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相場の近道

2016/02/02 Tue

こうやってブログを書いていると、時々、「相場を教えてほしい」という方からのメールやコメントをいただくことがあります。

そのやりとりが判で押したように同じになることが多くて、みんなが求めているものが何かということが非常によくわかるので、私も勉強になるのですが、簡潔にまとめると概ね次のような問答となります。

「相場を教えて下さい。」

(経験は、概ね半年~2年ぐらい)

「相場は現場で叩き上げるものなので、負けてもいいので、とにかく今は時間をかけて経験値を増やしてください。」

「どうすればいいのかわからないので、やり方やコツを教えて下さい。」

「何でもいいのでとにかくやってみてください。機械的なやり方でとりあえず始めるといいでしょう。」

「そんなんじゃ勝てないです。コツはありませんか。具体的な方法が知りたいです。」

・・・・

私は

「どうしても、(勝てる)やり方が知りたければ、他でやり方を教えてくれるところがいっぱいあるから、そこで教えてもらってください。」

と説明します。

そこからは、押し問答が繰り返されて、最後は、連絡が来なくなる。

こういうパターンが典型的に繰り返されます。

ここには、埋められない根本的な考え方の違い が存在しています。

すなわち、

どこかにコツがあって、それさえわかれば勝てるようになる


そう思っている人とは、どうしてもすれ違いを埋めることはできません。




まず、「相場を教えてくれ」という質問には、「勝てる方法を教えてくれ」「勝つコツを教えてくれ」という意味が含まれている、ということは、私も重々承知しています。

具体的なやり方やコツ・・・この言葉には、「勝てるような具体的やり方」「勝てるコツ」を教えてくれ、という意味が含まれています。
それもわかっています。

勝っている人に聞けば、そういうコツや勝てる方法を教えてくれるのではないか、という期待、があることも十分に承知しています。



とにかく、

最初からいきなり勝たねばいけない。勝たないと意味がない。

そう思っている、というより、そもそも勝てると思っているわけです。

そのためには、「勝てる方法を勝っている人なら知っているはずだ。」という思いがあるのでしょう。




でも、少し論理的に考えてみれば、簡単にわかることですが、

短期売買で、相場をやっているほとんどの人は負けている

という事実に目をそらさなければ、初心者がのこのこやってきて、最初から勝てる道理などどこにもありません。

そんな簡単に人に教えられるようなコツをあるのだったら、何故このネット社会で情報開示が進んでいる現代で明らかにされていないのか、不思議に思いませんか。

知っただけで簡単に勝てるコツ、が存在するのだったら、誰かがバラして、今頃ネット上にばらまかれていますよ。




株式市場の難しいところは、4000銘柄という銘柄数にあるんです。

そういう迷宮のような大量の対象物に対して、

何の土地勘も持たない門外漢

セクターとか、銘柄とか、そんなこともほとんどわからない人


がのこのこやってきて、いきなり勝てる、と思っている方がどうかしてるんじゃないか、ってわかっている人なら誰だって思います。

個別株投資家歴10年とかなら、まだペーペーの部類です。

投資歴1年、本を数冊読んで、1~2回無料セミナーに行って、色々理屈を身につけて、それでいきなり勝てるのなら、相場で負ける人などこの世に存在しませんよ。

それぐらいのこと、誰だってやっています。

自分だけじゃないです。

お金がかかっているのだから、誰だってそれなりに必死だし、努力もしています。

それでも、死者累々というのが相場の実態なんです。

そういう「当たり前のこと」がわからないほど、経験がないってことなんです。

「簡単に勝てるようになれるコツ」を聞いてくる時点で、自分が如何に甘い考えでやっているかを晒しているのと同じなんです。



ただ、そう思う気持ちはよくわかります。

でも、残念ながら、そういう

勝てる人に聞いたら、近道がある

という甘い考えはお捨てになったほうが懸命です。

そういう尊師依存症の人が大勢おられることも承知しています。

でも、そういった尊師を探している暇があったらやることが他にあるだろう、って思います。


近道を探していては、結局、遠回りをすることになるんです。

ここで言っている意味、わかる人にはわかると思います。

