悪しき成功体験
2016/04/06 Wed
損切りについて、利益方向に相場が動けば、損を縮小する方向に損切りを動かしてもよいか、という質問がありました。
当初設定していた損切りを近づけるというのは何も問題がありません。
遠ざけたり、取り消すのがまずいだけです。
ただ、こういう小手先の問題は実は、大した問題ではありません。
問題は、なんといっても滑落死なんですね。
滑落死については、このシリーズで前にも記事にしていますので、読んで頂いた方も多いかと思いますが、非常に重要なことなので、繰り返しも含めて、再度記事を書いておきます。
何故滑落死が起きるのか、というと、「ザイル無し登山の成功体験」がそもそもの原因なんです。
つまり、
①損切りせずに戻ってよかった
②引かされナンピンして助かった
やっぱり我慢が大事だった!!
滑落された方の話を聞くと、ほぼ例外なくこういう成功体験を積んでおられます。
つまり、こういった「死への旅路の成功体験」こそが諸悪の根源なんです。
これを「史上最悪の経験」と言う人もいます。
戻ってよかったね、では絶対にありません。
勝率面から考えれば、損切りを頑張ったり、ナンピンした方が勝率は間違いなく上がりますが、しかし、これこそが落とし穴なんです。
この行為こそ、小さな期待リターンに対する無限大のリスクを背負う地獄行き列車に乗る行為なんです。
目先の勝ちにこだわって、プットオプションを売る行為と同じです。
ここをわかっていない人がほとんどです。
多くの投資家は、目先の勝負で今勝つかどうか、このポジションがどうなるか、にしか気が回っていません。
そこには、
このようなことを繰り返したらこの先何が起きるのか
というマクロ的な視点が無いんです。
トレードとは継続的取引なのだから、今回の勝負で勝つかどうか、よりも、長期的視点のほうが遥かに大事です。
目の前の勝負に勝つか負けるかという確率の視点しか持たずに、長期的な期待値の視点を持つ必要がいるわけです。
勝てないトレーダに共通するのは、短期的な視点でしかトレードを見ておらず、長期的観点が欠けている、ということです。
つまり、
損切り放置やナンピンで成功すれば、次も必ず同じことをする。
そうすれば、いずれ滑落することは明らかなんです。
つまり、滑落の原因を自ら作っているんです。
そうやって救われたことに満足して、つまり、目先のトレードで勝ったか負けたかにしか気持ちが向いていないから、そういう長期的視点でトレードを見れていないんです。
そんなことを繰り返していれば、今日死ななくても、明日は死ぬ。いずれ確実に死ぬ。絶対に死ぬ。
相場に絶対は無いといいますが、規律を欠如したトレーダーの末路は、100%死あるのみです。
それが、自己規律を欠如したトレーダーの末路なんですよ。
例外など0.01%すらありません。
損切りできないトレーダーは、ザイルなしでロッククライミングしているのと同じです。
事故さえ起きなければ、重いザイルなど持たないで登った方が楽に決まっています。
命綱というのは、いざという滑落時のみに役立つわけであって、それ以外の時には邪魔にしかなりません。
損切りも同じです。
普段は、損切りなどしないほうがよかったという場面ばかりが続くんです。
それは、相場の性質を見ればわかりますが、
トレンドなど滅多に出ない
からなんです。
でも、損切りをせずに放置を続けていれば、いずれ絶対にトレンドにぶち当たることになります。
これが滑落死の正体です。
トレンドは滅多に出ないが、どこかでは確実に出る
これがトレンドであり、何故損切りが重要なのかということのバックボーンとなる相場の性質なんです。
損切りせずに、10回に1回、いや仮に100回に1回でもトレンドにぶち当たってしまえば投資家生命を絶たれるほとど打撃を受けるのですから、それを防ぐことは、何より優先するべき事項となります。
こういう背景から、規律を無くした投資家は、目先の勝利に喜んで、100%という恐ろしい死亡率の「死への旅路の切符」を自ら進んで買っているんです。
そういう人は、年間ではボロ負けしていても、たまたま当たった馬券に大喜びしている競馬ファンと同じです。
トレードとは、目先の勝敗を競うゲームではなく、年間でトータルして勝てばよいゲームなんです。
目先の勝敗という目線の延長線上に年間の勝利があると思っている人が多いようですが、それは違います。
目先の勝負はあくまでランダムです。
そんな単発の勝負に勝てたからといって無邪気に喜んで、えへんとなっている人こそ、トレードの本質をまるで理解していないことを晒しているようなものです。
目先の勝負では、やってはいけないことをしても、偶然に勝てることなど当たり前なんです。
そういうやってはいけないことをやって、偶然に勝ったことを成功体験にするから、地獄に落ちるんです。
そうではなく、
