大衆の動きを読みながら真空地帯を探すというか、ガラガラの割安アトラクションを探して動いてみました。ただ読みに拘り過ぎて自分の動きが早すぎました。もっとこう、なんというか、冷たくチャートをみなければ大衆の動きは見えません。「大衆はこう動くはず」という自分の考えに注文が引き寄せられてしまったと反省します。
> 早すぎる動きは修正して入り直し、利益につなげることはできましたがこれは、1と2のテーマを意識していたおかげかと思います。
>
> 収穫(≠収益)のあった一週間でした。
> しかし1,000本ノックでは足りない時代になったのではないですか?
> 1,000などあっという間に終わってしまいそうで地獄感が足りません。ま、まさか万本ノックですか?し、しぬ~~。



実は、リーマン前までは、本来人気があるべきなのに空いている、というアトラクションが多数存在していました。
楽な時代でした。
しかし、今では、そんな隙はほとんど埋まっています。
ですから、今空いているアトラクションのほとんどは、そもそも人気がないものばかりになっています。

というのは、リーマン前までは、個人であれヘッジファンドであれ下手な投資家が多数参加していたために、下手な売買を仕掛けることが多かったのです。
リーマンショックによって、そういうへたっぴーの多くが淘汰され、残ったのは、腕利きの肉食動物の共喰い状態、となったのです。
こうして、リーマン以降相場が一気に難しくなりました。
ちょとしたエッジにも一気に資金が流れ込み、あっという間にそういう隙間が埋まってしまいます。
誰も下手な売買を仕掛けないので、儲ける隙間がどんどん狭まっていったのです。
マンモスが絶滅した氷河期が訪れました。
こういう流れの中で、猛獣の中でも弱い猛獣は死んでいくしかありませんでした。

こういう変化を、

マーケットは最適化された

と言います。

私は、リーマン前にはそこそこの肉食動物まで来れていましたので、助かりました。
トレードを始めたのがリーマン前後なら、残れていない確率がかなり高いと思います。
それほど劇的にマーケットは変化しました。
それまでは勝てていたようなやり方が全てダメになってしまいました。
リーマンショックで大勢のトレーダーが淘汰され、そして、その後に訪れた氷河期によって、残ったトレーダーの多くも飢え死にしたのです。
この時期に個人専業トレーダーは激減したことは間違いありません。
個人の株関連のブログも次々に閉鎖された時期です。


ただ、本来から言うと、そもそもマーケットで儲けられる隙など、残っていてはおかしいのです。
もし、残っているなら、それは最適化されてはいない、状態と言えるでしょう。
マーケットを知り尽くした多くの猛獣はその最適化されていない隙間を狙って攻撃を仕掛けます。
本来あるべきものからの裁定チャンスを常に狙っているのです。
ですから、もし多くの猛獣が同じ隙間を狙うようになったら、その時点でマーケットは最適化され、確率五分五分の勝負となるだけなのです。

ただ、今年になって新たな動きが出てきました。
アベノミックスによるへたっぴーの襲来です。
一部の肉食動物が飢餓の時代を何とか生き延びました。
そうして、やっと到来したのです・・・トムソンガゼルの大群がです。
飢餓の時代を生き抜いた肉食動物の多くは、今年前半数か月だけで1年分の食糧にありつけたことだろうと思います。
信用取引規制の撤廃ということで、いくら食べても拡大する胃袋さえ与えられました。
肉食動物にとっては、正に二重のプレゼントだったのです。
今年後半はどうなるかわかりませんが、後半戦はもう損さえしなければよい、という状況の人も多いことでしょう。

また、5年間もの飢えと苦しみの飢餓状態を乗り越えられた人なら、数か月儲かったぐらいで、それがトムソンガゼルの大群が来たおかげであって、自分の実力のせいじゃない、ということなど百も承知でしょうから、奢ることもなく、この先も吐き出すことなく、逃げ切れるのではないでしょうか。


1000本では足りない、というご指摘はその通りだと思います。
1000本というのは象徴的な言葉であって、実際には5000本、1万本という数が必要なのかもしれません。
ただ、真剣に相場に取り組めば、本数というより、3年という年月が1つの目処となる、というのは、私の経験上から、繰り返し書いていることです。
本数よりも、年月が優先される、と言った方がいいのかもしれません。


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ライブ感7

2013/04/15 Mon

■愚痴コーナー

円安がそんなにいいことでしょうか。
アベノミスクの成果として、円安株高が常に強調されていますが、強い違和感を感じずにはおれません。

株高、円安になれば、成功なのか。

そもそも、緩和すればそれでいいのなら、今までだってとっくにやっていますが、そうではなく重篤な副作用があるからこれまで慎重だったのです。
円という通貨の番人として、円の価値を守る、という役目を担っているのが日銀ですから、緩めればそれでいい、ということではそもそもありません。

