政策に売りなし
2014/01/05 Sun
お久しぶりです。更新をサボってしまっていました。
そもそもが気まぐれブログなので、時々見に来ていただいている2~3名の読者の皆さん、申し訳ありません(笑)

このチャート何のチャートかわかりますか。
これは、8メガメモリーの価格推移です。
実は、年末に1年ぶりにパソコンでも1台作ろうかと思って、価格を調べていると何もかもが私の値頃感と違うので本当にびっくりして、作るのを断念しました。
8メガのメモリーなら、3000円ぐらいだろう、と思っていたら、8000円に値上がりしているわけです。
この1年間で一本調子で値上がりしていましたので、メモリー先物でもあったら、トレンドフォローで大儲けでした(笑)
この理由には、半導体需給が締まってきたということもありますが、円安が効いているということもあります。
まだ、生活実感としてはあまり来ていませんが、円安ということがジリジリと迫ってきているという感じを受けるこの頃です。
円安、というと、単に「為替をやっていれば関係あるけど、普通の人はあまり関係ないよな」というのが世間一般ですが、これが大いに関係ある、ということは理解しておかねばいけないことです。
アベノミクス以前の一昨年までは、基本は、円高トレンドであり、デフレトレンドでした。
なので、モノを買ったりするよりも、とにかく「お金」を持っておくこと。貯金をしておくこと、が最も資産を防衛するのに有効な手段だったわけです。
下手に投資などすると、「お金」の価値がどんどん上がっていくのですから、モノの値段はどんどん下がる、という失敗を繰り返すことになったわけです。
ところが、アベノミクスによって、このパラダイムは大きく変化することになります。
その政策がいいかどうかという価値観は別にして、
日銀とタッグを組んで政府がやりだしたのは、お金の価値を下げるという政策でした。
この結果、1年間かけて「円」の価値は、ドルに対して20%もの下落をすることになりました。
また、「円」の価値は、日本株に対して、実に40%もの暴落となりました。
インフレ実感はまだありませんが、先ほどのメモリー価格のように値上がりがジリジリと来ていることは事実です。
同じ1000円であっても、1年前とは買えるものが減ってきている、ということなのです。
円の価値はガンガン下がりつつあります。
とにかく、通貨の番人であり、「円」の価値を守ることを是とする日銀自らが「円の価値を下げる政策に打って出た」のですから、「円」はひとたまりもありません。
円を守るべき日銀が、円を下げようとする、ということですから、これは大変なことです。
今年もこの政策を継続する、ということですから、基本的には「円は下がるものである」という基本認識にならざるを得ません。
政策に売りなし、というのはこういうことです。
この場合、株が上がるという認識ではなく、株に対して円が下がるのです。
株の価値は変わらなくても、円の価値が下がれば、結果として株は上がります。
単純には、マネタリーベースを2012年の実績値138兆円から、2014年末には270兆円にする、という前代未聞の驚くような政策が実施されれつつあります。
既に速報値では、2013年末には200兆円を突破した様子です。
実は、アメリカも同じようにQE3という政策を取っていたのですが、テーパリング(緩和縮小)がいよいよ始まるのはご承知のとおりです。
これで、ますます「円」の金融緩和が目立ってくることでしょう。
金融緩和と言えば、聞こえがいいですが、トータルの円の価値というのはそもそも一定です。
これは日本の国力に合致したものですから、GNPなどが増えてこないと日本=円そのものの価値は増えることはありません。
ここで、「円というお札」を増やすという行為は、コーヒーに水を入れて薄めるのと同じです。
すなわち、コーヒーの量だけを水ぶくれさせるわけです。
すると、水で薄まったコーヒーですから、それが二杯になったとすると、価値は2分の1にしかならない計算です。
そうなると、割を食うのは、お金を貯めていた人たち、すなわち「個人金融資産」がインフレという徳政令によって、強制的に減らされる、という事態に直面している、ということを意味していることになります。
これは、実感無き「資産税」であり「金持ち税」のようなものになります。
国の借金も棒引きできますから、国にとっては一石二鳥かもしれません。
こういうことですから、金融資産を防衛する、ということは、小金持ちであっても大変な時代になった、と言えるでしょう。
目端の利くヘッジファンドなどは、この政策トレンドに乗っかろうとガンガン円売りを仕掛けてきています。
これにより、ポジションとしては、円ショートが過去最高に積み上がっている状態、ということです。
そうなると逆にこれが、目先のポジション調整による円高トリガーとなることもあるので、短期的には、株や外国通貨に対して、円を売っておけば安心だ、とならないところが、また相場の奥深さですが、
やはり政策に売りなし
というトレンド認識は、ファンダメンタルから見れば、どう考えても基本にならざるを得ない、と感じる年頭でした。
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そもそもが気まぐれブログなので、時々見に来ていただいている2~3名の読者の皆さん、申し訳ありません(笑)

