fc2ブログ

いくつかのご質問に答えて

2013/08/11 Sun

ご質問がいくつかたまっているので、それにお答えしておきます。


>モチベーションをどうしているのか

これはもう大変気を使っています。
もう異常なぐらい気を使っています。
というのは、プロのトレーダーというのは、何をしても自由なわけです。
ということは、自分で自分をコントロールできない人は、この仕事は向かない、ということになります。

自己規律とモチベーション

の2点については、気を使いすぎるほど使っています。

そういえば、面白い話をテレビで見ました。

南国の島で暮らす日本人妻をテレビでやっていたので見ていました。
 確かタヒチだったと思います。
彼女の夫は南国の人で、2週間に1回給料をもらうのですが、給料を受け取ると、その日に次々に買い物をして、ほとんど使ってしまいました。
その使い方も、近所の人たちを食事に誘って食べさせたりするのです。
その家には、10人ほど家族がいるのですが、彼以外に誰も働いてはいません。
では、それから2週間どうやって暮らすのか、というと、森に入って果物や食べ物を取ってくるのです。
つまり、お金がなくても、そのへんに食べ物が実っているので、それを取ってくれば飢えることがありません。
実は、彼だけではなく、島の人たちはほとんどそうだ、というのです。
ほとんどの人は、貯金もないし、給料が入ったらすぐに使ってしまう、というのです。
そういう「国民性だ」という解説でした。

これを読んでどう思いますか。
ナンセンスだと思いますか。

私がサラリーマン時代、同僚などを見ていると、実はみんなこれと同じ暮らしをしていました。
給料前になると「お金がない、お金がない」とお金がない自慢大会が開催されるのです。

私は、
「何故、みんなは給料をもらったら全部使ってしまうのか」
が不思議でした。

というのは、自分は、就職して1年目から、給料日を気にしたことがなかったからです。
必要なものは買うけど、お金があるからといって使うことはほとんどありませんでした。

お金があれば使うが、なければ使わない

こういう暮らしを続けている人は、この南国の島の暮らしとほとんど同じです。

お金に対して、このように「自己規律」の無いことを続けている人には、残念ながらトレードする資格はありません。

何故なら、「儲けたら有頂天になって自爆する」「損が続けば自暴自棄になってブチ切れて自爆する」を繰り返すに決まっているからです。

もうそういう人は、「やり方」以前に終わっています。
トレードはすべきではありません。

お金のリテラシー

ということが厳然として存在します。

いくら、努力しても、頑張っても、この「お金のリテラシー」の低い人はお金を活かした使い方ができない人ですから、もう相場をやる前から、

お前はもう死んでいる

状態なのです。

Discipline Makes The Difference

(自己規律こそが成功の秘訣である)

これは、あるヘッジファンドが、このロゴのTシャツを作って、みんなで着ていたということですが、私が最も好きな相場格言でもあります。

私の周りで、相場で勝っている人は、その全てが、普通の人とは違います。

何が違うのかというと、

実にストイック

なんです。

欲望に流されない、感情に動かされない、といった特性が非常に強い人たちです。

逆に、前までは、だらしない生活をしていたのですが、相場に目覚める過程において、どんどんストイックに人間改造していって、その結果、相場で勝てるようになった、という人もいます。

おまけに、前までは部屋も散らかり放題だったのに、相場で勝てるようになってからは、いつからから部屋がきれいに整理整頓されるようになったのです。
これは偶然ではありません。
必然的なことだったと私は思っています。

ここは反感を買うかもしれませんが、私の経験上、言ってしまえば、

ルーズな人間には、ルーズな結果しか返ってはこない

という結果が出ているのです。

ストイックになったから、相場で勝てるようになったのか

それとも、相場で勝てるようになる過程で、ストイックになったのか

それはわかりませんが、少なくとも「勝ち残っているトレーダーでストイックでない人はいない」ということが私の経験上はっきりとしています。

部屋が片付けられない、時間にルーズ、といった自己規律の無さが、そもそも問題なんです。



ここまで、ちょっとモチベーションとは違うコメントになりましたが、ご質問の趣旨に戻ってモチベーションに関しては、次のようなことを実際にやっています。

①西野流呼吸法

心身共に健康でなくては、トレードで勝つことは難しいです。
そこで、私は、西野流呼吸法にもう23年間通っています。
私の心身の健康面のサポートはここで培っているといっても過言ではありません。
心と体の健康に対して具体的に何かやっているという人はどれほどいるでしょうか。
運動だけなら体の健康という側面になりますが、心の健康という面で具体的に何かをやっている人は少ないのではないかと思います。
こういう呼吸法などとともに、ヨガなどもいいと思いますが、苦しくなったとき、最後に効いてくるのは、心と体の健康です。