単に、損切りせずに助かった&やられた、ナンピンしてよかった&失敗した、という目先の勝敗だけの視点でトレードを捉えるのではなく、継続した取引の中で、何をすべきだったのか、何故自分がそうしてしまったのか、という本当の原因を探らないと、結局また同じことの繰り返しになるだけです。
私の回りを見ても、相場で安定して勝っているトレーダーで、損切りが下手、損切りができない、というトレーダーなど一人もいません。
これは、ただの一人の例外すら無いんです。
つまり、損切りが下手で、放置プレイが得意な人は、この「ただの一人の例外になる覚悟」を持たないといけない、ってことなんですよ(笑)
こう考えると、まず自分は何をすべきなのか、何をやってはいけないのか、絶対に守るべきこととは何か、簡単にわかるはずなんです。
私は、初めて合った人と相場の話をした時に、相手がどの程度の力量かを見るときに、損切りがきちんとできているかどうかを見ます。
目先で儲けることなど、お金さえあれば誰だってできるんです。何故ならトレードは短期的には偶然が左右するから。だから、勝ったトレードの話は、その人の力を判断する材料には全くなりません。
フォローであれば初心者とて簡単に勝てるんです。
でも、損切りは力量が問われます。
きちんと切るべきところで切れているかどうかは、その人の実力なんです。
フォローの時には誰でもそれなりの芸を見せれても、アゲンストになった時にこそ、その人のトレーダーとしての真価が見えるのです。
逆境に立った時、どう踏みとどまれるかどうか、それこそが力量というものだ
と思います。
トータルで利益を残せない理由のほとんどは、勝てないからではなく、負け方が下手だからなんです。
やり方を知らないからではなく、総崩れになるから最後は必ず敗北の道を歩むことになるんです。
何連勝しても、最後には必ずドボンするのだから、いくら勝っても実は同じことなんです。どうでもいいことなんです。そういう人はどうせ最後は負けて終わる決まりなのだから・・・このことに早く気がつくかどうかこそが勝ち残るつための最初の入り口なんです。
逆境にあまりにも脆すぎるんです。
そういう人は、何をやってもダメです。
色んなテクニカルを勉強して、セミナーにも通って、多くの本を読んで・・・でも、何年も何年も勝てないでいる人の多くは、ここのところができていない人が多いんです。
ちょこちょこ勝っても、どこかでずっこける、これを延々と繰り返しているのです。
こんなループを繰り返していては、一生涯トータルで勝てるはずがありません。しかも、悪いことに、そのことに本人は全く気がついていないのです。
こういう人がものすごく多いんですが、そもそも「相場はレンジとトレンドを繰り返している」という当たり前の事実に逆らうトレードをしているのだから、勝てるはずがないんです。
相場の本質に逆らって、心に優しいことをするから、相場に負けるのです。
こういう長期的な必敗のメカニズムの中で、目先の勝利ばかりを追いかけているから何年やっても負け組の苦杯を舐め続けるのです。
長年相場をやっていて勝てない人の話を聞けば、コツコツ勝つんだけど、どこかで最後はドボンする、という人が実に多いです。
いい加減、目先ではなく、自分がやっていることを長期的視点に立って、理解すべきだと思います。
そうでないと、いくら一生懸命に勉強しても、全てムダですよ。
相場の勉強は一生懸命にやるけれど、自分が何をやっているのか、まるで理解していないんです。
よくある話ですが、トヨタで2万儲けた、JFEで1万儲けた、という話ばかりを最初はしていて、でも、よくよく聞けば、パナソニックで50万やられて含み損がある、という典型的ヘタッピーのパターンがあります。
あれは別だから、あれは長期に持つから、とか言ってますが、そういうものをきちんと処理できない限りは、その他大勢の一人に過ぎないのだ、ということが本人にはわかっていないのです。
それぞれのトレードは、これからする1000回のトレードの最初の1回目なのだ。(トム・バッソ)
という視点が何よりも大事です。
そもそも、
個々のトレードが勝ったか負けたかなど、どうでもいいことです。
このどうでもいいこと、にこだわらなくなった時、やっとどうすれば勝てるのか、という入り口に立てるのです。

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当初設定していた損切りを近づけるというのは何も問題がありません。
遠ざけたり、取り消すのがまずいだけです。
ただ、こういう小手先の問題は実は、大した問題ではありません。
問題は、なんといっても滑落死なんですね。
滑落死については、このシリーズで前にも記事にしていますので、読んで頂いた方も多いかと思いますが、非常に重要なことなので、繰り返しも含めて、再度記事を書いておきます。
何故滑落死が起きるのか、というと、「ザイル無し登山の成功体験」がそもそもの原因なんです。
つまり、
①損切りせずに戻ってよかった
②引かされナンピンして助かった
やっぱり我慢が大事だった!!
