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イベントリスク

2016/11/03 Thu

ヒラリーで安心だ、って思っていたら、えっ??もしかしてトランプってあり得るの??

それが今週に入ってからの相場の下げの原因となりました。

株、為替、どちらも、8日に迫った米大統領選挙のイベントリスクに向けて動いています。

こういったイベントのテーマに向けて動いている時は、チャートのパターンとか、そういうものは何の意味もありません。

こんなに下げたからとか、パターンがこうだからとか、何を言ったところで、ヘッドラインリスクでどうとでも動く相場です。

だから、いくらチャートを分析しても、無駄です。


一方で、ミクロ面では、今が半期決算発表真っ盛りとなっています。

このミクロとマクロのごった煮で、どう動くのかはそれぞれのイベント次第という状況です。

少なくとも、マクロ面のテーマである米大統領選挙の不透明感が払拭されるまでは、リスクオンになる可能性は低いと考えるのが妥当でしょう。

8日までは、世論調査の数字で、相場が行ったり来たりを繰り返す、ということになります。

Brexitの時もそうでしたが、日本国内の専門家は全員「まさか離脱なんてあり得るはずがない。」そう感じていたわけですから、今回も不透明感が出てきたことから、結局ヒラリーで決まりでしょ、という話に賭けるのはどうかと感じます。

ということで、トランプリスクを織り込んで来ている相場なので、8日まではどちらかというと売り安心感で、選挙結果が出て、ヒラリーということになれば、トランプリスクを織り込んだ分だけ戻る、というシナリオが有力です。

可能性は低いとは言え、もしトランプということになれば、かなりのインパクトでリスクオフの嵐になるのでしょう。

一応、想定しておきたいところです。



さて、ここで書いたことは、当たり前と言えば当たり前の話なんですが、このあたりまえのテーマに沿って株、為替が動いているのだ、ってことなんですね。

チャートで動いているわけではありません。

なので、大統領選挙の前に何かあれば、リスクオフの可能性あり、ということは意識しておくべきだったと思います。

特にスイングして持ち越ししている人はそうでしょう。

こういうテーマは、相場を動かすドライバーなので、ここを強く意識することは当たり前のことだと私は思っていますし、これを前提に私は値動きを考えています。

こういうファンダメンタルの部分を考えないで、チャートだけで相場を見ている人が多いので、ちょっと書いてみました(笑)

いつも長ったらしいブログなので、今日は淡白に失礼します(笑)


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相場における真の失敗 1

2016/11/05 Sat

トレードで失敗した、というのは、一般には、損したら失敗、儲かったら成功、という構図で考えられているものです。

勝ったら成功で、負けたら失敗

当たり前のようにそう思われています。

利益 = 成功

損失 = 失敗


つまり、結果論、結果オーライってことです。



儲かったら成功に決まってるじゃないか。

「結局、相場なんて何であれ儲けたもの勝ちなんだよ。しのごの理屈言っても、儲けられなかったら負けなんだ。」

昔、友人にこう言われました。

一見すると、正しい意見のように思えます。

ただし、ここでは、勝ちと負け、そして、成功と失敗、これが完全に渾然一体となって定義されてしまっているため、結果オーライがまかり通る世界となっているわけです。



そして、トレードにおいては、もう一つ渾然一体となっていることがあります。

それは、

目の前の当たり外れと、中長期的に見たトータルの利益

これも、ごっちゃ混ぜになっていて、

とにかく何としてでも目の前の勝負で勝つこと

こそが大事、と感じるのが人としての本能でしょう。

目先優先

です。

他のことはさておいて、今戦っている勝負に勝たねばならないのだ、ということです。

そして、この眼の前の勝ちにこだわることの延長線が相場で勝つことなのだ、という感覚的な理解です。

今、目の前の勝利にこだわる先に相場の勝ち組がいる、という漠然とした理解をしている人がほとんどでしょう。





では、利益は利益として、次のような勝ちは成功と言えるのでしょうか。


①儲かったのでさっさと利食い、しかしその後大きく伸びた

②損したので粘り通してやっと戻ってきたのでちょっと利食い

③意に反して逆行して引かされたのでナンピンして耐えて、戻ったところでプチ利食い


全部、目の前のトレードの勝ちにこだわった結果起きた現象です。

目の前の勝利を何とでも得たければ、こういう行動に出るのは、目的に対して理にかなった行動と言えるでしょう。

つまり、目的にかなった合理的判断ということです。

逆に言うと、

こういう行動を取らざるを得ない、という必然性です。

目的は、目の前のトレードの勝利なのだから、とにかく負けたくないわけですね。

皇国の命運はこの一戦にあり、という思いで、何としてもこの戦いに勝たねばならない、という強い思いが込められた戦いになっているわけです。

ここで負けたら、もう後が無い、という背水の陣のような戦い方でもあります。

全軍壊滅か勝利か、こういう戦い方です。

目的に対しては理にかなっているし、結果として儲かったわけですが、果たしてこの戦い方は、成功と言えるものでしょうか。



基本的に人が本能のままにトレードをやれば、

目の前優先 & 結果オーライ

がまかり通る世界に陥ってしまいます。

そして、その考え方に基づくからこそ、先ほどの3つの事例を繰り返すようにトレードするようになってしまうのです。



相場の因果関係は多くの人が考えるよりも非常に複雑なものなんです。

淡白にしか利食いできない、という人は、単に利食いを伸ばす、ということでは絶対に解決できません。

また、損切りしなくては、と思っても、つい引っ張ってしまう、という人も多いわけですが、単に切らないと、と思っても簡単に切ることなどできないわけです。

何故そうなってしまうのか、というと、目の前優先&結果オーライを目的にトレードしていたら、そういう行動は、

目的に対して、合理的に正しい判断であり行動である


ということになっているからこそ、そういう行動を取ってしまうのです。

要するに、目的に合った行動だから、目的を変えずに行動だけを変えようとしても無理があるわけなんですね。

ここに、淡白利食いしてしまう&損切りができない、という人の真の原因が見えてくるわけです。

心が弱いとか、規律にルーズだ、といったような精神論ではない理由がはっきりと存在しているわけです。


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プロフィール

あらなみ

Author:あらなみ
職業:個別株投機家・専業デイトレーダー

Twitter: @aranami718

旧ブログ:
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