独創性
2014/02/01 Sat
STAP細胞の作製に成功した小保方晴子研究ユニットリーダー、すごいことやりましたね。
私も、ニュースを見て、本当にびっくり仰天し興奮してしまいました。
人への応用はまだということですが、人類史の歴史的快挙となる可能性が大きいです。
何がすごいといって、「従来になかった発想」であり、まるで誰もが考えていなかった、こんなことは起こらないという前提を覆した、というところだと思います。
まさに、コペルニクス的転回の独創性がすごすぎる、ってことです。
人は、この「独創性」というのがものすごく苦手で、基本、誰かの真似、パチモン、パチリ、みんながやっていることの延長線上、オーソリティの言っていることのコピー、が大好きです。
権威者が、「そんなことは起こらない」と言えば、自分で検証したわけでもないのに、もう「それは起こらない」ことを前提にして物事を考えてしまいます。
彼女に関連しての名言も数々出ています。とても参考になるので、メモっておきました。
「誰も信じてくれなかったことが、何よりも大変だった」
当時の実験データだけでは証明することができず、周りの研究者からは「きっと間違いだ」と言われた。くやしくて、泣き明かした夜は数知れないという。
「お風呂のときもデートでも四六時中、研究のことを考えていた」
「やると決めたらやり切る」
「100年後の実りを信じて頑張りたい」
動物の細胞は外からの刺激だけで万能細胞にならない」という通説から、「研究が『これまでの生物学をばかにしている』とさえ言われたこともある。
「やめてやると思った日も、泣き明かした夜も数知れないですが、今日一日、明日一日だけ頑張ろうと思ってやっていた ら、5年が過ぎていました」
「化学系の出身で、生物学の先入観がなく、データを信じて独自の考えをもっていた。真実に近づく力と、やり抜く力を持っていた」と分析する。
これほど常識破りだったため、昨年春、世界的に権威ある英科学誌ネイチャーに投稿した際は、「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」。
「最初に会ったときは失敗続きで絶望感にうちひしがれていた。自分の研究を実現するために、よりよい環境を求めて、まさにわらをもすがる思いで訪ねてきた。第一印象は一般の学生と変わらない印象だったが、研究を進めていくうちに知識も勉強量も人一倍で、並みの学生ではないと思った。何度も何度も失敗しても思いついたありとあらゆることを徹底的に試していく粘り強さは研究者として段違いだと思った」
「何をやってもうまくいかず、もうダメかと思ったときは何度もあった。しかし、どんな局面でも、彼女は『この方法はどうですか』と新しい方法を考えて、ギブアップすることがない。実際に今回の成果が出たときはありえないことが起こったと震えがきた。あまりにも信じられないので、彼女の研究を確認する自分がミスをしたのかと思ったくらいだ。はっきりした結果を誰が見ても間違いないというところまで突き詰める姿も研究者としてあるべき姿だと思った」
トレードにおいても、人まね、パチリ、二番煎じ、本に書いてあること、どこかで読んだ手法、勝っている人のコピー、付和雷同、そればっかりを考えている人が多いのが現実です。
要するに、パチリ屋を自ら目指している、ということです。
しかし、もう一般論になってしまって「人口に膾炙したようなテクニック」が本当に通用する、と思っているのなら、それは疑問です。
1000円の本に書いてあるやり方で儲かるのなら、世の中に相場で負ける人など1人もいません。
というより、何故1億円稼げる方法を1000円で売るのでしょう。
多数派である負けている人が、何を勉強して、何をやろうとしているのか、という「負け組」の勉強には使えるのかもしれませんが(笑)
独創性、という小保方さんの話に関連して、相場においても、この独創性ということが重要なキーになると私は考えています。
マーケットは、基本効率的です。
上か下かなど基本わかりませんし、チャートとにらめっこしても、当たるも八卦当たらぬも八卦となっています。
みんなが気がついている部分については、効率的であり、エッジなどほとんど存在しません。
ですから、効率的市場仮説はほとんどの部分においては正しい、と私は考えています。
マーケットには、儲けのチャンスなど殆ど残されていない。
これが、私のマーケットに対する理解のベースです。
ほとんどの値動きは、ランダムであり、儲けのチャンスなどありはしない、と考えています。
(この考えも、人とは違うかもしれません)
しかし、一方で、全ての情報がすぐさまに行き渡るわけではないので、極僅かな隙間がどうしても残ります。
効率的市場仮説においては、「情報は発信された時点ですぐさま市場に反映される」ということを前提にしていますが、現実には、それは不可能です。
どうしても、マーケットには、隙間が残ってしまいます。
それがエッジです。
エッジの本質とは何か、というと、特にシステムにできるほど強力なエッジについては「隙間」という表現ができると考えています。
エッジとは、マーケットの非効率の残骸、とも言えます。
本来は、効率的であるべきマーケットが、そうでない状態が残されている部分を鞘抜きできる状態、とも言えます。
これは、裁定できる隙間、とも言えます。