滑落された方の話を聞くと、ほぼ例外なくこういう成功体験を積んでおられます。
つまり、こういった「死への旅路の成功体験」こそが諸悪の根源なんです。
これを「史上最悪の経験」と言う人もいます。
戻ってよかったね、では絶対にありません。
勝率面から考えれば、損切りを頑張ったり、ナンピンした方が勝率は間違いなく上がりますが、しかし、これこそが落とし穴なんです。
この行為こそ、小さな期待リターンに対する無限大のリスクを背負う地獄行き列車に乗る行為なんです。
目先の勝ちにこだわって、プットオプションを売る行為と同じです。
ここをわかっていない人がほとんどです。
多くの投資家は、目先の勝負で今勝つかどうか、このポジションがどうなるか、にしか気が回っていません。
そこには、
このようなことを繰り返したらこの先何が起きるのか
というマクロ的な視点が無いんです。
トレードとは継続的取引なのだから、今回の勝負で勝つかどうか、よりも、長期的視点のほうが遥かに大事です。
目の前の勝負に勝つか負けるかという確率の視点しか持たずに、長期的な期待値の視点を持つ必要がいるわけです。
勝てないトレーダに共通するのは、短期的な視点でしかトレードを見ておらず、長期的観点が欠けている、ということです。
つまり、
損切り放置やナンピンで成功すれば、次も必ず同じことをする。
そうすれば、いずれ滑落することは明らかなんです。
つまり、滑落の原因を自ら作っているんです。
そうやって救われたことに満足して、つまり、目先のトレードで勝ったか負けたかにしか気持ちが向いていないから、そういう長期的視点でトレードを見れていないんです。
そんなことを繰り返していれば、今日死ななくても、明日は死ぬ。いずれ確実に死ぬ。絶対に死ぬ。
相場に絶対は無いといいますが、規律を欠如したトレーダーの末路は、100%死あるのみです。
それが、自己規律を欠如したトレーダーの末路なんですよ。
例外など0.01%すらありません。
損切りできないトレーダーは、ザイルなしでロッククライミングしているのと同じです。
事故さえ起きなければ、重いザイルなど持たないで登った方が楽に決まっています。
命綱というのは、いざという滑落時のみに役立つわけであって、それ以外の時には邪魔にしかなりません。
損切りも同じです。
普段は、損切りなどしないほうがよかったという場面ばかりが続くんです。
それは、相場の性質を見ればわかりますが、
トレンドなど滅多に出ない
からなんです。
でも、損切りをせずに放置を続けていれば、いずれ絶対にトレンドにぶち当たることになります。
これが滑落死の正体です。
トレンドは滅多に出ないが、どこかでは確実に出る
これがトレンドであり、何故損切りが重要なのかということのバックボーンとなる相場の性質なんです。
損切りせずに、10回に1回、いや仮に100回に1回でもトレンドにぶち当たってしまえば投資家生命を絶たれるほとど打撃を受けるのですから、それを防ぐことは、何より優先するべき事項となります。
こういう背景から、規律を無くした投資家は、目先の勝利に喜んで、100%という恐ろしい死亡率の「死への旅路の切符」を自ら進んで買っているんです。
そういう人は、年間ではボロ負けしていても、たまたま当たった馬券に大喜びしている競馬ファンと同じです。
トレードとは、目先の勝敗を競うゲームではなく、年間でトータルして勝てばよいゲームなんです。
目先の勝敗という目線の延長線上に年間の勝利があると思っている人が多いようですが、それは違います。
目先の勝負はあくまでランダムです。
そんな単発の勝負に勝てたからといって無邪気に喜んで、えへんとなっている人こそ、トレードの本質をまるで理解していないことを晒しているようなものです。
目先の勝負では、やってはいけないことをしても、偶然に勝てることなど当たり前なんです。
そういうやってはいけないことをやって、偶然に勝ったことを成功体験にするから、地獄に落ちるんです。
そうではなく、
単に、損切りせずに助かった&やられた、ナンピンしてよかった&失敗した、という目先の勝敗だけの視点でトレードを捉えるのではなく、継続した取引の中で、何をすべきだったのか、何故自分がそうしてしまったのか、という本当の原因を探らないと、結局また同じことの繰り返しになるだけです。