自国の通貨を卑しめて、株高を演出することがそんなに素晴らしいことなら、じゃぶじゃぶに資金を供給すればそれで済むことですが、それがそんなにいいことと本当に言えるのでしょうか。

株高株高と言っていますが、企業業績は円安効果で確かに上昇していますが、それ以上に株高が進んでいます。
それは、「株高」というより「株に対する円安」というべきでしょう。
円という通貨をどんどん卑しめて、株高を演出し、円安に誘導して、預金者を痛めつける、ということはそんなにいいことなのか、マスコミ各社が手放しで礼賛しているので、ついこう書いています。

怒れ、年金生活者、資産家たちよ!!

そもそもインフレ、円安が進むということは、大勢の国民が一生懸命貯金した個人金融資産1500兆円が目減りする、ということとイコールです。

キプロスでは、銀行預金に課税する、という奥の手を使おうとしましたが、こんなことをやらないでも、インフレにするだけで、預金課税と同じ効果が出ます。
キプロスでは、大口に25%課税しようとしましたが、25%物価が上がれば、預金者にとっては同じことです。

インフレ暴走が、簡単に制御できないことは、過去の歴史が物語っています。
早いペースでインフレが進めば、それは、徳政令発布と同じ効果になり、借金している者が、ごあさんで願いまして、をやることと同じです。

ましてや、これで財政規律に緩みが出て、日銀がバックファイナンスの役割を果たす、というような形が前面に出るようになったら、円は終わりを迎えるでしょう。

最も懸念されるのは、日銀を無限に使える政府のお財布代わりにされること です。

そうなるかどうか、冷静に観察しながら、過去の先入観を捨てて、対応するときには大胆に攻めなくてはいけない局面も、この先出てくることを想定しておかねばならないと思っています。

一部の資産家は、既に海外への資産逃避を進めているようですが、これが一部ではなく、多くになった時、堤防の決壊が起こり、制御不能になることでしょう。

不気味なことに、ここ数日、JGBは値下がりしています。
日銀が買い捲る、と言っているにもかかわらず、です。
材料出尽くし、とは言え、あまりに不可解な動きだと思っています。
一説には、大手銀行からまとまった売りが出ている、とか。。
引き続き、JGBには注目しておきたいです。


ただし、こういう価値観と、相場観は全く別物ですから、トレードは淡々と対応するしかありませんね。
自分がどういう価値観を持っているかなど、関係なく、相場は動きます。
ここをごちゃまぜにすると、よくない結果になることが多いです。

ここでの価値観など、戯言に過ぎませんが・・・余りにも今回の金融緩和に対して礼賛、成功した、というような記事や論評が多いものですから、あまのじゃくとしては一言いいたかっただけです(笑)

わぉぉぉぉーーん、と遠吠え(笑)



■コメント

これで一旦ラストになります。
遅くなってすみません。


> あらなみさん、こんにちは。
>
> 一旦兼業に戻るのは土の中に戻ることになるのでしょうか?
> 兼業でも相場はやれると思っています。ただしかなり厳しいでしょう。
> それでも細々と経験を積んでいくつもりです。
> とにかく経験を積まないことにはどうにもならないと、ここ数ヵ月間いつも感じています。
> こういった一方方向の相場は真剣に相場をやりだしてからは経験がありませんので最初は戸惑いました。
> しかし先週はどうにか対応できました。
> 少し経験値が上がったと思います。
> 小さな目標を設定し、クリアしていくことで自信を得ながら経験値をアップしていきます。
> 千里の道も一歩からです。
>
> 最近株はやってませんのでシステム障害があったことは全く知りませんでした。



兼業か専業か、などは本人の生活スタイルの違いだけであって、本来はトレードとは関係ありません。
ただ、専業というと、生活がかかっているわけですから、それなりに安定した収益が見込めなければ年単位では成立しないものでしょう。
土の中に戻るという比喩は、いわゆる「塩漬け」のことを言っています。




> あらなみさんは、平成2年からですか? 恐れ入ります。
> わたしは平成10年からです。ただずっと切れずに通っているのと、毎日30分ほどは、自分でやっています。
>
> この西野流は例えとしてまさにわたしにはわかりやすいのですが、西野流と相場を結びつけて考えられる人がいったいどれくらいいるのでしょうか? 笑
>
> わたしは勝負の感覚というものは、つまるところ理屈はあると思っていますが、それは森羅万象と人間学を含めての理屈であり、まず全体像を捉えるのがそもそもあり得なくて、かつその全体も変化し続けている、まさに宇宙のような代物で、その理屈はだれも理屈として解明できていない、と考えています。
>
> 理屈から考え出すと、自分の頭で理解できるものしか受け付けることができない。自分の知識や常識を超えていけない。
> だから、いったん体で取り込んでしまえと、そうすると、また今まで見えなかった世界が見えてくる。そうなってくろと発する言葉もかわってくる。変わった人間同士はわかりますね。
>
> ひょっとして、物理学と哲学の関係に似ているような気もしています。相場を物理学として理解せずに哲学として理解する。
>
> なんだか瞑想してきたかな。戯言でした。