②ホ・オポノポノ

ポジテョブシンキングは、言い古されていることなので、より具体的に書くと、私は「ホ・オポノポノ」というものに結構はまっています。

これは好き好きですから、自分の好みに合った自己啓発本を探して、ガンガン読まれたらいいんだと思います。
私は、自己啓発関連の本も100冊で済まないほと持っています。
中村天風さんの教えも大変参考になりましたし、今でも読んでいます。
ザ・シークレットのDVDとかももちろん持っています。

ただ、ポジティブになれ、ポジティブになれ、とだけ言われても、元々人はネガティブで心配性なものなので、簡単ではないのですよね。
そこが難しいのです。
そういうネガティブな心をどうするのか、といった時にホ・オポノポノが使えると思っています。
ホ・オポノポノでは、全ては自己責任という考え方があります。これもトレーダー向きだと思います。

そもそも、ホ・オポノポノによれば、諸悪の根源はカオスな記憶を貯めこんでいるからだ、ということです。
そういう記憶をきれいにクリーニングすれば、人生も開けるのだ、説いています。
頭がごちゃごちゃ、トレード知識もジャンクなものを含めてごちゃごちゃで何が何だか整理できないばかりなのに、さらに知識だけがどんどん増えていく。
そういう心の状態が外にも出る。だから部屋もごちゃごちゃ、何もかもがカオス状態。

これでは、相場で儲かるはずがありません。
頭の記憶を一旦クリーニングして、本当に必要なものは何かを探す旅にでる、これが求められることではないでしょうか。
そういう記憶のクリーニングツールがホ・オポノポノなんです。

ホ・オポノポノ関連の本は多数出ていますが、お勧めの本はこれです。

豊かに成功するホ・オポノポノ 愛と感謝のパワーがもたらすビジネスの大転換

今アマゾンで見たら、古本だと100円程度なんで、100円の価値ぐらいあるでしょう(笑)
というより、場合によっては、1億円の価値にもなる。費用対効果抜群(笑)

まあ、ホ・オポノポノでなくても、とにかくポジティブに、モチベーションを如何に保つのか、について、

具体的に何かをやっておかないとどこかで「切れる」「電池切れする」ことになる可能性が高いです。

是非、ご自分の合ったものを多くの本を読むことによって探してください。
他にも「これはいい」と思った本はたくさんありますので、またご紹介します。
とりあえず、私が、実際に使っているのは、ホ・オポノポノですので、このご紹介まで。



自分の心を引っ張ることや、トレーダー向けの強い心を保つことは、普通の人が考えている以上に実は大変なことですし、重要度は高いと思います。

プロとアマでは、具体的やり方などに大した差が無い以上、どこに大きな差がついているのか、と言えばこういうところだと思うのです。


昨年末から今年5月までのアベノミクス相場第一弾で、「有頂天ホテル」になった人が何名かいましたが、案の定その後の下げで爆死しています。

こういう人を見ると、心の問題を抜きにして相場を語れない、ということがよくわかりますね。
長年相場で生きていたプロであれば、「全ては相場環境のおかげ、相場さんありがとう!!」で終わりです。

そういう バブルに乗れるのも実力のうち ですが、バブルの乗っていることは明確に自覚しておくべきです。

決して

「有頂天ホテル」

になどなってはいけませんね(笑)

バブル相場が終わっても、そういう儲かった記憶を引きずるから問題が起きるのです。
そんな過去の栄光など、さっさとクリーニングすべきですね(笑)





>あらなみさん こんにちは

>相場の上がる下がる仕組みが曖昧なのですが、教えていただけないでしょうか

>よく買いが多いとか強いという言い方で上がる説明がされますが、買いたい人の同数売りたい人がいて値が付くことを考えると、100円101円102円とどこまで行っても売り買い五分だと思うのです。では一方的に買われたり売られたりが起こるモメンタムの源泉はなんなんでしょうか。値は付いたけれども全部の買い意欲を消化しきれていないということなんでしょうか。でも買いたい指値だったらそれより悪いコストに動くわけはないし、新規や損切りの成り行きオーダーの量なんでしょうか。うーん。。。

