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評価の狭間こそ

2015/06/04 Thu

今日は、お昼サボって、京都へ。

祇園の割烹で懐石をいただいてきました。

しかし、残念ながら、私には合いませんでした。
という言い方はマイルドですが、先付けから、疑問。
れんこんのマヨネーズ和えとか、料理としては微妙。
最初の料理からしてもしかして、と感じましたが、それは現実となりました(笑)
味つけも、京懐石にしては、キツイ味つけで、しかも甘い。
また、素材も、何で、という疑問が数多く、玉ねぎまるっポとか、最後までメリハリが無い感じで終わりました。
鮎は美味しかったけど・・・これは素材だし。。

2015-06-7.jpg

全般的にどう言ったらいいんでしょう。
手の込んだ一品が味わえる京懐石というのではなく、それぞれの料理が、高級な居酒屋さんという感じの一品なんです。
美味しいことは美味しいのですが、それだったら、居酒屋さんで食べれば安くつくので、それでよい、という感じです。
そもそもが、そういうお店なのかもしれません。

ただ、京都のお酒は美味しかった・・・

しかし、このお店、ミシュランガイドで探しだした1つ星のお店でしたし、食べログの評価も決して悪くない。

関東からの評判も高い老舗で、伝統もあるそうです。

ですので、敢えて言うと、私には合わなかった。
というより、そもそも私の知る京懐石とは異質な感じがしましたね。
まあ、これもいい経験になりました。

ちなみに、一緒に食事した友人も、「うーん」という評価でした。
今日は、この友人のちょっとしたお祝いも兼ねてだったので、私のチャレンジが失敗してちょっと申し訳ない気分でした。
ごめん。どこかでリベンジさせて。


今回つくづく思ったのは、人の評価、ってやつです。
ミシュラン、食べログ、決して評価は悪くはない。むしろよい。
しかし、私はダメでした。
何だろう、このギャップは・・・って感じです。
ミシュランに掲載されているクラスのお店を選んで行くので、そうそう外れないのですが・・・

ミシュランがどう言おうが、食べログの評価がどうであろうが、私は自分の舌で最終的には評価します。
食に関しては自分で目利きするものであって、人の評価に左右されることはありません。
100人が美味しいと評価していても、自分がダメならダメ。
まあ、これは当たり前か(笑)
最低限、それぐらいのものは食べてきていますし、わかりますよ。

結局、他人の評価など、ある程度は当てにできても、最終的には自分で挑戦してみるしかありません。
それは、ミシュランとてあてにはできないのだ、と思い知りました。

祇園界隈には、知ったお店がいくつかあって、リピートしているところもありますが、こうやって新規開拓しないと、やはり新鮮味に欠けます。

といって、新規開拓には、リスクがつきもの。
今回は、友人のお祝いということもあったので、安全牌を踏むべきだったかとちと反省もしています(笑)




一方で、先日おじゃました、料理や 味蕾 というこれも懐石料理のお店です。
こちらは、夜の懐石で、もう何度もリピートしているお店です。

2015-06-6.jpg


まず、素材の良さが桁違い。
こちらは夜でしたが、先ほどのお店のお昼のコースとの値段はほとんど変わらないのですが、素材の桁が一桁違います。
先ほどのお店が祇園という場所で値段を取っているとすれば、こちらは博多で場所も繁華街ではありません。
ご主人は、嵐山吉兆で修行されて、九州の有名店をいつくか回った後、5年前にお店をだされたとのこと。
常連さんも多いようで、週末に予約を取ろうと思えば、早めに取らないと一杯になってしまいます。
場所がそうよくないので、実力でもぎ取ったものなのは間違いありません。

もう、食べるのが申し訳ないぐらいの料理の出来栄え。芸術品とも言えるような手のかけ方。
そして、博多だからこそできる素材の良さ。
奥様と二人でやっておられるので、奥様に聞くと、やはり「博多に移って、素材が安いのでびっくりする」と言われていました。
食べるこちらも、ここまで出すか、というぐらいの素材を使って、その素材の良さをふんだんに引き出してくれている手の込んだ調理に圧倒されてしまいます。
これをよくお一人でここまで作っておられるものだ、と感心するしかありません。
味つけは、京都の薄味より、少しだけ濃い目の味つけで、博多のお客さんの舌に合わせておられます。
それがまたちょうどよい。

こちらのお店は、逆にミシュランに書かれているわけでもなく、食べログの評価は高いとは言え、多くはありません。

先ほどのお店が1つ星というのなら、こちらは間違いなく三ツ星ですよ。
私よりグルメな友人も、ここは高く評価しています。



こうやってみてみると、人の評価って何だろう、って思いますね。
私は大したグルメではありませんが、それでも、自分の舌と、他人の評価、ミシュランと比べてみて、色々と思うところがあります。

表面的な部分とか、形だけ、とか、評判とか、値段が高い、テレビで紹介された、とか、そういうことで、妙に評価が高かったりとか、でも、実際に食べてみれば、不必要に凝った料理であったり、素材を活かしていなかったり、また素材がダメだったり、そういうお店も結構多いんです。




実は、相場も同じようなことが往々にして起きることがあって、他人の評価・・・すなわち値動きとか、チャートとか、そういうものと、自分の目利きをした評価とが食い違うことが時々起こるのです。

その時、みなさんならどう考えますか。

マーケットの値動きが正しいのだ・・・これは、テクニカル分析派が信条としている考え方です。
ファンダメンタルがどうあれ、値動きは全てを織り込む、という考えです。

マーケットは間違っていない、そう考えれば、エッジはどこに求めることになるのでしょう。

値動きは全てを織り込む、というテクニカル分析の原理を信じるのなら、どこに優位性があるのでしょう。

価格が全て合理的で正しい価格であるのなら、どこに優位性があるのでしょう。



私は、自分の経験による目利きを信じています。

マーケットは、間違いなく時々間違いを犯します。

価格が完全に背景にあるファンダメンタルを瞬時に織り込むなど、あり得ないと私は考えています。

マーケットが間違っている、という隙間が見えれば、それは・・・エッジとなるのです。


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情報ソース

2015/06/06 Sat

モチベーションの件では、書きにくいことにも関わらず数多くのアドバイスありがとうございました。
とても参考になりました。
でも、難しい話ですよね。実際。人それぞれ違いますし。
特徴的だったのは、特に気にしていない、という方が結構おられたこと。
私は、アップしたりダウンしたりするのが自分でわかるので、やはり気になりますねえ。


さて、本題ですが、みなさん、どんな情報ソースを使っておられますか。

テクニカル分析だけで勝負、という方は、そんなに情報ソースにこだわることはありませんが、デイトレの現場では、何が今起きているのか、1秒を争う時に、何もわからなければ勝負できないこともあります。

まあ、この話は、デイトレの人中心なんで、スイングではそんなに問題にならないかもしれませんが。

前に、黒田バズーカ第二弾がありました。

その時、証券系の情報しか見ていなかった私は、何が起きたのかわからないままでしたが、とりあえず何か起きた、ということはわかりましたし、その日が日銀の発表がある日だと知っていたので、これは日銀が何かをやった、ということがすぐにわかりました。
数秒後には対応することができたわけですが、この時、すごく反省して、情報ソースを再構築せねば、と思ったわけです。
その時は、空売り銘柄と買い銘柄の両方を抱えていたので、急騰を始めた数秒後に空売りを手仕舞いして、新規で大手不動産株を買いました。
ただ、手探りでしたので、何も対処しなければ、同じことのくり返しになりますからね。