私の回りを見ても、相場で安定して勝っているトレーダーで、損切りが下手、損切りができない、というトレーダーなど一人もいません。
これは、ただの一人の例外すら無いんです。
つまり、損切りが下手で、放置プレイが得意な人は、この「ただの一人の例外になる覚悟」を持たないといけない、ってことなんですよ(笑)
こう考えると、まず自分は何をすべきなのか、何をやってはいけないのか、絶対に守るべきこととは何か、簡単にわかるはずなんです。
私は、初めて合った人と相場の話をした時に、相手がどの程度の力量かを見るときに、損切りがきちんとできているかどうかを見ます。
目先で儲けることなど、お金さえあれば誰だってできるんです。何故ならトレードは短期的には偶然が左右するから。だから、勝ったトレードの話は、その人の力を判断する材料には全くなりません。
フォローであれば初心者とて簡単に勝てるんです。
でも、損切りは力量が問われます。
きちんと切るべきところで切れているかどうかは、その人の実力なんです。
フォローの時には誰でもそれなりの芸を見せれても、アゲンストになった時にこそ、その人のトレーダーとしての真価が見えるのです。
逆境に立った時、どう踏みとどまれるかどうか、それこそが力量というものだ
と思います。
トータルで利益を残せない理由のほとんどは、勝てないからではなく、負け方が下手だからなんです。
やり方を知らないからではなく、総崩れになるから最後は必ず敗北の道を歩むことになるんです。
何連勝しても、最後には必ずドボンするのだから、いくら勝っても実は同じことなんです。どうでもいいことなんです。そういう人はどうせ最後は負けて終わる決まりなのだから・・・このことに早く気がつくかどうかこそが勝ち残るつための最初の入り口なんです。
逆境にあまりにも脆すぎるんです。
そういう人は、何をやってもダメです。
色んなテクニカルを勉強して、セミナーにも通って、多くの本を読んで・・・でも、何年も何年も勝てないでいる人の多くは、ここのところができていない人が多いんです。
ちょこちょこ勝っても、どこかでずっこける、これを延々と繰り返しているのです。
こんなループを繰り返していては、一生涯トータルで勝てるはずがありません。しかも、悪いことに、そのことに本人は全く気がついていないのです。
こういう人がものすごく多いんですが、そもそも「相場はレンジとトレンドを繰り返している」という当たり前の事実に逆らうトレードをしているのだから、勝てるはずがないんです。
相場の本質に逆らって、心に優しいことをするから、相場に負けるのです。
こういう長期的な必敗のメカニズムの中で、目先の勝利ばかりを追いかけているから何年やっても負け組の苦杯を舐め続けるのです。
長年相場をやっていて勝てない人の話を聞けば、コツコツ勝つんだけど、どこかで最後はドボンする、という人が実に多いです。
いい加減、目先ではなく、自分がやっていることを長期的視点に立って、理解すべきだと思います。
そうでないと、いくら一生懸命に勉強しても、全てムダですよ。
相場の勉強は一生懸命にやるけれど、自分が何をやっているのか、まるで理解していないんです。
よくある話ですが、トヨタで2万儲けた、JFEで1万儲けた、という話ばかりを最初はしていて、でも、よくよく聞けば、パナソニックで50万やられて含み損がある、という典型的ヘタッピーのパターンがあります。
あれは別だから、あれは長期に持つから、とか言ってますが、そういうものをきちんと処理できない限りは、その他大勢の一人に過ぎないのだ、ということが本人にはわかっていないのです。
それぞれのトレードは、これからする1000回のトレードの最初の1回目なのだ。(トム・バッソ)
という視点が何よりも大事です。
そもそも、
個々のトレードが勝ったか負けたかなど、どうでもいいことです。
このどうでもいいこと、にこだわらなくなった時、やっとどうすれば勝てるのか、という入り口に立てるのです。

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コメント
損切りのライン- ぐら / URL :
- 2016-04-06 22:35 :
- 編集
状況によると思うのですが、損切りのラインはどれぐらいに設定されるのですか?