相場を自然科学と勘違いしている人が非常に多いと思います。
何かニュートン力学のような絶対法則があって、その法則を見つけ出せれば勝てる、というような理解です。

しかし、人が売買する、という行為そのものが相場を形作っているのですから、そのような絶対法則があり得るはずがありません。

これは、マーケットの魔術師のどこかに書いてあったことです。

あるトレーダーが雇っているテクニカルアナリストは、トレーダーに次のように言った。
「この支持線は絶対だからここを割ることは無い。」
それを聞いて、そのトレーダーは、すぐさま大口売り注文を出した。
あっという間に、アナリストの言った支持線を相場は割って大幅に下落したのである。
トレーダーは、テクニカルアナリストに言った。
「これが相場ってものだ。」


相場というのは、常に再帰的なものだ、と思うのです。


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ちんじゃらトレード

2013/04/20 Sat

■愚痴コーナー

スーパーで買うUSビーフというのは、味がなくて固い、という印象で、お世辞にもおいしいとは言えないものが多いです。
また、オージービーフに至っては、味がなく固い、ということでゴム草履を食べているような印象すらあります。
やっぱり国産がいいのか、というと、やはりスーパーの肉はイマイチ。
といって、イカリやデパートで買った高級肉は、油べとべと肉で、そのべとべとがおいしいらしいのですが、それなら、無料で置いてある牛脂でも食っとけよ、って感じで、個人的にはあまり好きにはなれません。

そういう中で、「コストコ」にあるUSビーフのロースは、赤身でありながら、ロース味がしっかり出ていて、かつ、やわらかくて、かなり旨いのです。
価格もリーズナブルで、コストコを知っている方なら、コストコのUSビーフの旨さもご存じの方が多いことでしょう。
コストコで、プルコギ味のついたUSビーフは過激に安い一方で、結構旨みがある、など、「これが本来のUSビーフの実力なのか」と思える感じです。

では、何故普通のスーパーでは、まずいUSビーフしか置いていないのか、流通ルートの関係なのでしょうから、よくはわかりません。
間違いなくスカをつかまされていることだけ確かです。

輸入肉は安いがまずい、というのが定番かもしれませんが、それは、スカだから。
そう考えると、今の高い関税であっても安い輸入肉は、本来もっと安いわけですから、もし、関税が下がって「うまくて超安いUSビーフ」になったら、高くてまずい、ベトベトでしか勝負できない国産牛は、どうなるのでしょう。




■ちんじゃらトレード

> あらなみさんこんにちは
> ブレイクエントリーで損切連続の毎日です。精神的にとんでもなくキツイです。どれだけ知識をつけたとしても実践できなければ意味がないことはブログやコメントを読んでわかっていたつもりですが・・・以前は損切額や利確額なんかは計算せずにトレードしていましたので、損はしていましたが精神的なプレッシャーも少なくてすみました。設定してからは、利確前に失速して損切の連続です。あらなみさんのブートキャンプのお話とダブります。



私は、ブレイクというのは、トレードの基本中の基本だと思っています。
ですので、シンプルなブレイクを繰り返す、ということは、どこかの時期にやっておくべきステップの1つである、と思っています。

何故、武骨なブレイクを実践してみる必要があるのか、というと、そもそも、記事を読んだり、人から話を聞く、そして、知る、ということは確かに大切なのですが、そうして「知った」ことと、実際にやることとは、違いますよね。

ブレイク、というものがどういうものなのか、これは、実際にブレイクを数百回、千本とやった人とは、トレードの理解の深さが異なってくるのです。

ブレイクをやることによって、 ①トレンドの理解、②トレード心理の克服、③勝率と損益比率の相関、など、トレードを続けるにあたっての最重要項目を自然と理解できるようになる、ということだと私は考えています。

そんなこと、やらなくても、チャートを見ればわかる、とか、頭で考えてわかったつもりの人がほとんどだと思いますが、プレーンなブレイク1000本ノックをやった人は、その後が違ってきます。