最初のミスは失敗ではありませんが、同じことを繰り返せばそれは本当の失敗です。



とりあえず、まずTwitterのアカウントを作って、情報を入れるようにしました。
前から情報ソースとして気になっていたのに、何もしなかったものです。やっと重い腰を上げました。
おかげさまで、何も書いていないのに、661件もフォローしてもらっています。ありがとうございます。
もう少し何か書こうと思うのですが、書くことがなくて(笑)
銘柄とか書けばいいのかなあ。
東証一部の大型株とか書いている人は少ないので、それはそれでいいのかもしれませんね。

このツイッターを始めた顛末は、こちらの記事で書いているとおりです。

Twitter事始め

この記事にむらやんさんもこちらで記事をフォローしてくれていました。

むらやんさんのツイッター紹介記事最新版
、はこちら。

ツイッターは、みなさんが色々と書いてくれるので、役に立つことが多いです。
ニュースとかも、リアルであげてくれるかたがいて、ほんと助かります。
みなさんが何をやっているかとか、わかりますし、読んでいても面白い。
まあ、新興系ばかりですねえ(笑)
デイトレやっている人で、ツイッターやっていない方、この記事参考にやってみるといいですよ。
ミニブログとか、そういう感じでは全然ありません。これはニュースソースですよ。デイトレーダーにとっては。
しかも、みんなが何の銘柄に注目しているのか、とか、どんなニュースを見ているのか、とか、何をトレードしているのか、とか、そういうことも書かれていますから、やって意味があると思いますよ。
無料ですし、やって損はありませんから。
最近、フォローする方の追加とかサボっていますので、少し追加したいのと、新聞社とか情報系のところで、ちょっとうざいかな、というところを外せばいいか、と思うことがあるので、作業しないとと思っているのですがね。



ところで、証券系の情報が何故だめなのか、というと、クイックやロイターというのは、何万円もする有料の端末も出しているわけです。
その有料端末では、リアルでニュースを配信していても、ネット証券の無料情報では10分遅れとか、差別化しているわけですね。
だから、どこのネット証券のニュースを見ても、リアルタイム性は無いわけです。

一方で、FX会社のニュースは、リアルで配信されています。
なので、今回の黒田バズーカの話だけでなく、マクロ情報なら、FX系のニュースソースが早いので、これを見ることにしました。
多くのFX会社では、ブラウザで更新させるようなスタイルなので、それではいちいち更新ボタンを押さないとニュースが更新されません。

この更新という点で、私の使っているのは、マネーパートナーズのトレードツールです。

マネーパートナーズ

これは、完全にリアルではないものの、1分とかそういう更新タイミングで自動更新されるツールを提供してくれています。
何かあったとき、このニュースを見れば、かなりリアルで見ることができるので、おすすめですね。


ということで、情報ソースとしては、ツイッターとFX系のニュース、これを武器として追加しています。
こういうことも、知っているのと知らないのとでは、大違いですからねえ。

短い記事ですが、時々、「あらなみのブログは無駄に長い」というご指摘を受けますので、できるだけ簡潔を心がけている最近です(笑)


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相場好きにも種類がある

2015/06/12 Fri

相場が好き、というのが上達においては凄く大事な要素だと思う。

がっ、しかし・・・

好きといっても、それが「上手いかどうか」とは別問題でもあろうかと。

一生懸命に相場に取り組んでいる

これは、好きな人が頑張ってやっていることだから、無理して、というより、好きでやっている。

でも、頑張って相場に取り組んでいても、その人が、上手かどうか、とはまた別のことになる。

何故か。

相場マニア・相場ヲタ

という人種が大勢いるから。

趣味的、とも林先生は言われるけれど、こういう人が結構いる。というか、かなりいる。

じゃあ、トレードが上手い人と、相場マニア・相場ヲタとの違いとは、どういうところなのか。



相場が好きで、一生懸命に取り組んでいることは同じ。

どちらも知識が豊富。

でも、相場マニアは、知識は豊富だけれど、実行力が伴わない。

いろいろ知っているけれど、やらせたら下手、というタイプ。

高度な専門知識もあるし、凄い幅広い知識もある。

でも、実行力がない。

こういう人、大勢の人を見てきたけど、結構いる。

とにかく、うんちくは凄い。

こうやって暮らしている私でも、その専門知識に負ける。

でも、やっては負けのくり返しを延々と続けている。



相場の勉強は山ほどしているけど、

勝てる方法が見つかるまでは、勉強して知識を蓄えることに専念する

(実践して、負けるのが怖いからと本人はそうは言わないけど(笑))今は勝てる方法探しに専念している、そのほうが楽しい


こういう人が結構いる。

半分、夢想家だ。

知識は凄い。アナリスト顔負け。あらゆるテクニカルを知っている。本を凄く熱心に読んでいる。

でも、やらせたら下手。

時々、「勝てるんじゃないか」って、相場に手を出してみるも、すぐに負けて、撤退、を繰り返す。

うんちくは凄い。経済情勢も凄くよく知っている。ファンダメンタル、テクニカルに造詣が深い。

でも、手も足も出ない。

というより、時々手を出して、痛い目に合っておとなしくしている(笑)

でも、好きだから、夢だから、相場からは離れない。

ほんとに好きなんだろうなぁー、って思う人がいる。

ブログをあさったり、本を読んだり、セミナーに行ったり、実にまめに勉強して知識はどんどん蓄積している。



ヲタ、と言えば、コレクターもヲタの一種だろう。

手法コレクター。

この世界では多いんだよなぁー。

コレクターアイテムたくさん持っている人も多い。希少価値のあるテクニカルのアイテムもたくさんある。高額商材も結構買ったりしている。

でも、いっぱいコレクション持ってるけど、何も使いこなせてはいないんだよなぁー、実際には。

包丁いっぱい集めてる料理人のごとし。
包丁なんて、中華の職人なら、中華包丁一つでよいのだけど、ヲタはいっぱい集めたがる。

あれもダメ、これもダメ、と言っているうちに、コレクションが積み上がる。

したくてコレクターやってるわけじゃないんだろうけど、そもそも考え方が間違っている。
やり方に依存しているうちはダメだということに気がついていない。



多分、ヲタって、善意の第三者なんだよね。
自分が安全なところで高みの見物できていれば、怖くない。
でも、闘技場に入って戦うとなったら怖い。
現実に、血を見ることが怖い。
だから、いつも善意の第三者でいられるヲタが心地よい。
相場で勝ちたいという気持ちはある。でも、怖い、リスクは取りたくない。
これがヲタ。


どういうんだろう。

今、現実の女性と向き合えない若者が増えている。
草食系という。
だからといって、女性に興味が無いわけじゃない人も多い。
そういう人は、アニメのキャラにはまったり、アイドルを追っかけてはいる。

バーチャな世界、ネットの世界では恋愛できても、実際の女性とは付き合えない。
このバーチャな世界でいる限り、自分が主人公でいられるし、善意の第三者でおれる。
理想の女性とバーチャではつきあえる。
石原さとみでも、北川景子でも、勝手にファンになればよい。
これが心地よいのだろう。
ヲタって、凄い理想が高いんだよなぁ(笑)
でも、石原さとみがそこらにいるわけではない、という現実がある。
しかも、実際の恋愛現場など、修羅場であることも多い。
そういうのを嫌う。
女性に興味はある、でも、勉強だけをしている(笑)



野球選手と野球ファン。

野球ファン、野球オタクって、野球の知識は凄いんだけど、野球が上手いわけじゃない。

解説者顔負けのうんちくは言えても、野球ができるわけではない。

我々は、野球解説者・野球ヲタを目指しているのか。

それとも、野球選手を目指しているのか。


野球選手を目指しているつもりなのに、やっていることは野球解説者、野球マニア・野球ヲタのことばかり、というちぐはぐなことになっていないか。
こういうちぐはぐなこと、やっている人が多いと思う。