Twitter @Grassroots02
No title- pikao / URL :
- 2016-04-07 00:16 :
- 編集
さっそく、記事を読ませて頂きました。
非常に耳が痛いですね(笑)でもまったくこの通りですよね。
計画的にナンピンされている方は別として、私の場合、明確な出口を決めずにやっていたので、これは撤退しないと、という段階では、大けが状態になっていました。
これからは、損が戻る事を耐えるのではなく、利を伸ばすために耐える方向で行きます。とはいえ損切は出来ても、利伸ばしは本当に難しいですね。
今後も、胸に刺さるような、ためになる記事をお願い致します。
No title- 名も無き投資家さん / URL :
- 2016-04-07 20:12 :
- 編集
ルールは、勝てる方法で一定のものを使うが、執行は値動きを見ながら裁量する
というものです。
しかし、このキャンプで言う裁量とは、
ルールや銘柄を場面場面で裁量しながら、執行はルールどおりに機械的に行う
というものでした。
違いがわかりますか。
ここは、ものすごく大きな違いです。
・・・
去年の10/24の記事の記載なんですが、素晴らしいと思いましたね。
多くの人が陥る問題点を、このようにクリアに言語化されている様は、他では中々見られないものだと思うのですね。今、私がぱっと思い浮かぶ中で、去年の4/2の記事と引用の記事と前の記事は、上手くいかないメカニズムの解説として素晴らしいものだと個人的に思います。
・・・
>>ルールや銘柄を場面場面で裁量しながら
と、いうのは経験値が必要でしょうからなかなか難しい面もあるかと思いますが、まあ、それはここでは本題ではないでしょうから置いておくとして・・・
>>執行はルールどおりに機械的に行う
と、いうことなのですね。
値動きを見てドキドキしながら執行するのではないのですね。
こういう状態で相場に取り組むと大体最悪の結果に陥りますです。
損切だけでなく利確だってそういうことですからね。
フィーリングで利を伸ばそうとすると、大体碌な結果になりません。
ポジ持ってから、さあどうする?なんてことやってると、アホなことしでかすのは必然なのですね。
ポジ持ってない状態の冷静なアタマで決めたことのほうが正しいにきまってます。
Re: 損切りのライン- あらなみ / URL :
- 2016-04-08 07:17 :
- 編集
>状況によると思うのですが、損切りのラインはどれぐらいに設定されるのですか?
ご質問の趣旨が今ひとつわからないのですが、具体的にはどう損切りを設定すればよいのか、という意味でしょうか。
これは、どうエントリーしたかによるのでケースバイケースですが、簡単に書くと次の2点の観点からストップは構成されています。
①資金管理上のストップ
②エントリー理由の消滅
①は、自分の問題ですね。エントリー時にこのトレードにどれだけのリスクを取るのかを決めておくということです。
②は、例えば、勢いがついて上げていくという理由でエントリーしたのなら、それが間違ったとなったポイントが損切りとなります。
この①+②の両方を満足させるものを値幅とロットで調整すれば完璧ってことになりますね。
コメント欄ではここまでとして、もう少し詳しく記事で書くことにします。覚えておかねば(笑)
Re: No title- あらなみ / URL :
- 2016-04-08 07:36 :
- 編集
裁量トレードの定義って、実際には結構難しいんですよねえ。
それぞれが勝手にイメージを持ってしまっているものですし、そもそも「裁量」なんだから、何をしてもいいわけですよ。
その何をしてもよい、ということから、逆にどうしていいのかわからない、ということにも繋がるわけで。
何を言ってんだか(笑)
こういうことなんで、適当でよい、というような理解につながって、めちゃくちゃになる、というケースが多いように思います。
特に、多い誤解は、
裁量トレードとは、執行を感覚で行うものだ
という理解だと思います。
そもそも、多くの人が、トレードを「執行」メインと考えているので、当然、執行をどうするのか、裁量ですか、システムですか、と理解していることが原因となっています。
この「裁量」ということのイメージを、執行中心に考えて、何となく曖昧にしていることが原因で、いい加減なトレードをしてしまい、結果につながらない、ということもあるのかもしれない、と今こうやって書いていて思いますね。