一方で、常にマーケットは、その非効率を埋めて、効率的に戻ろう戻ろうとする性質を有しています。
ところが、何故、それが残ってしまうのか、というと、人が気がついていないからです。
だから、隙間が残っているのです。
人が気がつかないから、それは隙間として存在しています。
それを大勢の人がやりだしたら、もうそれは隙間ではありません。
昔、「抜け道脇道地図」というのがありましたが、販売されなくなりました。
抜け道が本になったら、抜け道にならない(笑)
生活道路に多くの車が入ってきて、クレームも出たのでしょう。
隠れ宿、本になったら、隠れない。
自分だけが知っていて、他の人が知らないからこその、抜け道、隠れ宿。
自分が知っている、という条件以上に大切なのは、人が知らない、ということです。
というより、相場の本質が、「金の取り合い」「資金戦争」であるのだから、
そういうことを知らない人からむしり取るのがエッジ。
みんな(対戦相手)が知ったらむしり取る相手がいなくなる。
マーケットの隙間を自分だけが知っている状態をエッジという。
蜘蛛の糸は、1人でつかまったら登れるのですが、大勢が押し寄せたら切れる。
株式市場においては、インサイダー取引は、違法行為ですが、これは確実に儲かる最強の手法(?)です。
なぜなら、人の知らない情報を自分だけが使って売買できるからです。
もし、みんなが知った時点では、既にインサイダーではありません。
逆に、為替市場では、インサイダー情報ということの定義がありません。
定義がないので、何をしても自由という点において、見えることも出てきます。
このように、強い有効性がある投資戦略については、本にされた時点で終わりとなります。
本によって、マーケットは、隙間が消えてまた効率的になった、ということだけです。
こういう理屈をわかっていない人が、時々エッジを本にしますが、そういうエッジを使っている人にとっては「迷惑千万」でしかありません。
情報商材にしてもそうで、隙間に依存する限りにおいては、商材にされた時点で終了します。
それが、少数に販売されたとしても、その少数が「その手法」によって大儲けしたとすると、「その少数の規模がどんどん拡大していって」終いには、マーケットを席巻するようになります。
そうなれば、その手法は、「隙間」ではなく、メジャーなものになってしまうのです。
何故そういうことが起こるのか、自分に当てはめればわかります。
商材を買って、ガンガン儲かった、とします。
100万円が1億円になりました。
そこでやめるでしょうか。
さらに上を目指します。
こうして、購入者が100名であっても、実際に利益が出るものなら、その運用資金は無限大に大きくなるのです。
そうして、マーケットを席巻した時点で、その手法の有効性は消えます。
タートルの手法などが、まさにその典型でしょう。
最初は、少数であって、資金もマーケット規模からすると限定的であったものが、今やマーケットを席巻するほどの資金となっています。
CTAと呼ばれるヘッジファンドのほとんどはこのタートル的手法で運用されていますが、その優位性はどんどんなくなっているのは、当然の結果でしょう。
知らない人も多いでしょうが、昔、タートルたちというのは、大儲けしており、投資業界のスーパースターで、黄金時代がありました。
それら、大儲けしていた「タートルたちの手法」を1億円払ってでも知りたい、と大勢が探っていたわけですが、今では1000円の本に書かれて売られており、誰でもが知っているようになりました。
今では、一般常識程度の話です。
そうなれば、逆にもう有効性は消えてしまうのです。
昔、禁じ手である逆張りを引っさげてカリスマになったトレーダー。
手法を公開して、気がつけば、自分が儲からなくなった・・・(笑)
自分が買おうと思っている逆張りポイントが、今では大勢の他のトレーダーに板を取られてしまう。
だから、これまでのように下がらない。
一方で、利食いしようと売りを出せば、他のトレーダーが先に売ってくる。
だから、利食いもできなくなる。
禁じ手、という世間の常識があったからこそ、通用した逆張りをコモンセンスにしてしまった悲劇です。
秘すれば花
本やブログによって潰された「投資戦略」は私の短い投資歴の中でも多数存在します。
乗車定員5人、10人というエッジに、数千人が大挙押し寄せるのですから、そんな隙間などイチコロで消えてしまいます。
例えば、持株会を使ったテクニックなど、アホがブログで公開した瞬間に蒸発しました。
どう考えても、出来高から見て、乗車定員10名までだったので、そこに1000名が押し寄せて、爆死、共食いが始まったのです。
唖然として見ているしかありませんでした。
他にも、海外マーケットを利用した先物の逆張り。
これも、アホが本にしたことによって、消滅しました。
本には「225先物は、流動性が高いので、この本によって優位性はなくならない」って書いていましたが、それを読んで「本が何冊売れるとおもってんねん!!」と絶叫したものです。
1人1枚としても、1000冊売れれば、1000枚ですよ。
もし、それで儲かれば、「お一人様1枚限定です」とはどこにも書いていない(笑)
しかも、これは最悪なことに、システムにできる戦略でした。
ヘッジファンドは、1人で1000枚でも、2000枚でも入ってくるのを知らないのか、このドアホウ!!