野球ヲタが、せっせと知識を蓄えている一方で、野球選手は、上手くなるために何をやっているのか、こういうことを考えてみる必要があるんじゃないかと思う。

豊富な知識を詰め込むことは、野球ヲタのすることだ。

野球選手は、そんな知識を詰め込む時間があったら、他にやることがある。


ヲタがテレビなどを見て、本や新聞を読んで知識を蓄えている間に、選手は、グラウンドで汗を流している。

同じ野球が好きといっても、実際にやっていることは全く違うのだ。

相場で、こういう違いがわかっている人はそんなに多くないと思う。
そもそも違いを意識していないのだと思う。


自分が熱心にやっていることは、ヲタなのか、プレイヤーなのか、時々振り返ってみることも大事かと。

もちろん、ヲタを否定しているつもりはない。ヲタはヲタで、喜びを感じられるならそれでいい。それでいい(笑)


ただ、一つ考えてもらいたいのは、ヲタと選手では、道が全然違う ってこと。

野球ヲタが、出世して、プロ野球選手になった、という事例は無いから(笑)


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地獄の次は、やはり地獄だった

2015/06/14 Sun

ツイッターですが、先日、一時、乗っ取られてしまいました。フォローして頂いているみなさまには、大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。こういうことが起きるのですねえ。


ヲタについてのご意見、専業もしくはそれに準じる方(プロと書くと違和感がある方がいますのでこう書きます、ちょっと面倒(笑))などからご意見いただきました。
ありがとうございました。
実は、私が書いていることは、オリジナルなので、自分で思っているだけのことなんです。
なので、もしかしたら自分だけが感じていることではないか、自分の思い過ごしなのか、と思うことがあります。
でも、こうやって、他の専業の方などから、ご意見をいただくと、自分が思っていることは「一人よがりでははない」と確認できるので、ホッとするんですよ。



さて、1つ前の記事にも書いたことなんですが、人って、収集癖があるんですよ。

ユニークな友人がいて、その友人は、録画マニアなんです。

あらゆる録画をきちんとして、映画ならタイトルを印刷して綺麗に保存する。


これが趣味なんです。

ここで「うん?待てよ?保存するだけ?」と思った方、鋭い(笑)

そもそも、録画って何のためにやるのか、目的は何か、というと、

見るため

であり、その手段として録画して保存するのが本来なわけです。

でも、彼の場合、あまり保存したものは見ていない。

何故なら、録画して保存するという作業が忙しすぎて時間が無いから(笑)

ここ笑うところじゃないけど、まずレコーダーに録画するわけだけど、すぐにレコーダーなんか満杯になるわけです。

だから、その日に録画する「枠」を確保するためには、次々にブルーレイに落とさないと、だめなので、毎日が戦争なわけです。

聞くと、1日でもブルーレイに落とすことを怠れば、レコーダーの余力が無くなるらしい。

ただでさえ毎日毎日録画が次々に増えてくるのだから、ブルーレイに落とした前のものなど、見れるはずもない。

この

自転車操業

の繰り返しが彼の日々なわけです。

いつ見るのか、と聞くと「そのうち」という返事。いつか見る。

でも、放送は、そんな「そのうち」などお構いなしに次々に毎日毎日垂れ流しされるのだから、多分一生涯見ることが無い録画されたブルーレイの山が次々に生成されている工場なわけですよ。

新規の1日の録画時間 > 自分が1日に物理的に見れる時間

となった時点で、日本の国の借金のように、もう見れていない保存した録画が増え続けることが確定する。

こうなると、録画保存というのは、本来手段であるものだけど、彼にとっては、もう目的なんだろうな、って横で見ていると思うわけです。

これが、コレクター癖ってやつなんだと思う。



自分はどうか、っていうと、本。
いっぱい持ってる。
かなり読んでいるけど、やっぱり読めていない本もある。
そのうち読む、と思って、積ん読。まあ、流し読みはほとんどしているけど。
これも、かなりコレクター癖の一種なんだろうなぁーって。

微妙に録画マニアもしていた時期あったけど、ある日、どこかでちょっと思った。

「テレビを見るばかりの人生って何?」


そう思ったとき、ちょっと虚しくなった。テレビをつけない時間がとても貴重になった。
テレビは今でも見るけど、時間は圧倒的に少なくなった。
録画も極力しないし、レコーダーからは、見たら消す。よほどでないと保存しない。

こうやってブログ書いてるとき、昔は流し見とかしていたけど、今はつけていない。
何となくの流し見、っていうのが本当になくなった。
自分の時間の有限さに気がついた、ってことかも。

定年退職して、1日中テレビだけを見て過ごしている、という人も結構多いらしい。
でも、テレビって、全部受け身なんですよ。
ただただ垂れ流される情報をボォーっと見ているだけの人生。
ニュースとか見ても、自分は安全なところにいて、現場を高みの見物しているわけ。
これって虚しくない、って思ったわけです。
だから、録画マニアはやめた。

私にとっては、こうやってブログ書いたり、ものを考えたり、人と会ったり、そういう時間の方が大切なんですよ。



ちょっと話はずれたけど、モノに執着する人も結構いて、人から見れば、ガラクタをせっせと集めている人も多い。
まあ、集めている人にとっては、お宝なんだろうけど、人から見たら、単なるガラクタ。
しかも、かなりのお金使って。
妙なコレクションしている人、テレビで見ることがあるけど、奥さんとか、実に迷惑顔している。
もし、集めている人が死んだら、速攻で、売るか、捨てられちゃうんだろうなぁー。



実は、この延長線上に、手法コレクターってのも存在すると思うわけです。

本人は、

勝ちたい

と思ってやっていることは間違いないんだと思うけど、やっていることは、録画マニアと変わらない。

録画マニアも、いつか見たい、見るために録画している、と思ってやっていることに間違いないんだけど、結果としては、見ないのだから、録画していることが既に「目的化」している。

本人は、そのことに気がついているのか、いないのか、微妙なんだけど、実態は完全にそうなっている。
奥の方にしまいこんだブルーレイ、昔のDVDなど、100%見ないことは確定している。

何故なら、もう

「自分の人生で使える時間を超えて録画しているのに加えて、日々新たに録画されるものが追加されている」

から。

先ほど書いたように、既に日々増え続ける「見ていない録画」が、上に上に乗ってくる。
飽和状態を超えて、あふれている。

手法コレクターも同じで、本人は、儲けるための手段と思ってやっているのだけど、実質は、コレクションを増やすことが目的になっている。

本や商材買ったり、あっちのセミナー、こっちのセミナー、に参加して、ブログをあさって、とにかく、「やり方」を探している。

実質的には、やり方を探すことがもう目的化している。

やり方を探す時間が大変だから、相場をやる時間がない(笑)

というより、

新しいやり方を探してきては、ちょっと試してみる。

すると、儲からない(笑)

それで、

はい、次

となる。

あれもダメ、これもダメ、あっちもダメ、こっちもダメ。

結果として、コレクターになる(笑)