もう一度「裁量とはなんぞや」というテーマで記事を書いてもいいかもしれませんね。
システム派の人も、執行という観点からだけで裁量トレードを見ている方が多くて、かなり誤解されているように感じますし。。。
投資本を乱読するよりも、あらなみさんのブログを読ませて頂いたほうが遥かにためになります。
今回の記事も何度も頷きながら読ませて頂きました。
通りすがりですが、感謝申し上げますm(_ _)m
Re: タイトルなし- あらなみ / URL :
- 2016-04-08 12:59 :
- 編集
ご評価いただきありがとうございます。
こうやって喜んで読んでいただけているという実感があると、書く励みにもなります。
実は、私のブログは、自分で苦労した足跡を書いているだけのものなんですが、結局、みんな同じようなところでつまずくものですからねえ。
損切りしろ、という話はいくらでも聞けますが、じゃあ、何故損切りしないといけないのか、しなければどうなるのか、何が損切りを阻む原因になっているのか、という根本の話はあまりされませんよね。
でも、そういう「哲学」が無ければ、嫌な損切りなど、なかなか身には付かないものなんですよ。
実際やっていればわかりますよね。
No title- 名も無き投資家さん / URL :
- 2016-04-08 17:40 :
- 編集
以前、あらなみさんは逆指値は使わないと仰られてた記憶があるのですが、
ポジション持っている時は手仕舞いまで、ずっと株価を見ているのでしょうか。
デイトレーダーの方の中には逆指値を入れずに何銘柄も取引されている方がいますが、
他の銘柄を売買している時に持ち株が急落する時もあると思うのですが、
皆さん、どう対処しているのでしょうか。
Re: No title- あらなみ / URL :
- 2016-04-08 18:17 :
- 編集
逆指値の件ですが、基本は持っている銘柄は見ていますので、あまり使いません。
しかし、長期戦になったり、おっしゃるように複数見ている場合は使う場合もあります。
ただ、数銘柄ぐらいでしたら発注画面を複数用意しているので、チャートを見ながらすぐに発注できるので特に逆指値の必要もないかと思います。
逆指値は、あまり使いたくない事情もあって、それは以下の理由です。
株の場合は、板画面を見ていて、損切りするにしても単純に飛びつくのではなく、できるだけ上手く逃げたいので、板を見ながら外すわけです。
FXと違い、板が薄い銘柄が多くて、すんなり約定できるわけではないので上手く外さないとかなり不利に約定してしまうのですよ。
アルゴがちょろちょろして邪魔をしますし。
それと、一瞬飛びつかれてヒットしてしまうこともあるので逆指値をあまり使いたくないということもあります。
一方で、FXの場合は、ギャップが無いので、長期戦に持ち込んだりすることもありますが、その場合は逆指値を入れて寝ますね。
果報は寝て待てです(笑)
もちろん引っ張るのは利益のみで、損失はさっさと終わります。
悪しき成功体験- Tot / URL :
- 2016-04-09 11:54 :
- 編集
ナンピン・・・誰もが一度は陥る罠。嵌ったままの人も多いでしょう。
あ~あ、下がっちゃった→しょうがない、底まで待つか→底で買う→少し戻る→やれやれ売り
ってところでしょうが、これがいかにダメかってことですね。
多分ベテランの方はわかりきっているし、本にも出てるでしょうが、嵌っている人は計算を自分でしてみると良いかもしれません。
例:400円で買って、200円まであれよあれよと下落し、また250円に戻した。
ケース1:ナンピン
400円一株+200円で二株ナンピン=平均取得価格267円x三株保有
ここで250円に戻り、三株売却 -17円x3=-51円の損
ふ~、やれやれ、底値でナンピンして微損撤退助かったぜ。俺様ナンピン上手・・・
ケース2:損切
400円一株を300円で損切。→200円で三株購入→250円で三株売却。
・・・と、損切ー100円、売却益50x3=150円、トータル50円の儲け。
つまり同じ価格変動で同じ三株動かしても損切の方がお得なわけです。
このケースでは損切が250円まで遅れると、収益はトントンになりますが、それでもナンピンよりは良い。
まあこんなケースはあまりないかもしれませんが、要は下落の底値を見分けられるなら、損切していた方が収益は上がる。この下落なら損切が早ければ早いほどよい。また、大抵はナンピン価格よりさらに下落して損失拡大するのがありがちなパターンでしょう。損切していれば追加分はノーロスなのに。