近道を探さない

これがコツと言えばコツなのかもしれません。

結局、近道探しをしている時間が無駄になるんです。


近道を探している時間があるのだったら、遠回りに見えても、一歩でも前に進んだもの勝ちだ

ってことなんですよ。




そんなに具体的なやり方が知りたければ、林先生の本を数冊読めば、初心者向けの練習方法もしっかりと書いてくださっています。

ただ、読んだだけで勝てるなんていうことは絶対にあり得ません。

本を読んで、年単位の練習を積んで、上手くなれば、勝てる可能性がある、ってことだけです。

初心者が思っているよりも、遥かに時間のかかるものだと思いますよ。



初心者の方は、頭でっかちの方がすごく多くて、いわゆるエロ本中学生の類なんですが、

相場は、知識の多寡を競うものではなく、上手い下手のある技術職なんです。

上手い下手というのは、知っているか知っていないか、ではなく、鍛錬して上達するものなんです。


そこがまるでわかっておられないと思います。



前にプロのピアニストになるためには、どれほどの鍛錬と努力が必要か、ということについて書いたと思いますが、その道で稼ぐってことは、どんな道であっても、そんなに簡単にできることではありません。
これは、株が厳しいと言っているのではなく、どんな道でも簡単じゃない、って言っているんです。

そうでなければ、世の中、全員が投資家になってますよ(笑)


これも簡単な理屈じゃないでしょうか。




いつも書くことなので、私のブログを読んでくれている方には申し訳ないのですが、

ベテラン外科医は経験が長いからベテランなんです。

料理人、ピアニスト、大工、なんでも同じで、経験年数がものを言う世界というのは数多く存在します。

骨董品の鑑定士に簡単になれるコツを教えてくれ、というリクエストに答える術はありません。




みなさんの職場でも、4月に新人が入ってきて、次のように言ったら、どう対応されますか。

「あなたのようなベテランにすぐになれるコツをおしえてください。」

「最初から、ベテランと同じ働きをしたいので、簡単にベテランになれる方法を教えて下さい。」


こういう新人に対して、どのように答えますか。



そして、さらに言うなら、

みなさんの職場は、100人に一人しか給料をもらえないような厳しい世界ですか。


通常のお仕事というのは、普通の力があれば、仕事さえすれば、給料がもらえる仕組みの中でやっています。
それぞれに応じてにせよ、給料をもらっている以上は、その世界のプロとしてやっていけてるわけです。
そんな世界でも、先ほどの新人のようなことがあれば、誰だっておかしいと思うはずなんです。

一方で、こちらの世界は、ほとんどが負けているサバイバルな厳しさがある世界なんです。
その世界において、新人がいきなり勝てるはずだ、コツさえわかれば、と思っていること事体、について、どう答えればいいんでしょう。

繰り返し聞かれることなので、これが普通の考え方であることはわかるわけですが・・・なんだかなあ、って思うのですよ。



今回、書いたことは、初心者と相場で勝っている人との認識ギャップの一番大きな部分だと思います。

(敢えてここで「相場で勝っている人」と書いたのは、ベテランでも、初心者と同じ考え方を持ち続けている人が大勢いるからです。ちなみにその
ベテランさんは負け組です。)

私が、相場を長年やってきて一番後悔していることは何かと聞かれたら、次のように答えます。

勝てる方法を探して、勝っている人を探して、そういう探してきた時間を、実戦経験や練習・鍛錬に費やしてさえいれば、どれほどの無駄な時間を省けたことか


と。。。

この記事を読んだ人で、一人でもこのことに気がついてくれれば、無駄な時間、無駄なお金を使うことが避けれられるのに、と思いつつ・・・



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独立を決めたきっかけ

2016/02/06 Sat

次のようなご質問を頂きました。
お返事がとても長くなることと、一度書いておきたいことだったので、記事でご紹介しておきます。

あらなみさん、ブログ更新いつも楽しみにしています。
自分は兼業3年目で、退場にならない事を最優先にして修行している段階ですが、いつかは専業になるつもりです。
そこで一つ聞いてみたい事があります。
あらなみさんが専業で、生計を立てられると思ったのは、どんな状況、或いは段階に達した時なのでしょうか?
是非是非聞いてみたい質問なので宜しくお願い致します。