こうやって、コレクションを永遠に続けるわけです。

多分、こういうコレクターを何年か続けていれば、薄々はわかってきているんじゃないかと思うけど、でも、やめられない。

何故なら、コレクターになってしまっているから。

彼は、もう、お宝探し、トレジャーハンター、いつかそのうちという一攫千金

意外と、楽しいんだよな、夢があって、希望があって。

次こそは、必勝法が手に入るかもしれないって、夢を追いかけるって・・・

ここまでやったのだから、もうやめられない、に変身しているから、もうだめだと薄々わかっていても、抜け出せなくなる。

手法収集のナンピン地獄

だね。これって。

もう、意地、プライド、ここまで頑張ったのだから、ここでやめるわけにはいかない、っていう。


コレクターのナンピンって、相場のナンピンと違って、限度が無いから、延々と続く。

次こそ当たるんじゃないか、次こそ当たるんじゃないかの、

手法ナンピン無間地獄

その先に何が待っているのかわかるから、気の毒だなぁ、って横から見ていて思うわけだけど、もうここまでつぎ込んだら、やめられないんだろうなぁー。

そんなことに、意地とか、プライド、男気、出しても意味ないものには、意味ないよ、って見えてるんだけど、聞かないし(笑)

そりゃそうだ、こっちは、コツコツやって積み上げるっていう地味な話しかしないのに、コレクターは、一攫千金って夢の話だから、聞いてもらえなくて、当然だよなって思う。

そして、彼らの目は、私に疑惑を突きつける。

「何か勝てる方法を隠しているんだろう!!」


って、定番(笑)



でも、手法ナンピン歴、10年とかならまだあまちゃんですよ。
20年、30年、場合によっては40年とか、ベテランの手法ナンピン無限地獄をさまよっている地縛霊のみなさんを私は知ってますから、ご紹介したいぐらい(笑)

ほんとに気の毒。

手法ナンピン歴が2~3年の新人さんなら、手法ナンピン歴30年のベテランから話を聞けばいいと思うんですがね。
私の話など、足元にも及ばないほど参考になりますよ。
事実として、あなたの27年後の姿がそこにあるわけですから(笑)
まあ、そこまで頑張れるかどうか、ですが(笑)

その壮絶な戦いは、お墓に持って行くにはもったいない。凄い参考になるわけですよ。
私はそういう人を知っていますから、言ってるんですけど。
そういう人のブログとか、本があれば、絶対に買い、なんですが、誰一人として書いてはくれませんねえ。
つまり、30年間負け続けっていう(笑)
まあ、そんなの書いても誰も読まないか(笑)


私も、何を隠そう、手法ナンピン中毒患者だったわけですけど、野川氏の「リハビリキャンプ」いや「ブートキャンプ」(笑)でやっと目が覚めたわけですよ。

中毒歴は、10年ちょっとのまだ「あまちゃん」で、強制的にリハビリできたのは、幸運でした。


当時、相場を志す人の集まりがあって、何十人もいたのですが、みんな私より熱心でしたね。
でも、今から考えれば、私を含めて、みんな一人残らず「手法ナンピン中毒患者」でした。
みんな、いつか、勝てる方法を見つけてやろう、と必死で努力していました。

でも、結局、私だけが、蜘蛛の糸につかまることができたんです。幸運でした。
他のみなさんは、破産、一家離散、など、ほぼ全滅しました。

いくら必死で頑張ったとしても、間違った努力の方向を向いていたら、全ては無駄に終わるんですよ。
私は、私だけでなく、私の回りの方を含めて、これを嫌というほど経験してきているんです。

まあ、その入隊したキャンプですら、そもそもの目的は、手法を教えてもらおうとして入隊したんですけどね!!

そしたら、手法など教えてもらえなかった。

だまされた!!


ママさん料理教室に入って、レシピ教えてもらおうとしたら、皿洗いとか、包丁磨きとか、足腰を鍛えるところからしごかれた!!

勝てる手法どころか、損切り1000本ノックの地獄が待っていた。

手法ナンピン地獄 から 損切り地獄へ(笑)

夢のある地獄 から 夢の無い地獄へ・・・

やっぱり、だまされた!!
(笑)

普通は、こんなの、強制的にでもやられないと、引っ越せるわけないよ!!

性癖と思い込みと中毒、そして、探すのはめちゃ楽しい、だから、絶対に抜けるのは無理だよ。

未だに、自分でも探したいと思っている。だから、それはわかる。

これ、元中毒患者の激白(笑)




まあ、コレクターで、好きでやっているのなら構わないわけだけど、そういう人たちって、

コレクションを集めている時点で、もう目的は達している

わけなんですけどね。儲かろうが、儲からまいが、実はもうどうでもいいんです。

夢のある、やり方探しをすることこそ、お宝探しこそが、目的なんだから。地獄といっても、みんな探している間はイキイキとしていますよ。
じゃあ、それでいい、それでいい。

元々は、収集癖がある人なんでしょう。

録画マニアは、ブルーレイに保存した時点でもう目的は達成されている。
見ても、見なくても、録画できた時点でとりあえず終わり。
実際には、もう見ないのだから、この時点で終了。ジ・エンド。

手法コレクターも、手法を手に入れた時点で、実はもう目的は達成されているわけ。
入手したら、内容などどうでも、それでほとんど満足。
儲かる、儲からないは別問題(笑)
どうせまた次の手法を探すわけだから、入手=終了。ジ・エンド。

本人ももう薄々わかっているんだと思うけど、

また、手に入れただけで、次に行くってこと(笑)


横から見ていて、「時間の使い方間違っているよ」「そもそも相場の本質をわかってないよ」と言いたいところなんだけど、それは、私の価値観から言っていることだから、本人に言っても意味が無い。

本人の目的は、もう違っているのだから、その目的にそって、やってもらえればそれはそれで満足なんだろうと。

集めること、コレクションすること


その目的にそってやれば、それで満足なのだから、それはそれでよい(笑)

でも、コレクターは、コレクターであって、実践家ではない。

知ることと、やれることは、全く違う、ってことに気がつかないと、と横から見ていて思うけど、聞く耳無いから言わない(笑)



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聖杯は存在するのか・・・1

2015/06/23 Tue

いつもコメントいただくザ作蔵さんから次のようなコメントをいただきました。
これについて、私の考えを書いておこうと思います。


手法コレクター、そうではなくて、
聖杯を探しているんですよ。
自分のことなので、よおくわかります。

聖杯がないということが一般的な認識になっていますが、コレクターは、あると思っているんですよ。

もちろん、私もあると思っています。
システム開発はそのためにやっているのですが、
最適化しなくて、未来にも通用する聖杯。
そんなものがあるのか?

根本的な疑いも頭の隅にはあるのですが、
その問いに蓋をして、聖杯探しに奮闘している。
それがコレクターの日々です。

なにも手法をコレクトしているわけではないと思うのですが・・・。
聖杯探しの旅に出ているだけです。





>手法コレクター、そうではなくて、聖杯を探しているんですよ。

これは説明が必要でしたね。説明不足でした。

まさしく、おっしゃるとおりなんです。

事例で説明したとおり、録画マニアは、録画したいわけではなく、いずれ見たい思っているものを「見るために、とりあえず保存しておく」と思ってやっているのです。
本人の気持ちとしては、見るための手段として録画しているに過ぎません。

しかし、結果はどうでしょう。
結果的には、「見ないものをただただ保存だけしている」ということになります。
つまり、結果としては、録画することが手段ではなく、目的化してしまっているのです。

実は、こうした「手段の目的化」ということは、世の中意外と多いんですよ。



では、手法コレクターはどうでしょう。
本人の気持ちとしては、間違いなく、聖杯探し、つまり、お宝探し、トレージャハンティングをしているわけです。

しかし、聖杯が実際に見つかるわけではないので、

結果として、手法をコレクションしている

ということになります。

そもそもは、手法をコレクションしたいわけではありません。
聖杯が見つかるまで、探し続けているから、結果として、どんどん手法が溜まっていくのです。
そうなると、結果的には、手法コレクターとなるわけです。