ブレイク・ノックを経験した人としていない人・・・海兵隊に入って実際に訓練を受けた人とテレビで訓練風景を見た人、の違い、という感じでしょうかね。

病気の苦しみ、と似たところがあります。
人の病というのは、やはり「他人事」なんです。
実際に、自分が病気になったら、まるで違います。


いくら話を聞いていても、実体験するのとは、まったく違うのです。
ディズニーを体験すること、テレビで見ること、やはり違います。

知っていること、出来ること、それは違う。

というのは、

知行合一

ということで、王陽明が唱えた陽明学の基本でもあります。



さて、損切りというのは、確かに苦しい体験ですが、そういう苦しみというのも、やはり慣れの世界というものが存在します。


そもそも、ブレイク売買など、パチンコの「ちんじゃら」と同じで、玉一発で必勝、なんていう期待はナンセンスそのものなわけです。

多くの玉を打って、そのうち何発かが上に入る、というだけのものです。

基本は、

玉は下に落ちるもの、落ちてなんぼの世界

なんですよね。

宝くじ、1枚買って、必勝祈願。外れたら大ショック、ってどんだけナンセンスなんだ、って世界です。

宝くじは、基本外れるもの、しかし、宝くじは買わないと当たらない。

そもそも、玉が全部上に入ってほしい、と期待するほうがおかしいんです。
そんな期待をするから、苦しくなる。

そもそも当たるなどという期待などするな!!

10発に1発ぐらい入ればめっけものだ、ぐらいに思っていれば、たまに入ればうれしい。

入らなかったとしても、それは、

当たり前だのクラッカー

なんです。

基本は、エントリーすれば損切りするもの、なんです。
エントリーして、儲かってほしい、と思うから苦しくなる。

そして、間違って当たったら、利益をしっかり取る、これをこころがけるだけです。

釣りをした。
エサをつけて待っている、またエサを取られた、またエサだけ食われた、の繰り返し。
何回もこれを繰り返していたら、たまに間違って魚が食いついた

間違って当たった

ということなんです。

そもそも、当たりなどしない

基本当たらない

のです。

当たったのは、間違いです。

そして、

エサ代がもったいないと思うのなら、釣りなどするな!!

となります。


こういう流れを繰り返して、最終的には、トータルでどうなるのか、気になるのはこれです。

エビを使って、メザシを釣っていたのでは割にあいません。
エビを使うなら、タイぐらいは狙いたいところなんです。

結局、損切りを繰り返しても、トータルでの期待値がプラスなのか、どうなのか、それが問題になるわけです。
また、低い勝率なのだから、トータルで勝つためには、どうしたって損益比率が問題になるのは、子供でもわかります。

こういう計算をしながら、トータルでは勝てる、という最後の自信がついてくれば、トレードもだんだんと楽になるでしょう。

こうして、自分のトレードセンスが「ちんじゃらトレード」に慣れてくれば、玉が下に落ちることは次第に気にならなくなるでしょう。

どこかでしっかり取れればそれでよい、ということですから、損切りが気にもならなくなれば、一皮むける、という感じでしょうね。

気になるのは、

間違って取れたトレードをしっかり取り切れたのか

ということだけになります。

外れなど、気にしても仕方がないので、気にしない。
単に切ればよい、だけのことです。

こういう「考え方」を自分に植え付けることが大切だと思います。

手法など、知っているだけで、考え方を理解していないと、使うことは決してできません。
そもそも、やり方などなんでもよい。
それよりも、それぞれのやり方についてのこうした考え方をしっかりと理解して使いこなすこと、の方が何倍も重要なんです。

手法ばかり探していても、一向に儲かるようにならないのは、 ①実践で練習してうまくなるという自覚がない、②考え方を理解していない、ということが理由です。


とは言え、こういう考え方をしっかり持ったとしても、損が気にならなくなるまでには・・・はい、時間薬でっしゃろ。それしかありまへんわなぁ(笑)


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総合力

2013/04/29 Mon

■総合力

土曜日はグルメ旅に、昨日はモー娘のコンサートで、今日は昼からふぐ料理、と趣味である、おいしい料理を食べること&イベントにいそしんでいるGWです。

先日、野川氏と食事している時に、私は次のような質問をしました。

「相場で勝つためには、何が必要なのですかね?」

すると、野川氏は、間髪を入れずに次のように答えました。

「総合力でしょう。」

そもそもこの質問は、大変答えが難しい質問です。
あまりに単刀直入すぎて、抽象的ですから、答えに窮することがほとんどでしょう。
しかし、間髪を入れずに答えられたということは、大切なことはこれだ、とはっきりと自覚されておられる証拠だったのでしょう。

一瞬の沈黙の後、私は、「わかりました。ありがとうございます。」と答えました。

野川氏も質問者の度量を見て、「一言ですべて言い表しているのだから、それ以上の説明は不要だ。」ということをわかってのことでしょうし、その思いを私もわかっているので、それ以上、お互いに、言葉による説明は不要でした。