>すごくはじめのはじめの部分ですが未だに分かっていないのです。



大切なところでお悩みのようです。
実にいい悩みだと思います。
ここを当たり前だと思って深く考えない人は次に進むことができません。

相場において、相場でついた価格というのは、常に売り買い同数です。
これは、おっしゃるとおりなんです。
ここを深く考えない人がほとんどですから、とてもいい視点だと思います。

暴落した、といっても、暴落した価格がついた、ということは、そこで売った株数と買った株数は同数になるわけです。
だから、「売りが多いから暴落した」と言われても、強い違和感を感じて当然と言えるでしょう。


さて、ではどう考えればいいのでしょう。

言われる事例で言うと、100円が今の価格なら、そこでは売り買いバランスがとれている状態と言えます。
しかし、そこで、100円で買いたいという人が100円で売りたい人を上回ってきたらどうなるでしょう。
もっと言えば、100円で売買が続いていて、100円で売りたい人がいなくなった、とすると、もう100円の売買は成立しなくなります。
何故なら、100円では買い手しか存在せず、売り手はいないのですから、100円の売買はもう無いのです。
では、どうなるのか、というと、101円では売り手はいるわけですから、買い手がこの株をどうしても欲しければ、本当は100円で買いたいけれど、101円でしか売ってくれないのだから、101円で買うしかありません。
逆に、買い手が101円では買いたくない、というのなら、売り手が101円、買い手が100円の指値を出して、「にらみ合い」が続くことになります。
しかし、一部の買い手、売り手は、「価格はどうでもいいから買いたい、売りたい」と思っているでしょう。
そうなると「成行」という手段で、「指値をたたく、指値にぶつける」ということで売買が成立します。
その場合も、1対1ですが、指値に対して、成行が拾う、という売買になります。

ここで、相場とは、「この価格なら売ってもよい、買ってもよいという指値と、いくらでもいいから売りたい、買いたいという成行」の両方によって成立している、ということがわかります。

この概念は結構重要です。

さらに時間が経過して、101円の売りの指値がこうした成行によって全部買われてしまえば、もう101円の売りも残っていません。
そうなると、どうしても買いたければ、今度は102円で買わざるを得なくなります。
101円では売り手がいないからです。

つまり、価格というのは、そもそもどういうことかというと、

どの価格であれば売り買いがバランスするのかという均衡点である

ということが言えるのです。

売り買いのバランスがする価格を探っているのが相場である

という言い方もできるでしょう。

暴落というのは、「その価格であれば買ってもよいという買い手の価格が、何が何でも売りたいという売り手との売り買いがバランスした均衡点がたまたま前日より非常に安かった状態である」ということになります。



ではなぜ、その売り買いバランスする均衡点である価格が動くのか、という疑問は、その株やモノに対する価値観の変化による、ということになります。

一番基本となるのは、ファンダメンタルであり、単純な事例では、「その会社が倒産した」となれば、その会社の「基本的価値」はゼロなのですから、もうその会社の株を買いたいという買い手はいなくなるわけです。
そうなると、「価格はどうでもいいからとにかく売りたい」という売り手しかいないのですから、株価は限りなくゼロになります。

何故株価が動くのか、といえば、ファンダメンタルが日々動いているから、ということになります。

じゃあ、普通の株はいくらで買いたいのか、売りたいのか、となると、日々その会社を取り巻く環境が変化していることに対応しますます。
円高になれば、利益が縮小すると見た投資家は、輸出企業の株を今の高値で売っておこう、と考えるかもしれませんし、そうなると、日々ミクロ・マクロの相場環境によって、企業の株価は、ファンダメンタルの変化を受けた思惑で上下することになるのです。



とてもいい質問だったと思います。

この需給の最前線を深く理解することは、そもそも「相場とは何か」を理解することにつながり、引いては、「相場で勝つということはこうした需給を制することにあるのだ」と理解することになるからです。

ここから、より深く、需給について考えてみてください。


こういう需給の本質的なことをあまり考えないで相場をやっている人が多いと思いますが、「何故価格は動くのか」を本気で考えて、自分の中で落とし込んでいくことは大切なことだと思います。