このチャート何のチャートかわかりますか。
これは、8メガメモリーの価格推移です。
実は、年末に1年ぶりにパソコンでも1台作ろうかと思って、価格を調べていると何もかもが私の値頃感と違うので本当にびっくりして、作るのを断念しました。
8メガのメモリーなら、3000円ぐらいだろう、と思っていたら、8000円に値上がりしているわけです。
この1年間で一本調子で値上がりしていましたので、メモリー先物でもあったら、トレンドフォローで大儲けでした(笑)
この理由には、半導体需給が締まってきたということもありますが、円安が効いているということもあります。
まだ、生活実感としてはあまり来ていませんが、円安ということがジリジリと迫ってきているという感じを受けるこの頃です。
円安、というと、単に「為替をやっていれば関係あるけど、普通の人はあまり関係ないよな」というのが世間一般ですが、これが大いに関係ある、ということは理解しておかねばいけないことです。
アベノミクス以前の一昨年までは、基本は、円高トレンドであり、デフレトレンドでした。
なので、モノを買ったりするよりも、とにかく「お金」を持っておくこと。貯金をしておくこと、が最も資産を防衛するのに有効な手段だったわけです。
下手に投資などすると、「お金」の価値がどんどん上がっていくのですから、モノの値段はどんどん下がる、という失敗を繰り返すことになったわけです。
ところが、アベノミクスによって、このパラダイムは大きく変化することになります。
その政策がいいかどうかという価値観は別にして、
日銀とタッグを組んで政府がやりだしたのは、お金の価値を下げるという政策でした。
この結果、1年間かけて「円」の価値は、ドルに対して20%もの下落をすることになりました。
また、「円」の価値は、日本株に対して、実に40%もの暴落となりました。
インフレ実感はまだありませんが、先ほどのメモリー価格のように値上がりがジリジリと来ていることは事実です。
同じ1000円であっても、1年前とは買えるものが減ってきている、ということなのです。
円の価値はガンガン下がりつつあります。
とにかく、通貨の番人であり、「円」の価値を守ることを是とする日銀自らが「円の価値を下げる政策に打って出た」のですから、「円」はひとたまりもありません。
円を守るべき日銀が、円を下げようとする、ということですから、これは大変なことです。
今年もこの政策を継続する、ということですから、基本的には「円は下がるものである」という基本認識にならざるを得ません。
政策に売りなし、というのはこういうことです。
この場合、株が上がるという認識ではなく、株に対して円が下がるのです。
株の価値は変わらなくても、円の価値が下がれば、結果として株は上がります。
単純には、マネタリーベースを2012年の実績値138兆円から、2014年末には270兆円にする、という前代未聞の驚くような政策が実施されれつつあります。
既に速報値では、2013年末には200兆円を突破した様子です。
実は、アメリカも同じようにQE3という政策を取っていたのですが、テーパリング(緩和縮小)がいよいよ始まるのはご承知のとおりです。
これで、ますます「円」の金融緩和が目立ってくることでしょう。
金融緩和と言えば、聞こえがいいですが、トータルの円の価値というのはそもそも一定です。
これは日本の国力に合致したものですから、GNPなどが増えてこないと日本=円そのものの価値は増えることはありません。
ここで、「円というお札」を増やすという行為は、コーヒーに水を入れて薄めるのと同じです。
すなわち、コーヒーの量だけを水ぶくれさせるわけです。
すると、水で薄まったコーヒーですから、それが二杯になったとすると、価値は2分の1にしかならない計算です。
そうなると、割を食うのは、お金を貯めていた人たち、すなわち「個人金融資産」がインフレという徳政令によって、強制的に減らされる、という事態に直面している、ということを意味していることになります。
これは、実感無き「資産税」であり「金持ち税」のようなものになります。
国の借金も棒引きできますから、国にとっては一石二鳥かもしれません。
こういうことですから、金融資産を防衛する、ということは、小金持ちであっても大変な時代になった、と言えるでしょう。
目端の利くヘッジファンドなどは、この政策トレンドに乗っかろうとガンガン円売りを仕掛けてきています。
これにより、ポジションとしては、円ショートが過去最高に積み上がっている状態、ということです。
そうなると逆にこれが、目先のポジション調整による円高トリガーとなることもあるので、短期的には、株や外国通貨に対して、円を売っておけば安心だ、とならないところが、また相場の奥深さですが、
やはり政策に売りなし
というトレンド認識は、ファンダメンタルから見れば、どう考えても基本にならざるを得ない、と感じる年頭でした。

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