実は、この質問をした私自身、逆に質問されれば、答えを持っていませんでした。

恐らく、自分が質問されれば、長々と、「一般には手法だと思われているようですが、・・・・」と説明したことでしょう。

この「一発で決める」、「しかも本質をずばりついてくる」というのは、まさに「居合抜きの達人」のようだ、と思いました。

私もこの一言に含まれている意味を1時間ほど話すことができますし、野川氏とて同じでしょうから、そういう「居合の間」のような理解をお互いに一瞬にしてできた、という点でとても有意義でした。



私は、このブログで、手法ということに関して、ネガティブに書いているような部分があるかと思います。
それは、多くの相場上達を志している方を見ていると、あたかも「やり方」のみが、大切で、後は「従」「おまけ」という位置づけになっている、ということの裏返しなんです。

先日も、メンタルのことについて話をしていると、その方は「わかりました。それは土台のようなものですね。」という理解でした。
つまり、手法、具体的やり方が主で、メンタルは前提、という理解です。
本体は、あくまでも、「やり方にある」と思っているのだなあ、と印象的に感じました。



「手法」のみが大切ということは、「スキー上達にとって、何が大切ですか?」という質問に、「スキー板が大切です。」と答えるようなものです。

スキー板だけが上達の秘訣かい、とスキーを滑れる人は思うでしょうが、初心者にしたら、「いいスキー板を買えば、スキーは上手くなる」と思っている、というごとくです。

だからといって、スキー板の性能を否定するものではありません。
当然、スキーをするのに、スキー板は必用ですし、板の性能については、初心者向きには曲がりやすいやわらかめの板が滑りやすいですし、上級者にとっては、固めで、スピードを出しても耐えられる性能を持ったものの方がよい、ということになります。

当然、スキーを滑る人の身長、体重、運動神経、そして、モーグルにするのか、滑降のように滑りたいのか、それとも、ゲレンデスキーを楽しみたいのか、どのぐらいのスピードで滑りたいのか、という特性や属性、志向によって、板の種類は全て変わってきます。

トレードにおいても、自分に合う道具を使うことがコツなのですが、これもほとんどの人は、「お題目」ぐらいにしか考えてはいません。
「勝ち方(手法)」は、誰にとっても勝てる方法である、という勝手な思い込みがあるからです。
ここでは、「やり方が勝たせてくれる」と思っているので、個人個人の属性を完全に無視しています。


ワールドカップで優勝した人が使っている板を使えば、自分もあのように滑ることができる、と思っている人は、ただのアホです。

そして、「スキー板ももちろん大切です。」というと、「やっぱりスキー板(のみ)が大切なんだ。」という「(のみ)」という重要な一言が入ってしまうのが初心者でしょう。




先日、「あらなみさんは、実際に相場で儲かっていますか?」という、これもど真ん中直球ストレートでぶしつけな質問をいただきました。

返事に困ったのですが、次のような趣旨で答えました。
「私のブログは、実際の友人知人も読んでいるものです。もし、私が専業でもなく、毎年相場で負けているのなら、私はただのアホですし、ピエロです。」

この方は、どうやらシステムを志して、夢破れて山河あり、の状況になっているご様子でした。

システムトレード、というのは、投資家にとって究極の夢のようなところがあります。
PCが自動的に売買サインを出してくれて、それに従って売買すれば、利益がどんどん転がり込んでくる、というものです。
しかも、そんなこと「夢に過ぎない」ということはありません。
そういう「システム」で儲けている人は実際に存在します。

ただ、だからといって、自分にもできるだろう、ということでもないのです。

羽生名人は存在します。浅田真央ちゃんはトリプルアクセルが飛べます。イチローは大リーグで活躍しています。
そういう人は確かにいます。

そして、システムトレードで勝っている人もいる。
しかし、それはかなり究極の投資家像という感じがします。

システムというのは、先ほどの例で書くと「スキー板などの道具で差別化してしまおう」というものです。
当然、生半可な知識やチャートをちょこちょこっといじった程度でできることではありません。
ボリンジャーバンドとRCIを組み合わせて、とかそういう誰もが考え付くようなものでは当然ありません。

商材を買ったらわかりますが、精々「平均足」「ボリンジャー」「STC」「RCI」「MA」あたりを適当に組み合わせてサインを出す、という程度のものがほとんどです。
しかし、そんなので儲かったら誰も相場で苦労などしません。

何故なら、そんな程度で作ったシステムで儲かるのなら、誰だってもうとっくにやっていますし、これだけみんなが探し回っているのだから、話題にならないはずがありません。

元々は、「値段」と「出来高」しかデータがないのですから、それをどう複雑に計算しても、複雑化させるだけで、そこからどんな意味が出てくる、というのでしょう。

この話は別途詳しくしようと思います。


システムというのは、確かに存在します。
しかし、この「道具で差別化しよう」「道具のエッジに頼ろう」という試みは、簡単にできそうに見えて、実は、かなり困難な道のりなのだ、というように私は感じています。