記事では、思いは「聖杯探し」ですが、結果としては「手法コレクション」になる、ということを言いたかっただけです(笑)

聖杯探し歴10年とか、中には30年とかもベテランハンターもいるわけですから、立派な一分野でしょう。

こういう人たちにとっては、

相場で勝つこと = 聖杯を探すこと

という方程式が出来上がっているので、それ以外のことに頭が向かないのです。

聖杯を探すことは、本来「相場で勝つための手段」であるべきところが、聖杯を探すことが目的化してしまっているのが、特徴です。

思い込みってやつですが、これが結構曲者で、もうそれ以外に目が向かなくなってしまうのです。恐ろしい病です。

誰かが、聖杯を探す以外にも、相場で勝つ道はあるよ、と教えてはくれなかったこと、そして、言われても聞かなかったことで、この年月が経過してしまったのでしょう。



>聖杯がないということが一般的な認識になっていますが

これはどうなんでしょう。
そういうことを書いている本とかは多いですが、実際にはそうでしょうか。
大勢が探しているのだから、一般的にはそうじゃないんじゃないでしょうか。
大勢が探しているからこそ、「そんなの探しても無駄だよ」ということを書いている本がある、ってことじゃないでしょうかね。

勝っている人は、聖杯を見つけ出した人だ


という認識を持っている人は多いと思いますよ。私の経験からしても。



そもそも、私が本音で一番聞かれる質問は次のようなものです。

「どうやったら相場で勝てるか教えてほしい。」


(笑)

この「どうやったら・・」という意味ですが、「どういうやり方をしたら」ということなので、つまりは、「どういう手法を使えば相場で勝てるようになりますか」という意味になります。

つまりは、「勝てる人は勝てる手法を持っているから勝てるのだ理論」つまり、「手法万能論」であり、すなわち「聖杯伝説」ということになります。

しかも、この意味には、「どういうことを知れば、努力せずに簡単に相場で勝てるようになりますか」という意味も含まれています。

意識するにせよ、無意識にせよ、「やり方が勝たせてくれているのだ」という理屈が前提にある質問です。



でも、この「どうやったら」という質問、ご自分のお仕事に当てはめてほしいのです。

ラーメン屋の繁盛店に行って「どうやったらラーメン屋で成功できますか」

プロ野球選手に「どうやったらプロ野球選手になれますか」

会社の重役の人に「どうやったら重役になれますか」


という質問です。

この意味は、「何を知れば、努力することなしに、簡単に、あなたのようになれますか」という意味を持っています。

ラーメン屋開業マニュアルを読めば、繁盛店が努力なしに出せる、という意味です。

実は、苦労に苦労を重ねてきた人に対して、こんなに相手を侮辱した質問はなかなか見つからないと思いますね。



じゃあ、翻って、聖杯はこの世には存在しないのか。

そもそも、聖杯とは何か、ってことですよね。

機械的にトレードする「システム売買」は、聖杯ではないのか。

そういう売買は実際にあって利益を出している人もいるのだから、もし、それが聖杯ならば、聖杯は存在するのではないか。

そういう、自動売買を知りたいだけなのだ。

パソコンが自動的に売り買いを教えてくれて、その指示どおりにやって勝てるのだったら、それを知りたいだけなのだ。

そういう自動売買でなくても、「こうなれば」という売り買いのポイントがわかって、そのとおりにやれば儲かるような「やり方」が知りたいだけなのだ。


そういうことが「どうやったら勝てるのか」という意味だとしたら、どうなのでしょう。

このあたりのことがみんな一番知りたいことなのかなあ、とも「ヒシヒシと」感じますよね(笑)

ちょっと考えをまとめたいので、次回ということで。


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聖杯は存在するのか・・・2

2015/06/27 Sat

字が小さいというご意見を前から伺っていますが、字のポイントをいじるところがデフォルトでは無いので、記事毎に字の大きさを設定することにしました。
私の環境では、IEで見ると確かに字が小さくなるようですが、Google ChromeやFirefoxでは、わかりませんでした。


前の記事では、数多くのコメント頂きました。ありがとうございます。

偶然か、必然か(笑)、システム派の方を刺激してしまったようで、書いて頂いた方のほとんどはシステム派という、私のブログでは異例の展開となっています。

私がレスを付けなかった、というより、付けれなかったのですが、それは、個々に書いて頂いたことへ個別に対応するような簡単な話ではない、と感じたからです。

では、私の考えは違うのか、というと、全く同じとは行きませんが、共感できるところもあります。
今回は、せっかく頂いたシステム派のみなさんのご意見を紐解きながら、記事を書いて行こうと思います。


「聖杯」という言葉がちょっと刺激的なものなので、言葉使いとしてどうかとは思うものの、

「聖杯」「お宝」「勝てる手法」「勝てるやり方」「勝てる方法」「エッジ」「勝てるパターン」

といった言葉をそれぞれが微妙な思いで使い分けていますよね。
似たようなことを言っていても、実際ニュアンスは違いますし、聖杯と言ってしまうと、それは存在しない、という使い方が一般的でしょう。
なので、ここでは、「勝てる手法」という言葉を使わせてもらいます。

それから、システム派が使う専門用語を解説なしに使います。
一般の方には難しいやり取りになるかと思いますが、解説すると長くなるので、わからなければググってもらえれば簡単に解説が見つかると思いますので、ご容赦願います。





■システム派と私の意見の違い

さて、システム派のご意見を読んでいると、次のような意見がその考え方を代表しているんじゃないかと感じました。

勝てている裁量トレーダーとて、最終的には何らかの勝てる手法を見つけた人たちなのであって、究極は、その人達のやり方は、システム化ができるロジックが備わっているのだ

こういう理屈があるんじゃないか、と読んでいて思いました。
だからこそ、自分たちは、システムを追いかけているのだ、と。

これは、昔、私がシステムトレーダーの方に言われたことと全く同じなので、恐らくシステム派の方みんなが持っておられる考え方なのだろうと思います。

つまり、

勝てるやり方を見つけた人のみが相場で勝てるのだ

というご意見です。

「成功したトレーダーは、みんな、なんらかの勝てるやり方を見つけ出せた幸運(?)な人たちなのだ」、というご意見もありました。

一方で、私の意見は、

勝てるやり方を見つけた人も相場で勝てるようになる

です。

どう違うのか、というと「のみ」と「も」の違い。
これだけなんですが、大違い。

私は、「勝てるやり方」が見つからない、とは言いません。
システム派が存在し、儲けている人がいる以上、存在を否定するのはそもそもおかしいですし、私自身、有効なシステムを知っています。

ただ、私の意見は、

①勝てるやり方を探す以外にも相場で勝つ道はある

②勝てるやり方探しは、想像以上に困難な道のりである

③勝てるやり方探し以外の道である、実戦で叩き上げる道は、ダサい道かもしれないけれど、経験が蓄積され一歩一歩前に進める道である


ということなんです。

頂いたご意見の中にも、数万時間やり方探しを続けている、というコメントがありましたが、そうだと思います。
簡単に見つかるように思っている方が多いと思いますが、そうは問屋が卸しませんよ。
私の言いたいのは、そういう厳しい道と知った上でも、その道を進むのですよね、わかっていますか、と言いたいわけです。
前にも書きましたが、もう何十年もシステムを探し続けて、まだ研究途上という人はわんさかいますからね(笑)
同じ1万時間使うのなら、実戦で叩き上げた方が堅実ですし、遠いように見えて結局は近かったのではないか、と思うのです。