これは、専業を目指す人にとっては、重大な問題ですものね。

実は、私の場合、これで生計を立てられると思って専業になったわけではありません。

チャレンジャーとして飛び込んだわけです。

そんなに自信があったか、といえば、五分五分ぐらいだろう、って思っていました。

というのは、株のデイトレはほとんど未経験だったからです。



ここを少し説明しますね。

まず、何よりも、証券手数料の自由化、という大きなハードルが解かれた、ということが一番のポイントです。

それまで、ずっと待ち望んでいたことだったので、ついにこの日が来たのか、という思いでした。

それまでは、短期売買といえば、商品先物でできるかどうか、ぐらいでしたので。

そして、40歳になったら独立しようと前々から思っていたこともありました。



しかし、一方で、独立には、個人個人の「リスク」の問題がからんできます。

私の場合、リスクの高いタイプだったので、証券自由化以降で、環境が整ってから、それなりに慎重に時期を遅らせて独立しました。

まず、株のデイトレの場合、昼職の人はほとんど経験を積む機会がありませんので、未知の分野への突入となります。

そういう点では今の環境は、FXがあるという点で恵まれていますね。

そして、株の場合、それなりの資金が必要だということ。

小資金なら、株では生活できるだけのまともな利益を望むことはやはり難しいと思います。

それに加えて、数年間儲からなくても耐えられるだけの生活費が確保できた段階も見計らってということになりました。

私は、独立して、3年経って、ダメなら諦めようという計画だったので、3年分の籠城資金を確保していました。

そして、ある程度の自信。

これは、「生計を立てられるという自信」ではありませんよ。

あくまでも、ある程度の自信だけしかありませんでした。

何故なら、デイトレはほとんどやったことがないのですから、自信など持ちようがありません。

ただ、スイングでは、そこそこの成績でした。
といっても、毎年勝つには勝っていましたが、そんな大したことはありませんでした。あくまでそこそこ程度。

技術レベルでは、おかげさまで、野川ブートキャンプ以降は、資金管理の技術が向上したこともあって、大きなドカンが無いわけですよ。
これは、独立するにあたって、大きな要素だったかもしれません。
やはり、ドカンを繰り返すようだと、いつまたやらかすかわかったもんじゃないから、怖くて独立などできなかったかもしれません。


さて、当時は、FXは黎明期だったので、デイトレといえば株だけでした。

それでも、証券手数料が自由化されて数年、やっとデイトレできる環境が整った段階だったと思います。
それまでは、やりたくても手数料が高くて絶対に無理でしたので。
そういう段階でもありました。

そういうチャンスもあり、それまで、ずっと相場で生きていこう、という目標を持って頑張ってきたので、目標年齢に達したこともあり、ここはチャレンジするタイミングだろう、という独立でした。

ということで、自信があったわけではありません。

これから手探りで頑張っていこうという独立でした。



さきほど、「私はリスクが高い」と書きましたが、それは「独立生計、家族ありの高コスト」ということです。

はっきり言って、これは最悪の条件なんです。

実は、デイトレ専業スタートには3条件があって「独身・ニート・パラサイト」が最適なんです。

つまり、失敗しても、無リスクってことです。

例えば、専業主婦も好条件でしょう。

このスタートを切れれば、生き残れる確率はぐんとあがります。

要は、儲けなくても何とかなる、というプレッシャーの無さが、無理をしなくてもいい状態を作るのです。

このリスク問題というのは、すごく大きくて、専業立ち上げ時には、最大のネックとなって重くのしかかってきます。

多くのチャレンジャーが、この独立時に味わう苦しさに耐えかねて脱落していきます。



最初は誰でも大して儲からないのは当たり前なんです。

ここはよくわかっておかないといけないことですが、最初からガンガン儲かるなんて、デイトレなどそんな甘い商売ではありませんよ。

いつも書くように、

土地勘・経験値が無い


んです。

それは、ものすごく大きなハンディとなるんです。

だから、

何をするにも恐る恐る

しかできないんです。

会社で言えば、新入社員と同じなんです。

外科医なら、インターン。新人ドクター。いきなり心臓手術などできようはずもありません。
助手ですら無理ですよ。
これは、どんなに将来腕利きになる人であっても、新人は新人なんです。
ここをよくわかっていない新米トレーダーが多すぎると思います。