もちろん「道具のエッジ」は存在しますが、普通の人が何とか辿りつけるものとしては、「年間5~20%」程度で、しかも安定性がない、というものではないかと思うのです。
それでも、金利からすれば素晴らしい、と思うかもしれませんが、リスクを取っていて、その程度だということです。
その程度だと、個人投資家として生活していくには、投資元本が5000万円とか、1億円とか必要になってきます。
それでも生活するのがやっと、です。
もともとそれだけの資金を用意できる人がどれほどいるというのでしょう。

よほど強力なエッジにたどり着けた人は幸運かもしれませんが、そういう特殊なエッジほど、陽炎のように淡く、はかないもので、長続きするものは、ほとんどありません。

そういう強力なエッジ(隙間)は、相場には時折出現しますが、すぐに大勢が気がついて、どっと大量の資金が流れ込んできて、隙間は埋まってしまうのです。
これは、私の経験から書いていますが、本当に淡いのです。

前にも書きましたが、そもそも「手法を本やネット上で探し回っても無駄です」。

何故なら、それが「意味のある手法」であればあるほど、その手法は一般化され、「それが公開された時点で日光に当たったドラキュラのように灰になって消えるから」なのです。

では、システム的にやって有効な手法はこの世に存在しないのか、と言えば、間違いなく存在します。
しかし、それは、決して公開されないが故に有効なのです。

そういう全世界の投資家数億人が・・・高度な分析システムを駆使しているヘッジファンドや投資銀行、プロ投資家などが・・・毎日毎日、目を皿のようにして探し回っても、なかなか見つからないでいるような「無間地獄」のようなシステムの世界に飛び込むのか、ということなんです。

しかも幸運にも、それが見つかったとしたとしても、それは、非現実なリターンの世界ではなく、現実的な利益の範囲である「年間5~20%」程度が関の山であり、シャープレシオなど安定性もそう高くはありません。
それが、悲しいかな現実的な世界の常識というものです。

そういう現実以上のものを求めるなら、普通ではとても発想できないようなところからのアルファーを求めないとだめでしょう。
これは、とても初心者の手の及ぶ範囲ではありません。
それこそ、相場を見抜けるような秀でた才能が必要だと私は思います。
 少なくとも、1000円の本を読んでわかるようなものではありません。

手法に頼る、ということは、そういう世界を志す、ということなんです。


そういう世界に、初心者が飛び込んで、「自分だけは違う」ということで、簡単に勝てる、「やり方さえ見つかれば億万長者になれる。」、と思うほうが常識から考えて、どうなのか、と思わないでしょうか。


1000円の本を買って、「システム投資」始めました。お金がどんどん儲かりました。
などということは、常識としてありますか。

自分だけは特別だ、という理解をほとんどの方がされるので、客観的に考えられないでしょうから、例を示します。

もし、友人が、
「この1000円の本に書いてあることを元に1年後には今の100万円を1億円にするのだ。」
と言ったら、こいつは、ただのアホだ、とは思いませんか。

そんな誰でもが資金を100倍にできる方法を知っているのなら、何故その方法を1000円で売るのでしょう。
そういう本なら、一冊1000万円でも安いぐらいです。
そもそも、私なら、1000円の本を売って儲けるよりも、その方法を隠して、自分で儲けます。

私は、極めて常識人ですから、1000円の本を読んで、1億円儲かるとはとても思えません(笑)

同じことは、5万円の商材でも言えることです。

5万円の商材で儲かったのは、その商材を売った人と、アフィリエイトした人、です(笑)

ちなみに、王道の商材とは、言葉を換えれば「1000円の本に書いてあることをわざわざ5万円で売っているものです。」余談でした(笑)



私がブログで書いていることの背景にある思いを今日は具体的に書きました。
幾人かの読者の方は、とっくに気がついておられますが、行間に込めた言いたいこととは、こういうことなんです。
(気がついておられるかたは、既にノックに入っておられますので)

だからこそ、遠回りに思えるかもしれませんが、手法に頼らず、「総合力」を磨いて、コツコツ練習していったほうが、結局は、遠回りに思えても、時間をかけて続けて行けば、特別な才能がなくても、相場が見えてくる可能性がある。

手法以外の部分で、自分の優位性を磨く方が近道ではないのか。

その方が、結局早い、そういうことを私は書いているのです。


「やり方」ばかりに注目している人は、この「システム」ということの厳しい現実を一度考えて見られてはどうでしょう。
「やり方」で勝てるのなら、それはここで書いているような「システム」のことです。