ここのベテランはこんな計算が当たり前に頭に入って、それを実施してナンボって方たちなのだと思います。
あらなみさんが、まずは損切できているかを見ると書かれていますが、まこと、至言です。もし「勝つやり方」があるのなら、その「一つ(全部ではない)」は損切のやり方でしょう。
Re: 悪しき成功体験- あらなみ / URL :
- 2016-04-09 13:24 :
- 編集
引かされナンピンは、理屈の問題もさることながら、リスク管理上の問題が重要なのですよね。
リスク管理に失敗すれば、最終的には100%負けますから。
これは、たまたま今回勝ったか負けたかとは違う次元の問題なんです。
負けたくない、という気持ちは誰しも持っていますが、そういう気持ちを暴走させることで、相場の値動きとの整合性が取れなくなって自滅の道をたどる、ということなのです。
上手い損切りが出来るようになるには- 鴨川トモロン / URL :
- 2016-04-09 19:21 :
- 編集
はじめまして
いつも拝見させていただいております、ファンの一人でございます
今、FXの検証作業中で毎日頭を悩ませております
検証ソフト→デモトレード→リアルトレードの順でやっていく途中でして、浮き彫りになる自分の課題を一つずつ潰していってます
ですが、その中で「損切り」が一番思うようにいかないです
下手なポジション(上位時間足の視点が欠けている)や
含み益から含み損へと変わったポジション(持ち続けてしまう)、などがさっさと切れません
頭では「次のチャンスは必ず来る!この1回のトレードに固執してはダメだ」と理解はしているものの、ポジションを持ってからだと冷静な判断が出来ません
どうしても贔屓目に見てしまいます
エントリーする時に出口と損切りラインを決めるようにしているんですが、伸ばす判断と切る判断がどっちにしたらいいか、微妙なラインや動きになった時が分からないんですね
これは「損切り」出来ずに勝ってしまったトレードが、悪影響を及ぼしている可能性が高いと今回の記事を見て思いました(手法の扱い方が悪い可能性も勿論ある)
Q.正しい損切りを行うトレードに修正していく作業を繰り返すことで、「時間薬」となり、治っていくものでしょうか?また、あらなみさんは自分の悪癖に対してメンタル観点から何か対処されましたか?
※以前の記事は全て目を通していますが、もし「そんなこと過去記事に全部書いてある」ようでしたらこの質問は無視なさって下さいm(__)m
(治さないと破滅するので、絶対に治す!という気概でやらねばいけないコトは重々承知しています)
長文失礼しました
ありがとうございます- 12年目のリーマントレーダー / URL :
- 2016-04-09 22:37 :
- 編集
もっと早くに出会っていればと後悔ばかりです。
私がこれまで犯してきた失敗が全て書いてあります。
まあ、失敗せずに出会っても目に止まらなかったかもしれませんが。
株歴12年ですが、ずっと手法探しばかりでした。
書籍や商材にいくら使ったか。
しかしそんなものは安いもので、実際のトレードでどれだけの
時間とお金を失ってきたか。
はじめにわかっていれば、絶対に手を出さないと断言できるくらいの損失です。
一昨年にトレードを始めて10年が経ち、アベノミクスでも損失を出す始末で、
もう完全に気力がなくなり、トレードを一旦やめていた時期がありました。
相場は見ず、ツイッターのみを眺めている時期がありました。
そんなときにこれまで書籍や商材、評論家などどは違い、本当に勝っていると
思われる人を何人か見つけました。
その人たちはみな私が思い描いていた、かっちりとしたトレードルール的なものを
採用しているのではなく、感覚的なトレードをしているようでした。
そういった人たちのツイートを見ているうちに手法などどうだっていいのではないか
と思い始め、これまでは教科書に載っているような小難しいエントリールールを
使用していましたが、感覚(適当に)でトレードを再開しました。
ただし、損切りだけは2%で損切るというルールにしました。
するとこれまで10年間、月ベースでさえ全く勝てなかったのに、ここ半年ほどトントンや
それなりの勝ちという成績になってきています。
自分でも全く理由がわからない状況で検証を続けていた際にこちらのブログを見つけました。
もう感動の連続です。身にしみる内容ばかりです。
なんとなくトレードというものがなんなのか少しだけわかり初めている感じがしています。