とにかく、土地勘がなくて、わからないのだから、仕方がないじゃないですか。

(余談ですが、逆に何もわからないのに、大ロットだったら、ただの阿呆ですがね。そして、ほとんどが爆死するこのただの阿呆の中から、偶然の産物って恐ろしいもので、大化けする人が一部出てくるわけですがねえ・・・(笑))

ということで、当然ながらロットだって小さくなる。

結果として、儲かってもしょぼしょぼしか利益にならない。

最初って、将来、勝てる人であってもほとんどはこうなんです。

なのに、生活費だけはガッツリ毎月乗ってくる。

この循環で、苦しくて苦しくて、毎日がホントに辛かったです。


この

土地勘ってやつ

それが無い状態というのは、トレードにとって大きなハンディなんです。
それが無い状態ではどう転んだって、普通の人なら、利益はあってもしょぼしょぼなのが当たり前なんです。

いきなり知らない土地に放り出された

ってことですよ。

土地勘がなければ、何をやるにしても、手探りなんです。

何をどうしたら、どの程度のリスクを被って、どの程度のリターンがあるか、とか、こういう出来事があれば、どんな感じなのか、とか、まるでわかっていないし、見えていないから、何をやるにも怖いんです。

ましてや、個別株は4000銘柄もあって、覚えることも非常に多いんです。
マクロもあれば、ミクロもある。
これが両輪となって、複雑に絡まりながら価格を形成するわけですから、何一つとして単純じゃない。
そういうことすら、まるで見えていないわけです。

まだ、損しなければめっけものってところでしょう。
1年目、2年目など所詮はそんなものですよ。

確かに最初からガンガンという人はいます。
それは、才能に恵まれていたのか、よほどの好環境に阿呆がでくわしたか、のどちらかです(笑)
後者が結構多いようですがね。
ただし、そういう人は、そこで奢ってしまって、生き残ることは難しい、ということで終わるんですがね。



ここで、「チャートでやるのだから、そんなの関係ねぇ!!」って思っている人もおられる方も多いかと思いますが、私の友人知人で複数名の専業トレーダーがいますが、

チャートだけでやっている人は皆無

です。

パターン認識だけで相場を見ている人も皆無

です。

ここだけしっかりと言っておきます。

相場をどう思われているかわかりませんが、この「皆無」という事実は重いものだと思いますよ。

逆に勝てなくて苦しんでいる人の多くが、パターン認識やチャートだけにこだわっている、という事実も追加しておきましょう(笑)

この基本感の違いは、鮮明なほど鮮明ですね。

もしご自分がなかなか勝てなくて苦しんでいるのなら、「勝てる方法を探す」という思考のループからどこかで抜け出さないと、いつまでたっても道は開けない、ということに気がつくべきですよ。

パラダイムシフトしないといけないことに早く気がつくべきです。

(パラダイムシフトとは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することを言う。)

まあ、これは余談ですが・・・



私は、専業スタート時には、苦しい思いをしたのを今でも思い出します。
夜も苦しくて眠れなかったこともありました。
経験ある人にはわかりますが、ある程度の蓄えがあるにせよ、毎月お金が減っていくというのは、かなり辛い日々となります。
毎月初毎月初、生活費を稼がないと、というプレッシャーで押しつぶされそうになるんです。

でも、自分は経験が浅い身で、まだ見習中なわけです。

ここで、生活費の重圧に負けたら、無理をして爆死する、という末路を辿ってしまうのは明白なんで、じっと耐えました。

インターンの安月給でも耐えたってことです。

でもねえ、こんなこと、どんな世界でも当たり前のことなんじゃないでしょうか。

修行期間って、どんな仕事でもあると思いませんか。

私はそう思いますよ。

新入社員が2年目にいきなり社長は無理でしょう(笑)