ちなみに、ここで説明したことは全て「需要・供給曲線」という経済学の基礎の解説で説明ができるものです。

ここを一度読んでみてください。


需要・供給曲線



前に、テレビで、「円天」という大きな事件をやっていました。
おばちゃんらが、「みんなタダで買い物ができるんだ!!」と競って買い物をしている姿がとても印象的でした。
この人たち狂っているな、と冷静に見ればわかるのですが、当事者は全然見えていない。

というより、狂っていると自覚があれば、そもそも円天などやっていない。

何故、「円天」は起きたのか。
最初は、ちょっとだけ投資してみる。儲かる。儲かるじゃないか。と徐々に大胆になる。気がつけば、全財産ぶち込んでいる。というスパイラルです。
バブル相場もまるで、この「円天」と同じ仕組みに人を陥れます。





最後に、あちこちで引用されているので、何が大本かわからないものですが、需給に関して面白い書き込みがありましたので、引用しておきます。


761 名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/15(土) 13:31:53 ID:fya+u6uo

むかし昔、ある男がある村に現れ、村人たちに言いました。
「猿を一匹1000円で売って欲しい」と。
サルは村では珍しくもなく、そこら中にいたので、村人たちはさっそく森へ捕まえに行きました。
村人たちが捕まえた何千匹ものサルを男は一匹当たり1000円で購入し、そのうちサルの数が少なくなってきたので、村人たちは捕まえに行かなくなりました。
そこで男はサルの値段を一匹当たり2000円にすると発表しました。
この新しい発表により村人たちはまたサルを捕まえに行きました。

しばらくするとサルの数がさらに減ってきたので、村人は捕獲をやめました。
すると男の申し出は2500円へと吊りあがりました。
しかしサルの数はかなり減ってきているので、捕まえるどころか見つけるのさえ難しくなっていました。
とうとう男は値段を5000円にまで吊り上げました。
しかしながら、男はビジネスのために町へ出向かなくてはいけなくなったので、
彼のアシスタントが代わりにサルを買いつけることになりました。

男が留守の間に、このアシスタントは村人たちにこう言いました。
「今まで彼が集めてきたこの多くのサルを、あなたたちにこっそり3500円で売りますから、
明日彼が戻ったら、それらを5000円で売るといいでしょう」
村人たちはそれぞれお金を出し合って、そのすべてのサルを一匹3500円で買いました。
しかしその後、村人たちは男もアシスタントも二度と見ることはなく、ただサルだけはそこらじゅうにあふれていました。







>記事とは関係のないことなのですが、移動平均線のことでどうしてもお聞きしたいことがありまして、コメントさせていただきました。
私はトレードの際に5分と1分の足を見ながらトレードをします。その際に、
5分足の9、25、75本
1分足の45、125、 375本
といったように、一分足のチャートには5分足の
移動平均線9.25.75を表示するようにしています。

しかし時たま、5分足チャートの25本線にはタッチ
しているのに 1分足のチャートの125本線にはタッチしていないといった現象がおきます。

このズレを無くしたいのですが、可能なことでしょうか?
ネットにも中々答えが落ちていなくあらなみ様なら知っているかもしれないと思い質問させていただきました。

ご教授よろしくお願い申し上げます。



話は変わって、テクニカル分析について質問をいただきました。
得意分野ですので、大歓迎です。

上位時間軸の移動平均を参考にしたい、ということですが、まず、FXであれば、メタトレーダーでそのようなインディケーターがあるので、簡単に解決します。
つまり、上位時間軸の移動平均を下位時間軸に描くというものです。
ただ、ご質問の方は恐らく株を売買されておられるようなので、そうなると若干工夫が必要です。

まず、単純に時間の倍数を掛けるとずれが起こります。
何故なら、移動平均は基本的にその終値で計算しているからで、事例にある1分であれば、1分チャートができるそれぞれ5本の平均値で計算しているのに対して、5分チャートはその終値の1つだけで計算しているからです。

証券会社のツールでこれを解決するには、次の2つの方法が考えられます。

①単純移動平均(SMA)を使って、パラメーターを短縮する
つまり、通常は、単純移動平均を使っているので、5分と同じ倍数を使えば1分では遅れることになるので、事例で5分の9本に対しては、45本ではなく、40本とか若干短くして対処する。
これによって、遅れをなくす。