現在は負けていた頃の20分の1くらいの金額でトレードしているのですが、
それが大きな要因のような気がしています。
また、トレードというのは非常に難しいものですが、滑落死さえしなければ、
なんとかなるんじゃないかと思い始めています。
いまは利食いに関して色々と考えています。(※利食いについても考察して頂けると嬉しいです)
また、運用資金を増やしてみようか悩んでいるところです。
Re: 上手い損切りが出来るようになるには- あらなみ / URL :
- 2016-04-10 08:47 :
- 編集
コメントいただきありがとうございます。
京都の方でしょうか。京都は時々行くのですが、いい町ですよねえ。
さて、早速ご質問の件ですが、とてもいいご質問だと思います。
ちょっと長くなるので、記事にしますね。
それから、過去記事について気にしておられますが、そんなことは私のブログのコメントを書くにおいては、一切気にしないでくださいね。
そもそも、私のブログは、「くどいブログ」としても有名なんです。
同じことをくどくど書いている、ので、仮に過去に書いていたことであって、何度でも書きますよ(笑)
私のブログでは、「考え方」を中心に書いているのですが、この考え方というのは、一度や二度聞いたぐらいでは、変わるものではないんです。
何度も何度も繰り返す中で、ようやくわかるものなので、反復が必要なものなんですよ。
Re: ありがとうございます- あらなみ / URL :
- 2016-04-10 10:46 :
- 編集
ご丁寧なコメントありがとうございます。
私がこうやって書いていることは、私自身が血と汗とお金と、そして何よりも、「とんでもない時間を使って実際に経験したもの」ばかりなんですね。
言わば、私の恥の歴史なんです。
世に出回っている多くの書籍や商材は、「結果」だけのものが多いんです。
そこに「何故」が無いんですよ。
何故そうしなければいけないのか、何故そういう結論になるのか、が無いんです。
しかし、一方で、私は、その結果に至る考え方や投資哲学こそが、実際にお金を賭けた修羅場では非常に重要になってくるのだ、と思っています。
むしろ、結論などは、考え方やトレード哲学さえしかりしたものを持てば、自然とわかるものだ、と思っています。
なので、こういうブログになっているのですね。
よく、「結論がない」「答えが書いてない」と言われることも多いんですが(笑)
12年目さんは、非常に熱心な方だとお見受けしました。
そして、私と同じ経過を辿られていますね。残念ですが(笑)
ただ、ちょっと気になったこともありますので、この先、ちょっと長くなるので、記事でご紹介しますね。
損切りの話を先に書くのでしばらくお待ちください。
人の心理って似たり寄ったり!- kuwankahn / URL :
- 2016-04-15 06:30 :
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この手の考え方が出来ると ああ~そうだったのか(>_<)って事が判るんでしょね!
与謝野馨が この辺に関しては かなり正直な意見を
述べていたけど 本当に小さく報道されただけだった!
パナマ文書と 一緒でしょうね(;´Д`)
大抵は 「月々幾ら入るんだ!」とかの自慢話が大半で
「トータルではどうなってるの?」って聞くと
「環境に優しい事してるから良いんだよ」とかに
問題がすり替わってしまうんですよね!
人って 言い訳さえ出来れば 良いんだろな!
自分の事を反省するより 人の責任にしたり
問題のすり替えをした方が 楽なんだよなあって感じます!
仕事に関しては 他人事にしても 然程問題起きないケースが少なくないけど
そんな感覚で 相場をしてると 大変な事になっちゃうんですよね!
痛く反省ですね!
Re: 人の心理って似たり寄ったり!- あらなみ / URL :
- 2016-04-15 07:13 :
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多くの人は、目の前の取った取られたしか見てない場合が多いですからね。
競馬で儲かった、パチンコで儲かった、といっても、ほとんどは目の前に勝負で「たまたま」儲かっただけことであって、年間を通じてとか、そういうことでは決してありません。
逆に言うと、そういう人が多いからこそ、競馬やパチンコがこれだけ人気があるってことなんでしょう。
これと同じことが相場にも言えるということですね。