そういう意味で、トレーダーとて、常識の通用する世界なんだと思いますよ。

みんなが非常識な成功ばかりを夢見て、爆死していくのを見ると、余計にそう思います。


私の長い相場人生を通じてやってきたことは、いわば検死官でもあったわけですから、大勢の人が爆死したのを真横で見てきているから、実体験としてわかるんです。

みんな非常識な夢を見過ぎだと心から思います。



今は、FXとかもあるので、デイトレ感覚というのがつかみやすいと思います。
未知の世界に飛び込む必要はありません。
そういう意味では、環境は、昔よりも整っていますねえ。

そうは言っても、何年かは稼げなくても、耐えられるだけの計画を立てておかないと、途中退場を食らう確率は非常に高いと思いますよ。

特に、私のように、高リスク体質の方はそうなる可能性が非常に高いのではないでしょうか。



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トレードスタイル

2016/02/11 Thu

ご質問がありました。
長くなったので、例によって記事にしました。

私のデイトレのスタイルはチャンスを待つタイプで具体的にはニュースなど一通り見て自分のアンテナにひっかからなければ狙いを定めずザラ場ほとんど様子見してます。ザラ場の値動きを見て売買するタイプでほとんど出たとこ勝負、経験からくる直感を頼りに売買してます。
あらなみさんのデイトレスタイルはどんな感じでしょうか?




スタイルですか・・・記事の端々には書いていることですが、改めて聞かれると、ちょっと考えてしまいましたよ。

敢えて言うのなら、

カメレオンスタイル


でしょうかね(笑)


普通は、自分の型というものを持っていて、それを相場に当てはめようとするわけです。

いわゆる、やり方、とか、手法、とか、自分のスタイル、ってやつですね。

そういう自分を相場に押し付けようとするんです。


私の場合、そうではなく、相手さんに合わせて、自分を変えていくスタイルです。

キャバクラのお姉さんが、お客に応じて話題を変える、みたいな(笑)



例えば、今は、100人中、100人が下げ相場だとわかっていると思います。

じゃあ、売りだろうが!!

アベノミクスでは、誰が見ても、上げ相場・・・じゃあ、買いだろうが!!

ただ、阿呆になれなかったのは不覚でしたが(笑)

という、超超シンプルなものですね。

ネタによって、調理を変える日本料理人、って感じでしょうかね。



環境最適化している

と言ってもいいでしょう。

通常は、手法を最適化するんですが、それだと自己中トレードですから、それは、私のスタイルではありません。

あくまで、素材ありきなんです。



この相場に対する考え方の前提にあることは、

相場は変化する

ということです。

私は、ゲームのルールが変化することに注目している。(ジョージ・ソロス)

私は、ソロス派でもありますから、こう考えています。

これは、歴史は繰り返す、というテクニカル分析の前提とは、相容れない考え方です。

真反対の考え方です。

ここは、ポイントだと思います。



そして、調理は、塩味だけとか、シンプル・イズ・ベスト。

前にも書きましたが、誰でもがわかっている中華包丁(ブレイクアウト)とか、そんなものしか使いません。

だから、手法を聞かれても困るんですよ。

大したことしてないから。

だから、本を読んでください、って言うんですが、何か隠しているのか、って怪訝そうにされるわけです。

困ったものです。

といっても、基本の調理方法というのは、それこそ何十種類、細かく分類すれば何百にもなると思いますが、それらは全部頭に入っていますし、素材に応じて、それらどう使いこなせばいいのかという、現場において使いこなす技術はそこそこあると思っています。