ヘッジファンドのトレーダーは、本を読まないとでも思っているのか。
先物の出来高、どれだけあると思ってんねん、ドアホウがと言いたい。
余談ですが、この戦略をシステムとして、この本以前から何十万で売っていた業者のシステムも破綻した(笑)
それらの超迷惑本以前から、細々とそこに書いてあるエッジを利用していたトレーダーにとっては、迷惑千万な話でしかありませんでした。
ここで問われるのは、何よりも独創性、だと私は考えています。
権威者の言うことなどクソ食らえ。
マーケットの常識とは、負け犬の行動指針である。
先入観こそ敵だ。
というところでしょうか。
パチリでなく、その独創性を身につけるためには、「何故マーケットはそのように動くのか」という何故を理解することが大切だと思います。
そもそも、相場で勝つためには、先を読まないといけない、上か下かを当てないといけない、という、ほぼ全投資家が持っている常識こそ、まずは最初の最強の敵でしょうね。
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私も、ニュースを見て、本当にびっくり仰天し興奮してしまいました。
人への応用はまだということですが、人類史の歴史的快挙となる可能性が大きいです。
何がすごいといって、「従来になかった発想」であり、まるで誰もが考えていなかった、こんなことは起こらないという前提を覆した、というところだと思います。
まさに、コペルニクス的転回の独創性がすごすぎる、ってことです。
人は、この「独創性」というのがものすごく苦手で、基本、誰かの真似、パチモン、パチリ、みんながやっていることの延長線上、オーソリティの言っていることのコピー、が大好きです。
権威者が、「そんなことは起こらない」と言えば、自分で検証したわけでもないのに、もう「それは起こらない」ことを前提にして物事を考えてしまいます。
彼女に関連しての名言も数々出ています。とても参考になるので、メモっておきました。
「誰も信じてくれなかったことが、何よりも大変だった」
当時の実験データだけでは証明することができず、周りの研究者からは「きっと間違いだ」と言われた。くやしくて、泣き明かした夜は数知れないという。
「お風呂のときもデートでも四六時中、研究のことを考えていた」
「やると決めたらやり切る」
「100年後の実りを信じて頑張りたい」
動物の細胞は外からの刺激だけで万能細胞にならない」という通説から、「研究が『これまでの生物学をばかにしている』とさえ言われたこともある。
「やめてやると思った日も、泣き明かした夜も数知れないですが、今日一日、明日一日だけ頑張ろうと思ってやっていた ら、5年が過ぎていました」
「化学系の出身で、生物学の先入観がなく、データを信じて独自の考えをもっていた。真実に近づく力と、やり抜く力を持っていた」と分析する。
これほど常識破りだったため、昨年春、世界的に権威ある英科学誌ネイチャーに投稿した際は、「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され、掲載を却下された」。
「最初に会ったときは失敗続きで絶望感にうちひしがれていた。自分の研究を実現するために、よりよい環境を求めて、まさにわらをもすがる思いで訪ねてきた。第一印象は一般の学生と変わらない印象だったが、研究を進めていくうちに知識も勉強量も人一倍で、並みの学生ではないと思った。何度も何度も失敗しても思いついたありとあらゆることを徹底的に試していく粘り強さは研究者として段違いだと思った」
「何をやってもうまくいかず、もうダメかと思ったときは何度もあった。しかし、どんな局面でも、彼女は『この方法はどうですか』と新しい方法を考えて、ギブアップすることがない。実際に今回の成果が出たときはありえないことが起こったと震えがきた。あまりにも信じられないので、彼女の研究を確認する自分がミスをしたのかと思ったくらいだ。はっきりした結果を誰が見ても間違いないというところまで突き詰める姿も研究者としてあるべき姿だと思った」
トレードにおいても、人まね、パチリ、二番煎じ、本に書いてあること、どこかで読んだ手法、勝っている人のコピー、付和雷同、そればっかりを考えている人が多いのが現実です。