■レジームスイッチ&環境認識

難しいテーマですねえ。
前の記事から一週間考えていましたが、「聖杯」ということと合わせてここですりあわせすれば何か見えるかもしれません。

システムでは、レジームスイッチと言いますが、裁量では、環境認識となります。

実は、ここが結構ポイントとなるんじゃないかと思います。
例えば、システム派でも、エントリーはシステムのサインに従うが、それを採用するかどうかを裁量する、という人がいます。
つまり、最低限、システムのサイン以外では売買しないのですが、それを使うかどうかは裁量する、わけです。

というのは、レジームスイッチと簡単に言いますが、環境認識のファクターを全てプログラムに乗せるのは無理があるからです。

単純なトレンド・レンジモデルであるとか、テクニカル的なものなら乗せることができても、それ以外のファクターはあまりにも多く、それをプログラムに乗せるのは不可能に近いと思えるのです。
だから、レジームスイッチの部分は、システムにある程度判断させるとしても、最後は自分の経験値で判断する、という運用方法を取るわけですね。


一方で、裁量トレードにおいて、「トリガー」をどうするのか。
例えば、ブレイクアウト、これは、何かを抜けたらエントリーするわけですが、これは、「システム」と同じではないのか。
システマチックにエントリーするという裁量(笑)
20日間ブレイクなら、それは「タートルのシステム」と同じだろう、ってことです。
裁量とて、何らかのシステマチックなエントリーをしているのだから、自動化はしていないとは言え、それは立派なシステムではないのか、という疑問です。
逆張りにおいても、厳密に乖離率を決めていないとしても、経験によるシステム的感覚でエントリーしているのなら、何らかの形でそれはシステムに置き換えられるのではないか、という疑問もあるでしょう。
ストップ高を買って、持ち越すというやり方、これは、もうシステムではないのか。
リターン・リバーサルなら、立派なシステムだろう、というご意見もあるでしょう。

確かに、トリガーは、システム的にやっている裁量トレーダーも多いと思います。
しかし、先程に戻って、やはり「それをやるやらないを裁量で判断している」わけです。

私自身で言えば、シナリオを作って、そのシナリオに沿って、最後のエントリーのトリガーはブレイク、そんな感じですよね。
しかし、そのシナリオは、時と場合によって違う。
様々な要因を含むものであって、機械的にやることは難しいと思います。

この、最後のトリガーをもってして、単純にシステムと言い切っていいのだろうか。
その時、マザーズ指数は、TOPIXは、他の同一セクター銘柄は、為替は、といったことや、ファンダメンタルは、などのファクターなど、多くを勘案して、やるやらないを「感覚的」であっても、判断しているのが裁量トレードです。
単に「どういうトリガーを使っているか」など、ある意味、どうでもいいこと、であって、それを根拠にシステムかどうか、とは言えない、そう思います。

システムの理屈では、レシピが同じなら、結果も同じだ、ということですが、トレードは、料理と似ているところがあります。
食材、季節、など、全く同じとは行かないのです。
レシピが同じなら、ケーキ職人の腕など関係ないのか、って話です。

相場も、「歴史は繰り返す」という理屈もありますが、100%同じ相場は二度と起こりません。
相場は、「相手さんがあること」なので、自然科学とは違う、と思うのです。
そこに、絶対的法則性を探そうとすること事態に無理がないか、そう感じます。





■流動性の限界

デイトレでは大きな財産は難しい、というご意見をもらいました。
これは、ある程度は正しいものだと思います。
「大きな財産」とは、どの程度を指しておられるのか、もありますが(笑)
私クラスでも、常に流動性の限界を感じながらトレードしていますので、書かれている意味はよくわかります。

ただ、一方で、システムは無限だ、という意見にも異論があります。

というのは、システムというのは、

「純粋に方法による差別化」

なんです。

そうすると、「非常に流動性の高い効率化されたマーケット」ならば、果たして「方法による差別化」が可能か、という疑問はわいてきませんか。

くしくも、NYダウ逆張りのことが書かれていましたが、あれだけの流動性を誇ったものですら、本にされて一気に崩壊したのです。
私は、彼女が本にする前からそのエッジを利用していたこともあって、打撃を受けました。
あれは、本になる前には知る人ぞ知る、ものでしたからね。
「アホが、何で本に書くんや!!」と思いましたよ。
本が何冊売れるのか、225先物の寄り付きの枚数と計算したら、簡単に答えなどわかるはずなのに、アホなのか。

他にも、本にされて消えていった「エッジ」は山ほどありますが、もう勘弁してほしいです(笑)
本にして、喜ぶのは、本の印税が入る人だけで、本を買った人も迷惑ですし、もっと迷惑なのは、前からそのエッジを使っていた人たちなんです。

エッジって、所詮は、

隙間

なんですよ。

隙間のさやをちょっぴりかすめ取るって感覚

システムといっても、地味ぃーなさや抜き感覚

これがシステムだと思いますよ。わかる人にはわかると思うんだけどなあ、この感覚(笑)

システム開発をしている人で、この感覚を持っていないとすれば、かなり困難な道を歩んでいる、と私は思いますねえ。

その感覚が無いってことは、世界最高峰のヘッジファンドと真っ向勝負する、ってことを意味しているんですよ。

ということは、非常に効率化されて流動性が高いマーケットにおいては、通常でも探すのが困難なエッジを探すことは、さらに困難を極める、ということなんです。

いつも書きますが、マーケットは通常効率化されており、エッジは存在しない、というのが基本ですから。

世界で最も難しいマーケットは、S&P500指数先物と言われていますが、それは世界で最も流動性が高いから、という裏返しでもあります。
ここでは、世界で知られているありとあらゆる手法が全く太刀打ち出来ない厳しいマーケットです。
なにもかもが裏目裏目に出る。
何故そうなるのか。
世界中のヘッジファンド、投資銀行が、ほんのちょっとした隙間でもあったら、一気に襲いかかるからですよね。
これは、225先物にも言えることでしょう。だから、225先物は厳しいマーケットなんです。

逆に言うと・・・ということです(笑)





■仮説なのか、全数検索なのか

今は、PCやプログラムも高度に発達しているので、膨大なデータ処理が可能になった時代です。
ありとあらゆるものを全数検索して答えを出すことも可能なのかもしれません。

ただ、ありとあらゆるパラメーターをいじくって、最適化をかけまくって、ということは私も経験があるのでわかりますが、結構不毛でした。
私がちょうど30年近く前、システムトレードの草分け時代にやっていたことです。
この道をもし歩んでおられる方がおられるのなら、やめたほうが無難なのかなあ、と思いますよ。

ある程度の最適化当然必要です。
しかし、元々、「そのシステムにどういうエッジのロジックがあるのか」が無ければ、なかなか答えに到達はしないんじゃないでしょうか。
やはり、最初に「仮説ありき」からスタートして、そこから検証をかけて、ロジックの有効性を確かめる、こういう道筋が、厳しい中でも、一筋の光明じゃないかということは、コメントを読んでいて共感しました。
レジームスイッチが必ずしも必要だとは私は思いませんが、パラメーターいじりは不毛だと感じますね。


この項目、システム以外の方にはわからない話かもしれませんので、スルーで大丈夫ですよ(笑)



議論は尽きませんが、長くなるので次回ということで。


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聖杯は存在するのか・・・3

2015/06/28 Sun

ギリシャ問題が風雲急を告げて来ましたねえ。
どうせ延長なんでしょ、って話から一転拒否なんで、これはびっくりの様子。
結構なサプライズのようなら、月曜日は、円買い、ユーロ売り、株売り、のリスクオフモード突入になりそう。
どのぐらいのリスクオフなのかは、早朝のシドニー市場のドル、ユーロの動きで見えそうですね。
中国もなんかガタガタ来だしたばかりだし、連鎖すれば危ない匂いがプンプンしますねえ。