また別に書きますが、型を知っている、使える、など、これで食っている人間にとっては、当たり前のことだと私は思いますよ。



出汁の取り方を知らない日本料理人などいるはずがありません。

一方で、出汁が取れたからって、一流とは言えない。

そういうことなんです。



そして、そういうシンプルな調理ではあっても、、ちょっとした塩加減であるとか、焼き加減には、長い経験による技を駆使しています。

当然、素材の目利きも時間を経ての鍛錬が詰まっていると思います。


自分の技術をひけらかすことではなく、素材の旨味を最大限引き出すために全力を尽くす料理人

それが、私の目指すスタイルですね。

ここは、人と違うと思います。



みんなやり方ありきなんですよ。

やり方を「知るだけで」それを相場に押し付けて、それで勝とうとしている。

さらに言えば、

難しいことをやろうとしすぎているんじゃないでしょうか。


そもそも、相場を読もうとしている。

そんなこと、難易度高すぎますよ。

予想の専門家であるアナリストでもまるで当たらないことを素人がやっても時間の無駄。

それなのに、当たりもしない予測をしようとしている。

そして、当たりもしないその予想をベースにして相場を張っている。

そもそも当たらない予想で相場を張るのだから、もうその時点で、

お前はもう死んでいる!!

だと思いますよ。

まあ、ほとんどの人の場合、自分が買っていれば、予想というよりも、

お祈り、お願い、おすがり

ってことなんですが、そのお祈りしている時点で、もう終わってるんです。

そして、

一人よがりの勝手な予想で、相場に逆らって、一人で自爆している。

何で逆らうのかなあ、って思います。



そうではなく、素材ありきだと私は思いますよ。

素材の事実をただ見ればいいだけなんです。

今は、下げ相場と誰が見てもわかる。

じゃあ、売ったらいいでしょ!!

ではどうやって?

うーん、下に抜けたら適当に売ってみればいいんじゃね!!

という子供でもわかるトレードスタイルなんです。



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トレードスタイル 2

2016/02/28 Sun

■人口問題

日本の少子化は大変だ、大変だ、ということで、NHKでも特集がありましたが、私は、逆に、

少子化こそ人類の生き残りを賭けた最後の選択肢だ

と思っています。

つまり、

環境問題 = 人口問題

と置き換えてもいいんじゃないかと思っているからです。

今の地球環境を維持するには、人口が増えすぎてしまって、最早地球のキャパでは賄えないレベルまで人口は増えてきています。
今後、地球からの強制退去命令が人類に下される審判の日を無策で待つのか、自らがコントロールするのか、そのギリギリの選択の時期だという思いがあります。

昔は、戦争が常に起きて、貧困もあって、また、感染症で大勢が死んで、人口はそんなに増えることがなかったのですが、今は違います。
確か、ヨーロッパでは、人口の3分の1がペストで死ぬというような大変な時期を何度も経験しているはずです。
しかし、現代では、そういう「自然淘汰」を人類の叡智で防ぐことが可能になったのですから、人口調整は、自らがやらねば仕方がないのです。

そういう意味で、日本こそが世界に冠たる人口先進国だと私は思っているのですが、まあ、少数派です(笑)

温暖化問題といっても、人口が増え続ける現状では、悪化するこそすれ、解決に向かうなどほど遠いのが現状です。

人類は、地球を食いつくしつつある、という認識を持っています。

せっかく、「水」が水蒸気でもなく、氷にもならない、0度から100度という奇跡の環境の地球なのに・・・

中国は人口政策を転換しました。
しかし、中国でこれから無軌道に人口が増えれば、今後どういうことが起きるのか、考えただけでもそら恐ろしいことです。

確かに、高齢化は問題ですが、環境破壊による人類絶滅の危機に比べればどれほどしょぼい課題でしょう。。

人口が減れば、一人当たりの環境からの恩恵は劇的に改善します。
今は貧困な東南アジア諸国でも、人口さえ減れば、そもそも温暖で、食料確保も難しくないのですから、再び南の楽園に生まれ変わることでしょう。
少ない人口なら、北極圏など、厳しい環境で暮らす必要もなくなります。

日本の食料自給率も、人口が減れば、簡単に解決します。

広い家にみんなが住むことも可能になります。

ちなみに、今の人口減少が続けば、2040年には、日本の空き家率は40%に達する、という試算もあります。
不動産についての過去の経験値とは、「人口増加社会」が前提であった、ということをくれぐれもお忘れなく。
過去の延長線上に、未来などありません。
過去の経験値とは、その前提となる環境が全く違ってきているのだ、ということを理解しないと、大きな間違いを犯すことになると思います。
過去日本が経験したことのない人口減少社会が始まっています。
過去の経験則で判断すれば、間違いなく失敗することになると思います。


こう考えてみると、環境問題も、貧困も、そして戦争ですら、実は人口問題に置き換えることができるのではないでしょうか。

この根っこの問題に一切手をつけずに、表面的な現象にだけ手をつけても、問題は一向に改善することはありません。

今、地球で何が起きているのか、というと、環境破壊により、砂漠化が進行し、海面上昇により水没地域がどんどん広がっています。
これによって、深刻な移民問題が起きていますが、今後さらに深刻化することでしょう。

一時的に起きる高齢化問題だけを取り上げて、人口減少を悪者にする論調はいかがなものか、そう私は感じずにはいられません。

そもそも、GNP神話などどうでもよいことです。
GNPだけなら、見習うべきは中国ですが、そうなんでしょうか。
それよりも、一人一人の暮らしやすさであるとか、不安の無い社会を作ることこそ目的にすべきじゃないか、と思います。
そういう意味では、ヨーロッパ先進国に見習うことは多いと感じます。

繰り返しますが、これは、残念ながら少数意見なのですが、私はどう考えても、このように思ってしまうのです。




■トレードスタイル 2

さて、ご質問がありました。

>>通常は、手法を最適化するんですが、それだと自己中トレードですから、それは、私のスタイルではありません。

前の記事で次のように書きましたが、ここのところの説明をということです。

これは今自分で読んでも、何を言おうとしているのかわかりませんねえ。
書き方を間違ったと思います。

要するに、環境に合わせて自分を変えるスタイルであって、自分のやり方中心に組み立ててはいない、ということを言いたかったわけです。



実は、株とFXの大きな違いは、環境の激変が株にはある、ということだと思っています。

FXではよく、リスクオン・リスクオフといいますが、株ではわざわざこういう言い方はあまり使いません。

というのは、株においては、

上げる = リスクオン

下げる = リスクオフ


なのが当たり前だから、わざわざこういう言い方をしないわけです。

株においては、リスクオンとリスクオフの相場では、値動きがまるっきり違うことが通常であり、また、新興株は時々バブル的に乱舞することがあって、その時には、普通のトレードをやっていては、完全に乗り遅れることになるんです。

逆に、その乱舞に慣れてしまって、祭りが終わっても、同じように裸踊りしていたら、警察に捕まるわけです(笑)

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(阿波踊りです。いいですねえ。何度も徳島に見に行きましたが、私は祭りの中ではこれが一番好きです。大阪・京都にも有名な祭りがありますが、私は全く興味がありません。
ちなみに、現代の祭りとは、東京ディズニーランドだと私は思っています。こちらは常設ですね。)


2015-11-227.jpg

祭りの時期には、乱舞していてもいいのですが、終われば、普通の市内の状況に戻るわけですから、

道で踊っってたらアカンでぇ~ー!!

ってことです。

常設のディズニーランドですら、パレード以外の時は、通常モードに落ち着きます。



このように、リスクオンとオフで極端に相場展開が変わるのが株式相場の特性です。

こういう極端な時期だけでなくても、環境は、常に春夏秋冬変化しています。

ですから、長年やってきた株の短期トレーダーなら、スタイル変更はある程度当たり前なのかなあ、って思います。

まあ、一方で、特殊な環境にのみひっそりと生息する海底の微生物、のような投資家も存在するわけですが(笑)




一方で、、FXは、短期であれば、ある程度、似たような動きが続くように思います。

常に適度な値動きが期待できます。

これは、対象の商品特性の違いなんで、私のスタイルは?と聞かれたので、それは当然「株においては・・」ということになります。

FXの場合、ある程度、安定した値動きがあるので、その中で、自分のスタイルを押し通す、ということが可能なんだろう、と思います。

ただ、それでも、同じことをやっても、勝てる時期と、負ける時期は出てくると思いますから、その時に、スタイルを変えないというのなら、どう耐えるか、という耐え方みたいなものが必要じゃないかと思います。

スタイルを変えないというのならば、当然環境変化に弱いことがもう前提なんです。

負け始めてようやくわかる、というのも、当然のことなので、そこをまず受け入れて、それを前提にして、トレードスタイルを構築しないといけないと思います。


実は、この

前提

というものを理解していない人が多いのじゃないかと思っています。




みんな

いいとこ取り

をしたがるのですが、どんなスタイルにしても、強みと弱みがあるものなんです。

だから、自分のスタイルの強みはどうい点にあって、弱みはどこにあるのか、を理解し、きちんと受け入れることが非常に重要なことになってくるんです。

例えば、逆張りで損切りを粘るスタイルの人もいると思います。
当然、勝率はかなり高いが、時々ドカンがある。
じゃあ、損切りを粘らなければいいじゃないか、となるのですが、それだと、ほとんどのトレードは損失になってしまうのです。


このように、

「スタイル」によって、強みと弱みがあるので、弱みを受け入れないといけないんです。

この場合だと、時々あるドカンは仕方がないコストだ、ってことです。


新興株バブルにガンガン乗れる人は、リスク性向が高いので、いい時にはいいんですが、どうしても守りが弱い。
だから、下げに転じるとまとまった損失を出すことが多いのです。
しかし、そうやって、ガンガン乗れるという裏は、当然そういう大きなリスクを取ることが前提なのだから、大きなアップの裏に、大きなダウンはもう仕方がないんです。
そういう弱みを受け入れて、それを前提に相場をやらないと、仕方がないんです。
そうでなければ、そもそも「ガンガン飛び乗ること」など、最初からできない、ってことなんです。
つまり、石橋を叩いて渡るようなことをしているのなら、ガンガン利益を出すことなどできない、ってことです。



よく、短期間に1億円稼いで、あっという間にスッカラカン、という人を見て、「自分なら1億円で辞めるのに」と普通の投資家が言いますが、

そもそも1億円でスパッとやめれる人なら、短期間で1億円になどにできるはずがないのですよ!!


それだけ巨額のリスクを平気でとれるからこその短期の大儲けがあるのであって、その裏は必ずある、ってことなんです。

普通の人なら、100万円が200万円になった時点でもうビビってますよ。だから、決して1億円にはできません。

大儲けした、といっても、それは、長い長い相場のプロセスの第一幕目に過ぎません。

例え、10億円、100億円儲けようとも、最後を幸せに全うできた相場師など、数えるほどしかいない、というのが現実なんです。




じゃあ、逆に、ドローダウンを嫌うのなら、リスク管理優先で、安全なやり方をすればいいわけですが、その弱点として、大きく利益を伸ばすことを諦めないといけないわけです。

このように、物事には、表面と裏面が必ずあるわけですから、これを「いいとこ取り」だけしようとしても、どだい無理な話なんです。

ハイリスク・ハイリターン、ローリス・クローリターン、と言うだけの単純でもない話がいっぱいあるわけです。

それぞれ、自分のスタイルがあるので、そのスタイルの強みだけを見るのではなく、弱みこそきちんと受け入れて、対処できるようにしておくこと、がものすごく大切だと思います。

何故なら、そうやって自分の弱点をきちんと受け入れて、理解さえしておけば、不得意な時期が来ても、焦って自爆することが防げるからです。

弱みを知らない、もしくは、受け入れようともしない人は、、弱い局面でも無理して勝ちに行くから、爆死するんです。

全ての環境において勝つことなど、そもそも不可能なのだから、弱みの時に、無理をするのではなく、そこは逃げることで対処すれば、傷は浅くて済むんです。


だからこそ、

弱点を受け入れること

が本当に重要なんです。



まあ、ここを理解するのは、そもそも、

相場環境は変化する

ということがわかっていることが前提になるわけですがね。


手法探しに明け暮れている人たちには、ここが全く見えていないのだから、そこがそもそもの問題といえば問題なのだろうと思いますが(笑)



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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
あらなみの相場技術研究所

あらなみのトレード水先案内人


あらなみの相場技術研究所別館

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