要するに、パチリ屋を自ら目指している、ということです。
しかし、もう一般論になってしまって「人口に膾炙したようなテクニック」が本当に通用する、と思っているのなら、それは疑問です。
1000円の本に書いてあるやり方で儲かるのなら、世の中に相場で負ける人など1人もいません。
というより、何故1億円稼げる方法を1000円で売るのでしょう。
多数派である負けている人が、何を勉強して、何をやろうとしているのか、という「負け組」の勉強には使えるのかもしれませんが(笑)
独創性、という小保方さんの話に関連して、相場においても、この独創性ということが重要なキーになると私は考えています。
マーケットは、基本効率的です。
上か下かなど基本わかりませんし、チャートとにらめっこしても、当たるも八卦当たらぬも八卦となっています。
みんなが気がついている部分については、効率的であり、エッジなどほとんど存在しません。
ですから、効率的市場仮説はほとんどの部分においては正しい、と私は考えています。
マーケットには、儲けのチャンスなど殆ど残されていない。
これが、私のマーケットに対する理解のベースです。
ほとんどの値動きは、ランダムであり、儲けのチャンスなどありはしない、と考えています。
(この考えも、人とは違うかもしれません)
しかし、一方で、全ての情報がすぐさまに行き渡るわけではないので、極僅かな隙間がどうしても残ります。
効率的市場仮説においては、「情報は発信された時点ですぐさま市場に反映される」ということを前提にしていますが、現実には、それは不可能です。
どうしても、マーケットには、隙間が残ってしまいます。
それがエッジです。
エッジの本質とは何か、というと、特にシステムにできるほど強力なエッジについては「隙間」という表現ができると考えています。
エッジとは、マーケットの非効率の残骸、とも言えます。
本来は、効率的であるべきマーケットが、そうでない状態が残されている部分を鞘抜きできる状態、とも言えます。
これは、裁定できる隙間、とも言えます。
一方で、常にマーケットは、その非効率を埋めて、効率的に戻ろう戻ろうとする性質を有しています。
ところが、何故、それが残ってしまうのか、というと、人が気がついていないからです。
だから、隙間が残っているのです。
人が気がつかないから、それは隙間として存在しています。
それを大勢の人がやりだしたら、もうそれは隙間ではありません。
昔、「抜け道脇道地図」というのがありましたが、販売されなくなりました。
抜け道が本になったら、抜け道にならない(笑)
生活道路に多くの車が入ってきて、クレームも出たのでしょう。
隠れ宿、本になったら、隠れない。
自分だけが知っていて、他の人が知らないからこその、抜け道、隠れ宿。
自分が知っている、という条件以上に大切なのは、人が知らない、ということです。
というより、相場の本質が、「金の取り合い」「資金戦争」であるのだから、
そういうことを知らない人からむしり取るのがエッジ。
みんな(対戦相手)が知ったらむしり取る相手がいなくなる。
マーケットの隙間を自分だけが知っている状態をエッジという。
蜘蛛の糸は、1人でつかまったら登れるのですが、大勢が押し寄せたら切れる。
株式市場においては、インサイダー取引は、違法行為ですが、これは確実に儲かる最強の手法(?)です。
なぜなら、人の知らない情報を自分だけが使って売買できるからです。
もし、みんなが知った時点では、既にインサイダーではありません。
逆に、為替市場では、インサイダー情報ということの定義がありません。
定義がないので、何をしても自由という点において、見えることも出てきます。
このように、強い有効性がある投資戦略については、本にされた時点で終わりとなります。
本によって、マーケットは、隙間が消えてまた効率的になった、ということだけです。
こういう理屈をわかっていない人が、時々エッジを本にしますが、そういうエッジを使っている人にとっては「迷惑千万」でしかありません。
情報商材にしてもそうで、隙間に依存する限りにおいては、商材にされた時点で終了します。
それが、少数に販売されたとしても、その少数が「その手法」によって大儲けしたとすると、「その少数の規模がどんどん拡大していって」終いには、マーケットを席巻するようになります。