年に一度あるかないかのショックが来たのかどうか。

他人事のような書き方ですみません。
デイトレーダーの場合、寄り付きが全てのスタートなので、そこからどうなるか、が勝負なんですね。
ここが普通の投資をしている人との大きな違いです。

だから、観点は、「寄ってからどうなるか」しかありません。

ニュースを見て、こういうことを考えながら、今回の素材なら、どういうセクターを攻めればいいのか、ドル、ユーロの動きを見て、どう対応すればいいのか、先物はどうか、など、色んなファクターを見ながら、今調理方法を頭の中で巡らせて、色んなシナリオを構築中です。

これが、裁量トレードの裁量たる所以です。

全ては、値動き次第。レシピもシナリオも値動き次第。

買われすぎ銘柄の方が、我先に逃げたいかもしれませんね。
山高ければ谷深し、です。
新興も、最近妙に買われていましたが、どうなるか、ちょっと見どころですね。
寄り付き、売られすぎれば一旦戻り、ですかねえ。

とりあえず、安く寄るとして、そこから、さらに下げるのか、それともオーバーシュートから戻るのか、そこの流れに上手く乗れれば勝てるし、乗れなければ損切りする、というそれだけの仕事です。

こういう時は、畳み掛けて売っていきたいところですが、リバも警戒するべきなので、思い込みは禁物なんですが、相場観的には売りたいところです。

いつものように、

ちょっと殴ってみて、こらぁ~!!って怒られたらすみません(損切り)して、相手がふらふらなら畳み掛ける、っていう男気のないトレードをする予定です(笑)

私の場合、基本は、長いものには巻かれろ、ですから、歯をくいしばって向かって行くことはありません。

失敗した時のダメージを小さくしておいて、どこかであたりを狙う、って感じです。
勝率などどうでもよいです。
まあ、単純って言えば単純ですねえ。
すみません、ポジ持っている方は不安だと思いますが。

たまたま大きなニュースが飛び出したので、リアルで、今自分が考えていること、つまり、私の言う裁量のデイトレとは、って話をちょっと書いてみました。





いただくコメントが、聖杯云々よりも、システム VS 裁量、という感じになっているのですが、ここも議論すれば、見えることもあると思いますので、そのままみなさんの流れに乗って行こうと思います。
こういう私も実は、はっきりとコレだということがわかっていない、ってこともあるんですよね。
やり取りする中で、探っていければと思います。

この記事は、頂いたコメントに対する私の見解でもあるので、一度前の記事のコメントを読んでから記事を読んで頂くとわかりやすいんじゃないかと思います。
私が正しいかどうかはわかりません。これは、あくまで私の単なる見解なので、また、ご意見いただけれと思います。



■破綻について

これは、リスク管理の問題ですね。
システムであろうが、裁量であろうが、リスク管理ができていなければ、破綻します。
例を出してもらっている、ロングタームは、マーケットの流動性を超えたリスクを取って破綻し、ニーダーホッファーは、損を取り戻すために無謀なオプション売りの一発勝負に出て破綻しました。実に初歩的なミスばかりです。
どちらも、リスク管理の欠如が招いた問題です。

「大胆なトレーダーで生き残ったのを見たことがない。」

というのは、軍曹(野川氏)の教えですが、その通りなんでしょう。

私は、臆病な方になりますが、ある時、自分の臆病さを軍曹に相談したことがあったんです。

その時、こう言われました。

「だから今まで生き残ってきたのですよ。」

と。



■エッジ

強いエッジほど、誰も見ていないようなところに残っている、と私は考えています。
市場は基本効率的である、と私は思っていますから、そこにはエッジなどありません。
ただ、需給の歪みや情報格差が物理的に発生することはあるのです。
非合理的な行動を取るのも、また人間です。
そういった意味で、市場は100%正しいということはありません。
そこに「隙間」が起きる、ってことじゃないでしょうか。
ただ、そこには、流動性の問題がついて回りますが。。
そして、隙間は、気が付く人が徐々に出てきて、いずれ閉じる(笑)

先ほど頂いたコメントを見て追加しますが、恐らく「エッジについての考え方」の違いが根底にあるように思います。
そもそも、パターン認識にエッジをそう感じないのです。これは後で書きます。

私はあくまで「隙間」と捉える方が「楽」なんですよ。
事実、隙間は、凄い強力なものが多いんです。
NYリバなどが、その隙間のイメージの典型です。
真っ向勝負はしたくない。
巨大な組織とは戦いたくない。
そういう卑怯者の考え方なんですよね。
極道の妻で、巨大な組織に戦いを最後に挑む岩下志麻にはなりたくない、というのが私、ッて感じでしょうか(笑)
根っこの考え方は、覆りませんから、それぞれでいいんじゃないでしょうか。



■システム派から見えていない裁量のコツ

システム派から見ると、ちょっと見えてないところがあるんじゃないか、ってものがあって、そこをちょっと書きます。

システムって、平面的だと思います。
一方で、裁量のコツって、立体なんですよ。


これ、どういう意味かっていうと、システムって、コンスタントさが求められるんです。
コンスタントにやり続ける。これがシステムのコツ。

一方で、裁量で勝っている人の多くは、「いざ鎌倉」をやるんです。
普段は小競り合いでも、ここぞって勝負を仕掛けて、そこで「なんぼや」ってことになる人が多いんです。
つまり、濃淡、これが裁量のコツ。

システムと裁量って、コンスタントさ、律儀さを必要とするシステムに対して、濃淡と勝負どころが重要な裁量、という非常に大きな違いがあると思うんです。
ここがあまり見えてないんじゃないかなあ、って。

私は、両方を見ているのでわかるんですが、ここは実に大きな違いです。

裁量においては、そういう「勝負どころ」を探すために、普段は、のらりくらりやっている、と言ってもいいぐらいの人もいます。
じゃあ、それって、定型化できないのか、とまた言われるかもしれませんが、経験によって見えるそういう「鎌倉」って、そういう予見できるものでもない感じがします。

逆に、裁量でなかなか勝ち切れない人を見ていると、そういう「勝負どころ」で勝負しきれてないな、って感じますね。
何となく試してみる「試し玉」的なものと、「ここは勝負」というものが、同じ大きさという

平面ガエルのぴょん吉トレード

を繰り返しているように私からは見えるんです。

これだと、なかなか勝ち切れない。

農民一揆の鎮圧と、関ヶ原は、同じじゃないですよ。やはり。

確かに濃淡をつけるって人間心理的に難しい。
何故なら、人は、変化を恐れる生き物だから。
だから、コンスタントにやりたい生き物なんです。
習慣の輪ダチ、にハマったら、その居心地がとてもよいから。
でも、裁量でそれでは、と私は思いますね。



■経験による蓄積

ここは真っ向勝負になりましたねえ。見解の相違。

「勝ち方探し」って、結果勝負だと思うのですね。
だから、いくら努力しても、結果が出なければ、プロセスは無かったも同じ。
探し方のコツは、徐々に上手くなったとしても、相場が見えるようになるわけでも、要領を得ることもない。

どういうんでしょうか。

経験年数の割に相場を知らない


と言ったらいいのか、とにかく、何年も、時には何十年も相場をやってる癖に「相場を知らない」んですよ。

理屈は「知っている」けど、「やらせたら下手だし、相場を知らない」。

そんなこと、ちょっとやってりゃ勝手にわかるでしょう、ということがわかっていない、ってあるんです。

そういう人はかなり多いです。そして、みんな「勝てる方法を探している」人達です。

だから、結果が出ていないと(つまり稼げるシステムが作れないと)、何年経っても初心者と同じなんです。


一方で、実戦の叩き上げ。
要領を得てるっていうか、出処進退を身体で覚えている、というところがあって、相場を知っている、という状態にプロセスが徐々に鍛えてくれるんです。
これ、積み上げ方式。
時間をかければ、ってところがある。