②指数平滑移動平均(EMA)を使う
これは、単純移動平均ではなく、指数平滑平均といって、元々手作業で平均値を取っている時に「簡便法」として使われていたものなんです。
単純移動平均と比較して描画するとわかりますが、同じパラメーターでも、先行して動くことがわかっています。
この先行性を利用して、45本でEMAを使うという方法です。
これも、実際に描画してみて、微調整すればいいと思います。

メタトレーダーを使う方法は完璧ですが、株では使えませんので、全て「代替法」となりますが、近いところまで近づけることはできるのではないかと思います。

なお、クリック証券、松井証券、マネックス証券などで、無料で使えるシンプレックス系のツールで確認しましたが、全てEMAを使えますので、一度お試しされてみればいかがでしょう。


最後に一点だけ申し上げると、あまり「厳密なところに」こだわる必要はないのかもしれません。
移動平均というツールが、そもそも「大体」「概ね」を売りにしているという本質から考えると、そもそもが「何が最適なのか」というのは、その環境環境に応じて変化するものなのです。

おそらく、この方は、5分チャートにおける移動平均をトリガーとして使いたいが、より早く動く1分チャートを普段は見ている、ということから質問が来ていると思います。
確かに、トリガーとして使うには、厳密さが必要かもしれませんが、遅行や先行することによって、いい面が出ることもあれば、悪い面が出ることもあります。
あまり厳密に適用することによって、今出ているトレンドの環境変化を柔軟に受け止めることができなくなるのではないか、とちょと老婆心だけ(笑)





>建玉操作について

難しい話で、コメントの回答という程度では済みませんね。

またどこかで特集として書くとして、私が実践していることだけ簡単に申し上げると、私そもそもは、かなり短期のトレードが中心ですから、建玉操作ということを意識することは少なく、基本は一括売買です。

ただ、建玉操作という範囲ではないのかもしれませんが、最も意識していることは、

いざ鎌倉

なんです。

これは何かというと、相場には、濃淡があります。

ここは、勝負しないと仕方ないだろう

という局面と、

どうでもいいけど、とりあえずやっておくか

という局面が存在するのです。

これは、それぞれの相場の見方や考え方によって違ってきますが、この

取るべき時に勝負できるか

ということができるかどうか、によって、トータルで残せる金額にものすごい差ができるということは、自分のトレード結果を見てもわかることです。

普段はちょろちょろトレードしていても、ここぞという場面で勝負する、というメリハリと濃淡が裁量トレードの裁量たる所以でもある、とまで思っています。

これは、用心棒の生き方でもあります。
普通の仕事の違って、日々コツコツというのではなく、用心棒は、日々商人の家の奥で飲んだくれててもいいわけですが、いざ「先生、おねげいします!!」となった瞬間に、刀を持って飛び出していく、というトレードが理想だと思っているのです。


ただ、これを書くと、次のような質問が出てきます。

「自分はそもそも数多くを撃ってどこかで当たるというトレードをしている。だからそんなポイントはわからない。」

「結局、当たるところに絞るということか。当てものか。」

というものです。

これは、ファンダメンタルを書いた時にも似たようなコメントがちらほらありました。

ファンダメンタル = 当てもの

ということでもあるのでしょう。


では、逆に質問しますが、

「数を撃つといっても、それは適当なんですか?いい加減に適当に売買するってことですか?」

なんらかの根拠があって、たとえば、チャートだとか、があってのことではないでしょうか。

アベノミクス相場の熱狂相場で、何もかも急騰して、阿波踊りの真っ最中に、上手く行ったからといって、

数撃ちゃ当たる

が自分のやり方だ、と豪語していた人がいましたが、それはそういう環境が許しただけのものであって、ずっとそういう適当にやるような「やり方」は通用しません。

それと、1000本ノックは、あくまでも練習メニューであって、本番メニューではありません。

混ぜたら危険です。危険極まりないです。

壁打ちとウインブルドン公式戦を混ぜこぜにするテニスプレイヤーはいないでしょうし、ノック練習と甲子園本番を同じにする球児もいないのと同じです。

これは、次に書く総合力の補足ともつながります。




>総合力

若干誤解がある部分もありますので、補足します。
まず、「総合力がなければダメだ」という意味でもない、と思っています。
つまり、テクニカル、ファンダメンタル、全てに精通しないと、相場は取れないのだ、という意味でもない、といことです。