そうなれば、その手法は、「隙間」ではなく、メジャーなものになってしまうのです。
何故そういうことが起こるのか、自分に当てはめればわかります。
商材を買って、ガンガン儲かった、とします。
100万円が1億円になりました。
そこでやめるでしょうか。
さらに上を目指します。
こうして、購入者が100名であっても、実際に利益が出るものなら、その運用資金は無限大に大きくなるのです。
そうして、マーケットを席巻した時点で、その手法の有効性は消えます。
タートルの手法などが、まさにその典型でしょう。
最初は、少数であって、資金もマーケット規模からすると限定的であったものが、今やマーケットを席巻するほどの資金となっています。
CTAと呼ばれるヘッジファンドのほとんどはこのタートル的手法で運用されていますが、その優位性はどんどんなくなっているのは、当然の結果でしょう。
知らない人も多いでしょうが、昔、タートルたちというのは、大儲けしており、投資業界のスーパースターで、黄金時代がありました。
それら、大儲けしていた「タートルたちの手法」を1億円払ってでも知りたい、と大勢が探っていたわけですが、今では1000円の本に書かれて売られており、誰でもが知っているようになりました。
今では、一般常識程度の話です。
そうなれば、逆にもう有効性は消えてしまうのです。
昔、禁じ手である逆張りを引っさげてカリスマになったトレーダー。
手法を公開して、気がつけば、自分が儲からなくなった・・・(笑)
自分が買おうと思っている逆張りポイントが、今では大勢の他のトレーダーに板を取られてしまう。
だから、これまでのように下がらない。
一方で、利食いしようと売りを出せば、他のトレーダーが先に売ってくる。
だから、利食いもできなくなる。
禁じ手、という世間の常識があったからこそ、通用した逆張りをコモンセンスにしてしまった悲劇です。
秘すれば花
本やブログによって潰された「投資戦略」は私の短い投資歴の中でも多数存在します。
乗車定員5人、10人というエッジに、数千人が大挙押し寄せるのですから、そんな隙間などイチコロで消えてしまいます。
例えば、持株会を使ったテクニックなど、アホがブログで公開した瞬間に蒸発しました。
どう考えても、出来高から見て、乗車定員10名までだったので、そこに1000名が押し寄せて、爆死、共食いが始まったのです。
唖然として見ているしかありませんでした。
他にも、海外マーケットを利用した先物の逆張り。
これも、アホが本にしたことによって、消滅しました。
本には「225先物は、流動性が高いので、この本によって優位性はなくならない」って書いていましたが、それを読んで「本が何冊売れるとおもってんねん!!」と絶叫したものです。
1人1枚としても、1000冊売れれば、1000枚ですよ。
もし、それで儲かれば、「お一人様1枚限定です」とはどこにも書いていない(笑)
しかも、これは最悪なことに、システムにできる戦略でした。
ヘッジファンドは、1人で1000枚でも、2000枚でも入ってくるのを知らないのか、このドアホウ!!
ヘッジファンドのトレーダーは、本を読まないとでも思っているのか。
先物の出来高、どれだけあると思ってんねん、ドアホウがと言いたい。
余談ですが、この戦略をシステムとして、この本以前から何十万で売っていた業者のシステムも破綻した(笑)
それらの超迷惑本以前から、細々とそこに書いてあるエッジを利用していたトレーダーにとっては、迷惑千万な話でしかありませんでした。
ここで問われるのは、何よりも独創性、だと私は考えています。
権威者の言うことなどクソ食らえ。
マーケットの常識とは、負け犬の行動指針である。
先入観こそ敵だ。
というところでしょうか。
パチリでなく、その独創性を身につけるためには、「何故マーケットはそのように動くのか」という何故を理解することが大切だと思います。
そもそも、相場で勝つためには、先を読まないといけない、上か下かを当てないといけない、という、ほぼ全投資家が持っている常識こそ、まずは最初の最強の敵でしょうね。

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