少なくとも、特別な才能がなかった私は、手法で差別化できなかったので、手法以外の部分を練習によって鍛えてでしか一歩も前に進めなかったのです。
そして、その「プロセス」をこのブログを通じて書いています。

やり方にしか目が行かない人にはわからないかもしれませんが、やり方以外でも差別化することは可能ですし、それなら、特別な才能は不要なことも多いです。



野川ブートキャンプで教えられた最も大切なこととは、結果ややり方ではなく、

「特別な才能を持たない君たち新兵は、近道(手法)を探すのではなく、遠回りに見えても、苦しい練習を通じて見えてくる先にしか道はない。」

というものだったのです。




■コメント

> あらなみさん初めまして。
> 株のデイトレをはじめて1年位になります。
> 価格帯や移動平均のブレイクで取引しています。
> 金曜日の19日のアイフルで無限に負けて凹んでいたとこ
> ろあらなみさんの「玉は下に落ちるもの」でとても
> 気分が楽になったので初コメントさせていただきました。
> 今の状態は勝つ日もあれば負ける日もあり、
> 調子悪い日に大きく負けて収支がマイナスという段階です。
> 「こういう流れを繰り返して、最終的には、
>  トータルでどうなるのか、気になるのはこれです。」
> まさしく今私が考えている心中ズバリでした。
> 「こういう計算をしながら、トータルでは勝てる、という最後の自信がついてくれば、トレードもだんだんと楽になるでしょう。」
> このような状態になれるように努力していこうとおもいます。
> ありがとうございました^^


書いておられることは、よくわかります。
負けると、間違ってるのではいか、と疑心暗鬼になってしまいます。
しかし、そもそもブレイクとはどういうものか、やってみればわかりますが、それは「パチンコトレード」です。
常に負け続けて、たまに当たれば「じゃらじゃらじゃら」という性質を持っています。
つまり、「(勝率では)負けて当然」のトレードなんです。

この当たり前のことを

一球入魂

のごとくトレードするからしんどいんですね。

私はソロス派ですから、ブレイク派のこの方に、ソロスの次の言葉を送ります。

私は、勝つか負けるかなど気にしない。勝った時にどれだけ取れたのか、負けた時にどれだけやられたのか、それが重要だと思っているのだ。


(念のため、次に書くことは、この方のことではなく、一般論として思いついたことです。
コメントをヒントに思いついたことを書く癖があるので、申し訳ないのですが、お付き合いください。)

負けたら意味がないものだ、そう普通は思います。
一方で、トレードを始めて、最初から勝てるものだ、そう思っている人がほとんどでしょう。
「やり方が正しければ」・・・最初から勝てるはずだ。
そういう理屈を持っているので、負けたら、「やり方が正しくなかったからだ」という落とし込みになります。

ですから、「最初から勝てなければ」、3日坊主で終わります。
「練習して上達するものだ」とは、考えていないので、最初から勝てないと、間違っている、という理解になります。

負け = 間違い = 手法が正しくない

という方程式なのでしょう。




> こんばんは、はじめてコメントいたいます。
> あらなみ様のブログは立花義正さんの著書のアマゾンのブックレビューで紹介されていて知りました。あらなみ様の読み込み方はすごいの一言に尽きます。
> ぶしつけなお願いとは思いますが1000本ノック、ブートキャンプの記事がどこにあるのかURLを教えて頂けたらな、と思っております。
> 私自身はしがない(死がない、になりたい)225ミニの兼業トレーダーです。最近負けることが多く、勉強しなおしだ!!と意気込んでいるところです。
> 突然で恐縮なお願いですが、どうかよろしくお願い致します。


アマゾンのレビューで来られたのですね、珍しい(笑)
URLわかりにくくてすみません。
このブログの項目に、「プロフィール」というのがありますが、旧ブログとして、「あらなみの相場技術研究所」というのがあります。
そこに、1000本ノック、ブートキャンプの記事があります。
お立ち寄りください。

225は、かなり難易度が高いものだと私は思っています。
特にデイトレとなると、値動きの割にスプレッドが大きいので、スプレッド取引をしているディーラーの餌食にされるのです。
また、ほとんどの期間は保合いが多いし、ギャップギャップで飛んでいく値動きは難しく感じます。
上手くトレンドをつかんでスイングしていく、というのがこの素材の調理方法ではある、とは思っているのですが。
頑張ってください。



> あらなみさんこんにちは。
> 僕は元は林派でしたので、他派の本は悪だという教えで育ちました。
> 本には学ぶべき知識も多いのですが、それ以上に初心者には誘惑が多いので
> 大衆心理を知る為にも現段階で読むべきなのか迷っています。
> 読む読まないの答えを求めるつもりはありませんが、
> あらなみさんは1000本ノック時に本は読まれていましたか?