心技体、というけど、相場の損益って、技の問題だけじゃないので、実戦で鍛える、ことがどうしても必要となる、と私は考えます。
ここも見解の相違になる部分ですが。

ただ、多くの人が辿るのは、こういう叩き上げではなく、本で読んだ手法をちょっとかじってはポイ、次にどこかから別のを探してきて、また負けてポイ、また次、また次、って感じで、スキルとか、技の習得まで行かないで、終わるんですね。
そうしていると、昨今のような上げ相場にぶつかって、環境に乗っかっただけで儲かるものだから、それで実力がついたと勘違いする。
どうせ後で吐き出して、暫く成りを潜める(笑)
そうなると、また技の習得まで遠のく事態となる。

コンスタントにやり続けないといけないのに、そういう状態になかなかならない。
経験して、積み上がるようなことを続けないといけないのに、そもそも、負けたら意味が無いと思って、ポイする。
結局、経験の蓄積がされない、という感じでしょうかね。
だから、実際には、裁量とて簡単ではありませんよね。



■システムの目標


私は、基本裁量派ですが、システムもかじっています。
そういう経験の中で、システムに関する私の考え方を少し。

普通は、「高い収益性」を求めて、みなさんシステムを考えておられることだと思うのです。
常識的には、当たり前ですよね。
何を好き好んで、低い収益のシステムを考えるのだ、ってことです(笑)
これで売買すれば年間数倍になる、みたいな凄い収益の上がるシステムを理想として取り組んでおられる人が多いんじゃないでしょうか。
「度肝を抜く結果」と書いておられるのを読んでもそう感じます。

しかし、私が考えるシステムって、気にしているポイントというか、観点がちょっと違うんです。

それは、何か、というと、私が一番重要視していることは、

堅牢性

なんです。

なんじゃ、それは、と言われるかもしれませんが、1にも、2にも堅牢性、3、4がなくて、堅牢性。

高い収益性など、どうでもよいです。はっきり言って。

じゃあ、堅牢性って一体何、ってことですが、要するに、「どれだけ長生きできるか」ってことです。

目先的に見れば、高い収益性を上げるシステムがいいのは間違い無いのですが、そういう高い収益性を出すものほど、環境依存性が高い、と思うのです。
なので、収益性の高さと、システム寿命は比例しているんじゃないか、と思うほどです。

一方で、非常に地味でコツコツ、ほんのちょっとしか稼げない、というものでも、非常にコンスタントに収益を上げ続けている、というもの・・・作りたいのはこちらです。

レジュームスイッチは必ずしも必要としない、と私が考えているのは、そもそも、そういう環境依存度が高いものは、脆い、と考えているからです。
そういう環境からのエッジではなく、もっと「マーケットに存在する本質的なエッジ」から、地味に絞り出せるようなエッジを源泉にしたい、というのが私のシステム観、と言ったらいいんでしょうかね。

こんこんと湧き出る泉はすぐに枯れるかもしれませんが、地面からしみだすような水は枯れることがない、って感じでしょうか。

堅牢性さえ確保してしまえば、収益を上げたければ、レバレッジを使えば済むことです。私はそう思いますね。


システムで一番怖いのは、ある日突然機能しなくなった、ってことですから。。
そういう時は、暴露本が出てないか、一番に探しますよね(笑)
暴露ブログ、暴露2ちゃんねる、ってのもあったなあ。。。
10人で飲んでいれば枯れない井戸も、1万人が押し寄せたら、一撃アウト(笑)

ちなみに、暴露本書く人って、嫌がらせ?なんかなあ、って思いませんか。



■不安との戦い

システムの方が厳しい、というご意見もありましたが、勝てるシステムを作ったとて、こうい暴露される事態になったら、終わりですからねえ。
暴露されなくても、井戸が勝手に枯れる、制度変更で機能しない、相場の特性がある日突然変わるなど、日常茶飯事なんで、やはり厳しい。

単なるドローダウンなのか、それとも、機能しなくなったのか、どこまで我慢すればいいのか、もうやめるべきなのか、毎日毎日不安との戦いの日々だと思いますよ。
特に専業ともなれば、他に収入の手段が無いわけですから、胃が痛くなる日々。

コンスタントであること、が求められるが、一方で、引き際も必要、この矛盾の中で、どう戦うべきなのか。



まあ、苦しいのは、裁量とて同じですがね。
そもそも、明日勝てる保証などどこにもない。
システムと違って、過去の検証結果という寄って立つものもない(笑)
私は、比較的コンスタントですが、それでも、じゃあ明日月曜日勝てる自信があるか、と言われたら、わからない、ですからね。
結果としては、なんとかなったとしても、じゃあ明日はと言われたら、いつも白紙ですよ。

死して屍拾う者なし

これがトレーダーですから、厳しいですねえ。

ただ、裁量やっていると、ある程度なんですが「相場が見えている」というところは、救われているんじゃないか、と思うのです。

システム派的に言えば、過去の膨大な経験によるデータの蓄積から導かれる感覚、っていうのでしょうかね。

明日のレシピは無くても、素材さえ見せてもらえれば、料理人の腕で何とか、美味いものを即興でこしらえる、ってことができるんじゃないか、というちょっぴりの自信はあるかもしれませんね。

冷蔵庫のありあわせでチャーハンぐらいなら、っていうのもできないことじゃない。

私のトレードを知っている人にはわかると思うのですが、確かに「基本のレシピ」のようなものはありますが、素材を見てから即興で決めている日替わり定食仕立て、ってことも多いですからねえ。

素材の良さには勝てない

というのが私の信条なんで、素材次第なんです。



■パターン認識

価格のパターン認識について、どう考えるか。

ここが、システム派にとっての最初の分水嶺のようなものでしょうかね。
パターン認識って、簡単に言うと「チャート分析」ってことです。

ええぇっーー、システムってチャート分析からやるもんじゃないの??


って思っているみなさん、おられるかもしれませんが、そうではありません。

ファクターモデル、とか、マルチファクターとか、言いますが、価格分析をベースにしないシステムがあります。

例えば、低PBRを使うだとかファンダベースとか、ドル円との相関を使うだとか、価格分析に寄らないものです。
月の満ち欠けを使うといった、オカルト的なものさえあります。

パターン認識って、システムをかじった人なら、だれでも最初はそこから入るわけですが、なかなか上手く行かないものです。
色んなオシレーターを組み合わせて、ありとあらゆる組み合わせを考えても、一時的には機能しても、すぐにダメになる、の繰り返し。
こういう洗礼をまずシステムを志した人は通るわけですよ。

ちょと検証繰り返せば、なんとかなるのは、リターン・リバーサルモデルぐらいなんでしょうかねえ、機能するパターン認識が見つかるのは。
ただ、これは、オプションの売りのようなところがあって、リスクを管理するのが、結構難しい。
リーマン・ショックで、大量の退場者を産んだのもこのモデルです。
なので、リスク管理モデルをどう組み込むのかがミソになるのでしょう。

この話は、くしくも先ほど頂いたコメントにも書いておられた通りだと思います。
順張りは、システム的に考えると、リスク管理は楽だけど、収益を上げるのはかなり難しい、というのが私の経験です。


ということで、私は、パターン認識には懐疑的で、ファクターモデル派ですねえ。



何か、最後はシステム談義になってしまった・・・




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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

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