ファンダメンタルを知らないでも、テクニカルで稼いている人もいますし、一方で、ファンダメンタル中心で、チャートなど見ないというジム・ロジャーズのような人もいます。

一芸に秀でる

という言葉どおり、あれもこれも、で全部ダメ、ということでもあるので、ここらは難しいと思います。


ただ、

①リスク管理ができない人

②自己規律が守れない人

で長く相場で生き残っている人はただの一人もいません。
ですから、ここは必修科目ということになります。
選択科目としては、ファンダやテクニカルということになるんじゃないかと思います。

選択科目ばかりを気にして、必修科目をおろそかにするから、いつまでたっても日の目を見ないのだ、という人も大勢おられることはわかっています。

相場を初めて何年も経過しているというのでしたら、もしかしたら、もう選択科目の知識は十分以上にあるのかもしれません。
何が足りないのか、というと、軽視している必修科目ができていない、ということではないのか、と視点をずらせば、みるみるうちに相場で利益が残ってきた、ということがあるのかもしれません。

①数か月とかある期間は利益になっても、結局年間トータルでは吐き出して終わることが多い

②儲けてもすぐに吐き出す、損したらムキになって死ぬ、こういうことを繰り返している


という人は結構多いものです。
そういう人は、「やり方」「チャートの見方」が問題なのではなく、必修科目が問題なのだ、ということが恐らくわかってはおられないのでしょう。


逆に言いましょう。

儲けを残せる人がプロである

損しても小さくコントロールできる人がプロである



ここをよく勘違いされていて、「プロはガンガン相場を当てて儲けているのだ」と思われがちです。
しかし、実際の現場では、悲惨なほどに、損切りは続いているし、一見すると、損しているのか、儲かっているのか、わからないぐらいの売買ばかりが続いているのが実情です。

ただ、

儲かった利益を残せる、損しても大したことがない

ということができるかできないか、だけなんです。

だから、やり方だけを真似しても、リスク管理と自己規律ができていないから、トータルとして儲からない、利益が残せない、ということになってしまうのです。

ここが全然わかっていない、といつも思います。

でも、やっぱり「やり方」だけを真似しようとしするのですよね。実際問題見ていると(笑)

自己規律とリスク管理を真似しようとする人などほとんどいない、のが実情でしょうかね。そもそも、そんな地味な必修科目には興味がない。



高校時代の友人に年に1回5月の連休に合って同窓会をしているのですが、今年こういうことを言われました。

「今だから言うけど、あらなみが、そういう仕事をしていると昔聞いた時に、本当に失礼な話だけど、あと何年かすれば大損してやめることになるだろう、とみんなで話をしていたんだ。でも、もうあれから10年近く経つけど、まだその仕事が続いているという。俺らはそれに本当に驚いているんだ。その続いていることが大したものだと思うんだ。」


相場で儲けた、といっても、単に「環境がよかっただけの一時的なもの」であって、継続的なものにはなりえない、のが普通です。

また、ほとんどの人は、自分で思っている以上に、リスク管理ができていないし、自己規律をストイックに守り続けることもできません。

ちょっと儲かったら、「実力がついた」と勘違いして、バカをやり始めます。

損したら、初期消火すればちょっとで終わるところを「大火事」にしてしまうのです。

結局、トータルではいつも利益を残せない。

一時的には利益になっても、年間を通じたらいつも損失、となるのです。

もうその人は相場師ではなく、ただの阿呆です。

なので、私の友人が言っていることは、基本的に正解なんですよね。



昨年、3月までの上げ相場に乗って、結構儲けた、という友人がいましたので、アドバイスとして、「ここで全部売って、今年は何もしなければ、今年の儲けはもう確定ですね。」と言いました。
しかし、売買を続けて、結果は残念なことに終わりました。
儲けたことによって、気持ちが大きくなり、結果として自己規律が崩壊したのです。
今年はどうなるのでしょう。
まだ今年は終わっていませんが、ここでやめれば利益は残るのでしょう。




ちょっと余談なども交えて回答しました。


他に、ブートキャンプのことの続きをリクエストされていますが、もう少しお待ちください。


人気ブログランキングへ
訪問者カウンター
プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人


あらなみの相場技術研究所別館

カレンダー
07 | 2013/08 | 09
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
相場本検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

相場格言
amazon

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR