予想で勝負しない
2016/07/05 Tue
コメント欄では、記事以上に多くのやり取りはしていたものの、記事はまた1ヶ月以上書いていなかったので、話題のものに触れておきます。
英EU離脱騒動、どうでしたか。
やっと落ち着きを取り戻してきた感じですが、本当にサプライズに終わりました。
私も騒動の後に色んな人に話を聞きましたが、ほぼ全員が残留を予想していました。
どうだったかと聞くと、
「残留を予想して株を買っていたのでえらい目にあった。」
「結局、残留するんだろうと思って株を放置していたら急落して大損した。」
「ドル円をここまで頑張っていて、残留を予想していたのでそのまま持っていて、100円でストップの損切りになった。」
こういう話ばかりが入ってきています。
昨日、始めて「離脱に賭けた。」という話を聞きましたが、その人が唯一でした。
特に、ドル円を年初あたりに買っていたのをずっと我慢していたのだけれど、100円割れで強制ロスカットにかかった、という勇者の方も散見されるようです。
為替はレバレッジがかかっていますから、かなり凄惨な焦土と化しました。
ドル円100円割れの衝撃は凄まじかったようです。まさかまさかの展開でした。
ということで、今回も散々な目にあったという人がほとんどというのが、私が直接お話した人との感想でした。
実は、モーニングサテライトに出演する市場関係者への事前アンケート(モーサテサーベイという見通しのアンケート)があるのですが、そのアンケート結果は、市場関係者33名のうち、33名全員が残留予想という結果だったのです。
実に残留予想が100%でした。
こういう日本での意識もあって、大勢が爆死したのも仕方がないことかなあ、と思います。
さて、私のことも聞かれるのですが、私は、もちろん
残留予想!!
でしたよ。
色々言われてても、事前アンケートでは拮抗していても、結局は残留でしょ、という
実に普通の感覚
だったと苦笑しかありません。
ただし、話を聞いた残留派の多くのみなさんとの違いは、
予想に賭けない
ということだったと思います。
話を聞いたほとんどの方は、
残留に賭けていた
ので、逆に私も「そういうことなのか。」と驚いたのですが、
多分残留するだろうから買っておく
という判断をした人がほんとうに多かった、ということを後で知りました。
みんなそういう投資をしているんだなあ、っていうことが改めてわかったのですが、残留に賭けた人は負けて、離脱に賭けた人は儲かった、そういう勝負の方法を取っている、ということだったんです。
離脱に賭けた人が今回勝者となったわけですが、どういう理由だったのでしょうか。
今回、すごく勉強になったのは、多くの投資家は、こういう当たり外れに賭けるという勝負の方法を当たり前に取っている、ということでした。
というより、
こういう予想をして、当てることが相場で勝つことなんだ、と思っている、ということなんでしょう。
むしろ、
当てなければ相場で勝てないのだ
という理解かもしれません。
ほんとうに勉強になりました。
一方で、ファンダは見ずに、テクニカルしか見ていない、という人は、こういう時、どうしているのだろう、って思ってしまいます。
こういうイベントは無視なんでしょうか。
そういう投資行動が私から見ると、信じられないことですが、あるのかもしれません。
私は、基本的にいくら自信があっても、こういう予想では勝負しませんから、その前には逃げておきます。
いつも書いていますが、予想をしない、というのはこういう意味です。
相場を当てものにしない、ということでもあります。
じゃあ、売買はしないのか、というとそうではなく、やるとすると結果が出てからです。
もちろん、一番美味しいところはもう終わっていることも多いのですが、少なくともメロンの皮に近いところでも食べられるところは残っていることが結構あります。
というより、そこから出るトレンドの方が、初動よりずっと美味しいってこともあるんです。
アベノミクス初期などはそういうことで、緩和するかどうか、ではなく、緩和してから動く、ということです。
ただ、そこには、ファンダメンタルのインパクトの意味とか、大きさ、というような理解が必要になります。
相場の大きな転換点・環境変化には、必ずといってファンダの変化が起こります。
これまでの流れが180度転換する変化がファンダの変化によって起きるのが相場なんです。
だからファンダは重要なんです。
そういう理解をしっかりしておかないと、それまで続いた乗りで、下手に転換した相場に向かって行ってしまってえらい目にあったりすることになるんです。
環境変化に対応するためには、マクロ・ミクロのファンダメンタルにおいて、どういうイベントが重要で、その後、どのような影響が相場に出るのか、どのぐらい続くのか、という目利きが大事なんだと思います。
それは、予想が当たるか外れるかよりも、ずっと重要な事だと私は理解しています。
もちろん、もう何も残っていないことも当然あります。
そういう時には、何もできませんが、それは仕方がありませんね。損するわけでもないので・・・

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英EU離脱騒動、どうでしたか。
やっと落ち着きを取り戻してきた感じですが、本当にサプライズに終わりました。
私も騒動の後に色んな人に話を聞きましたが、ほぼ全員が残留を予想していました。
どうだったかと聞くと、
「残留を予想して株を買っていたのでえらい目にあった。」
「結局、残留するんだろうと思って株を放置していたら急落して大損した。」
「ドル円をここまで頑張っていて、残留を予想していたのでそのまま持っていて、100円でストップの損切りになった。」
こういう話ばかりが入ってきています。
昨日、始めて「離脱に賭けた。」という話を聞きましたが、その人が唯一でした。
特に、ドル円を年初あたりに買っていたのをずっと我慢していたのだけれど、100円割れで強制ロスカットにかかった、という勇者の方も散見されるようです。
為替はレバレッジがかかっていますから、かなり凄惨な焦土と化しました。
ドル円100円割れの衝撃は凄まじかったようです。まさかまさかの展開でした。
ということで、今回も散々な目にあったという人がほとんどというのが、私が直接お話した人との感想でした。
実は、モーニングサテライトに出演する市場関係者への事前アンケート(モーサテサーベイという見通しのアンケート)があるのですが、そのアンケート結果は、市場関係者33名のうち、33名全員が残留予想という結果だったのです。
実に残留予想が100%でした。
こういう日本での意識もあって、大勢が爆死したのも仕方がないことかなあ、と思います。
さて、私のことも聞かれるのですが、私は、もちろん
残留予想!!
でしたよ。
色々言われてても、事前アンケートでは拮抗していても、結局は残留でしょ、という
実に普通の感覚
だったと苦笑しかありません。
ただし、話を聞いた残留派の多くのみなさんとの違いは、
予想に賭けない
ということだったと思います。
話を聞いたほとんどの方は、
残留に賭けていた
ので、逆に私も「そういうことなのか。」と驚いたのですが、
多分残留するだろうから買っておく
という判断をした人がほんとうに多かった、ということを後で知りました。
みんなそういう投資をしているんだなあ、っていうことが改めてわかったのですが、残留に賭けた人は負けて、離脱に賭けた人は儲かった、そういう勝負の方法を取っている、ということだったんです。
離脱に賭けた人が今回勝者となったわけですが、どういう理由だったのでしょうか。
今回、すごく勉強になったのは、多くの投資家は、こういう当たり外れに賭けるという勝負の方法を当たり前に取っている、ということでした。
というより、
こういう予想をして、当てることが相場で勝つことなんだ、と思っている、ということなんでしょう。
むしろ、
当てなければ相場で勝てないのだ
という理解かもしれません。
ほんとうに勉強になりました。
一方で、ファンダは見ずに、テクニカルしか見ていない、という人は、こういう時、どうしているのだろう、って思ってしまいます。
こういうイベントは無視なんでしょうか。
そういう投資行動が私から見ると、信じられないことですが、あるのかもしれません。
私は、基本的にいくら自信があっても、こういう予想では勝負しませんから、その前には逃げておきます。
いつも書いていますが、予想をしない、というのはこういう意味です。
相場を当てものにしない、ということでもあります。
じゃあ、売買はしないのか、というとそうではなく、やるとすると結果が出てからです。
もちろん、一番美味しいところはもう終わっていることも多いのですが、少なくともメロンの皮に近いところでも食べられるところは残っていることが結構あります。
というより、そこから出るトレンドの方が、初動よりずっと美味しいってこともあるんです。
アベノミクス初期などはそういうことで、緩和するかどうか、ではなく、緩和してから動く、ということです。
ただ、そこには、ファンダメンタルのインパクトの意味とか、大きさ、というような理解が必要になります。
相場の大きな転換点・環境変化には、必ずといってファンダの変化が起こります。
これまでの流れが180度転換する変化がファンダの変化によって起きるのが相場なんです。
だからファンダは重要なんです。
そういう理解をしっかりしておかないと、それまで続いた乗りで、下手に転換した相場に向かって行ってしまってえらい目にあったりすることになるんです。
環境変化に対応するためには、マクロ・ミクロのファンダメンタルにおいて、どういうイベントが重要で、その後、どのような影響が相場に出るのか、どのぐらい続くのか、という目利きが大事なんだと思います。
それは、予想が当たるか外れるかよりも、ずっと重要な事だと私は理解しています。
もちろん、もう何も残っていないことも当然あります。
そういう時には、何もできませんが、それは仕方がありませんね。損するわけでもないので・・・

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