最初にノックをやったのは、野川ブートキャンプ時代ですから、その時のこととなると、実は、古くてあまり覚えがありませんが、特に「他流は耳に入れない」というこだわりはなかったように感じます。
ただ、野川軍曹にしがみついていくのに必死だったので、他に目がいかなかった、ということはありました。

そもそも、私の場合、「ノック」、というのは、特定のある期間だけを意味しているのではなく、今でも常にやっていることなんです。

慣れていることしかしない、ということでは、次がありません。
勝てるようになった、といっても、それが「あがり」を意味している、という理解の方も多いですが、それは大きな間違いです。

常に相場は変化しますから、その変化についていく、ということができなければ、「死」あるのみなんです。

前にも書いたように、リーマン前とリーマン後では、相場は激変しています。
大勢のプロが脱落したのは、リーマン前に有効だったものにしがみついた結果でした。
 進化できなかったのです。

そういう意味で、日々チャレンジを続けている、というのが私のスタイルですから、「常在ノック状態」にある、といっても過言ではありません。

トレードする、といっても、そういうことがあるので、「これは慣れているトレード」&「これはノック練習」と、常に二本立てになっています。
当然、慣れているもの、に絞れば、楽ですし、勝率、損益率などは格段に上昇しますが、それでは「明日がない」のです。

前にテレビで、日本料理の職人さんが「伝統と格式」を守る、という一方で「革新にも挑戦する」ということでやっていました。
ああ、トレードと同じだな、と思っていました。

羽生名人は、名人戦などの勝負の場で新しい戦略を試すそうです。
何故、もっと練習の時などでやらないのか、普通ならそうすると思いますが、こういう大勝負の時でも、次を考えて試している、それが大変印象的でした。

ただ一方で、あれもこれも目移りする、というのでは、「多芸は無芸」に陥る恐れがあります。
特に最初は「一芸に秀でる」方が、中央突破できるので、いいのじゃないか、と私も思います。

ただ、某派のように、独善になるのはどうか、とも思います。

デイトレで儲かるはずがない、とか、朝の寄付き成行以外売買禁止、とか、分割以外は当てものだ、とか、流派としての教条はそれでいいのかもしれませんが、それで、他派を否定するのは、いかがなものなんでしょう。

ましてや、30年前の当時と今とは、相場環境が激変しています。

30年前にタイムスリップできたのなら、私は、中源線もしくは、ブレイクを使って、小豆、乾繭、生糸をやります。
そういうトレンドフォローで簡単に儲かった値動きでした。
ドル円でもよかった。
20日ブレイクでアホみたいに儲かった。

ただ、そういう時代ではなくなった、ということなんです。
相場は、常に変化し続けているのです。

昔の本は役に立たない、という意味ではありません。
手法は陳腐化しますが、考え方はとても重要でいつの世も通用します。
本から、手法しか読まないから、林先生の本はダメなのだ、とかいう人が出てくるわけです。
具体的やり方などどうでもよいことではなく、もっと重要なことがどれほど書かれているかわからないのに、それを読まないで批判する人がものすごく多いのには驚きます。
しかも、立花さんの本に至っては、その手法の批判とて完全に誤解から来ている、のです。
とにかく、トレード戦略は常に変化させないと生き残れない、ということは覚えておかないといけないと思います。



> あらなみさんこんにちは。
> 連続損切30回を達成しました。
> その間に何度か「手法島」行きのチケットを購入してしまいました。
> チケット購入の理由は、「報復トレード」でしたが
> ブログのおかげでなんとか渡航せずに済んでいます。
> 実際に経験してみると1000本ノックといっても、
> その濃度と中身はとても11文字で説明できるものではありませんでした。
> 100本ノックでそんな状態ですので、この先どうなるかまったく予想できません。
> しかし師がいないというのは恐ろしいものですね、
> 間違いを静止する人がいないということは
> 方向を間違えたら、間違えて事さえ気づかずに死亡という事ですから。


元林派で、ブレイクなんですね。
珍しい。
ブレイクというのは、何でもかんでも、となるとトータルで勝つことはそもそも難しい、ということではあるのですが、それでも、最初はダボハゼでやらないと仕方がないので、とにかく最小単位で続けることだと思います。

そもそも、最初から勝てるとは思わなければ、どんなに負けても、大負けはありません。

勝てると思っているから、大きく負けるのです。
勝ちに行くと、大きく負ける。
これは、ギャンブルの法則です。

独学の問題というのは、間違ったら間違った方向へどんどん行ってしまうということにあります。
常に、自分で自分を制しないといけない、辛さがありますね。


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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人


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